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レイチェル [2019年06月01日(Sat)]

レイチェルといえば、レイチェル・カーソンですが、最近は、レイチェル・クー。

ネットフリックスで、「レイチェルのパリの小さなキッチン」というのを見始めたら、レイチェルのキュートな魅力にはまってしまいました。それと、こんな感じで料理して良いんだ!と。


今朝、パラオから帰国し、部屋に戻ったのがお昼前。

スーツケースを開け、荷物を整理し、洗濯し、ご飯を炊いて、軽く食べて、洗濯物を干して、力尽きて寝てしまいました。

パラオを出たのが午前3時。移動も細かく、結局一睡もできなかったので。

僕は本当に疲れているときには、たいてい、おにぎりかカレーを作って食べます。

夕方に目が覚めましたが、全身筋肉痛だし、もう一歩も外に出たくありません。

小さなキッチンに行くと、タマネギがあり、冷凍しておいた鶏肉と、冷蔵庫にはトマトとニンジンが1つずつありました。

カレールーがあればなあと思っていたら、ありました!

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フィジーのカレー粉とクミン。だいぶ前に、フィジー大使館のケレラさんにもらったやつ。

小麦粉もあったので、もう、脳内レイチェル・クーですよ。彼女のとても明るく、ポジティブな言い回しを再現しながら、料理開始です。

タマネギを半分カラメリーゼするまで炒めて、鶏胸肉と適当に切った残りのタマネギと人参を炒めます。

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小麦粉を適当にふって炒めて、フィジーのカレー粉とクミンを加えてさらに炒めて、トマトを投入。水を加えて、味をみながら20分ほど煮込みます。

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野菜と鶏肉の出汁が出ていて、トマトの酸味も良い感じ。最後にローリエを加えて、少し休ませる。

男の料理で、見た目は悪いけど、ナポリの皿で美味しくいただきます。

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ああ、美味しかった。クミンがイマジネーションを広げます。

鶏肉と玉ねぎを木べらで炒めていると、ふとアフリカの日々が蘇ります。自分の味つけには、いろいろな国のエッセンスが混ざってるかも。
パラオのマリンサンクチュアリ [2019年06月05日(Wed)]

パラオでは2015年10月に、Palau National Marine Sanctuary (PNMS)法が成立しました。
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同法は、パラオのEEZの80%を完全禁漁、バベルダオブ島やロックアイランドに近い範囲、EEZの20%を国内消費目的の漁業は可とするものです。これが来年2020年の10月から完全に施行されることとなっています。

パラオ議会では、延期すべきとの声もありますが、大統領は曲げないとしています。

日本との関係では、日本側は、同法が成立する以前から、パラオのEEZで伝統的に操業してきた沖縄の漁業者が同法の完全施行された後にも、特例として操業を認めるよう首脳レベルから事務レベルまで、長年にわたり協議してきました。

部外者の間では、親日国なのだから、きっと認めてくれるだろうという声もあったと思います。

確か、昨年は、パラオ側から国内操業が可能な20%のエリア内であれば、検討可能かもしれないとの話が漏れていましたが、日本側からは、沖縄から遠すぎるというという話があったようです。

1、2カ月前だったでしょうか、そのEEZ20%とまだ操業が認められている範囲で獲られたマグロ1億円相当を輸出しようとした業者が、パラオ政府に止められ、パラオ国内に流通したという話がありました。

確かに、レストランで食べるマグロの刺身やポキなどが、新鮮で、量も多くなっていたように思います。

大統領はまた、これはパラオ国内の食料の安全保障に関係していると国民に説明しています。これまで輸出に回っていたマグロを旅行者も含めて国内で消費することで、沿岸部の魚類の消費を減らすという狙いもあるそうです。

先日、現地で行われたトローリング大会では、優勝者のマグロのサイズが過去最大となり、もしかすると、マリンサンクチュアリによって、漁獲圧が減ったからではないか、と話している人もいました。

