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改めて、プロボノの「定義」について  2014年12月02日(Tue)
アジア・プロボノラリーが終わって1ヵ月。
イベント期間の前後を通じて、さまざまな交流と刺激に満ちた時間だった。
アジア各国で活動するプロボノ団体との関係性を深められる手ごたえを感じたところもあるし、アジアの動きから着想を得て、日本でこれからやっていかなければならないことについても、いろいろなヒントが見えてきた。

そうした中でも、まるでスタート地点に戻るかのようではあるが、プロボノの「定義」については、世界にプロボノが広がりを見せるからこそ、いま改めて問い直し、その幹となる部分が何なのか、を世界各地と日本とも意識を共有することが必要なのではないか、ということを感じた。

というのも、アジア・プロボノラリーの終了後、今度は11月中旬に韓国を訪問して、現地のプロボノイベントに参加する機会をいただいた。拙著『プロボノ』の韓国語版が翻訳されており、有難いことに、日本以上に販売部数が多いというこの国では、お会いする人の中にも、本を読んでいただいた、という人を多数見かける。と同時に、そうした人から伝え聞いた話の中には、読者の中には、自分が著書の中で書いたプロボノのイメージが狭すぎるのではないか、もっとプロボノを広くとらえた方がよいのではないか、という意見も聞かれるという話を耳にした。

確かに、私の著書『プロボノ』は、サービスグラントの仕組みの説明に多くのページ数を割いていることから、こうしたコメントも出てくるのかもしれない。韓国では短期のプログラムを求める声が強く、サービスグラントがこれまで定番としてきた6ヵ月程度のプロジェクトへの関心は低い、ということにも起因するのかもしれない。

この本が出たあと、ここ3年間ぐらいで、サービスグラントもそれなりに現実の中でもがきながら「進化」して、短期のプログラムにいくつかの形で実践を始めたりなどしており、そこまでがこの本に掲載されていたのなら、こうしたリアクションは出てこなかったのかもしれない。

ただ、プロボノのやり方は、今後も様々な形で広がりを見せるだろう。アジア各国のプロボノのモデルには、CEO、CFOなど「Cレベル」つまり企業幹部が参加するものから、学生・大学院生などが参加するものまで、多彩なモデルが存在する。支援形態についても、1回単発のものもあれば、1年近く継続的に関わるというものもある。それらのどこまでがプロボノで、どこからはプロボノではないのか。モデルが多彩になればなるほど、一瞬、首をかしげて、これってプロボノ? と確認をしてみたい気持ちがふと浮かんでくるタイミングが出てくる。

タップルートファウンデーションでは、プロボノを説明するときに以下のような表現を使っている。
”Pro bono is donated professional services benefitting organizations working to improve society.”

直訳すれば「プロボノとは、専門的サービスを寄付することで、社会を改善する活動に取り組む組織に便益を与えることである」というような感じだ。

興味深いのはその先で、タップルートはまた、Skill-based volunteering(スキルに基づくボランティア)には、3つの種類がある、と説明している。それは、General skill(一般的スキル)、プロボノ、Board service(理事)である。同じスキルを提供するボランティアの中でも、プロボノと他とを分ける部分は、「日頃の仕事に近い作業内容」であり、規模や期間は様々だとしても何らかの「プロジェクト」として、「支援先にインパクトを与えるもの」という点のようだ。

こう定義を詰めていっても、企業人が、NPOに向けて、ビジネススキルの講習を行う、というようなセミナーのような活動でも、企業人が、NPOに対してビジネスの視点からアドバイスを提供する、といったようなことも、プロボノとして解釈されうるだろう。

ここまで書いてきて、自分が気にしているのは、実は定義の問題ではなく、質の問題なのだ、ということに気付いてきた。

どんな専門家が関わったとしても、NPOにとって、実践に結びつかない講習もあるだろうし、いわゆる上から目線のようなアドバイスもあるだろう。さらに、あるNPOのある瞬間にとっては効果的でも、他のNPOの別の場面においては有難迷惑な”支援”なんていうものもあるだろう。プロジェクト、セミナー、メンタリング、アドバイス、コーチング、カウンセリング、伴走、理事、顧問、・・・それがプロボノかどうか、という議論よりも、結局のところ、やること自体が目的なのではなく、その結果として、必要性を感じている支援先にどのようなプラスの変化をもたらし、前向きな成果を生み出しているのか、そこにこそ価値があるのだ、と思う。

現在サービスグラントでは、プロボノを「社会的・公共的な目的のために職業上のスキルを活かしたボランティア活動のこと」と定義しているが、もし、この定義を、よりバージョンアップするとしたら、プロボノによってもらたらされる支援先の質的変化を、簡潔に表現に反映させるべきなのかもしれない。

