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 私はNPOの活動家として、「新しい公共」を社会的システムとして形成したいと思っている。また、「フーテンの寅」のように全国移動をしている。そこで感じたことを書く。
さて、試案のしどころ [2017年12月17日(Sun)]
事務所のパソコンを買えたら、この「ブログ」にアプロ―手出来ず、ご無沙汰しています。
「フェイスブック」の方にはかいていますので、よろしく。


試案のしどころ

右を見ても左を見ても、明るい展望がない。こうした時にはどうすればいいのか。

まず、短編急な戦術的対応はよすべきだ。根底から課題を考えなければならない。

そして、その手を打たなければならない。

時間がかかりそうだが、この道しかない。市民協の政策提言は、そうした覚悟でまとめたものである。12月18日の市民協常務理事会以降、全会員に表示される。
Posted by 田中尚輝 at 17:27
第3回 政策提言  [2017年12月08日(Fri)]
U.【提言の背景説明】改正介護保険制度の問題点と私たちの覚悟
1.改正介護保険の意味
 改正介護保険法(2015年)は未成熟ではあるが大胆な提起であった。ポイントは、人々の助け合い、ボランティア活動を制度の中に取り込もうというものであり、制度制定以来の大改革であった。この提起はきわめて重大であり、今後の日本の社会福祉制度の根幹を変えるものであり、NPOもその成功のために尽力しているし、今後も努力する。
だが、改正介護保険は今年度で準備期間3年間が終わって、2018年度から完全実施される予定で進んできたが、自治体の実施率はほんの少しであり、ことに目玉の総合事業「サービスB」については1割程度の自治体でしかない。
 なぜ、このような事態に陥ったのかについて骨格の問題点を提起する。
1) 軽度者(  @)へのサービス実施に市民の助け合い、ボランティア活動を組み入れようとしたことは画期的なことであったが、その大前提となるべき自治体と市民・NPO等の「協働の仕組み」が出来ていないこと。また、この必要性を自治体が理解していないこと。
2) ことに、助け合いによる「サービスB」を総合事業に位置づけたことは「介護保険サービスの一部」とすることであり、自主性と自発性を基本理念とするボランティア活動・助け合いを捻じ曲げることになり、多くの自治体は実施前に躊躇している。
3) 今回の提起を成功させようとすれば、ボランティア・助け合いによるサービスを自治体が促進するために、資金提供などの支援をするということにならざるを得ない。ところがそれを主要に受ける「有償ボランティアシステム」(助け合い活動)を現行法制度において、公(法)的に認めない(2003年東京高裁判決)以上、団体支援にならざるを得ない。

2.ボランティアと賃労働
保険制度において提供されるサービスは契約に基づくものであり、そのサービスは当然にも賃労働によるものである。労働を提供する専門家は自らの労働力によってサービス受給者に定められたサービスメニューを提供する。これに対してボランティアは自発的サービスであり、雇用関係の指揮・命令とは異なる世界である。
 今回の介護保険改正が、現場において混乱しているのは、介護保険制度という公的制度に助け合い・ボランティア活動を組み込もうとした無理な組み立てに原因がある。したがって、軽度者サービスの責任者になった自治体が立ち止まる理由は、ここにある。自治体に、ボランティア・助け合い活動をそのままの形で制度内事業とすることは、これまでの法体系においてはできない。
 これを実現するためには、国の仕組みを変えなければならない。介護保険のサービス提供に位置づけるとすれば、提供側の意思、指揮・命令が通じなければならない。雇用関係のようなものである。そのように拘束するためは、反対給付としての「賃金(謝礼金)」にあたるものを支払わなければならない。つまり、助け合い・ボランティア活動の有償化、「有償ボランティア」である(本提言では、「助け合い活動」には無償・有償の制限がないために意識して多用している)。
 ところが、わが日本国の法体系中には有償ボランティアという存在はありえない。1円でもサービス対価として受けとっていれば、ボランティアではない。請負業、その他の税制上の課税対象=収益事業とされてしまう(2003年東京高裁判決)。なお、ボランティア団体の収入に焦点をあてると次のように分類できる。
(1)全くの無償
(2) 予期せぬもの
(3) 実費弁償
(4)謝礼・廉価な支払い
日本では、(1)(2)(3)はボランティアとして認められるが、(4)は認められない。ところが、アメリカには、「国内ボランティア促進法」(The Dmestic Volunteer Service Act)があり、そこでスタイペンド(Staipend)が規定されている。これは、謝礼金のことであり、その中にはVISTAボランティアと名付けられたもので月額10万円程度の支払いが可能だ。この支払いを行うのは、連邦政府であり、このようにすれば一定の指示命令権を確保した有償ボランティアが可能となる。

