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平成30年第15回 経済財政諮問会議・未来投資会議・まち・ひと・しごと創生会議・規制改革推進会議 合同会議 [2018年12月21日(Fri)]
平成30年第15回 経済財政諮問会議・未来投資会議・まち・ひと・しごと創生会議・規制改革推進会議 合同会議(平成30年11月26日)
<議事> (1) 経済政策の方向性に関する中間整理について
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/1126_1/agenda.html

◎資料1 経済政策の方向性に関する中間整理
第1章 はじめに

第2章 成長戦略の方向性
(1)Society5.0の実現
→AIやIoT、センサー、ロボット、ビックデータは、国民一人ひとりの生活を目に見える形で豊かにする。
(2)全世代型社会保障への改革→生涯現役社会の実現に向けて、意欲ある高齢者に働く場を準備。併せて、新卒一括採用の見直しや中途採用の拡大、労働移動の円滑化といった雇用制度の改革の検討を来夏に向けて継続する。また、人生100年時代をさらに進化させ、 寿命と健康寿命の差を限りなく縮めることを目指す。現役時代から自らの健康状態を把握し、主体的に健康維持や疾病・介護予防に取り組み、現役であり続けることができる仕組みを検討。
3)地方施策の強化→地方経済は、急速に進む人口減少を背景に大幅な需要減少や技術革新の停滞といった経済社会構造の変化に直面。地域にとって不可欠な基盤的サービスの 確保が困難になりつつある中で、地方基盤企業の統合・強化・生産性向上や、地域経済を担う多様な人材の確保、各地方の中枢・中核都市の機能強化、一極集中是正 等を検討する。

1.Society5.0の実現
@フィンテック/キャッシュレス化:「誰でもどこでもキャッシュレス」

(目指す絵姿)→生活のあらゆる場面で現金に依存することなく、簡単に、安く、安全 に支払・送金、個人の消費情報等を自動的に収集・管理、セキュリティを確保しつつ、家計管理や貯蓄、個人ローン等を選択でき、自らのニーズにあったサービス提案を受けられる。
(施策の検討の方向性)
(1)機能別・横断的な法制への見直し→個人・事業者がより便利な条件で金融・商取引サービスが可能となるよう、銀行を経由しない送金を容易化できるよう、銀行・銀行グループに対する規制の見 直しを行う。
(2)支払/決済を意識せずにモノ・サービス受領が行われるキャッシュレス社会の実現→ (金融機関とフィンテック事業者との連携促進)(世界最高水準の本人確認手続(KYC:Know Your Customer)の実現)(キャッシュレス決済増加のための環境整備)。
(3)資金調達手段の多様化に向けた環境整備

A次世代モビリティ:「移動弱者ゼロ、混雑解消」
(目指す絵姿)→人口減少が進み、公共交通機関の維持が難しい地方で車を持たない高齢者でも、 自由、安価、安全に外出、生活できる社会を目指す。
(施策の検討の方向性)
(1)地方における移動の足の確保→(タクシーの相乗り導入の検討)(市町村管理による自家用車の有償運送)(完全自動運転)(高齢者が安心して自家用車を運転できる環境整備)
(2)都市での混雑解消

Bスマート公共サービス:「待ち時間ゼロ、窓口手続きゼロ」
(目指す絵姿
)→AI等を活用、自宅から手続き可能。行政活動そのものをデジタルデータ化、国・自治体の行政の質と効率を向上する。 行政サービスに関する多種多様なデータの統合とオープンAPIにより自由にデータ流通が可能な基盤を構築し、分野横断的なサービスを実現する。
(施策の検討の方向性)→(個人向け手続きの自動化〜子育て、住所変更、引越し、死亡・相続等の個人手 続きの自動化)(税・社会保険手続の自動化)(認証基盤の整備)(国・地方業務の自動化の推進)(モバイル市場における適正な競争環境の整備)

C次世代インフラ:「サステイナブルで強いインフラ」
(目指す絵姿)→道路・トンネル・橋梁・上下水道など全てのインフラ台帳をデジタル化、点検・補修作業におけるAIやロボット・センサー等の革新技術の採用を進める。 これらにより、センサー等で収集した利用頻度や損傷度等のデータをもとに、必 要度に応じたメンテナンスを実施。インフラの老朽化が進む中、自然環境の変化による災害の頻発を 踏まえた防災の観点も含めた国民の安全・安心の向上、インフラの長寿命化・更 新、財政的にも持続可能なインフラ管理システムを実現する。
(施策の検討の方向性)→(効率的な維持管理)(AI、ロボット・センサー等の革新技術の実装)(技術職員が不足する中小自治体への支援体制の構築)

