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生活保護者「命の危険も」 通院費制限に受給者ら抗議(朝日新聞)[2008年05月19日(Mon)]
2008年05月16日01時07分

 生活保護受給者の通院のための交通費(通院移送費)を大幅に制限する厚生労働省の通知に対して、受給者やその支援者らが15日、記者会見し、窮状を訴え通知の撤回を求めた。通知は、北海道滝川市で起きた元暴力団員らによる2億円の介護タクシー代金不正受給事件を受けた対策で、7月に本格実施を予定している。

 これまでは入院や通院などの際に「最小限度の実費」が支給されてきた。しかし、厚労省は4月1日付の通知で、支給できる場合を災害現場からの搬送などに大幅に限定した。

 10日後に東京都内の大学病院で手術予定という埼玉県の女性(45)は、担当のケースワーカーから「通院費は出せないので、生活費を削って下さい」と告げられたという。母子家庭で子ども2人と暮らす。病院までの交通費は月6千円。「1週間分の食費に相当します。ご飯か治療かの選択を迫られているようで、今後が不安でたまりません」

 うつ病で福祉事務所の管外の医療機関に通う女性(43)は「自分にあった病院をようやく見つけ、なんとか入院せずにやってこられた。追いつめないでほしい」と話した。

 06年度の移送費は計43億8600万円で、医療にかかわる生活保護費の0.32%。受給者151万人のうち、通院や往診など入院以外で受診したのは月平均110万人だ。

 支援団体の生活保護問題対策全国会議(事務局・小久保哲郎弁護士)は、この8〜9割に影響が出るおそれがあるとみる。「悪質な一部の例を一般化して基準を変えるのはおかしい。通院費が打ち切られ受診をひかえると、病状によっては命の危険にもつながりかねない」として、通知の撤回を求めていく。

 厚労省の伊奈川秀和保護課長は「運用格差があるため基準を明確化した。原則は示したので、各自治体で判断してほしい」と話している。
「障害が治る水とだまされた」 主婦ら販売会社を提訴へ(朝日新聞)[2008年05月19日(Mon)]
2008年05月17日14時06分

 「バイオシーパルス」(福岡市博多区)が会員制で販売した家庭用電気機器のうたい文句やその販売方法をめぐり、同社側と購入者の間で対立が起きている。「『波動の伝わった水を飲むと、病気や障害が治る』などのうその宣伝で高額な製品を買わされた」などと訴えている障害児の母親ら一部の会員は、近く損害賠償請求訴訟を起こす見通し。一方、同社側は「病気が治るなどと一度も言ったことはない。販売方法も違法ではないと認識している」と全面的に反論している。

 同社の資料などによると、同社は00年ごろから、「体内に微量の電流を流し、体の波動を測ることができる」という「波動測定器」(約60万円)や、その「波動エネルギー」を転写し、それぞれの人にあった水が作れるという機器「パワーウェーブ」(約18万円)などを販売している。

 購入者らによると、同社側は機器を販売する際、「波動の伝わった正しい情報を持つ水を1日2リットルほど飲めば、痛みが消えたり、病気が治ったりする」とうたっていたという。購入者は「会員」となり、別の購入者を紹介した場合には紹介料が得られ、数多く購入すればランクが上がって紹介料も上がる仕組みになっているという。

 訴訟を準備しているのは会員のうち約80人。代理人の弁護士は、計約2億6千万円の損害を確認したとしている。まず、北海道や高知県などに住む40〜70代の主婦や元会社員ら6人が、同社と社長、「波動エネルギー」を研究して会員に情報を提供している「日本波動科学研究会」を相手に総額1億円の賠償を求めて東京地裁に提訴する方針。原告は知的障害がある子どもの母親や高齢者で04年2月ごろから、自ら機器を購入したほか、「パワーウェーブなどを大幅な割引で購入でき、ほかの人に再販売すれば利益が得られる」などと言われ、約600万〜5千万円の契約をした。この際、もし商品が売れなくても、同社が販売すると説明されたと主張している。