3.介護系NPOの覚悟
こうした中で、私たち介護系NPOはどういう覚悟をしなければならないか。
@ まず、前提として 事業体としての実態をしっかりさせなくてはならない。この指標は、ITをしっかり使えているかどうかである。メールも情報として見られないのでは、これからの変化について行きようがない。また、ネットワークもつくれないため、落第である。
A 重度者対応ができない事業者の切り捨てが始まっており、厳しくなる介護保険体制に対応できない団体は、廃業するか、ボランティア団体として自治体と協力し、地域福祉づくりに邁進し、「地域共生社会」形成に協力すること。
B 一定の実力をもち介護保険事業の継承のできる団体は、介護保険以外の収益事業を確立すること。
市民協本部は@空き家対策(  A)⇒不動産事業、A身元保障(  B)事業(制度とボランティアで対応できない分野)、B企業の介護離職対策事業(  B)を提起している。いずれにしても、介護保険収入が法人収入の5割以下になっても存続できる体制をつくることは必須である。
C余力のある団体は地域共生社会のためのネットワーク形成の核となること。これは、@ABの団体であっても、できる範囲で協力すること。

(注)
@ 軽度者 一般的には、医療の患者、介護保険の利用者の軽い人をいうが、ここでは要支援1,2の人をいう。
A 空き家対策
空き家はいま全国に820万戸あるといわれている。他方、住宅困窮者、地域コミュニティづくりに必要性を感じている人がいる。これは大きな資源が放置されているということであり、この対応が急がれる。国土交通省は「居住支援法人」の設置を進め、この状況に対応しようとしている。
B 身元保障事業
入院や家を変わるときに身元保証を要求される。また、高齢期になると安否確認やさまざまな生活支援、死後の居宅整理、葬儀、墓の用意が必要とされる。介護保険制度やボランティア活動で応援できない分野を支援する事業。この分野を専門にした一般社団市民福祉支援協議会(CWC)が生まれ、「あんサポ」「くらサポ」のサービスを販売しており、市民協はこれを応援している。
C 介護離職対策事業
 介護のために企業を離職する人は年間10万5千人にものぼる。多くは50歳前後で、親の見取り後職場復帰を目指すが果たせず、人生の暗転を迎えている人が多い。これは、職場には人事担当者・職場の医療専門家がいても制度としての介護保険事業を知らない、インフォーマルサービスをおこなうNPOの存在はもっと知らない、というところから起こってくる。市民協は、これを応援するために企業向けのシステムをつくっている。
Posted by 田中尚輝 at 14:57
第2回 政策提言 [2017年12月07日(Thu)]

T. 私たちの提言〜「地域共生社会」をつくりあげるために
          私たちができること
 ここで提案するのは、大きな方向性である。ただし、その一部はすぐにでも取り組めるものである。私たちはその先頭を行く決意をここに表明する。そうしながら、大きな改革を待ちたい。

1.私たちの目指す社会〜共生社会へ
私たちが目指す社会とは、どういうものか。それは、どのような状態になろうと最後まで人間の尊厳をもって暮らせること、人間の尊厳とは持つもの持たないもの間に差別がないこと、また、自分の能力を最大限発揮でき、自由に社会参加できる社会であること。これを概念的にいえば、「地域共生社会( @)」ということになる。私たちは、これまでも主に高齢者に焦点を当て居宅を基盤として、様々なサービスや助け合いを組み合わせていく地域包括ケアを実施してきたが、これをベースにし多世代型・多方面型の対応による地域福祉・地域共生社会への発展を行うことが、これからの大きな課題となる。
この共生社会には、前提として重大な役割がある。それは、「予防」「健康維持政策」であって、「尊厳」と「自立支援」を守る「予防」、これは、要介護状況になってからのことなのだが、一次予防:社会参加する、二次予防:虚弱を遅らせる、三次予防:重度化を遅らせることだが、その前提として極めて重要なのは「ゼロ次予防」「健康政策」である。ちなみに、ゼロ次予防とは、健康寿命を延ばすことであって、これを実現させていけば戦略的に介護費用、医療費を引き下げることができる。

