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米国と米国自由連合国 [2019年05月24日(Fri)]

今週、トランプ大統領の招きにより、パラオのレメンゲサウ大統領、ミクロネシア連邦のパヌエロ新大統領、マーシャルのハイネ大統領が米国ワシントンDCを訪問しました。


これら米国自由連合国の大統領は、トランプ大統領、ポンペオ国務長官、バーンハート内務長官らと会談し、アーリントン墓地では献花を行いました(米国自由連合国の優秀な人材は、米軍に従軍でき、実際に戦い、命を落とした兵士もいます)。

米国務省フェースブック
https://www.facebook.com/usdos/videos/vb.15877306073/2398233590420014/?type=2&theater

https://www.facebook.com/USAsiaPacific/posts/2268611710123316

米国自由連合国に対するこのような米国の対応(しっかりと首脳会談を行うとか、国賓級の対応をするとか)は、自由連合国として独立以来、初めてのことだと思われます。

オバマ前大統領はこれらの国々でも人気がありましたが、島嶼国首脳を招へいしたことはありますが、基本的に写真撮影がメインとなり、「直接首脳どうしが話し合う機会はなく失望した」、「小さい国だからと馬鹿にされているようだ」、と複数の現地政府同行者から伝えられたことがあります。

今回、自分が見て大きなことと思えるのは、下記の点かと思います。
・人間的繋がりを強化することができたこと。

・ミクロネシア連邦。

・揺らいでいた米国自由連合国間、米国と米国自由連合国の結束を再確認したこと。

・米国自由連合国は、現在も、自由と民主主義のために米国と戦っているという考えがあることに対する米国の理解。


他にもあるでしょうけれど、全体的に、米国自由連合国側に米国からの敬意が伝わっていると思います。お金ではなく、相手の話をしっかりと聞き、上下関係ではなく、国と国のパートナーシップ関係に発展させたように見えます。

正直なところ、日本人の間では、これまで日本はこれら米国自由連合国と関係が強く、非常に親しいと理解し、米国よりも日本の方が親しい、という見方があったと思います。


しかし、少なくとも40代より若い世代では、当然ながら米国の方が市民レベルの生活においても関係が深いのが現実だと思います。


日本と米国の違いと言えば、「言わなくてもわかる」とか「顔を見るとニュアンスが分かる」とか「腹を割って話ができる」というところで、この点は、今も変わらないでしょう。ただし、20代以下の若い世代には、通用しない人も増えています。これは世代のギャップもからんでいるので、おそらく日本と現地の同世代どうしならば、新しい繋がりを作れると思います。実際に作っている方々もいるでしょう。


ミクロネシア地域が米国と関係を再強化し、安定することは、日本の安全保障上も地域への相対的プレゼンスの面でもプラスになると思います。今回、米国と米国自由連合国の関係が新たな段階に入ることが明らかになりましたが、日本はどのような役割を担うことができるでしょうか。


今後、米国とパラオ、米国とミクロネシア連邦、米国とマーシャル、米国と自由連合国3国の関係の中で、上手く話が繋がらないとか、相互理解が進まない場面があるかもしれません。

そのようなとき、日本は双方のニュアンスが分かるユニークな立場を活かし、仲介役とか、相談役を担えるかもしれません(その場合は、常に日本が各国と独自の関係性を作り、何かの部分で優位性を保っていなければなりませんが)。


個人的に考える一つの理想は、米国自由連合国と日本が何らかの条約や協定を結び、米国、米国自由連合国、日本のトライアングルを作ることです。日本が入ることで、米国自由連合国の人々との細やかな関係も確保できるでしょう。



さて、先日、米国で、過去にローゼンバーグ事件というのがあったと何かで知りました。例えば、ファーウェイの話を見ていると、表の情報だけでは分からない、核心となる何かがあるんだろうなと思います。

自分もいろいろなことを知ってしまうことがありますが、例えば、東西方向に100センチの情報を得たとして、このブログでは30〜50センチで且つベクトルを変えて書いたりします。何かに寄稿する場合でも、当然ながら、いろいろ考えます。

実際に物事が動いていくとき、要因となる情報、その動向による情報は、見えないところにあるのでしょう。

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