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PNG、マーシャル、サモアのニュース [2011年07月09日(Sat)]

7月9日(土)

蝉の声が聞こえない気がする。。。

太平洋島嶼国の気になるニュースがたくさんあるので、久しぶりにいくつか紹介します。

1.パプアニューギニアのソマレ首相辞任?に関する続報

6月29日付RNZI記事によれば、6月6月27日か28日にソマレ首相の3男で現職大臣であるアーサー・ソマレ氏が家族の以降として、ソマレ首相を退任させたいと発表したことは、伝統的にも問題があったとのことで批判が上がっているようです。
http://www.rnzi.com/pages/news.php?op=read&id=61482

一方で、6月30日付RNZIでは与党が8月にソマレ首相後のリーダーについて話し合いを行うそうです。
http://www.rnzi.com/pages/news.php?op=read&id=61506

推測できるのは、シンガポールで入院中のソマレ首相の容態がおもわしくないのではということですが。。。


2.マーシャル総合体育館(ECC)の屋根が白アリ被害で崩落
7月4日付RNZI
http://www.rnzi.com/pages/news.php?op=read&id=61578

現地で通称ECCと呼ばれる体育館があり、国体や高校総体(日本でいえば、、、)の主会場となるところですが、その話です。個人的には高校のバレー、バスケのコーチとして燃えた場所なので、思い出深い場所です。

確か1995年前後だと思うのですが、日本のODAで、マーシャル高校校舎建設案件の一部として建てられたものです。2006年か2007年に日本大使館で勤務していたころ、マーシャル政府内務省のECC担当者から白アリの被害と屋根の崩落危険性があるので、日本政府に何とかしてほしいという相談がありました。

見てみると確かに柱に白アリによる粉末が山のように溜まっていて、事実白アリ被害はあるようでした。

そこで本省に問い合わせた後、維持管理はマーシャル政府に責任があるのでマーシャル政府が自助努力すべきということを回答しました。当時1億〜2億円もする高校校舎や小学校校舎の建設(なぜそんなにするのか疑問でもあったが)をいくつもマーシャル政府は進めていて、お金あるやん、という状況でした。財源は米国コンパクトに基づくものでしたが、ここに難しさがあります。

現在の改定コンパクトは予算立てから執行まで米国政府と協議する必要があり、自由に変えることができないこと。改定コンパクト移行後(2004〜)の5年間は教育と保健分野に潤沢な資金を投入する一方、他の分野は横ばい以下であったこと。そして、ECCは建設当初は教育省管轄だったのが、途中から内務省管轄となってしまったこと。そのためマーシャル政府内では対応できないという状況だったようです(マーシャル高校の建物は教育省管轄なので、修復された)。といっても、内務次官や大臣がうまく書類を書いて米国政府側と交渉すれば何とかできただろうと思いますが、していなかったのかもしれません。または、日本の案件だから日本政府に求めよという流れだったのかもしれません。あるいは2008年以降の政変が影響しているのかも。。。

2006年当時に戻ると、陳情を受けて、日本政府の意向を伝達したのですが、そもそも「何でこの土地で木で屋根を作ってんの??」というのが疑問でした。業者に尋ねると、防虫措置を施したNZからの資材を使っているから問題はなく、当時別件で来ていた施工業者の方がついでにECCを見た際も、問題はないと報告して帰国していました(白アリの痕は山ほどあったけど)。

まあ20年持ったのだから、業者の言うことは批判できないでしょうし、やっぱりその間に何もしていないマーシャル政府に問題ありというところでしょうか。

現実問題として、現地では日本が作ったECCが崩れたという事実があり、マーシャル政府はドナーを探すことになるでしょう。どこも出さない気もしますが、もし台湾が出せば、ECCは日本が建設したということよりも、台湾が作ったという話になるでしょうね。

熱が入っちゃいました。


3.サモアの国旗は変えないと首相が言っているそうです。
7月5日付RNZI
http://www.rnzi.com/pages/news.php?op=read&id=61600
サモアのトゥイラエパ首相が、来年建国50周年を迎えるのを機に、国旗のデザインを変えようという意見があるのに対して「変えない」と発言したというニュースです。

日付変更線の移動も、50周年に絡めているのかもしれないですね。

サモアの独立は1962年1月1日。天気が良いという理由で(?本当??マオさん???)独立記念日は6月1日です。

フラッグの青は自由を、赤は血すなわち命を表すそうです。そして南十字星はサモアがどこにあるのかを示すとのこと。


先週、秩父宮でサモア対日本のラグビーを観ましたが(当然サモアサイドで)、サモア強かった。今年開催されるワールドカップに向けて、メンバーのほとんどがNZ、豪州、イギリス等でプロ選手として活躍している本気チームでした。日本との違いは、選手間では圧力など身体的違いが感じられるのかもしれませんが、スタンドから見て感じたのは、創造力の違いでした。サモア側には基本は守りつつも自由度があるという感じでしょうか。ジャズのアドリブのように、一定の方向性というかテーマがあり、しかしその中でプレイヤーが創造性を発揮する。日本側は真面目に楽譜の音符を外さないようにするというような感じかと。。。あ、でも世界ランキングでは、日本もフィジーもトンガもサモアも11位から15位くらいの範囲にあると思います。日本も強いはずです。

今日からフィジーで第2ラウンドが始まります。サモア代表「Manu Samoa」と日本代表「Sakura」の活躍を期待してます!
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