2.「地域共生社会」を目指すために
 1)大量の普通の人々の地域参画
私たちが目指す「地域共生社会」とは、「どこでも、だれでも、いつでも助け合いがある」、そして、「困ったことが解決される」状況を指す。社会構造的にいえば行政と市民が対等の立場で協働し、サービスを受けたり、提供したりすることに国民の多くが参画している社会のことである。骨格になるのは、制度によるサービスだが、それを包み込むように大量のインフォーマル(    A)サービスがあり、重要なこうしたサービス提供に誰でも参加できるということだ。人間を「助ける人」「助けられる人」という二分類しない考えである。インクルージョン(包摂)の社会といってもよい。
サービスの範囲でいえば、ニーズのあるところにサービスがある。医療や介護の世界では対象にならない人々を区別しがちだが、この対象に入らない人々にもゼロ次予防、健康推進のサービスが戦略的に必要である。そのためには、専門家ではない、「絆」に気づいている大量の普通の人々の参加が必須となる。こうした地域共同社会においてはボランティア活動(  B)、「助け合い活動(   C)」への参加が決定的に重要になる。「共生社会(  )」は、ある意味では、ボランティア社会、「助け合い社会」のことである。
これに大量の普通の人々の協力を得ていくためには、まずは既成の組織にいる人たちは協同(    D)の意味を実感する先進者であって、その人々の理解を得、先を走ってもらわなければならない。
組織が形成されてくるのはまず交換から、助け合い・ボランティアとして漠として始まる。それが発展し、協同組合として組織機能をもっていく。労働組合もここに入る。そして、順次経営機能を有し、そして、組織とマネジメント機能(    D)をあわせもつ。あとは、これが専門的な全国組織と地域への広がりをみせる。次に、この広範な組織に飽き足らない人たちが個人で集まり各種事業体・NPOなどをつくることになる。
こうした経路を経て、ボランティア団体等、次には生協・農協ボランティアグループ、介護事業所、ワーカーズコレクティブ(       F)、そしてNPOなどができあがる。また、労働組合においては「労働者福祉協議会( G)」という福祉専門部が存在するだけではなく、福祉金融機関である労働金庫、共済などを実施する全国労働者共済生活協同組合連合会(全労済)ができてきている。また、労働組合にはそれぞれに「退職者会」があり、その全国協議会がある。これらの総数は5000万人に達するであろう。この数は国民総数の半数近くである。
こうした意味では日本は組織化の極めて進んだ近代国家となっている。この特性を活用しない手はない。さらに、こうした組織を抜きにして「地域共生社会」が生まれるとは思えない。
 また、これ以外に、既存の地縁型組織である自治会・町会、老人クラブなどの存在も要となる。

3.介護保険の「財政基準」の放棄
介護保険制度は掛け金とサービスのバランスが保険財政の観点からも維持されるべき制度だが、その原理といわれている限界、一般財源5:保険料収入5は(一般財源からは5割以下)についての見直しが必要である。保険料の個人負担も限界に近づきつつあり、利用者へのサービスの低下や事業者への「加算(   H)」や「減算(  I)」等による制度内でのやり繰りもまた限界にきている。
この思い切った改革をしない限り介護保険制度は人材不足による倒産や、事業からの退出が続き、政府が最も恐れる「保険あってサービスなし」という制度崩壊の事態に帰着するであろう。
 この根本的な改革が必要なのは、現在進めている総合事業の実施の上に、目指すべき社会像として「地域共生社会」をうちだしたことにもよる。総合事業はあくまで介護保険制度内事業であり、その予算も介護保険内である。ちなみに当初は要支援1,2対応の約5000億円のうち約3500億円を介護保険事業の「地域支援事業( J)」へ振り替え、人口約3万人に約1億円の割合で配分されている。だが、これでは「地域共生社会」を実施する予算としては不十分であり、ある政令指定都市では「通いの場」に通う為にはケアプランに指示がなけられなければならない、かつ、その人数は「通いの場」の参加者の5割以上という規定をつくり、この条件をクリアしなければ、自治体から助成金はださない等という無茶な風景が見受けられる。
 「地域共生社会」が提案されたということは大きな意義をもつ。財務的にみれば、介護保険+医療保険+「公助」の一般財源の計画となる。2040年に向けた課題は、この地域共生社会形成へ向けて再編していくことなのである。私たちはこの考え方に賛成であり、この実現に当たって力一杯推進役となる。だが、この実現のためには、いくつかの条件が克服されなければならない。

