「堺市震災総合防災訓練〜東南海・南海地震に備えて」に参加して [2012年01月26日(Thu)]
「堺市震災総合防災訓練〜東南海・南海地震に備えて」に参加して
ぴあハウス職員H 平成24年1月19日(木)に大仙公園催し広場で行なわれた「堺市震災防災訓練」(訓練の主旨、訓練内容はチラシ参照)に参加しました。小雨まじりの中、ホーム入居者2名の他、「ぴあハウス」や「たまごハウス」職員、ヘルパーなどスタッフは10数名参加しました。避難開始は9:30で10時に大仙公園に集合して、訓練が始まりました。 (写真地震体験カー) 堺区のいくつかの校区の自治防災組織の人と小学生と消防署員、警察、自衛隊員などが整列し、堺市長のあいさつのあと、警備や情報収集伝達訓練、火災家屋の消火訓練、倒壊家屋からの救出訓練などを行い、一般参加の市民は見学しました。 (写真倒壊家屋からの救助) 一連の訓練が10:30くらいで終了後、会場に展示されている自衛隊車両や消防車両の展示、地震体験車、ロープや三角巾のつくりかたなどの説明や炊き出し訓練(炊き込みごはんを配ってくれていたのをもらいました)、災害用簡易トイレや汚物凝固剤なども展示していました。 (写真 煙からの避難体験) 今回の訓練では、津波を想定しての訓練だからかもしれませんが、堺区の校区防災組織の参加は多くありましたが、ぴあハウスのある北区など堺区以外の区からはほとんど組織参加はなかったようです。 また、小学校も堺区から何校かあったのみでした。市民の一般参加は、小雨もあったかもしれませんが、本当に少なかったです。(正確にはわかりませんが、動員参加以外で300名くらいいたかどうか)車イス障がい者は、「ぴあハウス」の2名を入れて3名しか見当たりませんでした。 ちなみに、北区の百舌鳥校区では、2月に災害訓練が予定されています。 展示を回っている途中で、「ぴあハウス」入居者より、堺市の防災担当の職員に以下質問し、答えてもらいました。 「小学校が避難所になった時のために、マンホールトイレを設置する計画はどのようなものか?車イス対応可能か?」伺ったところ、「堺市7区に1校づつマンホールトイレを設置していく計画で、1校に5基のトイレを設置し、そのうち1基が車イス対応トイレになる」「今回の大仙公園の訓練では、マンホールトイレは設置していない」とのこと。また、「福祉避難所は市内の2ヶ所の公民館を予定」という説明でした。 (写真展示してあった簡易トイレ) 「昨年の震災でも、避難所に車イストイレがないために避難所にも行けなかったという報道もあったので、改めて車イストイレの必要性重要性を踏まえてもらいたい」と要望。市民への避難指示や勧告などのアナウンスについては、地域の防災スピーカーや車両でのアナウンスの他メールでの情報配信なども考えているとのことでした。 <参加者の感想より> ・今回の想定が、津波、火災で沿岸部からの避難ということだが、地震はいろんな場合が考えられる。上町断層が動いたら市内全体が被災する。堺市全体での取り組みが、まだまだできていないのかなと思う。堺市が描いているシュミレーションはわかった。まだまだ、障害者や高齢者などの要援護者の避難支援が考えられていないので、何とか声をあげていかないといけない。地元の避難所の西百舌鳥小学校はマンホールトイレを整備する予定と回覧板か何かで見た記憶あるので、確認する必要がある。 ・悪天候だったのが残念。訓練の内容などの情報がわかりにくかった。トイレを固める薬剤があったことは感心した。(見本をもらった)それぞれのブースで展示があり、一通りまわった。堺市と府と大阪市の無線通信もやっていたが、最初はうまくいってなかった様子で不安になる。災害時は、行政も協力しあって市民府民をどう避難させるか認識はできた。実際に去年の東日本大震災のようなことがあっても素早く対応できるようお願いしたい。 ・体験コーナーでいろいろ勉強になった。停電時に電気がなくても日中に日光にあてれば光る蓄光ボードは、ぴあハウスでもあったらいいかも。 ・地震で倒壊家屋に閉じ込められたら3日くらいが命の境目と言われる。当初の命は行政にも頼れず、自分たちで守れるように。3日間どう生き延びるか、考えることは多岐にわたる。 ・伝言ダイヤルを体験してみた。ドコモはつながるらしい。ゆっくり丁寧に説明するので、スマートフォンや携帯電話ではバッテリーの心配も。食べ物、水、蓄光ボード、火が消えるタオルとかそろえられたら。ロープ結び体験などもできてよかった。 今回、初めて堺市の震災総合防災訓練に障害者メンバーも参加して、堺市の担当職員にも接触できたので、堺市に対しては障害当事者の存在をリアルに認識してもらう意味では良かったと思います。しかし一方で、日頃から防災の備えをしていく必要性や、地元の自治会が今回は参加できていなかったので、防災にどのくらい取り組めているのかを確認することや地元の小学校の状況など、ホームでの生活づくりの中で防災の地域取組にどう参加していけるか今後考えていかないといけないという課題も改めて認識させられた一日でした。 |