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ロールズと社会契約論 [2013年11月23日(Sat)]
『社会契約論―ホッブス、ヒューム、ルソー、ロールズ』(重田園江、ちくま新書、2013年)

社会契約論を4人の人物の主張を追いながらまとめている。筆者の思考と一緒に進めるので、わかりやすい。個人的に会ってみたい楽しい明治大学政治経済学教授だ。

四人のうちのロールズに焦点をあてる。

私が参考になったのは、ヒュームの主張する「共感」の原理がロールズが社会科学の対象にはなりがたい、としていること。「私たちが誰かに共感する、シンパシーを抱くという場合に、その人とそっくり同じ気持ちになるわけでも、それが自分に伝染してくるわけでもないからだ。」

そうか。「共感」は人間に共通する理念にはならないのだ。

ロールズは「利己心」の中に「相互性の要求と『自尊』の基盤を見出すのだ。」この利己心が相互性の要求を見出す、というのが面白い。

「ルソーの約束は自分と全体との約束であると同時に、自分と自分との約束でもある。そのため、人が約束をはたそうとして他者のために働けば、それが同時に自分のために働くことになるのだ。」

つまり、利他行動は、利己主義に通じるのだ。
Posted by 田中尚輝 at 04:20
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