仮案ではあるが、例えば、こんなのはどうか・・・。
「社会的・公共的な目的のために職業上のスキルを活かしたボランティア活動を通じて社会課題の解決にインパクトをもたらすこと」

蛇足だが、こう言ったら、韓国の読者のみならず、日本の人たちからも、また敷居が上がった、とか、そんな声が上がったりして・・・。
Posted by サービスグラント at 02:16 | 代表ブログ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
「数」への挑戦  2014年09月28日(Sun)
日本を含めアジア7ヵ国10団体のプロボノ運営団体が集うアジア・プロボノラリーまで、あと1ヵ月となった。事前準備のため、ここ2週間にわたって、参加する各団体との間で個別にSkypeによる事前ミーティングを実施した。

その中で感じたことは、ひとつが、アジア各国で取り組まれているプロボノプログラムのモデルの多様さと、そして、もう一つが、その数だ。

各地で、年間どれぐらいのプロボノのマッチングをしているのかを尋ねると、中には、300件、400件という数字が出てくる。参加するボランティアの数はというと、何千人、何万人という桁も聞こえてくる。

斜めに考えれば、数が多くても質が伴っていないのでは、という見方も、もちろんあり得なくはないだろう。その付近は、じっくり聞いてみないと分からない。それで質まで伴っていたら、舌を巻くしかない。たとえ、質のことを割り引いたとしても、これだけの数のプロジェクトを毎年さばいている、という事実に、まずもって、驚嘆させられる。

サービスグラントでは、2012年度に50件、2013年度に80件のプロジェクトを実現し、今後は年間100件のプロジェクトを実現することを2015年に向けた目標として立てて取り組んできたが、アジアの「数」に直面したいまとなっては、もう一桁上を目指すことを、真剣に考えた方がいいのではないか、という気持ちが芽生えてくる。

折から、韓国・仁川で熱気を帯びて開催されている「アジア大会」のキャッチフレーズ「アジア40億人の頂点へ」を見て、自分の中で膝を打つ気持だった。そうか、アジアには、たくさんの人がいるんだ。・・・あまりにも当たり前のことではあるが、世界の人口の半分以上を占めているアジアという地域では、たくさんの人が暮らし、それだけたくさんの社会的課題が存在している、ということだ。日本の人口1億3000万人という数字も、それ単独で見ても相当の数である。そう考えると、アジアでプロボノ活動に取り組む団体は、この厳然たる「数」の問題に、真正面から勝負を挑まなければならないのだ、ということを、強く自覚した。

丁寧さと生産性とは、時として相反する要素となりがちではある。それでもその両者を最大限両立しながら、高度な生産性を追求していくこと。これは、アジアにおける日本という場所で活動する我々にとって課された極めて重要な命題なのだ。

ボランティアという事の性質上、人の気持ちに働きかける活動だ。支援を受けるNPOの気持ちも、そして、一つひとつの社会的課題も、デリケートこの上ない。その大切なたくさんのことをないがしろにして、数を追い求めても、結局は何事も成し得ない。それどころか、かえってマイナスの影響すらも生んでしまうおそれがある。それでもなお、数多くのニーズに応えていくことへの挑戦は、続けていかなければいけないのだ。

アジア・プロボノラリーまであと1ヵ月。すでにアジアの温度を、事前のコミュニケーションを通じて感じ始めている。

▼アジア・プロボノラリーTOKYO 2014 特設サイトはこちら
http://www.servicegrant.or.jp/pbrally2014/
Posted by サービスグラント at 18:16 | 代表ブログ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
アジア・プロボノラリー  2014年09月13日(Sat)
まさかこんなに大きなイベントになるとは、考えてもいなかった。今年の2月までは。

毎年10月下旬は、世界的な「プロボノウィーク」となっている。プロボノウィークとは、プロボノをテーマとしたイベント・キャンペーン等を展開することで、まだまだ多くの人にとっては耳慣れないこの言葉を、この考え方を広めることを目的としたムーブメントだ。サービスグラントでは昨年からプロボノウィークにイベントを固め打ちし、集中的にプロボノに関する情報発信に取り組むようになった。

