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日本・フィジー航空交渉のニュース(国内) [2016年07月11日(Mon)]

7月8日付で、下記のニュースが出ていました。

「国交省、フィジー当局と週3往復で合意 羽田以外への乗り入れも」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160708-00000006-awire-bus_all

これをみると、まず発着地が、これまで日本側は成田と関空のみだったものが、発着枠の少ない羽田を除く空港まで拡大され、フィジー側はこれまでナンディだけだったものがナウソリ(スバ)も含まれることになったところが大きいようです。ただナウソリ空港は現時点でまだ滑走路が十分に長くないため、日本からの直行便の発着は難しいものと思います。フィジー側から見て、日本の地方の国際空港は使えるということであれば、物流の面で特に有効かもしれません。

マタイトンガ駐日大使閣下ですが、聞くところによると、日本に着任して以来、この6年ほどの間にほとんどの都道府県を訪問したそうです。かなり精力的に市場開発の可能性を探っておられたのではないかと想像します。

次に、運航に関してですが、自分はあくまでも発着枠の拡大(今回の合意前でも週2便の発着枠はあったが直行便は再開されていなかった)だと考えていました。しかし、この記事では、<週3往復の運航開始時期は即日。><両国の航空会社の合計で週6往復を設定できる。2019年冬ダイヤ以降は週4往復ずつ、計8往復を運航できるようにする。>とあるので、運航が再開されると考えていいんでしょうか。

2009年3月に直行便が停止する以前、90年代の最盛期には日本からの年間訪問者数(ビジネスなども含む)は最大4万人を超え、2000年代は2万人前後、2006年のクーデター後、フィジーのイメージが悪化したのか2009年3月に直行便が停止する前年は15,000人を割っていたと思います。直行便停止後は日本からの観光客数が激減し、近年は6,000人前後に落ち込んでいます。一方、豪、NZからの訪問者数は増加を続けており、特に中国からの訪問者数の増加は顕著です。

2013年、2014年、2015年のフィジー訪問者数(観光目的だけではなく、ビジネスなども含む)は下記のとおり(フィジー統計局)。(中国は香港含む)

日本  7,314人、 5,888人、 6,092人
中国 23,423人、28,333人、40,174人

豪  340,151人、349,217人、367,273人
NZ 108,239人、123,968人、138,537人

2009年3月に日本との直行便を停止したのち、フィジーは新しいマーケットの開拓を進め、日本の代わりに(?)香港との直行便を開始・拡大し、経済的にも成功しているようです。東アジアに関しては、韓国のインチョンとの直行便があるので、それで良かったという形かもしれません。

フィジー経済では、観光や貿易は非常に重要な位置を占めていますが、世界経済の変動によるリスクを軽減するためにも、フィジーにとって市場の多角化は重要ですので、日本を外し続けることは良い考えではないと思います。

難しい話は抜きにして、フィジーの町を歩けば、まず「ニーハオ」と言われるくらいアジア人は中国人という印象が強くなっているように思いますので、最初から「こんにちは」と言われるくらいには日本人観光客が増えればいいなあと思います。
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