さて、今朝、現地メディアで、パラオ政府が、日本の沖縄の漁業者の操業を認める、というニュースが報じられました。

例外的にEEZ80%の禁漁区域で操業を認めるのか、パラオ側も譲歩してくれたな、と思っていました。

先ほどツイッターを見てみると、パラオ大統領の説明映像が流れており、キャプションで、「国内操業を認めている20%のエリアで操業する限り」認めるということです。

本来、このエリアでも、外国漁船ではなく、パラオ国内の漁船が、国内消費目的でなら、操業可、という話でしたので、沖縄から魚を取りに来て、沖縄に持っていくことができるということであれば、パラオとしては、かなり譲歩したと言えるのかもしれません。ただ、漁場が遠いので、漁業者にとって採算が合うのかどうか、危険はないのか、心配ではあります。
米国防総省 Indo-Pacific Strategy Report June 1, 2019 [2019年06月10日(Mon)]

自分は太平洋島嶼国の現地レベルでいろいろと関わっていたり、日本国内で上位の視点から地域を見たりしています。そのような環境の中で、特に現地レベルで活動していると、様々な変化を肌で感じることがあります。

昨年10月以降、それ以前に兆候はありましたが、議論レベルではなく、肌感覚で実際の動きにシフトチェンジが起こっていると感じられました(自分は外側の人間なので、自分が感じるのは、中の方々が進めている話から半年以上遅れているものと思いますが)。

それは、米国、オーストラリア、ニュージランドであったり、中国であったり、台湾であったり、そのようなキーワードに関するものです。

先日、5月31日付で、米国の国防総省が「Indo-Pacific Strategy Report June 1, 2019」を発表しました。(hereをクリックすると、70ページ弱のPDFファイルに繋がります)

https://dod.defense.gov/News/News-Releases/News-Release-View/Article/1863396/dod-releases-indo-pacific-strategy-report/

これを太平洋島嶼国や台湾の文脈から読んでみると、外側から感じていた変化というものの理由というものが明らかとなり、自分が末端で感じていた感触は間違っていなかったと自信を持つことができました。

日本の「自由で開かれたインド太平洋」という考え方は、2018年2月のODA白書の中で、明確に説明されていますが、これを防衛・安全保障の文脈で理解しようとすると、やや無理があり、結果として、今ひとつわかりにくいという印象を内外に与えていると思います。

一方、上記レポートを読むと、米国が目指している「自由で開かれたインド太平洋」がはっきりと理解でき、このビジョンによって、いろいろな物事が戦略的に進められてきていることがわかります。

詳しい内容は、実際に原文を読んでいただくか、専門の先生の解説を探していただくとして、個人的に関心があるポイントを羅列していきます。国防総省レポートですが、経済、自然災害、気候変動にも触れています。

・米国は太平洋の国

・全ての国々の主権と独立を尊重
・自由で公正で互恵的な貿易
・国際ルールと規範の順守

・自由(Free):(国と国の関係では)他の国々の圧力から自由な主権。(各国内では)グッドガバナンスと市民が基本的権利と自由を享受できるよう保証すること。

・開かれた(Open):地域(インド西岸から米国西岸までのインド太平洋地域)における持続可能な成長と連結性の促進。
(伝統的安全保障の文脈では)全ての国々が国際水域、航空航路、サイバー領域、宇宙空間にアクセスでき、陸域・水域の紛争を平和的に解決すること。
(経済面では)公正で互恵的な貿易、開かれた投資環境、各国間の透明性のある協定。

・経済、ガバナンス、安全保障の繋がり。
・米国として、米国の生活の仕方を押し付けるものではない。
・米国は、同盟国とパートナーの(この戦略を実現するための)応分の負担に頼る。

・日本とのサイバースペース、宇宙空間での協力。

・中国は修正主義の権力
・ロシアは再活性化した悪意のあるアクター
・北朝鮮はならず者国家

・中国共産党指導部の下にある、中華人民共和国
(中国に関する記述は大変興味深いので、ぜひ原文を読んで下さい)
・米国は中国の投資活動に反対しているわけではない。中国が主権と法の支配を尊重し、責任のある融資などや透明性があり持続可能な方法で実施している限りにおいては。


・多種多様な国境を超えた脅威:テロリズム、違法な武器、人や野生生物の売買、海賊行為、危険な病原菌、武器拡散、自然災害

・IUU(違法・無報告・無規制)漁業は、地域の平和と繁栄に対する挑戦

・モンスーン、ハリケーン、洪水、地震、火山活動、気候変動の負の結果を含む、自然災害

・アライアンス:日本、韓国、オーストラリア、フィリピン、タイ
・地域の民主主義におけるパートナーシップ:シンガポール、台湾、ニュージーランド、モンゴル(*台湾を含め、4つの国々と表現)
(*なぜ米国にとって台湾が重要なのかが述べられています)
・新パートナーシップ:ベトナム、インドネシア、マレーシア