プロボノウィークの流れで、昨年は、ソウルで、上海で、プレゼンする機会をいただいたので、今年のプロボノウィークには韓国・中国からゲストを招いて、東アジアでのプロボノを通じた交流を深めようと考えていた。
それが、アジアじゅうを巻き込んだ、すっかり大がかりな話になったのは、2月下旬にサンフランシスコで開かれた「グローバル・プロボノサミット」でのこと。ヨーロッパのプロボノ運営団体が、相互に行き来をしながら、ヨーロッパ共通の評価指標の構築に向けた検討を始めているという情報に刺激されたアジアのプロボノ団体たちが、アジアはアジアで集まろう、とだれが言い出すというわけでもなくそういう流れになった。
ならば東京で。
そのことも、自然に方向づけられていった。何しろ、もともと、韓国・中国から1人ずつぐらいは呼んでイベントをやりたいと思っていたし、既にそういう話を、それぞれのゲスト候補者にはしていた。それに、サービスグラントは、もうすぐ活動開始から10年が経とうとしている、プロボノ運営団体の中では若干だが、キャリアの長い方の部類に入る。その実績を見てみたい、という思いも、アジアの団体からは聞こえてくる。

みんなが東京に集まり、アジアのプロボノについて話し合ってくれて、しかも、日本のプロボノワーカーやNPOを見に来てくれる。それは何とも誇らしいことだ。

ただ、それにしても、もともと2人のはずが、20人を超えるところに達すると、その準備たるや、容易ではない。中国、インド、サウジアラビアなどの国から来るゲストには、ビザを発行してもらうための招待状や身元保証書が必要だ。知っている人には笑われてしまうかもしれないが、中国の人が日本に短期間訪問するのにビザがいるとは思わなかった。ビザは不要になったと思っていたが、あれは、指定された旅行会社のパッケージツアーに申し込んでいる人だけの話で、今回のようなイベントに参加する場合は、数日の滞在でもビザが必要だった。私の自宅の住所も生年月日もすべて伝えなければならないし、ホテルの宿泊予約を証明する資料も必要だ。日本の大使館のお堅い感じが、海の向こうのゲストを通じて、じわっと伝わってくる。

食事のことも、いまだに頭を悩ませている。ベジタリアン、ビーガン、ハラルなど、食に対する要望も多様だ。

さらに、アジアのこの動きに、さらに大きな風を吹かせようと、米国・タップルートファウンデーションから、この2月に新たにCEOとなったリズ・ハンバーグ氏、サンフランシスコ事務局長のジョエル・バシェヴキン氏という豪華な2名が、さらに、世界のプロボノ運営団体を全面的にサポートしているドイツBMW財団専務理事のマークス・ヒップ氏が駆けつけてくれることになり、イベントの重みは随分と増してきた。

日が迫る中で、各ゲストとのコミュニケーションを図り、資料を集め、準備を進め、最終的に、各国のプロボノ運営団体の皆さんが有意義な交流を図ってくれるようになるか、日本のプロボノワーカーやNPOと草の根の交流を実現できるか、そして、サービスグラントという組織の代表者としては、サービスグラントがアジアのプロボノムーブメントを引っ張っていくような発信や提案ができるかどうか、おそらく、向こう5〜10年は訪れないであろう貴重な機会を、どのように活かせるのか。そんなことを問いかける日々である。

着実に、時間は進んでいく。
来日する役者たちの豪華さは、疑う余地がない。
ひとまず、このブログを読んだ人にお願いしたいこと。それは、10月27日のウェルカムパーティーと、10月29日のアジアプロボノ会議に、「参加」のボタンを押していただくことだ。

皆さんが参加いただける、というそのことが、準備を進める自分たちにとって最大の力になるのです。

http://www.servicegrant.or.jp/pbrally2014/
Posted by サービスグラント at 21:52 | 代表ブログ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
宿願の宿題  2014年05月30日(Fri)
サービスグラントには年3回の周期があり、そのたびに、NPOの皆さんからの応募を締め切り、審査を経て、プロジェクトの立ち上げが繰り返されていく。5月中旬以後の約1ヵ月は、サービスグラントにとって忙しくなる時期であるが、一方で、こうしたプロジェクトの立ち上げなどの作業が一段落した時期は、少し落ち着いた時間が流れる。

ゴールデンウィークとその後の週末は、特にまとまった時間が取れる時期だった。
特に遠出もせず、むしろ休日をのんびりと過ごしながら、ずっとやりたかったことができた時期となった。
それというのは、サービスグラントの進行ガイドの、おそらくこれまでで初めてに近い大幅な改訂である。

進行ガイドとは、NPOとプロボノワーカーとの間で、さらに、さまざまな企業・職種のバックグラウンドを持つプロボノワーカー同士が一緒に作業ができるようにするための、プロボノプロジェクトの進め方をまとめた資料であり、サービスグラントの屋台骨となるような基本的な資料だ。そこには、プロジェクトがどのような流れで進んでいき、そのつど、どのようなことに注意したらよいかなどが、細かく書き記されている。

