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米国パシフィックパートナーシップ [2018年03月13日(Tue)]

Think Big Palauのリンクから


米国が2004年以来毎年実施しているパシフィックパートナーシップ(医療や小規模インフラ改善など実施)の情報が出ていました(大抵、毎回自衛隊からも自衛官が参加しています)。

医療船マーシーが、駆逐艦の護衛のもと、2月から6月の日程でインドネシア、マレーシア、スリランカ、ベトナムを回る予定。また別働隊がミクロネシア連邦のヤップ州、パラオ、インドネシアのボルネオ、タイを回るとのこと。

医療船なので、「白」ですが、大変興味深い地域が対象となっています。
王室の権威と民主化と [2018年03月13日(Tue)]

そういえば、文献も記事も見つからないのですが、以前、誰かが「中国というのは外国の王室の権威を下げ、影響力を高めようとする」と話していました。記憶が確かならば…。


仮にこのような傾向があるとして、国王の権力が強い国が、西洋的な民主化に進むことについてはどうなのかなあと、昨日から疑問に思っています。

上述の王室云々が正しくなければ疑問も何もないですが、例えばトンガでは、国王の権力を出来るだけ象徴化する方向で民主化が進んでいます。

一方、トンガと中国の関係が発展してきた背景には、国王トゥポウ4世時代からの王室との繋がりがあり、その反動として平民側は中国との関係が強すぎることに不満があるようです。

すなわち、王室の権威を下げる->民主化進む->中国との関係に不満を持つ人が政権を作る、となることも考えられるので、何か矛盾しているようにも思います(上述の王室云々が正しいとして…)。
トンガのポヒバ政権の今後 [2018年03月13日(Tue)]

‘初の’と言って良いのだと思いますが、平民選出議席だけで過半数を取って成立したトンガのポヒバ政権ですが、一部信頼できる貴族議員も閣僚にいたものの、その人物が辞任したなど不安定な状況にあるようです。

そのような中、下記の記事がありました。



トンガでは未だ民主化の途上にあるようですが(古くは2002年ごろの経済・政治改革から始まり、実質的には2010年から動いているもの。国王の権限の一部を選挙で選ばれた議員に移譲する改革)、上記記事によると、首相が貴族から選んだ大臣が辞任したことで貴族議員を信頼できなくなったと考えていること、王室への説明責任と法案制定過程の透明性を確保する必要があると考えているらしいということが書かれています。

昨年8月ごろに、国王トゥポウ6世の意向を受け、国会議長トゥイヴァカノ(元首相(2010-2014)。先日、贈収賄、偽証、マネーロンダリングの疑いで逮捕された)が議会を解散した際には、その民主化の過程に対する不透明さと不信感があったのではないかという話を現地の友人に聞きましたが、このままでは同じことが繰り返されるかもしれません。

記事に戻ると、国王には王女(長女)、皇太子(長男)、王子(次男)がいます。王女が最年長。トゥポウ4世と同じ家族構成です。またトンガではさまざまなタイトルがあるので、名前がわかりにくいかもしれません。

王女は駐豪高等弁務官(大使)とのことで、入院中のポヒバ首相を見舞い、首相がいたく感激したとも記事にはあります。

記事では、あくまでも憶測の域を超えていないようですが、ポヒバ首相は、トンガの土地の所有権や最高司令官が国王である国防については、特に国会での事前のやり取りから国王に情報を共有する必要があるとし、王女、皇太子、王子のいずれかを担当大臣に出来ないかと考えているとのことです(大臣は必ずしも議員である必要はありません)。

もしこれが実現すれば、政権は今よりは安定しそうです。

ちなみに、トゥポウ4世の時には、首相も閣僚も国王が決めていたという事情はありますが、当時の皇太子(のちの国王トゥポウ5世)は外相を経験し、王子(現在のトゥポウ6世)は、外相、防衛相、首相を歴任しています。(王女は民間ビジネスでかなり活躍しています)
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