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【ブックレビュー】あそびの生まれる場所 [2018年05月29日(Tue)]
こんにちは、スタッフの櫛田です。
今回は、たがさぽ文庫(たがさぽの貸出図書)に新たに入った本の中から1冊ご紹介いたします。

あそびの生まれる場所
「お客様」時代の公共マネジメント


あそびのうまれる場所.jpg


著者:西川 正
(コミュニティワーカー/特定非営利活動法人ハンズオン埼玉理事
発行:ころから
発行年月日:2017年3月30日



最近、「公園に禁止が増えている」と聞きます。ボールで遊んではいけません、スケボーに乗ってはいけません、大声を出してはいけません。もちろん、禁止することにも理由があると思います。安全上の問題や近所迷惑など。おそらく、近くに住んでいる人や子どもを見ていた人が、「子どもが騒がしくてゆっくり休めない」「子どもがボールを追って道路に出た」といった苦情を行政や公園の管理者に伝えたのかもしれません。
もちろん、静かに生活したいという想いはすごくよく分かりますし、子どもが事故に遭わないようにという想いも分かります。なので、こういう声を無視するというわけにもいかないのだと思います。
では、挙がった声に対して、すべて「禁止」で応えるのではなく、もっと別な方法はあるのでしょうか。

この本では、薄れつつある人と人同士のつながりという視点から、「あそび(この場合は余裕とかゆとりという意味も含みます)」がなくなってしまった社会に「あそび」のヒントをくれます。

公園の禁止事項についても、ひょっとしたら「誰だかわからないどこかの子ども」が騒いでいたらイライラしてしまうかもしれませんが、「よくおしゃべりするお向かいの〇〇さんのお子さん」だったらそこまで気にならないかもしれません。
顔見知りであること、つながりができていることで解決する場合もあるのです。

保育園と保護者、保護者同士の関係にも触れています。保育園と保護者という一対一の関係、サービスを提供する人とサービスを受けるお客さんという関係だけになってしまうと、トラブルの苦情や要望は保育園で行うことになります。ともすれば原因となった遊びなどがどんどん禁止されていくことにもつながります。
保護者同士の中にもつながりができていたら、たとえば子ども同士が喧嘩して軽いケガをしてしまった、という時に、大きなトラブルとはならず、子どもたちや保護者同士でのコミュニケーションで解決できるかもしれません。

問題解決に関して例を出してきましたが、顔見知りになる、関係を築く良さの本質はここではありません。公共の場、みんなの場がどのように生まれてくるのかがこの本の大切な部分です。

著者の西川 正さんは、「おとうさんのヤキイモタイムキャンペーン」という活動をはじめました。この取り組みは、保育園だったり、PTAだったり、地域の団体がヤキイモをするというものです。地域で何かしたい、はじめるきっかけが持ちにくい、誰かとつながりたいというお父さんに、誰かとつながって子育てをする楽しさを味わってもらうことを目的にはじまりました。
このヤキイモタイムは、企画、材料の持ち寄り、準備などをいわゆる主催者・運営者が行うのではなく、参加者みんなで行います。お客さんではなく参加者として、みんなが本当の意味で企画に関わるのです。

この考え方は公共の場、みんなの場でも同じです。そこに携わる当事者みんなが場に関わり、考え、意見を言い、つくりあげていくことで本当の公共の場、みんなの場が生まれるのではないでしょうか。

この本には、筆者が父親、学童指導員、出版社、障がい者団体スタッフ、NPO法人理事といった立場を経る中で出会い、感じ、経験した想いやノウハウが詰まっています。
いろんな人を巻き込んだ場をつくっていきたい、企画を立てたいという方に特にオススメです。

たがさぽ文庫にありますので、みなさんぜひ読みに来てくださいね。



★☆お知らせ☆★

たがさぽ10周年企画では、この本の著者 西川 正さんをゲストに迎えます。
7月22日(日)開催です。詳しくは改めてたがさぽウェブサイトブログでお伝えします。
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