これまで、進行ガイドは、改訂・増補を重ねるごとにページ数が増え、情報量が多くなる一方だった。最初は30ページぐらいだったと思うが、例えばウェブサイトの進行ガイドは60ページを超えるまでになっていた。ただでさえ文字が小さい進行ガイドだけに、さすがにこれだけ情報量が増えてくると、たとえ大事なことが書かれていても、関わるみなさんに熟読を期待するのも難しくなる。もう少し情報を整理整頓して、内容がクリアに伝わるようにすることが必要だった。

また、以前のブログでも書いたが、ウェブサイトのプロジェクトなどでは、進め方のいくつかに問題が生じていた。インターネットをめぐる現在の状況に適応するために、よりシンプルな進め方、より混乱が起きないような進め方を提示することが必要だった。

こうした作業には、まとまった時間が必要だ。
日常の作業に追われている日々では、どうしても時間が断片化され、腰を落ち着けて作業に取り組むことができないでいた。5月の初頭からまとまった時間が確保できたおかげで、おそらく、サービスグラント始まって以来の進行ガイドの改訂が、ほぼゴールが見えるところまでやってきた。

今年度第2期のサービスグラントからは、新しい進行ガイドを導入する。まずは、8つあるプログラムのうちのウェブサイトと印刷物からだ。
新しい仕組みの導入に伴って、そこでも何らかの混乱や、課題が発生するかもしれないが、継続的な改善なくしては、活動は硬直化し後退するのみだろう。NPOにとっても、参加するプロボノワーカーにとっても、プロボノの経験が有意義で、刺激に満ちていて、かつ、気持ちのいいものであるために・・・。

折から、今期はいつもよりやや多めのウェブサイト・印刷物の申請をいただいた。これから、数多くのウェブサイトや印刷物のプロジェクトが同時並行で進むことが予想される中、果たしてプロジェクトが円滑に進められるかどうか。新しい進行ガイドの出来が試される場面が、思いのほかすぐに訪れた。
Posted by サービスグラント at 11:22 | 代表ブログ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
時間泥棒!?  2014年04月19日(Sat)
今年度は、子どもの小学校のPTA活動で、「ベルマーク委員」なるものを担当することになった。
年度初めの保護者会でじゃんけんに勝ち抜いてしまった結果の委員就任、というわけで、まるで自発性はないのだが、こんなことにも、気づきの種はあるものだ。

というのも、この週末に、PTAの委員総会なるものが開かれ、その場で前年度の委員からの引き継ぎと、今年度の委員の顔合わせが行われたわけだが、おそらく、全国どこの学校にもあるような平凡な風景の中に、いや、むしろ、それだけ平凡な、どこにでもある活動であるからこその問題意識、というものが、自分の中に芽生えてきた。

こういった場所で、質問をする人も少ないのだが、とりあえず聞いてみた。
「昨年いくらぐらいベルマークが集まって、今年はどれぐらいを目標にしているのでしょうか? 何か、PTAで買いたいと思っているものはありますか?」

聞いてみると、昨年集まったベルマークの点数は27,000点だそうだ。1点が1円なので、つまり、27,000円相当、ということらしい。買いたいものについては、テントが考えられているそうだが、明確に決まっているわけではないらしく、また、そのテントを手に入れるために必要なポイント数についても、どうやら分かっていないらしい。

職業病に近い癖だと思うが、ついつい、この場にいる人数を数えてしまう。各学年から4〜6人の委員さんが出ており、この場にいるのはざっと30人。みなさんがもしバイトをしたら、どんなに安くても900円。委員総会の時間は2時間。つまり、900円×2時間×30人=54,000円。なんと、この2時間、みんながアルバイトをして、稼いだお金をそっくり寄付したほうが、ベルマーク運動で1年間頑張ったその倍のお金を生み出すことができる、というわけか・・・。

ただ、そんなことを言い出すKYな行動をする勇気は、自分自身にもないし、こうした委員会活動には、委員の親睦の要素もあることだろうから、この場でも、おとなしく進行に従うし、おそらく、今年1年間は、ベルマーク委員の活動がどのように進行するかを、じっと観察するだけに留めるだろう。

それにしても、目的意識もはっきりしないし、時間や手間の割には得られるものが少ない(ような気がする)という活動の典型みたいなものだな、というのが率直な感触だ。

以前聞いた話に、学校のファンドレイジングの手法としては、例えば「スクールクーポン」という仕組みがあって、近隣のお店から割引の協力を取り付けたクーポン冊子をPTAが編集して、保護者や近隣の人に販売してお金を稼ぐ、というような取り組みも、海外にはあるらしい。全校生徒約450人から100円ずつ集めたって45,000円になるわけだから、本当に何かを整備したいのなら、お金の集め方は他にもあろうに。

