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日本財団、日本ASL協会にお世話になりながら、聴覚障害児・者福祉の向上および聴覚障害時・者に関わる保健・医療・福祉の専門職の養成について研究・実践を進めている高山亨太のブログです。
海外留学、主にGallaudet Universityで得られたことも気ままに発信していきたいと思っています。
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内耳の構造と働き [2006年07月12日(水)]
内耳は聴覚に関する機能を担っている蝸牛と平衡感覚をつかさどる前庭(卵形嚢・球形嚢・三半規管)によって構成されています。蝸牛大きさは、10円玉と同じぐらいです。意外と小さいものです。

蝸牛はリンパ液とさまざまな音の周波数の分析に関わる約2万個の有毛細胞からなっています。中耳である耳小骨からの振動によって、蝸牛内のリンパ液が揺れ、その揺れを感覚細胞である有毛細胞がキャッチし、これまでの物理的な振動から、電気信号に変え蝸牛神経に伝わる仕組みになっています。電気信号は、蝸牛神経を通じて、大脳に伝えられ、大脳皮質の聴覚野にて認知・処理されます。このときに初めて聞こえたと認識し、音の識別が可能になります。蝸牛に伝わった物理的な振動は、中耳につながる正円窓を通って排出されます。
聞こえに関することだけではなく、内耳は、身体の平衡(バランス)を調節することです。これは3つの半器官と、その少し蝸牛よりの位 置にある、球形嚢および卵形嚢という部分が関与しています。
卵形嚢・球形嚢は、直線方向の動き・重力・遠心力を感知する働きを有しています。三半規管は回転運動を感知します。この働きによって得られたバランスに関する情報は、前庭神経によって大脳に伝わります。頭部が動くと半器官内のリンパが動き、中の液体を揺らします。この揺れを毛細胞の毛が感知するという仕組みになっています。球形嚢および卵形嚢の中にも毛細胞があり、この毛は耳石膜という膜に接しています。この膜は耳石と呼ばれる石のようなものが乗っていて、頭部の運動に伴ってリンパが動くと、この耳石も揺れ、それを毛細胞が感知し、やはり前庭神経を介して脳へと伝達するのです。

蝸牛神経と前庭神経をあわせて、聴神経または内耳神経と呼ばれ、8番目の脳神経となっています。
Posted by 高山 亨太 at 18:53
中耳の構造と働き [2006年07月06日(木)]
中耳は、おもに外耳と中耳の境界線である鼓膜の内側、その鼓膜にくっついている3つの耳小骨(ツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨の順)を指しています。アブミ骨の底面は、内耳の蝸牛にはまり込んでつながっています。中耳には、鼓室という空洞があります。その中の壁は、粘膜で覆われています。粘膜は、鼓膜が正常に作動するために、空気の圧を調整するように空気の入れ替えをする働きを持っています。またもう1つの機能は、最近の市外などを吸収し、それを外部に排出する機能を持っています。なお中耳は、耳管で鼻の奥である上咽頭とつながっています。
中耳には、鼓膜張筋とアブミ骨筋という重要な筋肉があります。耳小骨に付着してその動きを調節する筋肉で、人体の中で最も小さな筋肉です。大きな音が鳴ると、反射的にこれらの筋肉が緊張し、大きすぎる振動エネルギーが内耳に伝わらないように耳を守る役目を果たしています。

外耳道を伝わった音は、鼓膜を振動させます。鼓膜が振動すると、鼓膜に付着している耳小骨を経由して内耳である蝸牛に伝わります。なお、中耳の耳小骨は、てこの原理で構成されており、増幅器のように鼓膜の振動を約3倍にして内耳に伝えています。従って、中耳は、音を機械的な振動へと変換し、体内へ取り込む役割を持っています。
Posted by 高山 亨太 at 18:52
外耳の構造と働き [2006年07月05日(水)]
外耳(がいじ)は、大まかにわけて耳介(じかい)と外耳道(がいじどう)、鼓膜(こまく)によって成り立っています。
耳介は皮膚と軟骨からできています。人間の耳介の集音効果は乏しく、耳介を動かす筋も発達していません。なお、耳垂は耳介の一部です。
外耳道の外側の3分の1は、耳介から続く軟骨で構成されており、内側の3分の2は骨によって成り立っています。外耳道軟骨部をおおう皮膚には、耳毛や汗腺の一種である耳垢腺があり異物が入るのを防ぐ役割を果たしています。また耳垢は、外耳道の皮膚の自浄作用で、奥から外に向かって送られるようになっています。
大事には、感覚神経があり、外側が三叉神経で、顔面の知覚と同じであるが、内側は迷走神経のため咽頭の知覚神経と同じものになっています。良くあることなのですが、外耳道の内側をさわると咳が出るのは迷走神経になっているからです。
最後に鼓膜は、半透明の薄い膜で出来ていますので、中耳の中が透けて見えます。鼓膜には、ツチ骨の付着部が見え、白い部分が見えるようになっています。これは、短突起といって診断にとって重要な部分になっています。



前々回で、音は空気の振動であることをお伝えしました。そのこともふまえた上で、外耳の働きを説明します。

 まず、耳介は、音波を拾う働きをしています。耳介があることで、広い範囲の音をキャッチできるようになっています。
外耳道は音波を中耳まで運び、伝える役割を果たしています。外耳道はラッパの管のようになっており、小さな音でも音を増幅させる効果を有しています。
外耳道によって、運ばれた音波は鼓膜を振動することによって、鼓膜の振動が中耳に伝わる仕組みになっています。
Posted by 高山 亨太 at 18:32
音って [2006年06月29日(木)]
音を一言でいうと、空気の振動とも言えます。
この振動は波長があり、空気に濃い部分と薄い部分をつくって、空気中を1秒間に約340m進み、空気中のあらゆる方向に津波のように広がっていきます。