太平洋島嶼地域では、グアム、米国自由連合国(ミクロネシア3国)、ニュージーランドの役割が重要であり、ここに米国の昨年来の動きの意味が読み取れます。

・小さい国々で、独特な地理的環境にあり、経済的繁栄の促進に課題がある。
・米国の戦略上重要な国々
・第二次世界大戦以来の歴史的繋がり
・小国の主権を確保する自由で開かれたインド太平洋
・2018ボイ宣言で示されたように、海上保安、IUU漁業、麻薬売買、気候変動と災害対応に対する強靭さなどに対するキャパシティビルディング
・パートナーシップの再確認と更新による地域への関与継続

・島嶼国との関係については、ニュージーランドの役割に期待


さて、自分たちは外側の人間なので、漏れ出てくる情報や現地での感触からしか分からない部分が多々あります。例えば、ある国が地域や途上国に支援を行うときには、次のような構造があると言えると思います(単純化しています)。

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上から、国のビジョンがあり、実施機関があり、援助仲介・協力機関の国際機関や地域機関があり、被援助国(島嶼国A〜F)があります。

例えば、自分の仕事で言えば、星をつけた4つの段階それぞれを外側から見ていたりします。

例えば、大きな国同士であれば、上から2つ目までの星のところで、国の関係は良かったりしますが、太平洋島嶼国では、住民・国・地域・国際社会の距離が近いため、末端部分まで丁寧な取り組みが求められます。

自分たちの立ち位置を見てみると、図における国が日本であれば、外側の人間として、日本のビジョンが末端の島嶼国各国や住民に至るまで(島嶼国では、住民・国・地域・国際社会の直接的繋がりが見えます)うまく伝わり、実際の生活の改善・持続可能な社会の構築・経済的繁栄などに繋がることを願いつつ、個々の活動を行うことで、国に貢献できればとも思います。


最後になりますが、米国防総省のレポートは、ディフェンス主体でありながら、様々な現地事情を踏まえた記述が読み取ることができ、今後の太平洋島嶼地域における活動を考える上で、参考になるように思います。
パラオ・マリンサンクチュアリ法の改定 [2019年06月19日(Wed)]

先日パラオEEZ内での日本漁船の操業許可について書きましたが、20%の海域では漁場が遠いし、あまり実効性がないのではないかとの疑問がありました。

これが元のマリンサンクチュアリで、パラオの東側に操業可能海域が広がっています。
https://www.pristineparadisepalau.com/national-marine-sanctuary/

こちらが、6月10日頃に上下両議会を通過し、6月12日に大統領が署名した改正法における操業可能海域です。
http://islandtimes.us/palau-moves-domestic-fishing-zone-in-newly-amended-marine-sanctuary-law/?fbclid=IwAR3QSt3JzZS_waEfNixsChhMaExcs3gvlwV4YCpuayEa0e6T0ATEiJjt64A

以前、現地の漁業関係者と話したときに、パラオでの漁業資源は他のナウル協定メンバー国よりも少ないが、西側の海域にメバチの良い漁場があると教えられたことがあります。

漁場がどうか詳しいことは分かりませんが、記事にもあるとおり、日本の漁船、すなわち沖縄からの20隻ほどの漁船が、同海域で操業可能ということのようです。おそらくそのエリア内に、沖縄の漁業者が伝統的に操業していた漁場があるのではないかと思われます。

さらに商業目的のマグロ資源の輸出も認めましたが、こちらはキロ当たり50セント課税されるとのことです。(他の魚種の輸出についてはキロ当たり35セント)

これにより、形だけではなく、実際に、沖縄の漁業者が操業を継続できるようになったと考えられます。


パラオ・ナショナル・マリンサンクチュアリというのは、制定されたのが2015年10月頃ですが、それ以前に数年にわたる国内外の調整が行われていました。そこには、例えばPew Trustなど海外のNGOが技術面などからバックアップしており、同サンクチュアリ制定後は、国際社会において、日本で考えているよりも、大きなインパクトを与えていたようです。