せっかくここに集まった30人の力をうまく使えば、きっと、もっといろいろなことができるのだろうと思う。

拙著『プロボノ』では、企業人がスーツを着ながら会社の周りの掃除をするようなボランティア活動について批判的なことを書いたのだが、時折、人の価値を過小評価しすぎているのではないか、というようなボランティア活動は、社会的な機会損失というか、詩的な言い方をすれば“時間泥棒”というか、人のもつ可能性に蓋をするようなものである気がする。

これまで、プロボノの効用は、社会的インパクトという視点から語ることが多かったが、そこに関わる人が、その人の可能性を最大限発揮して社会参加する、という意味で、人の能力開花といった側面からも、プロボノの魅力は十分に語れるはずだ。

漫然とやらされ感だけあるものから、目的意識が明確で一人ひとりに充足感が感じられるような活動へ。PTA活動がそのように変身するために、自分にどんなことができるだろうか。
Posted by サービスグラント at 23:55 | 代表ブログ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
支援の交通整理  2014年04月18日(Fri)
今週は、いろいろな場面で打ち合わせに参加したり、電話でやり取りをしたりして、その中でいろいろと感じることが多かった。

最近、プロボノでの支援で気を付けなければいけなくなりつつあることの一つが、プロボノやその他支援とが競合するような状況がないかどうか、ということの確認を徹底することのようだ。

プロボノの支援を受けたことがない団体からすれば、もしかしたら、どうして・・・と言いたくなるような話かもしれないし、その視線も痛いほどよく分かる。だが、最近現実的に起こっていることの一つが、プロボノをはじめとする支援が、一部の団体に集中する、という現象だ。

ただ、それそのものが悪いコトなわけではない。むしろ、間違いなく前向きな話だ。NPOにとって、プロボノを効果的に活用することは、NPOという組織の経営戦略上において、重要な手法であると思う。

いわば、お金を確保する「資金調達」から、プロボノや現物の提供などを含めた「支援調達」をどのようにするか、といったところまで視野を広げて、組織運営を考えていった方がいい時代が来ているのだろう。

それにしても・・・、というのが今日の話題の中心で、適切な交通整理がないと、無用な衝突事故が起こってしまう可能性がちらほらと頭をかすめるようになってきた。今まではあまり考えなくてもよかったようなことを、考えなければいけなくなる。そうした状況の変化を感じる今日この頃だ。

一つ実際にあったのが、とある支援先のNPOが、同時期に他のプロボノ団体からの支援を受けていた、ということが後になってから分かった、というケース。団体に事情を聴いてみると、支援を依頼している内容が違う分野・テーマだったので、特に情報共有をしてこなかった、という説明だった。

NPO側には、あまり悪気はない感じだし、実際に、支援内容を見てみると、サービスグラントのプロジェクトとの重複はほとんどなく、その点、溜飲を下げたわけだが、それでも、すっきりしない思いをするプロボノワーカーもいることだろう。事前に言ってくれれば、もう一方のプロボノチームとの連携や協働、少なくとも、情報共有ぐらいのことはできたのではなかったか、というような思いが出てくるのは当然のことだろう。

また別の例で、企業がプロボノでNPOを支援するという事例で、A社が支援している支援先に、実はB社がプロボノ以外の支援を提供している、ということが分かり、A社のプロボノ支援の判断にも影響が出る、というようなケースが浮上してきた。

プロボノ以外の社会貢献活動の支援まで含めて、他社との競合云々、という話を持ち出されると、さすがにこちらの交通整理の限界を超えており、正直、どう対応してよいか分からなくなる。それよりも、どっちもいいことをやろうとしているんだから、仲よく同じ団体を支援したら、と言いたくなる。A社とB社が本業での競合企業ならともかく、まったく別業種の企業なのだし、支援プログラムも異なるものであれば、合理的に考えればあまり問題ない気がするのだが。

こうした状況において、ひとまずは、サービスグラントの「交通整理」の力をより高めていく、ということが、必要な対応策となりそうだ。支援が重複する、という状況が十分起こり得る、という想定の中で、お互いが気持ちよく支援ができる(結果、いい成果が生み出される)という状況を整えることが必要だ。

だが、それと同時に、広いスペースを見つけること。それもまた必要だ。

サービスグラントの支援先の中には、よくメディアに登場するような有名な団体も若干は存在するかもしれないが、どちらかと言えば、素晴らしい活動をしているが、そこまでは露出が多いというわけではない団体、プロボノによる支援も、自力では集めるのが困難な団体と、多数関わってきている。その事実は、サービスグラントの存在意義であり、かつ、この活動にとって重要な活力につながっていると思う。

