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田中弥生さんが「ドラッカー」を語る [2013年03月22日(Fri)]
 22日夜、田中弥生著『ドラッカー2020年の日本人への「予言」』(集英社、2012年)に基づいて著者の講演会を市民協+梁山泊などの実行委員会で開催した。年度末のいそがしいい中を名古屋や諏訪からも駆けつけていただいた。

 その夜、移動サービスの鬼塚さんがよっぱらった頭の中で、携帯から感想を寄せてくれた。

 「ドラッカーが、ユダヤ人として、ドイツのナチスの台頭と滅亡から社会のあり方を見つめ続けたこと、GMを含め企業のビジネスを指南してきたのは、一人一人が自由で責任をもった人間として選択し、勝ち取っていく市民社会を目指したため。

 市民社会は万能ではないが、すべての基礎である。その市民社会をどう強くしていけるのか、どう責任を持てるようにしていけるのか・・・と、ドラッガーが非営利組織の経営のことを深く洞察していたとは知りませんでした。

 田中弥生さんのの講演は分り易く、久しぶりにいろんなことが頭を廻りました。
  以上(鬼塚)

 著書からも情報を得られるが著者が講演で、これをつたえようとすると強調したいところがわかり興味深く聞いた。

 著書名の「預言」というのは、ドラッカーなら日本人にむけてだすであろう言葉を田中弥生さんがまとめたもの、ということだった。つまり、ドラッカーから田中弥生さんを通じて日本人に伝える預言の本だ。

 弥生さんは、ドラッカーの紹介は、日本では偏っていおり、それを崩すためにはドラッカーの生まれ育ちからみなければならない。彼はオーストリアに生まれたユダヤ人であり、ドイツに移り市民権を得る。
 1909年 オーストリアでユダヤ人として誕生、知的な家庭に育つ 
     高卒後、ドイツのハンブルグで輸出会社へ就職、ただし、勉学は続ける
 21歳 法学で博士号
 24歳 フランクフルト大学 教師 ドイツの市民権を確保
 そこで、ヒットラーの政権獲得に遭遇し、ナチス支配が大学にもおよぶ。ナチス党員が大学を支配すること(研究内容、大学運営、そして、ユダヤ人の追放)を宣言したのに対して教授会のリベラル派の巨頭が発言したことは「それで、研究費はいままでどおりでるのか?」と質問しただけだった。

 そして、その会合が終わった。個人的に親しかったドイツ人もユダヤ人の横を通りすぎるときには、できるだけ遠くはなれてあるいていくのだった。ヒットラーのファッシズムの形成はヒットラーだけに責任を持たせるのは間違いだ。積極的にそれに賛成した少数の人の責任はあるが、大多数の「無関心の罪」の大きさをドラッカーは感じ取る。そして、ドラッカーは亡命の決意をする。

 
 こうした経緯を経て、ドラッカーの目指したものは「一人ひとりが位置と役割をもつ自由社会」だったと弥生さんは、指摘する。

 こうした思想形成は、1939年『経済人の終わり』において、ナチス批判をし、1942年 に『産業人の未来』(28歳のとき)において、ナチスの敗北以降の社会をデッサンする。その時点で、ドラッカーの基本思想はできあがっており、晩年になって非営利組織に関心を持ち始めたのではない。

 ドラッカーは、反ファッシズムであったが、反共産主義でもあった。一言で言えば、保守主義者であった。ただ、日本における保守主義の理解とはことなる。

 ドイツ人は第一次世界大戦以降の時代に「安定」を求めた。それをヒットラーが30%も失業者がいたのに、軍需産業をおこして完全雇用を実現し、また、海外旅行、観劇も盛んにした。人々はこうした「安定」をもとめ、他方において自由をなくしてもよいという状態になる。弥生さんはいまの日本と似ていないか?と警告を発する。

 第1次世界大戦の敗北のあとに、ファッシズムを選択する国とそうでない国にわかれる。そのポイントは何か?それは「与えられた民主主義」の国「獲得した民主主義」の国の違いだ。

 そして、ドラッカーが描いた「望ましい社会」とは
@自由政府(個人の自由と社会参加が確保されている)
A自治 自己決定と責任がある。そして、非営利組織の重要性と活躍する社会
B企業社会の役割(企業は利潤のためだけではなく、社会的な存在と役割)
 
 現状の社会をけるために、政府という仕組み、そして、大学、病院、メディアのすべてが時代適合しないようになっている。

 こうしたなかでも、「市民社会」であることがすべてのものの前提となる。これを守り、形成していかなければならない。

 現状は知識社会であり、高学歴の人が社会をしめる。このような社会においては、「人は会社のために働く」のではなく、「人は会社で働く」ことになり、企業が人間支配をできなくなる。そして、地域社会や個人主義が重視され、非営利組織が大きな役割を果たすようになる。

 NPOは、社会を変革しなければならないが、もう1つ重要なのは市民性創造ではないか。

 以上、田中弥生さんの講演を簡単に紹介した。
Posted by 田中尚輝 at 13:30
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