そのため、今回の改定については、欧米諸国(豪・NZ含む)の環境保護側の視点から、日本に対するやや批判的な記事も目に入りました(日本が援助を盾に保護区を変えたというようなニュアンスかと、、。)

一方、自分が現地で経験してきた、それこそ一般市民から政府職員、政府高官、閣僚、議員周辺、大統領周辺との会話を振り返ると、日本側の要望を受けて、それこそ1年以上前から、「日本は家族のように大切な国だから、何とかできないか。」「マリンサンクチュアリ法を改定してしまうと骨抜きになる。国際社会で恥をかくことになる。」「日本はパラオに対して長年にわたり援助を続けている。」「たった20隻じゃないか。」「マリンサンクチュアリ法を2030年まで凍結すべき。」「マリンサンクチュアリ法を廃止すべき。」などなど、さまざまな議論があり、大統領の政治的立場を悪化させる恐れや、議会と大統領の対立を招きかねない状況にありました。

確か大統領の立場は、「マリンサンクチュアリ法を守りつつ、沖縄の漁業者も守りたい」というもので、議会の立場は「マリンサンクチュアリ法を凍結もしくは廃棄すべき。」というものだったと思います。

何を言いたいかと言えば、この改定までの一連の流れが、まさにパラオの誠実さを表しているということです。

過去を振り返れば、例えば、1981年パラオ憲法は、その核フリー条項と米国コンパクト(経済・統治・安全保障からなる)がぶつかったため、住民投票を何度も何度も繰り返し、ようやくマーシャルとミクロネシア連邦から遅れること8年、1994年にようやく妥結し、米国コンパクトを締結し、独立しました。

また、例えば、グリーンフィー。これは確か2000年頃にUNDPの支援で調査を行い、1人100ドルなら払っても良いという結果が出て、確か2002年に法律が成立しました。ただし、グリーンフィーの額は30ドルとしていたと思います。しかし、国内では住民、観光業者を含む多くの人々から観光業に与える影響や財源の使途と管理に関する懸念があったため、何年も住民との対話や公聴会や議会での議論が行われ、2009年頃に、ようやく一人15ドルで試験的に始まりました。

パラオでは、国民を巻き込む課題が生じたときには、為政者が上からドンっと決めるのではなく、粘り強く、粘り強く対話を続け、最適解を目指し、多くの人たちが納得した上で、最終決定が出されるという特徴があると思います。

反対に、公聴会が少なかったり、情報の共有がうまくいっていなかったりして、拙速に成立した法律もあり、その場合は、成立後に国内で議論が沸き上がったりもします。

ただ、住民の意思とは関係なく、例えば議会の大多数が賛成している話については、住民は何もできないケースがあり、その場合は、海外からの声(特に日本)が大きな影響力を持つことになります(責任を海外の声に転嫁することが可能で、リスクを避けられる)。

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今回の法律改定については、日本からのプレッシャーもしくは要望を受けて、簡単に「はいはい」と決定されたのではなく、パラオ国内で多くの国民を巻き込み、議論して議論して議論して、厳しい対立もあったようですが、ようやく妥協点を見つけて決定されたということを理解すべきかと思います。


※追記
ちなみに、パラオの憲法では、陸域から沿岸12海里まで(いわゆる領海内まで)の資源については州が管轄することになっています。そのため、国によるマリンサンクチュアリ法がカバーするのは、12海里から200海里までの排他的経済水域(EEZ)に限ります。

12海里内の保護区は、各州政府が設定し、管理しています。その保護区がPAN(保護区ネットワーク)に登録されれば、PAN法に基づき訪問者が支払う旧グリーンフィー(現在はPPEF: Pristine Paradise Environment Fee 100ドルのうち30ドル)がその維持管理に使用されます。

グリーンフィーは、国庫の外にあるPAN基金に積み上げられ、各州がPAN登録の際に国に提出し承認された5年間のマネージメントプランに応じて、費用が提供される形となっています(保護管理官人件費、保護区を仕切るロープとブイ、保護管理用の船などに使用される)。憲法上、国が直接関わることができない資源管理について、上手く関与できるようにした仕組みと言えると思います。