これからも、新しい団体とのつながりに門を開き、プロボノの力をより広く必要とする人々に行き渡らせる、ということが、サービスグラントにとっての使命であろう。
Posted by サービスグラント at 02:15 | 代表ブログ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
ボウリングのピン1本が残る感じ  2014年04月07日(Mon)
この春に小学校2年生になる息子が、最近どういうわけかボウリングに興味を持ち出して、どうしてもボウリング場に行きたいというので連れて行った。
ボウリングなんて、もう10年も15年もやったことがなかったが、ガーターなしのファミリーレーンというほのぼのした場所で、子どもの方は、かなりボウリングの楽しみを味わっているようだった。
自分はというと、3レーンぐらい左の人たちが、次々とストライクを決めるプロ並みの雰囲気でプレーするのを横目にしながら、自分と子どものプレーのパターンのようなものを観察していた。

子どもの方は、まだ気持ちを落ち着けることが上手ではなく、ちょっとうまく行かないことがあったり、負けそうな点数になってくるとたちまち癇癪を起してしまい、ボールを雑に扱って落としてしまったり、ボールが曲がって端の方をかすめてボールが落っこちてしまってますます不機嫌になったり、といった、ある意味子どもらしい短気っぷりを示していた。時折短気ですぐに癇癪を起してしまう性格があるところを、ボウリングという競技はあたかも助長するかのようだった。

それに対して、自分によく起こったのが、とにかく、8ピンや9ピン倒しておきながら、1ピン必ずじっと居座るのが出てしまう、というパターン。これが本当に多かった。「パパのは必ず1個残るね〜!」と子どもが指摘するぐらいだ。

わりと当たっているところはいい場所で、全部倒れそうな気がするのに、前の方のピンは倒れても、右真ん中後ろあたりにあるピンが残る。そんなプレーが連続する。かといって、スペアがしょっちゅう出るほどのコントロールも持ち合わせていないので、2投目にはゼロを意味する「−」が記録される。

ボウリングでは、スペアやストライクを続けてとると、スコアがどんどん上乗せされて大きな点数になるが、1ピン残ると、まるでそうした恩恵にはあやかれない。この1ピンが残るかどうかというのは、勝負の大きな分かれ目なのだ。

癇癪を起こしやすい子どもの性格を表すかのような子どものプレーとともに、こうして、そこそこのいい線まで行きながら1ピン残してしまう自分のプレーも、なんだか、今の自分の状況を表しているような気がした。

最近の自分のメモ帳を見ると、やることのタスクがいろいろ並んでいるのだが、いつも何件か作業が残っている。別のページに新しくタスク一覧を書きだしてみると、また7割、8割ぐらいまではチェックが入るが、やはり、少し残る。その繰り返し。全部のタスクを消し去るというところまで行かない。

たかがボウリングなのに、そんなことまで考えなくてもいいのだろうが、過度に内省的になってしまうという時点で、ボウリングに向いていない精神状態だったのかもしれない。外に向けて何かを発信する、その合間には、時折こうした状態が訪れることもある。自分の周期のようなものと付き合っていくことも、長く活動を続けていくためには、大事であろう。
Posted by サービスグラント at 23:04 | 代表ブログ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
プラチナ・ギルド アワード  2014年03月18日(Tue)
つい先日、3月17日(月)のこと、「プラチナ・ギルド アワード」という新しい表彰制度の第1回の表彰式が開かれた。サービスグラントの顧問としてもお力添えをいただいている、元日本総研社長(つまり、私がもといた会社の社長)の奥山俊一さんが立ち上げた「プラチナ・ギルドの会」が主催となり、社会貢献に励むアクティブシニアの人を表彰するものだ。

シニアにターゲットを絞ったものや、社会貢献をテーマとした表彰制度は数多く存在するだろうが、プラチナ・ギルド アワードのユニークな点がいくつかある。

第一に、このアワードが表彰するのは、NPOの代表者や設立者ではなく、縁の下の力持ちや、どちらかというと黒子的な動き方をするシニアを表彰するという点だ。今回、第1回のアワードを受賞した3人の肩書きは、「副代表理事」「会計担当」「事務局長」である。いずれも、トップではないし、実際に、所属するNPOなどの組織が立ち上がった後に合流した、いわば「後発」のメンバーだ。