4.現物給付と公共支援活動手当〜「公共の仕事」
1)社会手当と公共支援手当(仮称)
「地域共生社会」のサービス提供方式は「助け合い活動」の参加が大量に行われ、多様にサービス提供できることであり、そのためには、サービスの大半を現物給付にしていくべきだろう。このためには公共を支援する市民の活動に必要な「公共支援活動手当(仮称)」を支出することであり、これは一般財源で用意すべきである。「地域共生社会」のためには人的資源が重要あり、専門性と一般の人々の扱いが課題となり、専門性はこれまでの雇用関係において解決されるが、大量に発生する一般の人々の場合には、これまでの雇用関係とボランティアの中間に概念が開発されなければならない。これは当面、中間的就労や有償ボランティアとして扱われる。
すでに制度でいえば、医療・介護は現物給付になっている。自然発生的に行われている現物給付でいえば、こども食堂、教育、移動サービス、シニアの食事・サロンなどのあらゆる生活支援、農業支援⇒食料配布、時間預託・ポイント方式( L)などがある。
2)中間的就労
これから、ゼロ次予防・健康推進政策と、軽度者の予防を進めていくには、専門家だけではなく、大量の助け合い活動がなければ現実に対応できないであろう。今後は、機関・専門職+大量の助け合い活動への参加者という構図ができ上がらなければならない。助け合い活動においては現物給付による「中間的就(   M)労」(ボランティアと労働の間、就労のためのオンザ・ジョブ・トレーニングの場合もあり)、言い換えれば「有償ボランティア」の登場を図ることである。日本の福祉政策は、専門職が1人ひとりの要支援者にサービスするという組み立てであったが、このシステムはすでに破綻しており、普通の人がたくさん支援に参加する方式に転換しなければならず、その最初の提起が地域包括ケアであり、行き先が地域共生社会である。これには、総合サービスだけでは、あまりに分野が狭い。社会の仕組みを再編成しなくてはならない。
3)現物給付の効果
現物給付の効果は、次の通りである。
(1) 現物給付だから期間限定の場合もあるが現金流通が少なくてよい。今後、年金収入の低下などの現金収入の低下が予測される中、安定した老後のために現物給付は気軽に誰もが受けられるサービスシステムとなる。また、このことによって、収入の低い若者たちへの子育て支援・教育支援等が可能となる。ただし現物給付もその提供に当たっては資金が必要であり、これは主に自治体が公共活動支援(社会)手当として担う。
(2) 現物給付提供事業体は、多くの人々の協力に頼らざるを得ず、参加型で形成されていかざるを得ない。その結果多くの人々の社会参加が進むことになる。
(3) 現物給付は、現金流通量が少なくともサービス量を多くできる。
(4) 地域の特性を生かしたサービス体系ができる。
(5) ソーシャルキャピタル(社会的資本)が増え、「絆」のある社会を形成できる。
現物給付は将来の課題ではなく、ボランティア団体・NPO、自治体さえ決意すればすぐにでも実行可能であり、このための働き方としては、中間的就労・有償ボランティアを大いに活用しなければならなくなる。参加する多くの人々は、リタイア者、主婦、学生、失業者、障碍者、普通の人々などであり、「地域共生社会」への参加は短時間就労、有償ボランティアによることが多い。ただし、この人々へ報酬は利用者負担や雇用者の負担もあるが、本格的な動きにするためには国・自治体が提供する「公共活動支援手当(仮称)」を創設しなければならない。

