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町田洋次のネット・ソフト化経済センター
ソフト経済についての最新のコラムです。
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地頭力[2008年04月04日(金)]
本屋の店頭にこの題名の本が並んでおりなんだろうかと思ってましたが、昨晩NHKテレビでこれをやっており、今こんなことが話題なんだとわかりました。

NHKTVでやっていた話題は、マイクロソフトは入社試験に「富士山を動かすには」という問題を出した、答えの例は富士山の容積を計算し(円錐の計算)、パワーショベルのひとすくいの量で割ると500億回になるというようなものです。

マイクロソフトは入社試験でこんな難問を出すので有名でしたが、これが日本の会社でもはやってきたようです。

ジョン・ウッド「マイクロソフトでは出会えなかった天職」(ランダムハウス講談社)にもこのことが出てきます。ジョン・ウッドはアジア地区マーケティング・ディレクターまで躍進し、退職してルーム・トゥ・リードというアメリカでは有名な社会起業を起こした人です。

ウッドがマイクロソフトの面接に行くと、結婚する前のメリンダ・ゲイツ(このときは結婚が決まっておりそのことは誰でも知っていた)が面接官で、面接だからとスーツを着て行ったところ、メリンダはカジュアルな服装でトゥのサンダルを履いていたので驚き、スーツを着ていたことを謝るが、メリンダは人事部がスーツなんていらないと言わない理由がわからないといいます。

メリンダはコンチネンタル銀行から転職してきたウッドに「銀行は積極的な人や粘り強い人が集まる業界には思えない、そんな業界にいてあなたが例外だということを説明してください」と難問を出した、ウッドは大きな契約をまとめた経験を話し、それが気に入られて入社した。

こんな調子です。日本でもこんなのが流行るようになるのでしょうが、受験生には困ったことになりました。

知識と経験をもとにしない問題解決策を考える、素手の思考法を地頭力といってるようです。思いつきのアイディアから始まる推論力のことです。

NHKTVのコメンテーターをやっていた糸井重里さんは、脳内編集力のことだといってましたが至言です。また脳内編集力は好きなことをやってるときに働くので地頭力を働かせるには好きなことをやらせなくてはとか、さらに試行錯誤、失敗を重ねるとつぎはどうしようと必然的に地頭力が増すのでそういう環境をつくることが必要だといいます。

入社試験で受験者の好きな領域の問題を出すなんてことはできないので糸井さんのコメントは的を外してますが、地頭力が働く条件は確かにありこれは重要な視点です。

問題を解決するとき、まず解決のデザインを描き、その後その問題の知識を増やして解決策を修正して行くやり方は効率的なので、誰でも無意識にやってることです。私もそうしてますが、このやり方を明示的にやるのが地頭力なんだと思いました。

最初に脳に浮かんだデザインは幼稚に見えるのでだめだと思ってしまいますが、思考はそこから始まるんだ、それでいいのだとなると地頭力で進むことになり、思考力が増します。

企業はこんなことに気づきその雰囲気のある学生を採用して鍛える時代になったんです。知識経済の入り口に入った感じがしました。

こうなると知識を教える大学のカリキュラムは役にたたない、今入社試験で地頭力を試される学生にはめいわくなことで気の毒です。

もうこんな試験を受けないですむなんてラッキーだと思いました。
Posted by mics at 13:12 | この記事のURL
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