第二の特徴は、表彰される人たちに共通する点が、人生の多くの時間を企業や学校など、NPOや社会貢献とは直接関係のない仕事場で過ごしてきており、シニア世代になって初めてNPOの世界に飛び込んだという点だ。

そして第三の特徴、これが、サービスグラントがこのプラチナ・ギルド アワードに共感する最大のポイントとなる部分だが、こうした人たちが活かしているもの、それが、長年の仕事を通じて培ってきた経験、働き方、ものの考え方、人とのネットワーク、といった、その人のビジネス人生そのものである、という点だ。

表彰者の一人に、サービスグラントでつい最近パンフレットの制作を応援させていただいた、NPO法人日本こどものための委員会の渡辺事務局長が入っていた。渡辺さんは、大学卒業後、富士銀行に入行。その後、銀行・証券会社において、国内・海外の部署・支店等で、営業や総務など幅広い業務をこなしてきたそうだ。現在58歳だが、1年半ほど前に、早期退職をしたのち、たまたま現在のNPOの事務局長募集の情報を発見したことがきっかけで、現在の職務に着任した。

海外経験を活かして、英語をつかった電子メールによる海外とのやり取りや、営業の経験を活かして、同団体の活動拡大に向けた目標設定や施策の実行などに取り組んでいる。ご本人にはいささか失礼な表現かと思いつつも、お金や数字に対する少し油っこい感じが、このNPOに妙味を添えているようで、なんだか面白いと思った。

表彰式の後、審査委員の一人として名を連ねていた、さわやか福祉財団の堀田力理事長からの記念講演では、日本の福祉のさまざまな分野で、この先、急速に、地域の力が問われる、大きな転換点を迎えていることが力説された。2015年には、65歳以上の人口が25%を超えるという中で、シニアの人たちもまた、社会の支え手としての活躍が期待される時代。数十年にわたるこれまでのビジネスにおけるキャリアは、どう考えても活かさなければいけない資産と捉えるべきであろう。

世の中には、いろいろな表彰制度があるが、新しい価値観や、新しいライフスタイル、新しい社会の創造に敢えてチャレンジするような表彰制度には価値がある。おそらく、プラチナ・ギルド アワードは、わずかに3人の表彰者を通じて、3,000人の、30万人の、シニア世代の新しい人生の活かし方を提案したのだと思う。これからの展開に期待したいし、私としても、この活動を応援していきたい。
Posted by サービスグラント at 21:09 | 代表ブログ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
カットイン  2014年02月18日(Tue)
来週2月24日〜27日の4日間、サンフランシスコで、第2回となる「グローバル・プロボノ・サミット」が開催される。世界16ヵ国から、プロボノのコーディネートに取り組む(取り組もうとしている)NPOなどが集まり、情報交換をしたり、パートナーシップの可能性を模索したりしながら、お互いにインスピレーションを高め合う機会が予定されている。

その内容については後日に譲るとして、何はともあれ今は、現地で繰り広げられるディスカッションやプレゼンに備えて少しはウォーミングアップをしなければ、と通勤の行き帰りなどを使って英語のヒアリングをしている。

たまたま見つけた自分なりの「教材」が、昔サンフランシスコに出張で出かけたときに車の中で流れていたラジオ放送局KQEDの、その名も「フォーラム」という番組だ。

この「フォーラム」というシンプルすぎる番組名のプログラム、中身は何かというと、生のラジオ番組の中で、文字通りフォーラムのようなパネルディスカッション形式の議論が繰り広げられていくというものだ。前半は、スタジオや電話でつながった有識者など数人がディスカッションする。さらに、番組の後半になると、電子メールで、Twitterで、そして、電話でリスナーが参加してきて、その質問にパネリストたちが答える。それが、毎日2時間、2つのテーマを組んで放送されている。テーマは、政治、文化、社会制度など、ソーシャルなこと全般にわたる。アメリカの時事問題を知るうえでも、なかなか勉強になる。

兎に角しゃべるスピードが速いので、なかなか付いていけないのは仕方ないとしても、英語のディスカッションの空気感を感じることができて、ウォーミングアップにはなる。それと同時に、この番組のモデレーター役をしているマイケル・クラスニーという人物の話の切り回し方、カットインの仕方は、いろいろと参考にさせてもらっている気がする。

彼のモデレーションは小気味いい。ゲストと言えども、話が冗長になりそうなら、ズバッと切り込んでいくし、話題を展開させたいときには、別の人にボールをパスしたりもする。話の流れを受け止めつつも同じ話題で引っ張り過ぎず、新しい話題への転換をするタイミングも絶妙だ。電子メールや電話などの対応も一つひとつがスピーディーで、時間枠に見事におさめていくテクニックも素晴らしい。