5.「公共活動支援手当(仮称)」の創設と新しい労働力の登場
 1)一般財源による「公共活動支援手当(仮称)」
「社会手当」とは、社会保障の一部で、法令に定められた一定の要件を満たす場合に、現金の給付が行われる仕組みをいう。また、「公共活動支援手当(仮称)」は、同じ意味だが新たな分野であるために言い換えており、既存の「社会手当」ではなく、主要には現物給付における新規労働力確保のために使われる。これは保険料などの支払いが必要ではなく、一般財源を活用し、現金、あるいは現物の支給がされる。「公共活動支援手当(仮称)」は、金銭の給付、あるいは現物によって所得保障を行うことが目的になる。従って、困窮者への生活支援の役割を果たすこともある。
例えば、高齢者を中心とした「通いの場(サロン)」に「子ども食堂」が併設されていたとする。この重要なサービス拠点に利用者負担を採用したとしても、単価を高いものにはできず、運営費が足りないことは明らかである。これは公共活動だろう。
また、失業者に職業訓練期間の生活費保障、生活保護者の約16%が働く能力があり、これらの人が公共事業に従事する場合、生活保護費から「公共活動支援手当(仮称)」への切り替え、障碍者、主婦、リタイア者、一般の人々などが短時間の中間的就労する場合などに適応される。これらが、「公共活動支援手当」であり、行政のコントロールが必要とされる。
2)新しい担い手による「労働者」
この「公共活動支援手当(仮称)」の登場により、新しい労働力が次のように発生する。
                                    
女性:女性就労者 現在約2800万人、就業率が7%アップすれば300万人増
求職者:100万人(失業者の半数)
生活保護者:30万人 (総数の内16%)
高齢者;65歳以上3300万人、このうち8割が元気だから、そのうち20%が社会参加すれば500万人となる。
一般の人々 勤労者5600万人の5%   280万人           
おおよそ一千数百万人のこれらの人々が、子育て、介護、教育、町づくり、役所などの公共事業に登場する。これによって、子育て、ゼロ次予防・健康推進、高齢者支援(要支援1,2)、障碍者支援、教育支援、町づくりなどの応援をする。 
3)その効果
現物給付の最初は、ゼロ次予防・健康推進、軽度者支援、こども支援等から始めればよい。その一部は介護保険の総合事業の「サービスB」と重なるだろうが、この事業に対して自治体は介護保険予算、及び一般財源から支出するのである。
これはボランティア事業として展開されるため行政からのサービス提供者への「賃金」支払いは、できない。ただし、仕事と責任量によってボランティア団体・NPO等と契約し、必要資金をこれらの組織などへ支払うことができる。この関係は契約関係である。これを受けて助け合い団体、NPOの側は、行政との契約を実行するためメンバー(無償、有償のボランティア)との間で工夫をし、実質的に指揮・命令権があるようにする。こうすれば、ボランティア団体・NPO等の独立性は担保され、個人の独立性・自主性も担保が可能となる。他方、仕事の内容についての実質的指揮権は助け合い団体・NPO等がもつことができ、その上、現行法体系によっても「有償ボランティア論」の疑義は克服できる。

6.中間支援団体の必要性
 このような「地域共生社会」をつくり出そうとすれば、中間支援団体( O)が必要となる。この前提としては、市民相互の話し合いと実践の繰り返しにより自立した市民として成長することである。
これは、2つの面からいえる。
@ 「地域共生社会」に取り組む事業者の量的拡大、サービス向上へのバックアップとネットワーク化。これには個別事業体の受託能力、サービス執行能力が問われることになる。この助言・指導できる役割を担い、かつネットワークワークの事務局を担うのが、中間支援団体であり、この存在がない限り、この構想は絵にかいた餠になるだろう。
A また、事業体は「公共善( P)」を自治体と共に事業を担っていく機会も多くなるだろう。つまり、自治体と同程度の事務能力・交渉能力をもっていなければならないということである。これができるのが中間支援団体である。
さて、中間支援団体形成の場合、「地域共生社会」実現のための事業体やNPOネットワークは先行している社会福祉協議会(社協)と話し合い、共同で中間支援団体を担えるようにするというのが現実的だろう。ただし、行政からの「自立」は絶対的条件であり、これができない限り、行政の一部になってしまうことになる。

7.負担の覚悟
これまで述べてきた社会改革は、その大前提として、政治が信用できるものでなければスムーズにはいかない。これからの社会改革は、負担(経済的、肉体的、精神的)の増大が避けられない、それを成功させるためには、どのように確保・徴収し、分配するか、にある。私たちの提言は行政の無駄の排除の上に、自らが消費税等の値上げ負担を覚悟した上のものである。
これについて、政治改革を待ってから活動を開始するといった悠長な時間が私たちにあるわけではない。社会改革が政治改革に結びつくということを信じてやっていく以外にない。