誤解されやすいのは、あくまでも人間が発した音がそのまま声として聞こえているのではなく、人間の咽頭によって、空気が振動されて、初めて物理的に空気が振動し、その振動を人間の耳の中を伝って、蝸牛を経て、そこでやっと音が声として認識できると言うことです。
すばり、あくまでも声として認識するのは、生理学的なレベルであり、鼓膜を振動するまでは、物理的な空理の振動にすぎないことを覚えておいてください。

これらの音を具体的に捉える基準として、ヘルツ(Hz)とデシベル(dB)があります。ヘルツ(Hz)は、音の高低を表す周波数の単位で、0から2万ヘルツまでが人間の可聴領域とされています。2万ヘルツといえば、人間が聞こえる最も高い音。2万Hz以上の周波数は人間には聞こえない音で、超音波と呼ばれます。 イルカやコウモリなど他の動物では 超音波を聴くことが出来る動物もいます。

逆に0ヘルツは、人間が聞こえる最も低い音を表します。デシベル(dB)は、音圧の単位で音の大きさを表し、オージオグラムなど聴力を測定するときは、20歳男性の平均聴力レベルを0dBとして、難聴の程度を分類しています。

またいずれ、dBの計算方法など細かい説明ができたらと思っています。



Posted by 高山 亨太 at 19:37
聴覚障害の危険因子 [2006年06月19日(月)]
以前に聴覚障害の原因について述べたが、今回は、聴覚障害に関わる危険因子について紹介したいと思う。

新生児の場合は、
・未熟児(約1.5kg以下の時)
・低いアプガー指数(1分で約5以下あるいは5分で7以下)
・難産による酸欠状態やケイレン
・外耳や外耳道などの疾患及び頭部の異常
・血中ビリルビンが高い
・細菌性髄膜炎など
・長時間の人工呼吸器の使用
・ゲンタマイシンやサイアザイド系利尿剤など薬の使用
・家族や親戚などに早期に聴覚障害を発症した人がいる

なお、小児では、上記も含めたうえでさらに
・頭部骨折や意識障害を伴う頭部損傷
・真珠腫などを伴う慢性中耳炎など
・神経系疾患
・長時間の騒音下にさらされる
・感染症や外傷からの鼓膜の損傷

成人などでは、
・その他に身体的疾患に伴う後遺症
・ストレス
・遺伝性
・加齢
・事故

などと挙げられています。
Posted by 高山 亨太 at 23:54
聴覚障害の原因 [2006年06月19日(月)]
聴覚障害の原因としては、「先天性」と「後天性」 の2つに大別することができます。その範囲は、脳腫瘍などの他の疾患からや 薬物療法による副作用( 「ストレプトマイシン 」という薬が代表的。) ひどい騒音や頭部への強い衝撃、精神的ストレス、老化など があげられています。

先天性
先天性のしめる割合として、遺伝的異常による原因が最も多いとされています。その他に母親が妊娠中に何らかのウイルスに感染し それが胎児にも感染、もしくは影響を受けてしまうケースや周産期障害や難産などの出産時に原因がある場合もあります。また、未熟児出産、更に薬の副作用も原因の1つです。

後天性
乳幼児期における肺炎、おたふくかぜ、はしかなどによる高熱などがあげられますが、中耳炎などが原因である場合もあります。子どもの場合では中耳炎の以外 に、耳の感染症や耳垢の塞栓などが多くみられ、 その他では、交通事故などによる頭部への強い衝撃や大音量 などの鼓膜への強刺激などがあります。
Posted by 高山 亨太 at 23:44
聴覚と聴覚障害 [2006年06月18日(日)]
私が研究対象としているのは、数ある障害の中でも、特に聴覚障害、聴覚障害児・者である。聴覚障害について、少しでも正しく知ってもらえるように少しずつ発信できたらと思います。基本を知ることから、聴覚障害者の問題が見えてくるのですから。

聴覚とは、生まれる前から発達・機能し、最後の死の直後まで機能している感覚器であり、外部から入力される音の信号を神経活動情報に変換し、音の強さ、高さ、音色、方向、リズム、言語などを認識する緻密で高度な機能を有している感覚機能であり、聴覚障害のない人間にとって生きる上で重要なものになっていることは言うまでもない。

しかし、先天性ないし、後天性によって聴覚の機能に障害が生じる場合がある。たとえば、老人性難聴もひどくなれば、聴覚障害者として認定されるようになるだろう。老人性難聴も聴覚障害の様相の1つであることからも人間にとって当たり前のように起こりうるもの。

聴覚障害とは、外耳、中耳、内耳、聴神経、聴覚皮質などの器官のいずれかに何らかの原因によって、聴覚機能に障害が生じる疾病並びに障害の様相あるいはその総称。

聴覚障害についての1つのとらえ方として、人間が生きる自然界、地球全体の生物と比較したら、すべての人間は聴覚障害者となってしまう。たとえば、超音波や犬を呼ぶときの犬笛は、人間には聞こえないものであり、また人間が聞こえる方向は、16方向とされていますが、それに比べて犬は、32方向となっており、聞く能力に関しては、犬には勝てないんです。
実際には、人間としての生活に困らない程度の音が聞こえればいいのであって、不必要な音まで聞く必要はないということであって、聴覚障害とは生活上で必要な音が聞こえない、聞きにくいことによって起こるという、ある意味で状況によって障害の様相が変化するといった側面があると考えられるかもしれません。
Posted by 高山 亨太 at 18:03
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