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グッドガバナンス(国連を通じた日本の取り組み) [2019年07月11日(Thu)]

中国の一帯一路構想に対する潜在的懸念の根底には、財政秩序に悪影響、透明性の欠如、腐敗の助長などにより、資金を得る途上国のガバナンスを悪化させる可能性があるのではないかという考え方があるのではないかと思います。

さらにその背景には、中国は先進国ではなく、OECDメンバーでもないため、先進国のルールというものに従わなくともよいということがあるでしょう。

一方、太平洋島嶼国のブルーパシフィック・アイデンティティというのは、島嶼国自身が自ら協力して太平洋を適切に管理し、住民の自由や健康や経済的繁栄を追求するという考え方で、その基盤には法の支配、ルールに基づく秩序、グッドガバナンスがあります。

持続可能な開発目標(SDGs)にも、特に途上国の経済成長や繁栄にはコラプション(贈収賄などの腐敗)や透明性の欠如が阻害要因になっていると認識されており、持続可能な社会の実現には、グッドガバナンスの実現が不可欠となります。

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日本の「自由で開かれたインド太平洋」ビジョンは、当初「〜戦略」とされていたこともあり、いわゆる防衛・伝統的安全保障の観点から語られることが多いかと思います。

しかし、少なくとも開発協力白書やPALM8首脳宣言の記述を見る限り、国際法の遵守、法の支配、自由、経済的繁栄など、やはりグッドガバナンスが基盤となるビジョンが述べられています。

このように、日本の「自由で開かれたインド太平洋」ビジョン、太平洋島嶼国のブルーパシフィック・アイデンティティ、国際社会におけるSDGs、いずれも共通して、その実現にはグッドガバナンスの実現が不可欠です。


腐敗に関して、UNCAC(United Nations Convention against Corruption)という「腐敗の防止に関する国際連合条約」(起草2003年10月、効力発生2005年12月)があります。
*30番目の国が批准(もしくは承諾、承認、加盟)したのち、90日後に効力が発生。

太平洋島嶼地域に関わる国々の批准(もしくは承諾、承認、加盟)状況を見てみましょう。かっこ内は各国が批准(もしくは承諾、承認、加盟)した年月です。

主要国
フランス(2005.7)
オーストラリア(2005.12)
中国(2006.1)
イギリス(2006.2)
アメリカ(2006.10)
ニュージーランド(2015.12)
日本(2017.7)

太平洋島嶼国(クックとニウエは国連未加盟)
パプアニューギニア(2007.7)
フィジー(2008.5)
パラオ(2009.3)
バヌアツ(2011.7)
クック諸島(2011.10)
マーシャル諸島(2011.11)
ソロモン諸島(2012.1)
ミクロネシア連邦(2012.3)
ナウル(2012.7)
キリバス(2013.9)
ツバル(2015.9)
ニウエ(2017.10)
サモア(2018.4)


現在国際加盟国のうち10カ国ほどが未批准とのことですが、そこにトンガが含まれています。


条約に加盟した時期が早いか遅いかで、その国の腐敗レベルを比較できませんが、批准のためには国内法の整備が必要であり、国連に対する報告義務も発生するようです。

特に島嶼国では、国内法の整備には公聴会を含めて議論を尽くす場合が多く、一度批准すれば、国連重視であるゆえに、(あたり前ですが)真面目に義務を果たそうとするところがあります。国内法に基づき、国内で反腐敗キャンペーンを行ったりします(「腐敗を見つけたら*******に連絡を」など)。その観点では、批准時期の早さは、国内の反腐敗意識のレベルを繁栄したものとみなせるかもしれません。

サモアは昨年、トンガは未批准というのは、興味深いですね。

さて、ここに書きたかったことは、日本の支援についてです。

上の方で書いたとおり、グッドガバナンスが日本の「自由で開かれたインド太平洋」ビジョンの肝であり、島嶼国のブルーパシフィック・アイデンティティ、国際社会のSDGsの基盤になります。

日本の太平洋島嶼国に対する開発協力は、二国間関係で実施されるものが主体であり、目立ちます。しかし、実は日本は国連機関を通じた開発協力も行っています。

その国連を通じた開発協力に、太平洋島嶼国の法の支配・ガバナンス向上支援があります。

法の支配・ガバナンス向上支援は、日本の「自由で開かれたインド太平洋」ビジョンに密接に関わっており、太平洋島嶼国がブルーパシフィック・アイデンティティを追求する上で欠かせない要素です。

しかし、太平洋島嶼国各国では、二国間関係の協力ではない、そのような国連を通じた日本の取り組みがあまり伝わっていない可能性があります。

このような開発協力を行っていること、これが日本の「自由で開かれたインド太平洋」ビジョン、ブルーパシフィック・アイデンティティ、SDGsに密接に関わっていることを、もっと積極的に、各国に伝えて良いように思います。
フィジー! [2019年07月11日(Thu)]

パラオとの違いに、戸惑いがありましたが、2日ほどで、フィジーにフィットできました。体が馴染む感じです。
マーシャルに9年ぶりに行った時には、半日で馴染んだので、少し時間がかかりました。

先程、フィジーの外交中枢部に行く機会がありました。

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まあ、話題はラグビー・ワールドカップで、妹がチケットを取って日本に行くとか、政府の誰かがいつ日本に行けるかとか、間に国連総会があるので、どうするかとか、だったりします。

そういえば、昨日ニュージーランドからマオリ・オールブラックスが到着し、土曜にフィジー代表と対戦するとのことで、盛り上がっていました。


それで、日本の自由で開かれたインド太平洋ビジョン(FOIP)についてですが、フィジー外交部は大変よく理解していることがわかりました。

先方から、中国の一帯一路構想とはぶつかるものではないし、フィジーの発展にとても有益なので、我々は明確に同ビジョンを支持しているとの話がありました。

自分の方から、ブルーパシフィック・アイデンティティやSDGsとも密接に繋がってると思うんだけれどというと、その通りだと。だからフィジーの政策にも一致し、矛盾しないと。

昨年のPALM8の際の日本との二国間会談で、パラオ、ミクロネシア連邦、マーシャル、PNG、フィジーがFOIPへの支持を表明しました。

その中で、自分が直接確認した範囲では、今のところ、フィジーとパラオがFOIPをしっかり理解し、強く支持しています。フィジーの方が日本よりもFOIPを推進したいかのような印象を受けたほどです。

太平洋島嶼国は、おそらく各国とも、まず具体的に自国の発展にどのように寄与するのか、国の政策や他の開発パートナーとの関係に影響しないかなど、慎重に分析する必要があるのだと思います。

日本、パラオ、フィジーでパートナーシップを組み、地域セミナーを開催していけば(それこそ「タラノア」方式の対話とかで)、地域に理解を広めることができると思います。
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