(注)
@地域共生社会
 制度・分野ごとの『縦割り』や『支え手』『受け手』という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が『我が事』として参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えて『丸ごと』つながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域と共に創っていく社会=厚労省ホームページより
Aインフォーマル
制度(フォーマル)でない、必要に応じて生まれたサービス。
B ボランティア
個人の自発的意思に基づき他者を良くする行為。無償が基本だが、有償の場合もある。ただし、ボランティア活動(  )法制度上は有償は、認められていない。
C助け合い活動(   )
他者の困りごとを軽減する行為。双方性を基本とする。
D協同 人々が協力し、目的を持った組織を形成する。農業協同組合や生活協同組合が有名。
Eマネジメント 経営、ここでは協同の組織が経営能力をもち、その力を強めること
Fワーカーズコレクティブ 出資者と被雇用者を分けず、出資者が働くシステム
G労働者福祉協議会 労働組合とその関係団体が、福祉目的に限って集まった協議会。中軸には連合、労金、全労済など。
HI加算と減算 医療や介護の保険による報酬の際に、人員基準・サービスの質が高い場合に加算され、その基準に満たない場合に減算される。行政の政策誘導に利用されることもある。
J地域支援事業 介護保険制度内で自治体が責任を持って扱う事業のことで全体の2%が割り振られ、これまでは地域包括センターに主に使われていたが、今回の2015年改正により、地域整備事業・総合事業にも活用される。当初は、要支援1,2に活用されていた約5000億円の内3500億円が配布された。
K時間預託 助け合い、ボランティア活動についてその報酬を現物・現金で受け取らずに、その時間を預託し、自分が必要になれば使用できるシステム。行政主導のポイント制もある。
L中間就労 ユニバーサル就労ともいう。職場の働き方の間口を広げていくことであり、専門性の高い仕事であっても業務分解し、誰でも参加できるようにすること。そこからキャリアアップを目指してもらう。当初は、有償ボランティア程度の賃金しかでないこともある。また、働く時間帯や長さも自由に選択できるように工夫する。
L中間支援団体
行政と民間の中間という意味でつかわれ、地域で活動する助け合い団体、ボランティア団体を支援し、その育成を応援する機関。
M公共善 公共財はハードとソフトに分かれる。ハードは道路や橋、公共建設などであり、ソフトは地域における助け合いなどを指す。

Posted by 田中尚輝 at 14:50
政策提言 [2017年12月06日(Wed)]
市民協の政策提言を3回にわたって掲載します。

第1回


「地域共生社会」推進のために
〜社会保障の新たな進展の基軸として
2017年12月15日











    認定NPO法人市民福祉団体全国協議会(市民協)

私たちの提言
〜地域共生を作り上げるために私たちができること
     
目  次

1. 私たちの提言

はじめに
〜「地域共生社会」を作り上げるために 私たちができること
1)私たちの目指す社会〜共生社会へ
2)「共生社会」を目指すために
3)介護保険の財政基準を放棄せよ
4)現物給付と公共支援活動手当〜「公共の仕事」
5)「公共活動支援手当の創設と新しい労働力
6)中間支援団体の必要性
7)「負担」の覚悟

 
U.現状認識〜改正介護保険制度の問題点と私たちの覚悟
1.改正介護保険の意味
2.ボランティアと賃労働
3.介護系NPOの覚悟

≪資料集≫
ゲストスピーカー
・高木郁朗(日本女子大名誉教授)
・結城康博(淑徳大学教授)
・安立清史(九州大学教授)
・宮本太郎(中央大学教授)
・竹重俊文(一般社団地域綜合研究所 所長)
・島津 淳(桜美林大学教授)
なお、宮本先生の発言録は印刷不許可のため、市民協会員にかぎり市民協事務局にて閲覧ができます。
この研究会の委員は次の通り。(委員は、五十音で掲載)
高木郁朗(座長)
島津 淳(座長代理)
田中尚輝(認定NPO法人市民福祉団体全国協議会代表理事)
・安久津正幸 ・麻生 裕子
・安立 清史 ・五十嵐美代子
・加藤 政美 ・久保 欣一
・座光寺成夫 ・佐藤 悟
・佐藤 律子 ・島田慎太郎
・竹重 俊文 ・筒井 一彦
・人見 一夫 ・人見 弘美
・奈良 環  ・牧野 史子
・松下 典子 ・光岡 明子
・村居多美子 ・鷲尾 公子
はじめに

