スタンフォード日本センター・インターンシッププログラム成果発表会(その1) [2009年09月09日(水)]
|
スタンフォード日本センターは1990年に設立され、日米両国が密接な関係を続けていくために必要な知識や資質を備えた米国の若い世代の育成を目的とし、地道にインターンシッププログラムを運営しています。毎年4月から9月のプログラム期間に20名から30名のスタンフォード大学の学生が来日します。前半3ヶ月はセンターのある同志社大学のキャンパスで日本語授業を中心とした講義、後半の3ヶ月は日本企業・団体においてインターンシップを行うもので、今年は21名が参加しました。笹川平和財団では、このインターンシップ参加者の中から、将来各方面において日米関係を強化し、ネットワークの緊密化に貢献する人材が輩出されることに期待をし、プログラムを支援しました。8月28日には、日本財団ビル2F会議室にインターンシップ参加学生と受け入れ企業・団体の関係者を招いて成果発表会を開き、学生たちが、どんな経験をし、何を吸収したのか、また受け入れ先との交流の様子や苦労話が披露されました。また、今後受け皿となる可能性のある企業・団体も、インターンシップの重要性に対する理解を深めてもらうためゲストとしてお招きしました。
冒頭、コーン・フェリー・インターナショナル日本担当代表取締役社長の橘・フクシマ・咲江氏に基調講演をしていただきました。「今、韓国や中国のグローバル化のスピードが大変速い一方、日本では国民の内向き傾向が顕著である。そのような状況の中、企業の中で違った価値観を持った人とのコミュニケーションをとることは大変重要で、社員の活性化になる。より複雑となる多様性に対応でき、国際競争力をそなえた人材育成のためにも、インターンシップのような制度は積極的に取り入れるべきである。」といった趣旨のお話を頂戴しました。 ![]() コーヒーブレイクを挟んで学生と受け入れ企業・団体担当者からのプレゼンテーションが行われました。望んでいた仕事ができて大喜びの学生もいれば、期待通りに行かなかったという学生もいました。受け入れ企業・団体では、初めてインターンを受け入れたところは試行錯誤で大変だったようですが、10数年海外からのインターンを受け入れている対応に慣れた企業もありました。以下はプレゼンテーション概要です。 スタンフォード大学でプロジェクト・デザインを専攻している女子学生は、あるメーカーのイノベーションセンターでのインターン期間に、トマトの蔦を長く這わせる道具を発明しました。仕事も人間関係も上手くいき、本当に楽しかったので、できればこのメーカーに、ぜひ就職したいと思っていると語りました。企業担当者は、大変優秀な学生さんでCADを使って自分でデザインをし、あっという間に製作したのでびっくりしたそうです。男性ばかりの職場にアメリカ人の女子学生が来るということで最初は緊張しました。オハイオとテネシーに工場もあるし、ぜひ入って欲しいと話しました。 ![]() エンジニアリング専攻の学生はある企業でロボットの製作を担当し、大変勉強になったと語りました。日本はこの分野で非常に進んだ技術を持っていることを再認識し、もっと日本語を学びたいという意欲がでました。受け入れの企業担当者は、英語が苦手なので始めは一緒にやっていけるかどうか不安でしたが、身振り手振りと専門用語でなんとか乗り切り刺激的な夏を過ごしたと語りました。 初めてインターンを受け入れたあるコンサルタント会社では、ただリサーチをしてもらうだけではもったいない(?)と、毎日違う人とランチをすること、というユニークなアサインメントを出しました。インターンをした学生は、毎日緊張しましたが、良い日本語の練習になったと語っています。企業担当者は、アメリカ人と話をしたことがない社員もいたので良い異文化交流になった、またユニークなアサインメントを考えて来年も受け入れたいと話しました。 楽しんだ学生ばかりではなく、受け入れ先の対応が不十分で、仕事もなく、コミュニケーションも無く、「とにかく、どうやって一日時間をつぶしたらいいのかを一生懸命考えていた」苦い思い出の残った人もいました。 いずれにせよ、アメリカ人学生にとって、日本という異文化の中で、自分が知らなかった仕事や業界を体験し、自己理解の深まった夏だったことは確かなようです。受け入れ側の日本人の奮闘振りも予想以上で、心地よい達成感が伝わってきました。 (野崎 由美子) |







