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笹川平和財団 
安全保障グループ太平洋島嶼国事業 
主任研究員塩澤のブログです。
太平洋島嶼国の話題を中心にお伝えします。
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トランプ大統領の大統領令案とミクロネシア3国(つづき)[2017年02月17日(Fri)]
前回、トランプ大統領が社会福祉目的の移住や子供の米国籍取得目的の旅行について、入国を制限する大統領令案が用意されているようだ、とのニュースを紹介しました。


この大統領令が本当に出されると、米国自由連合国であるパラオ、ミクロネシア連邦、マーシャルの国民が米国自由連合協定(米国コンパクト)で得ているビザフリー(米国領内で準市民扱いとなるもの)の権利が制限を受けるのではないか、との懸念が暗示されていました。

この大統領令案についてですが、例えば日本に生活保護目的の移住者(自国に仕事がなく、もしくは就労意欲がなく、楽したいという人)が増えるとすれば、毎日懸命に働いて税金を納め、日々小さな幸せを求める我々にとって、何かおかしいと思えるし、そうすると大統領令案についても理解できるのではないかと思います。そして権利を主張するそれら3カ国の人々の態度を擁護したいとは思えませんでした。

一方、何割かが島人である自分としては、それらパラオ、ミクロネシア連邦、マーシャルの人々の気持ちもわかるような気がしていました。

しかし、まだ自分は浅かった。

数日いろいろな方々と話をし、パラオ、ミクロネシア連邦、マーシャルの人々には、おそらく、次のような懸念と誇りがあると考えられるのではないか、そう思えるようになりました。

1. 蟻の一穴となる懸念
それら3カ国の人々の中には、あまりに自然であるため、普段はビザフリーの重要性を認識していない方もいますが、この大統領令案が実際に出されれば、これを機会にコンパクトにおける権利が次第に縮小されるのではないか。。というもの。

2. 米軍への参加
パラオ、ミクロネシア連邦、マーシャルの国民は、志願し試験を受け、米軍に入隊することができます。現地では優秀な若者が採用されるため、高校では、将来の学費を得る目的と共に、卒業後の進路の1つになっています。実際の活動ではイラクやアフガニスタンの前線に従軍することも多く、実際に自分の生徒が今も現地にいます。そして、残念ながら血を流し、命を落とすこともあります。当時の同僚の兄弟がイラクで手荷物の検査中にそれが爆発し、亡くなったこともありました。数人〜数十人の兵士、そして死者は、数万人の人口で考えれば多大な貢献と考えられます。

米国での参政権はないが、これら3カ国は米国のために、自由と民主主義のために、現在も戦っている。この今も共に戦っていることと、それに対する誇りは、日本にいる自分には本当に理解することはできないでしょう。

これら3カ国にたくさん友人がいますが、家族に米軍参加者がおり、そのことに強い誇りを持っていると感じることが何度もあります。

この貢献に対し、米国側は毎年丁寧に感謝を示しており、米国とこの3カ国の強い絆が感じられます。

3. 国土や領海へのアクセス・安全保障
米国コンパクトで、これら3カ国は外交は独自に行うが、安全保障は米国が担うとされています。また漁業を除き、米国はこれら3カ国に自由にアクセスできます。このことを現地の首脳クラスや政府高官らに「我々は米国に権利を与えているのだ」、そのため、「経済援助やビザフリーの権利は当然だ」との話を何度も伝えられたことがあります。

マーシャルで言えば、クワジェリン基地があります。

4. マーシャルの核実験
米国信託領時代の話ですが、さまざまな話があります。3月1日は水爆ブラボーショットを忘れないためのビキニデーです。10年ほど前、ビキニデー集会で当時の米国大使が「核実験に参加してくれてありがとう」と発言し、普段は大変穏やかなマーシャルの人々が、ハイレベルから一般市民まで強い反発を示したことがありました。



追加になりますが、過去の現地での経験から言えば、米国が民主党政権の時には、マーシャルとミクロネシア連邦には、社会福祉を含め、同情(?)を得るような姿勢が見えました。共和党政権時には、安全保障面を強調することが大切だと思われます。


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