 同社の社長によると、会員は東京、大阪、沖縄などを中心に約1万4千人で、全体としては西日本が多いという。朝日新聞記者の取材に対し、社長は「ごく一部の販売員たちが医療行為のようなことをしていただけ。私は波動をあくまで民間療法だと説明しているし、研究会がやっていることは研究なので違法ではない。販売方法も問題はないと考えている」と説明。「訴訟準備を進めている方については、解約に応じるつもりだ。しかし、返金できるのは、30%の解約料や販売マージンなどを差し引いた分。内容を精査するのに時間がかかる」と話している。
DV対策の拠点整備へ 県の女性自立支援センター(下野新聞)[2008年05月19日(Mon)]
(5/16)
 配偶者などによる暴力(ドメスティック・バイオレンス=DV)の被害相談が増加しているのを受け、県は本年度からDV対策の拠点となる「女性自立支援センター」(仮称)の整備に着手する。老朽化した県婦人相談所の代替施設で、宇都宮市野沢町の元野沢養護学校跡地内に計画。延べ床面積を同相談所の約1.5倍に拡充し、被害者保護のための居住環境や防犯体制などを強化する。

 完成は二〇一〇年度の予定で、総事業費約七億一千万円。

 県県民生活部によると、県婦人相談所へのDVの被害相談は増加傾向にあり、〇六年度は六百五件で相談全体の約35%、〇七年度は六百五十件で全体の約39%を占める。また、同相談所が〇七年度にDV被害で一時保護した件数は九十件で過去五年間で最多となっている。

 こうした中、同相談所の庁舎(宇都宮市若草二丁目、延べ床面積約九百十九平方メートル)は、一九七〇年の建設から三十八年経過し、老朽化が目立つ。全体的に手狭で、DV被害者などを保護する居住スペースが八畳一間の六部屋しかなく、セキュリティーやバリアフリー対応も十分でないなど施設面の問題が指摘されていた。

 このため、同相談所に代わってDV被害者の相談から保護、自立支援までを担う新たな拠点づくりが急務となっていたという。

 同センター整備計画は、鉄骨造り二階建て、延べ床面積約千四百六十平方メートルの施設を建設。居住スペースを相談所の二倍程度に広げるほか、監視カメラや警備員などの防犯体制やバリアフリー対応を充実させたい考えで、本年度中に設計委託を行う。

 同部は「完成すればDV対策の中核施設になる。被害者の受け入れを増やし、支援体制を強化したい」としている。
介護保険の「軽度」見直し提言へ 財政審、給付軽減で(朝日新聞)[2008年05月16日(Fri)]
2008年05月13日21時20分

 財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は13日の会合で、6月にまとめる意見書に介護保険制度の抜本的改革を盛り込む方針を決めた。軽度の介護利用者に対する給付抑制・負担増を検討課題にする見通し。財務省は提言に基づき、09年度予算で社会保障費の伸びを抑制する姿勢だ。

 政府は07年度からの5年間で社会保障費の自然増を1.1兆円抑制する方針を掲げ、08年度までの2年間は約2200億円ずつ削った。09年度も、このペースを守れるかが焦点になっている。

 具体策としては、雇用保険の国庫負担廃止や、値段の安い後発医薬品の使用拡大などが候補になるが、特に議論を呼びそうなのが介護保険の見直しだ。

 高齢化の進展で、介護給付の費用は00年度の制度開始以降、2倍に膨らんで08年度は7.4兆円に達し、65歳以上の人が払う保険料も全国平均で4割増える見込みだ。想定を上回るペースで給付・負担が拡大しており、財政審はこの日、「抜本的な見直しをする時期にさしかかっている」との考えで一致した。

 財務省は年内に予定される介護報酬の改定に合わせて、制度の対象を体がより不自由な人に絞り込みたい考えだ。財政審では「要介護2」以下の軽度の人(07年3月末で274万人)に対する適用を見直した場合の影響について、3通りの試算を提出。給付費全体の軽減効果は2兆900億〜1100億円で、個人が払う保険料も1万5千〜800円減るという。

 ただ、これらの見直しはサービスの低下も招く。財政審が具体策の提言に踏み込むかは不透明だ。
生活保護受給者への後発医薬品の使用通知、厚労省が撤回(朝日新聞)[2008年05月01日(Thu)]
2008年04月30日20時21分

