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第50回PIF総会(ツバル) [2019年07月12日(Fri)]

まず、今日は40回目のキリバス独立記念日です。おめでとうございます!

さて、来月中旬、ツバルで第50回PIF総会が開催されます。


外部の人間としての関心は、1つは、2月にいろいろあった中国・台湾関係。

もう1つは、台湾承認国のツバルが、昨年のナウルのような強い姿勢を示すのか。

さらに来年で2度目の任期を満了する事務局長の後任について(2月、3月ごろにはミクロネシア地域の番だとして、マーシャルから候補を擁立するとのニュースが流れていました)。

また、日本の自由で開かれたインド太平洋ビジョンに対する理解を深められる機会があるかどうかでしょうか。

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(内容とは関係ありませんが、フィジー海軍基地で)

以前、自分がいた頃で、スレード事務局長の時なので、2013年でしょうか、スバにあるPIF(太平洋諸島フォーラム)事務局で、全ての加盟国閣僚と開発パートナーの大使クラスや事務レベルが一堂に会する対話会合が開かれたことがあります。30近くの国や機関が参加する大きなラウンドテーブル会議で、台湾代表も中国代表も参加していました。

最後に、記録文書の取りまとめがあり、その冒頭の参加国・地域・機関の欄に「ROC(Republic of Chinaの意)/Taiwan」と記載されていたことで、中国代表部が抗議し、台湾代表も応戦する場面がありました。中国代表は議長に対し「これは認められない。削除を求める」、台湾代表は「台湾はPIFと20年以上にわたり協力関係を築いている。」と議長に返します。両代表が直接やりあうことはなく、常に議長を挟む展開でした。両代表の席は4つほど離れていたでしょうか。

その時の、他の20数国・機関は、30分も続くこの議論に、ちょっと引き気味でした。最終的に、議長が持ち帰ってなんとかするということで収まったと記憶しています。


それで、今回、PIF事務局でマネージメントレベルの友人らに会ったところ、「ツバルでのPIF総会では、中国と台湾の関係が悩ましい」と言っていました。(2月上旬に中国がPIF事務局長に台湾排除を求め、事務局長が同調する記事が流れ、同中旬にミクロネシア5カ国が台湾を平等に扱うようにとPIF事務局に求めた経緯があります)

PIF事務局というのは、加盟国首脳の合意内容を実行する機関で、事務局が首脳を超えた決定はできません。また、首脳レベルでは、基本的に多数決ではなく合意形成でものが決まっていきます。

それ故に、2月のミクロネシア地域首脳による共同声明は無視できません。

現在6カ国が台湾と国交を結ぶ一方で、台湾は他の開発パートナー国とは異なる位置づけになっており、これまでは島嶼国首脳と開発パートナーの対話(ポストフォーラム対話)に台湾は参加できないものの、別途、台湾承認国首脳との対話は認められてきました。台湾は1990年代初頭から地域の発展に寄与してきたためです(漁業関係ではそれ以前から経済貢献しています)。


PIFにとっては中国も台湾も島嶼国の発展に寄与してきた大切な友人との位置づけであり、どちらかだけを取るという選択はできない。(ちなみに、開発パートナーはPIF事務局に対し、開発プロジェクトなどの目的で拠出金を毎年提供しています。中国が年2億円前後、台湾が6000万円から1億3千万の範囲、日本が数年前に2000万円から減額し1300万円ほど)

そしてPIF事務局は中国も台湾も大切な友人である一方で、「政治には巻き込まれたくない」とのこと。

そのため、PIF事務局では「地域に協力しているのは、国も地域も機関もNGOもあるのだから、同じ開発パートナーとして扱うのはどうか。」「そうだ!表現を国とか地域とか機関ではなく、エンティティにしてしまおうか?」と真剣に議論しているそうです。

いずれにせよ、今、PIF事務局の方々は、大きなプレッシャーの中で、忙しく準備を続けています。
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