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セミナーレポート「インドと日本の経済協力 〜 現状と将来の展望」その3 [2009年08月25日(火)]
【総括】


法政大学 絵所教授

インドの政治的台頭や経済的成長の意味を考えてみたい。経済成長、開発独裁、民主主義の関係について、従来より一般的に民主主義を採用すると国は発展せず、開発独裁型の国家は経済的に成長すると言われてきた。実際に東南アジアの国々を見れば、そのような歴史を辿ってきている。
 しかし、インドは、民主主義の下で経済成長を続ける事例ではないかと思う。経済自由化を進めると同時に、教科書どおりに経済成長を達成してきた。今のインドでタタ・モーターズを見ていると、昔のTOYOTAと同じ状況にあり、職員が全員職人魂で頑張っている。インドは、社会格差も貧困も酷い状況にあるが、様々な場面でチャンスも生まれている。一生懸命努力をすれば、良い仕事に就けるという確信が芽生えてきたのではないか。これは、インドにとって大きな成果であり、新しい成長モデルになると言える。
 日印関係について、60年代、70年代は、ネルーなどを始めとして両国の要人による日印委員会の活動が存在していたが、それが停滞し、両国間の蜜月関係は消滅した。その頃のインド人に対する日本人の認識については、貧困国としてインドを見下してしまった時期があり、大きな認識ギャップが生じた。日本にはその残滓が今も残っている。また、インド人は全てにおいてQuick Decision Makingであり、一人の適切なインド人を知っていたら、即座に様々な人を紹介してくれる文化がある。こうした状況は日本にはない。昔のように日印の大物が集まって、信頼醸成メカニズムを構築することが必要かもしれない。



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 各講師の講演終了後は、会場よりインドの政治動向、DMICの今後の見通し、日系企業のインド進出などに関する質問があり、講演者の先生方よりご回答を頂きました。長時間に亘るセミナーではありましたが、インドと日本との関係を包括的に理解するには大変有意義なものとなりました。
参加者の皆様からもインドの政治・経済に関するこうした包括的なセミナーは最近開催されていなかったので、非常に勉強になった、良いセミナーであったとのコメントを多数頂きました。
今後の日印関係に関しては、政府間でのトラック1のみならず、民間財団などによるトラック2の観点からも両者間の関係の拡大と深化に努めていきたいと考えています。
 なお、セミナー終了後は、別の部屋に移動して、懇親会を開催しました。打ち解けた雰囲気の中で、講演者や参加者の間で話が盛り上がり、今後の日印関係をさらに強化するためのネットワークを構築することができました。
改めまして、今回のセミナーに際して、ご協力を頂きました先生方、本当にありがとうございました。

(吉田 康寿)
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