パラオに対して「外国人にお金を依存するのはおかしい」と批判する声もありますが、外国人は現地の貴重な自然を利用しているわけで、しかも我々が払うお金が、現地の環境保護に直接役立ち、貢献できていると見ることもできるかと思います。
OPRI News Letter #453 [2019年06月23日(Sun)]

先日、少し毛色が異なると恐れつつ、当財団海洋政策研究所(OPRI)のニュースレター第453号に、「近年の太平洋島嶼国を巡る情勢変化と日本の役割」というタイトルで投稿させていただきました。坂元先生、OPRIの丸山さん、ありがとうございました。
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内容は、こちらから。

3月末〜4月初旬に書いた内容なので、この2カ月の現地の動きは反映されていませんが、過去から連綿と続く変化を踏まえた上で、現在の断面を、大まかに紹介できたかと思います。

特に2003年以降の部分は、観察者ではなく、島嶼国における変化の中の(もしくは近い立場の)1人であるので、実際の感触を持って書きました。

2003年以降、協力隊員、専門調査員、外交官、笹川平和財団の研究員として、トラック1であったり、1.5や2であったり、現地の一般の方々から首脳クラスまで、真剣な議論・意見交換し、課題解決にともに取り組むこともありました(失敗もあります)。これまでプロジェクトには80件以上関わっているので、政務もあったし、意見交換や議論は2000回は超えていると思います。


4〜5年前から、太平洋島嶼地域の変化は速く、その広がりも深さも増しています。

日本には、太平洋島嶼国に関わる優れた各分野の専門家や、日々の業務に携わっている方々がたくさんいます。

それぞれが独立しているとしても、集合知として繋がることができれば、日本の国益につながるのではないか、などと思ったりします。
持続可能な開発目標(SDGs) [2019年06月25日(Tue)]

2012年10月から2015年9月まで、自分は外務省任期付職員の立場で、一等書記官としてフィジーの日本大使館に勤務していました。

担当は、経済、経済協力、それらに関連する政務に関するもので、相手先は、フィジー、キリバス、バヌアツの各国政府(首相府、大統領府、外務省、財務省、貿易投資観光部門・環境部門・防災部門・資源部門の関連省庁など)、太平洋諸島フォーラム事務局、同事務局に関連して全14島嶼国、米、豪、NZ、英、仏、EUの外交団、国連機関(特にUNDP, UNWOMEN)、ADB、地域機関(SPTO, PIPSO, SPC, SPREP, PIDFなど)、南太平洋大学、メラネシアン・スピアヘッドグループ、他にもあると思いますが、非常に多岐にわたっていました。現地では分刻みで予定を入れていたこともしばしばで、土日祝日は、情報に追いつくために勉強が必要で、遊びに行く暇は、最後の3カ月に少しあったくらいでした。

先日、古いパソコンのデータを整理してみると、結構な数のメモや資料が出てきて、改めて、その時期の状況を振り返ることが少しできました。

今の笹川平和財団での仕事は、これらの経験やそれ以前の経験を基盤に、さらに発展しています。面白いのは、担当の事業を、案の作成から始まり、予算獲得、実施、成果まで、深く深く関わることができることです。

「餅は餅屋」というところは同じですが、ODAの場合は、より広いチームで、それぞれの担当わけがあり、自分の場合は、案件形成・案件の承認、モニタリングやフォローが主で、それぞれの過程では現地の方々や関係者と多くの意見交換や議論がありましたが、残念ながら実施にはあまり関わることができませんでした。

今は、外部の専門家の先生方の力を借りつつも、現地の方々と、一緒に取り組む機会もあり、大変な部分もありますが、面白い。


前置きが長くなりました。

自分がフィジーにいたころ、上記のような担当先と情報・意見交換や議論を何度となく行っていました。特に2013年からは、ポストMDGs(ミレニアム開発目標、2015年まで)をどうするかという議論が何度となくありました。島嶼国は基本的に国連との関係が強いですが、特に当時、日本や先進国との関係が悪化していたフィジーでは、政府の方々と意見交換すると国連、国際社会の動きがよくわかり、彼らはそれを理解しながら、国の政策を進め、地域政策を変化させようと取り組んでいました。

