ブックレビュー/「社会を変える」を仕事にする [2013年11月26日(Tue)]
こんにちは、スタッフの近藤です。
今回は久々のブックレビューコーナーです。 たがさぽ文庫(貸出図書)の中から、スタッフおすすめの1冊をご紹介します。 ○社会企業家という生き方 「社会を変える」を仕事にする 著:駒崎弘樹 英治出版 ●日本社会の役に立つ仕事 だいぶ前に見たドキュメント番組に、就職活動をする学生と雇用側の企業の話が紹介されていました。学生たちは、その企業が社会に対してどのような貢献をしているのかに関心を示し、企業側は自分たちが取り組んでいる社会貢献の成果を学生たちに説明していました。 「日本の社会に役立つが仕事をしたい」と、大々的に言うのは気恥ずかしさもありますが、社会貢献になる仕事を考える学生の姿は、これからの社会を変える原動力になると感じました。 本書の著者である駒崎さんがも、「自分が日本の役に立ちたい」なんて、真剣に考えたことのないと述べていますが、ある社会課題をきっかけに社会起業家への道に歩んでいきました。 ●社会課題って 私たちの身を置く社会では、数多くの社会課題が潜在化されています。そんな多くの社会課題の中、駒崎さんが目を付けたのは「病児保育」についてです。 いまの日本では、子どもが病気になると預かってもらえる施設は多くはありません。昔は近所の世話好きの主婦が「いいから、いいから」といって、預かってもらうこともありましたが、現代では地域とのつながりが疎遠のため、なかなかそうはいきません。夫婦共働き、あるいはシングルマザー・ファザーともなると、会社を休んで子どもを看病するしかありません。2、3日休んでしまうと仕事場にも迷惑をかけてしまうし、たちまち社内で肩身が狭くなることがあります。 「あたり前のことをして居づらくなる社会ってどうなんだろう?」と、駒崎さんが思い、課題解決のため活動をすすめていきます。 補助金・助成金の申請、住民や自治体からの理解など、学生時代にベンチャー企業の社長をしていた駒崎さんにとって、難題ばかり!大きな挫折も味わいながら、課題解決の一歩を歩んでいきます。 著者の活動を通じて、社会に役立つ仕事とはなんであるかと、仕事においての本質的なことが見えてくるおすすめの一冊です。 駒崎さんが代表を務めるフローレンスです ↓ ↓ ↓ ●認定NPO法人フローレンス http://www.florence.or.jp/ |