2.全世代型社会保障への改革→安倍内閣の最大のチャレンジ。 生涯現役社会の実現→意欲ある高齢者の皆さんに働く場を準備するため、 65歳以上への継続雇用年齢の引上げに向けた検討を来夏に向けて継続、個人の希望や実情に応じた多様な就業機会の提供に留意、新卒一括採用の見直しや中途採用の拡大、労働移動の円滑化といった雇用制度の改革について検討を行う。 健康・医療の分野→人生100年健康年齢に向けて、寿命と健康寿命の差をできるだけ縮めるため、糖尿病・高齢者虚弱・認知症の予防に取り組み、自治体などの保険者が予防施策を進めるインセンティブ措置の強化を検討する。

@65歳以上への継続雇用年齢の引上げ→(働く意欲ある高齢者への対応)(70歳までの法制化の方向性)(年金制度との関係)(今後の進め方→来夏に決定予定の実行計画において具体的制度化の方針を決定)(高齢者の働きやすい環境整備)

A中途採用拡大・新卒一括採用の見直し→意欲がある人、誰もがその能力を十分に発揮できるよう雇用制度改革を進めることが必要。通年採用による中途採用の拡大を図る必要。企業側→評価・報酬制度の見直しに取り組む必要。政府は、再チャレンジの機会を拡大するため個々の大企業に対し、中途 採用比率の情報公開を求め、その具体的対応を検討する。
就職氷河期世代の非正規労働者に対する就職支援・職業的自立促進の取組を強化

B疾病・介護予防(保険者の予防措置へのインセンティブ)及び次世代ヘルスケア(「いつでもどこでもケア」)
(施策の検討の方向性)

(1)疾病・介護予防→(保険者へのインセンティブ措置の大幅な強化)(個人の予防・健康づくりに関する行動変容につなげる取組の強化)(疾病の早期発見に向けた取組の強化)
(フレイル(高齢者虚弱)対策・認知症予防)(投資家による健康経営へのシグナル)
(2)次世代ヘルスケア(「いつでもどこでもケア」)→(オンライン医療の推進)(複数の医療法人・社会福祉法人の合併・経営統合等)

3.地方施策の強化→地方銀行や乗合バス等は、地域住民に不可欠なサービスを提供しており、サービ スの維持は国民的課題。経営環境が悪化している地方銀行や乗合バス等の経営力の強化を図る必要がある。 このため、独占禁止法の適用に当たっては、地域のインフラ維持と競争政策上の弊害防止をバランス良く勘案し、判断を行っていくことが重要。地方のサービス維持を前提として地方銀行や乗合バス等が経営統合等を進める場合に、 それを可能とする制度を作るか、または予測可能性をもって判断できるよう、透明なルールを整備することを来夏に向けて検討。 また、地方の人材不足に対応するため、若者等が地方へ移住する動きを加速する取組や、UIJターンを生み出していくための環境整備、さらには、実務経験豊かな中高年層を含め様々な人材が地方で新たな活躍の場を広げ、地域活力を引き上げる仕組みを強化し、地域経済を担う多様な人材を確保する。 加えて、人口急減地域の活性化を図る仕組みの構築を進め、地方経済を支えるものづくり等の中小企業の生産性の向上や中枢中核 都市の課題の解決、といった課題について具体的施策を検討する。

@地銀・乗合バス等の経営統合などに対する競争政策上の制度創設・ルールの整備
A地方への人材供給
B人口急減地域の活性化
C地方経済を支えるものづくり等の中小企業の生産性向上

4.構造改革徹底推進会合における今後の検討→構造改革徹底推進会合において、プラットフォーマー型ビジネスの台頭に関し、競争政策やイノベーション促進の観点から、規制の見直し、データ移転等のルール 整備について検討する。また、日本発のプラットフォーマーの育成を図る方策につ いて検討する。 また、Society5.0の実現に向け、コーポレート・ガバナンスの強化、雇用・人材 育成、中小企業や農林水産業の生産性向上といった課題についても検討を進める。

5.今後の取組→これらの課題を解決するにあたってのボトルネックを解消するため、3つの柱 (Society5.0の実現、全世代型社会保障への改革、地方施策の強化)を中心に、3 年間の「工程表」を含む実行計画を来夏までに閣議決定する


