活動と運営力がアップする個別相談会の結果報告 [2015年11月20日(Fri)]
こんにちは、スタッフの近藤です。
11月14日(土)、たがさぽを会場に NPOのための 活動と運営力がアップする個別相談会 を開催いたしました。 今回は「組織運営」をテーマにした専門相談です。 事前のご案内では ・活動を始めたが、団体運営に不安がある… ・参加者が少なく、値域への広がりが弱い… ・支援者・協力者を得る方法がわからない… など、「活動を始めて間もない」団体の方や、「ある程度の活動実績はあるけど活動運営に不安がある」という団体の方まで、組織運営全般に関する相談会を実施しました。 相談員には伊藤あづささん(一般社団法人ぶれいん・ゆに〜くす/代表理事)をお招きしました。 相談者の話に耳を傾ける伊藤さん 相談時間は1団体50分間、最大4団体までの受付です。 一歩踏み込んだ質問を対話形式でじっくりと相談できます。 ■組織運営★ワンポイントアドバイス ●目的・ミッションに戻る 活動を続けていると、様々な課題・問題にあたるときがあります。 たとえば、 「資金が不足している」 「活動を手伝ってくれるスタッフがいない」 「イベント・講座などに人が集まらない」 など、団体の運営をゆるがす大きな課題・問題があるとします。 なんとか解決を図ろうと試みるも、資金の欲しさに無理に助成金にチャレンジしたり、イベントに人が集まらないので対象の枠を広げたり、その場しのぎで活動内容を調整していると、いつのまにか本来の目的から大きく離れてしまうことがあります。 そんなときは、もう一度目的に戻り、解決しなくてはならない本来の目的を団体内で整理する必要があります。団体の目的は、活動の根幹となるものですので、迷った時こそ目的・ミッションに戻ることが重要です。 ●活動の社会的価値は NPOの活動には、行政支援や企業のサービスだけでは埋まらない、多様化する社会課題を解決することが期待されています。そのため、様々な団体が目的に応じた内容で独自の事業を展開されています。 「うちは低料金でいいですよ」 「安い料金で多くの人に楽しんでもらえればいいんです」 と、収入が見込めない運営ギリギリの料金設定では、その活動を継続させることは困難です。負担が大きすぎて活動が継続できないことの方が返って、これまでサービスを受けていた方々を困らせることにつながります。 なかなか自分たちからは気づきにくいことですが、社会の中で自分たちの活動はどのような社会的な価値があるのか客観的に見ることも必要です。社会的に価値が高ければ、料金を上げるのを検討するここともあります。また上げるのが難しいのであれば、その活動を必要としている人たちに声掛けして、寄付や会費をもらうなどして、活動資金に充てていく方法もあります。 ●活動の成果とは? たとえば、一人暮らしのお年寄りに地域で居場所をつくりたいと思って活動を始めます。では、お年寄りがその場に集まることによって、どのようなお年寄りになってもらいたいのか、具体的なイメージは描けているでしょうか? この活動のポイントは、お年寄りの居場所を作ることが目的ではなく、これはあくまで手法であることです。居場所という手法を使って、地域に出る機会が増えたとか、地域のご近所づきあいが活発になった、地域間の交流を促すことが目的になります。 「手法」を通した後に見える本来の「目的」のことを、よく考えて活動の成果を考えることも大切なことです。 個別相談会は50分と一見長いように感じますが、いざ始まると直ぐに過ぎてしまいます。しかし、その50分には団体の今後の活動を飛躍させる内容も含まれているのも個別相談会ならではの特徴です。 今回は専門の相談員を招いての相談会ですが、たがさぽでは常時スタッフが活動のご相談を受けておりますので、まずはお気軽のご相談ください。 |