そんなラジオ番組のエッセンスを少しだけ持ち込んで、実は、日々の仕事にもつなげている。
それが特に活かされるのがのが、例えば、NPOの審査の時。サービスグラントでは、4ヵ月に1回、NPOのみなさんからのエントリーを締め切り、審査に入る時期がやってくるのだが、そこでは、NPOの人の言葉をしっかりと聞き届けると同時に、必要に応じてカットインすることも心がけている。

団体によって、また、個人によって差があるのだが、自分の団体の課題は○○と○○です、とか、私たちの団体は○○な○○を目指しています、ということを、簡潔明瞭に言うことができない団体は少なくない。しかも、こういうことを明確に言える団体は、いろいろな方面からプロボノの支援を集められているけれども、方や、自分たちの課題の整理や目標の言語化などが十分でないところは、たとえその活動が大きなポテンシャルを持っていたとしても、プロボノをはじめ、外部のサポートを受け入れるのが苦手であることも多い。

こうした団体の人たちから、本当のニーズ、本当の課題、本当の可能性を引き出すためには、実はNPOの人たちのペースに合わせてじっくり耳を傾けているだけでは、核心に迫ることができない、という逆説的な事実があるのではないかと思う。

そんなわけで、時として、サービスグラントの審査プロセスは、NPOの人が答えている途中でカットインすることもあるし、一度出した質問について途中で聞き方を変えることもあるし、正確な回答が得られるまでは何度もしつこく伺うということもあるし、、、そんなスリリングな時間になることもある。でも、それもこれも、核心にたどり着くための作業。こうした時間を経て発見されたニーズには、もともと申請時点で伺っていたニーズよりも深みがあることが多い、という実感を、NPOと事務局の双方が最終的に感じることができれば、、、そこには、霧が貼れたような爽快感が訪れる。

サービスグラントの審査プロセスは、そのままラジオ番組にすることは難しいとは思うけれども、この活動の随所で繰り広げられているいろいろなやり取りの一つひとつが、表層的な議論から分け入って、物事の核心に迫るような充実感の中で取り組まれているとすれば、それこそがこの活動の魅力を形作っていくのではないかと思う。

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雲の中  2014年02月07日(Fri)
サービスグラントの看板プログラムと言うべきもの、それがウェブサイト・サービスグラントだろう。
NPOのウェブサイトを効果的にリニューアルすることは、いろいろなステークホルダーに対して、きわめて有効な情報発信の基盤づくりにつながるし、その重要性は、いまでも衰えていない。

そのウェブサイト・サービスグラントで、最近、いくつかのプロジェクトがシンクロするように、難しい局面を迎える状況が発生している。

というのも、ウェブサイトの仕様書が、どれが最新のものか分からない、当初の案を変更した変更箇所が曖昧になる、必要な素材(画像やテキスト)が完全に揃わない、といったゴチャゴチャッとした状況が発生し、プロジェクトにブレーキがかかったり、メンバーだけでは情報を処理しきれなくなってしまうというような状況が起きたのだ。

その犯人を突き詰めていくと、今日のお題「クラウド」にあるようだ。
いや、クラウドツールが悪い、というのではなく、クラウドツールの使い方に、どうやら問題があるらしい。

まず見られたのが、複数のクラウドツールを併用していて、クラウドツール間の同期が取れなくなっている、というようなこと。また、クラウドツールにすべての情報を記載しようとして、記載する手間がかえってかかり過ぎるということで手が回らなくなってしまっている、というようなこと。また、誰が修正して、どこまで変更をかけたかが分からない、あるいは、たくさんのファイルがクラウド上にあるが故に、どれが最終的に使用してよいファイルなのかが分からない、というような状況も見受けられた。

雲にも、さわやかな白い雲と、今にも雨が降りそうな黒い雲とがあるわけだが、どちらかというと後者のような感じになってしまうと、プロジェクトは難しい局面を迎える、ということか・・・。

サービスグラントのチームは、みんな別々の会社や仕事場で作業をしている人たちがチームを組んでいる。クラウドの活用は、そうしたチームの動きを力強く支えてくれる。

でも、クラウドに足をすくわれないようにするためには、その使い方、使う場面を考えて、というしかないのだろう。

常時接続が当たり前になりつつある働き方の中で、常時接続したほうがいいところと、ある程度は、じっくり溜めて、固めて、まとめてから、満を持して提供したり提案したりする、といったことをしたほうがいいところとがありそうだ。

9年前から続いているサービスグラントのウェブサイトのプログラムも、いま起きているこうした問題を踏まえて、またブラッシュアップされなければならない。本当に、日々改善の連続だ。

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