2015年9月、ポストMDGsは、17のグローバル目標、169のターゲット、270のインディケーターからなるSDGsとしてまとめられました。ただ重要なのは、SDGsというのは、「このグローバル目標を達成するために、この事業を行う」というものではなく、「この事業は、グローバル目標2, 7, 13, 14につながっている」という実践と常に繋がるという点ではないかと思います。

振り返ると、自分はその大きな流れの中にいたので、持続可能性、経済、社会、環境、女性のエンパワーメント、社会の包摂性、住民の参画、自由、人権などのキーワードが自然に体に入っており、島嶼国政府や住民とのやり取りも続いていることもあり、今でも、事業を構築する上で、それらの要素が活動内容に自然と含まれています。

島嶼国で実践している取り組みが、あまりにもナチュラルにSDGsに繋がっているため、実際にSDGsに関連付けられる部分が多くありますが、自分としては、説明ではあえて関連付けないようにしていた面があります。


先日、このレポートを読む機会がありました。

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腑に落ちたことが多々あり、ようやくSDGsと関連付けて良い時期になったように、勝手に思っています。

「SDGs」, 「SDGs」と言っていましたが、正式には「Transforming Our World: The 2030 Agenda for Sustainable Development」なんですね。

「Transforming Our World」

太平洋島嶼国各国は、スピード感に差はあるものの、この実践の最先端にいるのではないかと思います。彼らが長年取り組み、主張してきたことに、SDGsが追いついたような感じかもしれません。包摂性、持続可能な社会、環境、気候変動、エネルギー、経済、、小さい国であるゆえに、速く変化を起こすことができます。

これが、自分が2013年頃から感じていた、現地の変化の速さの一つの要因かもしれません。
あせる! [2019年06月26日(Wed)]

今朝、日本財団笹川会長のブログを読んで、「至る処青山あり」とか、暴走とか、「溢れる情熱、どんな困難も耐え忍ぶ忍耐力、成果がでるまで努力を続ける継続」とか、そうそうそうそう、と思いつつ、職場まで歩いていました。


この頃は(何年もの間?)一生懸命や情熱を冷めてみる空気感があって、古いタイプの自分のような人間は「何でそんな面倒くさいことやってんの?」とか「何でそんな一生懸命やってんの?」とか、変わり者のように見られがちです。そういう雰囲気やちょっとした冷めた言葉に、結構落ち込んだりします。

数日前も、ちょっとそんなことがあったのですが、今朝、笹川会長のブログを読んで、自分も「至る処青山あり」を胸に持って活動してきたし、そうそうそうそうと、多分自分の方向性は間違ってないよな、と少し元気になりました。

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(これはパラオのガラード州のストーンパス)

そして、今日の昼食後(だったろうか)、自分の席に戻ると、「笹川会長からお電話です」。プチパニック。

例えが正しいかわかりませんが、太平洋島嶼国に関わってきた自分にとって、笹川会長は、ロックをやっている人にとってのボブ・ディランのような存在です。(ゲームチェンジャーで、ユーモアのセンスと色気があってカッコいい。)

先日のOPRI Newsletterを読まれて、「激励」のために電話をかけていただいた、とのことでした。

その言葉1つで、不思議に数段レベルが上がるというか、毛細血管がカッと広がるというか、やる気が増します。思いが届いているんだという、喜びもありました。

困難なことがあっても、もう一歩行けそうな気になります。まだまだ行けます。



まったく話が変わりますが、令和に入って、最近、昭和30年代の空気感(直接は知りませんが)と今が、何かこうフィットするような気がしています。

クレイジーキャッツの無責任シリーズが好きで、といっても1962年前後の3作のみですが、最近DVDボックスを購入したので、改めて何度も見ていて、ますますそう感じました。

特に2作目の1962年の「ニッポン無責任野郎」が、もう大好きで仕方がないのですが、言葉の歯切れの良さ、美しい昭和の女優さんの綺麗な言葉、響き、テンポの良さ、展開の速さ。由利徹とか谷啓とかの細かいギャグ。それと東京。

そういえば植木等も「人間至る処青山あり」と言ってます。ちょっと文脈は違うけど。

「五万節」なんて、東京の町を歩きながら、口ずさんでしまいます。

海外の友人にも勧めたいけど、英語字幕がないんだよなあ。