 生活保護を受けている人に、特許が切れて安価な後発医薬品(ジェネリック)を使うよう事実上強制していた問題で、厚生労働省は30日、これまでの方針を撤回し、先発医薬品も選べるようにした。4月1日に都道府県に出したばかりの通知を廃止し、改めて通知を出し直した。

 新たに出した通知では、「(受給者が)後発医薬品が利用可能である説明を受け、同意した場合には後発医薬品を選択すること」とした。廃止した通知では、正当な理由なく先発品の使用を継続する場合は生活保護の停止や廃止を検討するよう求めていた。

 ジェネリックをめぐっては、政府は07年に「12年度までに数量シェアを30%(現状から倍増)以上にする」という方針を決め、使用促進に取り組んでいる。厚労省は「品質、安全性など同等」とするが、患者など一部に「不安がある」「情報が少ない」などの意見がある。
介護サービスの空白地帯解消へ 日光・西川にもデイ施設(下野新聞)[2008年05月01日(Thu)]
(4/28)

 【日光】市は、栗山地域の西川にデイサービスセンターを新設することを決め、年度内に用地買収、実施設計に着手する。地域内には一施設あるが、通所に長時間を要する地区もあり、利便性は向上する。市は既に小来川への開設も決めており、今後は介護保険事業上の生活圏域を見直す中で、サービス空白地帯の解消に努める方針だ。
多重債務相談、半年で1500件 県と市町の専門窓口(下野新聞)[2008年05月01日(Thu)]
(4/29)
 多重債務者の救済などを目的に県と三十一市町が設けた専門窓口への相談件数は、昨年十月から今年三月末まの半年間に千四百四十九件に上ったことが、二十八日までの県くらし安全安心課のまとめで分かった。一方、県弁護士会多重債務相談センターに昨秋から今春までに寄せられた相談のうち、約六割は債務整理などに向けて弁護士が正式に引き受けていた。弁護士が受任した相談の中には自治体からの紹介も多く含まれているとみられ、行政と専門家の緊密な連携が今後も求められる。

 同課によると、三月までの半年間に寄せられた多重債務相談は県が百六十一件、三十一市町が計千二百八十八件。国の「多重債務問題改善プログラム」を受け、本県でも一月末までに県と全市町に専門相談窓口が設けられ、月別では二月が計三百七件と最多だった。

 各自治体の専門窓口の担当者は、必要に応じて弁護士や司法書士らの専門家に相談者を引き継いでいる。

 県弁護士会多重債務相談センターは昨年九月から今年四月にかけて九百二十六件の相談を受理。相談は同センターに登録している四十三人の弁護士に順次紹介され、約六割が受任された。

 担当の伊沢正之弁護士は「法的な整理を望む相談はほぼ百パーセント受任している。登録弁護士を増やし今後も対応していく」と話している。

 多重債務者は全国に約百三十九万人、本県は二万人前後と推計されている。
福祉、教育などの事業停止解除 暫定税率復活で県(下野新聞)[2008年05月01日(Thu)]
(5/1)
 ガソリンにかかる揮発油税などの暫定税率復活を受け、福田富一知事は三十日、緊急記者会見し、一年間財源不足が生じた場合の対策として示していた福祉や教育など五十億円分の事業中断や縮小策を解除すると発表した。県は暫定税率失効で最大三百五十億円の財源不足が生じると試算していたが、同税率復活に伴い不足額が百三十五億円に圧縮される。福田知事は「自動車ユーザーの負担は増すが、行政の立場では(税率復活は)やむを得ない」と理解を求めた。

 対策を解除するのはこども・妊産婦医療対策費や私立小中高校助成費の減額など五十億円分の執行留保事業。県の貯金に当たる財政調整的基金の取り崩しなど(百億円分)や、一部道路事業の中断も解除する。
秋田の自殺 なぜ減った(朝日新聞)[2008年04月27日(Sun)]
2008年04月25日23時08分

 12年連続で自殺率が最も高かった秋田県でいま、全国トップレベルの勢いで自殺件数が減っている。借金苦が原因で命が失われることがないように県内で活動をしているグループの効果ともいわれる。その取り組みとは。