混迷を深めている日本社会にあって、確たる対応が求められるが、その中でも社会保障制度は緊喫の課題である。そのために、各界から意見を起こし、国会内だけではなく国民的議論とし、前進できる政策として、まとめていく必要がある。
こうした想いを具体化する1つの動きとして、認定NPO法人市民福祉団体全国協議会(市民協)は、「社会政策問題研究会」(座長:高木郁朗日本女子大名誉教授、座長代理:島津淳桜美林大学教授)を設置し、議論、研究を行った。メンバーは、NPO法人であって市民協会員の介護保険事業者が中心となり、それに市民協会員、労働組合役員が加わった。また、大学教授や研究者にもゲストスピーカーとしてご協力を賜った。
この提言の責任所在は市民協にある。なお、ゲストスピーカーのレクチャーは資料集に掲載している。
本来、問題の解決のためには、社会保障制度だけではなく、国民生活、教育、労働、経済政策、税制などを総合的に検討しなければならないが、そうすると余りに間口が広くなりすぎること、またこうした時期に厚生労働省は体系的に社会保障制度を再構築するために、「地域共生社会」の方向性をうちだし、「地域共生社会本部」を設置して本格的に取り組み始めている。
私たち市民協は介護系NPO であるところから、介護保険事業に直接に携わっているものとして、中途半端な改正介護保険制度の問題点を整理し、NPOがもともと長期的に目指してきた「地域共生社会」の実現に焦点をあてて提言を行う。また、本提言は、一般の人々にも読んで欲しいために、私たちの業界において普通に使っている言葉にも(注)をいれた。




    認定NPO法人市民福祉団体全国協議会(市民協)
2017年12月15日
Posted by 田中尚輝 at 14:41
市民協の政策提言 [2017年12月02日(Sat)]
市民協の政策提言書を書きなおしていて、ほかのことに手がつかない。決定的なのは、公共善の取組に「公共支援手当(仮称)」を登場させたが、これが賃金ではないが「指揮命令権」が保全されるようにすること。頭がいたくなった。
Posted by 田中尚輝 at 16:55
大分県玖珠市の動き [2017年11月26日(Sun)]
23日は玖珠市社協で講演。市民150人程度が参加。これまで市からの説明はなし。社協も予算がないが、「通いの場」(サロン)が2か所、自然発生的に生まれ、活動している。市民はもう待てないのだ。
Posted by 田中尚輝 at 17:37
老人クラブ臼杵 [2017年11月22日(Wed)]
臼杵市の老人クラブで講演。

ビックリしたなー。80歳前後のメンバーが滅茶苦茶元気。有機農業や、鹿、猪をとる。
今度は、福祉社会づくりの先頭に立つ。

元気さに敬服。
Posted by 田中尚輝 at 17:31
宮崎、かぶ指揮会社からNPOへ [2017年11月21日(Tue)]
昨夜は宮崎で講演。
驚いたことに、株式会社2社が、NPOをつくるという。

株式では、ボランティアに依頼を頼めず、今後は経営できないということだ。

利用主義もあるだろううが、面白い変化だ。e="font-size:x-large;">
Posted by 田中尚輝 at 12:06
空き家対策 [2017年11月19日(Sun)]
昨日から、鹿児島。
昨日に研修会で姶良市の「NPO法人Lかごしま」の発表には驚いた。空き家を利用して、8か所で「ひまわりの家」(サービスB)を実施しているというのだ。そして、最初の一軒だけは探したが、2軒目からは申し出でだという。
やれば、できるものだ。
Posted by 田中尚輝 at 10:02
1月開催の目玉 [2017年11月18日(Sat)]
市民協は1月12,13,14日に大分別府において、「次世代リーダー研修」を行う。順次紹介していきたい。

宮田太一郎 国東市 生活支援コーディネーター
 じつは、この国東市が日本で一番、総合事業サービスBが進んでいるのではないか、とおもっている。宮田さんはその中心メンバー。

何もなかったところから、いま、2か所でフル回転、3か所の集落で準備が進み、ランチ付きのサロンが開設される。

宮田さんは、特段変ったことをやったわけではなく、厚労省の言うとおりにやっただけである。ただ、工夫したのは押し付けではなく、参加者が自己意識でうごけるようにしたことだろう。彼の苦労話がきける。
Posted by 田中尚輝 at 09:34
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