のめり込んだり、一歩引いてみたり(続き) [2017年10月13日(Fri)]
今日は休日出勤の振替休日で、のんびりしています。
先ほどの話の続きです。 昨日、太平洋島嶼地域について、この地図を見ながら記者の方と話している時に気づいたことがあるので、それを書きたいと思います。 太平洋島嶼国と旧宗主国との関係ですが、背景には第一次世界大戦前(特にドイツ領)、ベルサイユ条約、第二次世界大戦、国連、があります。 旧宗主国は国連の枠組みの下で、各島嶼地域を独立あるいは高度な自治権を持つ地域とさせるミッションを持ち、統治していた、と自分は理解しています。 ざっくりとしたイメージは、 北半球側のミクロネシア地域=米国 メラネシア地域、キリバス、ナウル、ツバル=豪州、NZ ポリネシア地域=NZ、豪州 これに南半球のフランス領が加わります。 さらに南半球の島嶼国では、Commonwealthという形で、薄っすらと、しかしどっしりと英国の存在感があります。 例えば10数年前の話ですが、米英仏豪NZの存在による地域秩序がある中で、そのような秩序などまったく、全く意識していない頃ですが、日本がその地域で活動する際に、目に見えない壁、線引きがあると感じさせられることが様々なレベルで何度もありました。日本の地域での存在感拡大を警戒するものだったのかもしれません。 日本云々ではなく、第一に、現状の秩序を変更させる動きに対する当然の反応だったのだと思います。 近年のフィジーの自立する国家改革の動きについても、現在の秩序への挑戦と見れば、日本とは異なる見方があるのでしょう。 さて、今、日本でもいいですが、A国が世界に影響を与えるレベルの経済力をつけたとします。そのA国が太平洋島嶼地域の秩序を変え、自らその一角に加わろうとする場合、どこに狙いをつけるでしょうか。 おそらく米豪NZと独立している各国との関係の強さを意識すると思います。 例えば、下記の国々。 バヌアツ。バヌアツは英仏の共同統治という歴史があり、豪との関係が他のメラネシアの国々と比べ浅いように思います。 フィジー。フィジーは英国領であったことに対する誇りと自国の伝統文化や歴史に誇りがあり、豪州やNZとは対等か、少なくとも両国の下にないという意識があると思います。 トンガ。王国であり、英国の保護下にあった時代もあるが、統治されたことはない。豪、NZの下にあったわけではない。 |