    ◇
 「弟の会社がつぶれ、頼まれて金を借りたんです」

 「私の借金はサラ金7社から300万円あります」

 「昨日、過払い金20万円が戻ってきました」

 毎週水曜日の夜、秋田市中心部のビルの1室に、新顔もふくめて約20人ほどの多重債務者がやってくる。夫婦や親子もいる。どうして金を借りたのか、どう返そうとしているのか、順々に語る。

 「秋田なまはげの会」。07年6月、弁護士や司法書士、消費生活相談員ら70人が立ち上げたグループの名前だ。借金を繰り返した多重債務者自身が悩みを共有し、これまでの経験を生かして借金を整理していくのが狙いだ。

 「これで最後というから、明日5万円振り込む約束をしました」と話す女性は、違法な高利を要求するヤミ金融から金を借りていた。「早く縁を切りたいから」と、無理してでも支払おうという気持ちに追い込まれたという。

 「ヤミ金は犯罪者。結局いつまでもつけ込まれるから、絶対返しちゃだめだ」。消費生活相談員の男性が口をはさんだ。「明日朝9時、おにぎり二つ持ってうちの仕事場においで。午後6時になったら一緒に帰ろう。それなら振り込めないでしょ」

 50代の女性は「死なないで良かった」と笑みを浮かべた。90年、心臓病の母親の治療費に銀行から30万円を借りたのが借金の始まりだった。追加の治療費、会社の資金……。借金を重ねるうち、月々の返済は20万円に膨らんだ。「むなしかった。死ぬことばかり考えていた」。そんなとき、新聞の折り込みチラシで会を知り、救われたという。

 整理手続きも終わりかけの女性は、話し出した途端に泣き出した。「ほんとにつらかったから。みんなも頑張って」

 全員が自分のことを話し終えると、それぞれが、過払い金の返還請求や調停に向けた書類の整理などを始める。参加者が、ほかの人の作業を手伝うこともよくある。

 相談に来た人は300人を超え、40人以上が債務を整理するめどがついた。「借金は恥ずかしくて、誰にも話せなかった。ここでみんなに話してから、笑えるようになった」と40代の男性は言った。

 同会の江野栄弁護士は、青白い顔で相談に来た人が、数週間で元気になるのを見てきた。「借金を抱えて心を病んだ人は、いくら病院にいっても、まず借金を整理しなければ治療もうまくいかないだろう」というのが持論だ。

 なまはげの会の取り組みについて「全国クレジット・サラ金問題対策協議会」の代表幹事、木村達也弁護士(大阪弁護士会)は「多重債務を抱えた人自身が語り合う集まりが継続的に行われているのは、全国的にも珍しい。全国で7千〜8千人ともいわれる多重債務による自殺を減らす方向付けをしてくれている」と評価する。

 会設立の中心になった県生活センターの伊藤彬さんは、同じような会のない山形県や青森県で自分たちの活動を地元の弁護士らに紹介し、会を作る準備を手伝っている。「多重債務で苦しんでいる人は日本中にいる。まずは隣の県から始め、いずれは全国へ広げたい」という。
    ◇
 秋田県では、高齢化や過疎化、経済の長年の低迷などと自殺の関連が指摘されている。県警のまとめによると、07年の県内での自殺者は417人。06年と比べて76人減った。多重債務など「経済・生活問題」での自殺者は92人で、58人も減った。

 とくに、なまはげの会の活動が6月にスタートして以降、7〜12月に経済問題で自殺した人は34人。1〜6月と比べて24人も少なかった。

 人口動態統計を基にした内閣府の資料では、07年1月〜11月の全国の自殺者は2万8542人。前年同期より1228人増えた。人口10万人あたりの自殺率では、秋田県の35.4が全国で最も高いままだが、減少率では13.1%と沖縄、山形両県に続き3位。減った人数でみると60人で、全国で一番多かった。
内閣府、消費者支援で表彰 本県の白土さんら20人(下野新聞)[2008年04月27日(Sun)]
(4/25)
 内閣府の消費者支援功労者表彰の受賞者二十人が決まった。本県では日本司法支援センター栃木事務所窓口専門相談員で特定非営利活動法人(NPO法人)とちぎ消費生活サポートネット副理事長の白土美代子さん(日光市)が選ばれた。
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