第3章 まち・ひと・しごと創生、地方創生の方向性
@UIJターン施策の強
化→(UIJターンによる起業・就業者創出)(都道府県における就業マッチング支援事業のサポート)
A地方の魅力を高めるまちづくりの推進→(高度経済成長期型のまちづくりからの転換)(中枢中核都市の機能強化)
B国家戦略特区制度の推進→(住民合意を前提とした大胆な規制改革により、AI、ビッグデータ等の新技術を直接実装するための「スーパーシティ」構想)(国家戦略特区制度を活用した規制改革の推進)


第4章 消費税率引上げに伴う対応等 消費税率については、法律で定められたとおり、平成31年10月1日に現行の8% から10%に2%引き上げる予定である。5年半に及ぶアベノミクスの推進により、 生産年齢人口が450万人減少する中においても、経済は11.6%成長した。雇用は250 万人増え、正規雇用も78万人増えた。今こそ、少子高齢化という国難に正面から取 り組まなければならない。お年寄りも若者も安心できる全世代型の社会保障制度へ と、大きく転換し、同時に財政健全化も確実に進める。前回の3%引上げの経験を 活かし、あらゆる施策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう、全力で対応する。 その際、@臨時・特別の措置を講ずる2019・2020年度予算を通じて、各措置の規 模・実施時期をバランスよく組み合わせ、全体としての財政規律を堅持するととも に、A各措置の目的を明確にし、B未来及び経済構造改革に資する観点も十分踏ま えて対応する。
あわせて、消費税率引上げの必要性やその影響を緩和する措置などについて、国 民に分かりやすく広報を行う。

<社会保障の充実>
1.幼児教育無償化の10月1日実施、年金生活者支援給付金の支給等

・2%の引上げによる税収→教育負担の軽減・子育て層支援・介護人材の確保等と財政再建とに、概ね半分ずつ充当、2019年10月幼児教育の無償化を一気に加速、3歳から5歳までの全ての子供たちの幼稚園、保育所、認定こども園の費用を無償化する。加えて、幼稚園、保育所、認定 こども園以外についても、保育の必要性があると認定された子供を対象として無償化。0歳から2歳児→待機児童解消の取組と併せて、住民税非課税世帯を対象として無償化を進める。
・介護職員の更なる処遇改善、2019年10月から介護報酬改定を行い、介護 サービス事業所における勤続年数10年以上の介護福祉士について月額平均8万円相当の処遇改善を行う。その際、他の介護職員などの処遇改善にこの処遇改善の収入 を充てることができるよう柔軟な運用を認める。障害福祉人材→2019年10月から介護人材と同様の処遇改善を行う。
・年金制度のセーフティネット機能を強化する観点から、低年金の高齢者に対し、年金生活者支援給付金の支給を行う。加えて、高齢化の進展に伴う保険料の上昇に対する低所得高齢者の負担を緩和する観点から、低所得高齢者の介護保険料 の負担軽減の強化を行う。

<低所得者に対する支援策>
2.軽減税率制度の実施→
2019年10月1日の消費税率の10%への引上げに当たっては、低所得者に配慮する観点から、酒類及び外食を除く飲食料品と定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞について軽減税率制度を実施。レジ導入をはじめとする事業者へ の支援、軽減税率・価格転嫁対応に係る相談体制の拡充、対象品目の線引き等につ いてのQ&Aの追加をはじめとする一層丁寧な周知徹底など、制度の円滑な実施に向けた準備を進める。

3.低所得者・子育て世帯向けプレミアム商品券 →消費税率引上げが低所得者・子育て世帯の消費に与える影響を緩和するため、低所得者・子育て世帯(0〜2歳児)に対し、2019年10月から一定期間に限り使用できるプレミアム付き商品券を発行・販売。 プレミアム付き商品券は市区町村が発行・販売し、国がプレミアム分について財政支援を行う、事業の実施に当たっては、額面を小口に設定、利用者の利便性を高める工夫を検討する。 使用対象区域は当該市区町村とし、商品券を使用できる対象企業は制限しないことを基本とする方向で検討。市区町村をはじめとする地方の協力が不可欠であることから、事務・費用の両面でできる限り効率的な支給方法とする、可能な限り事業の実施に当たり、市区町村の裁量を高めることを検討する。

<駆け込み・反動減の平準化、中小・小規模事業者等への対策>
4.耐久消費財(自動車・住宅)の購入者に対する税制・予算措
置→消費税負担が大きく感じられる大型耐久消費財は2019年10月1日以降の 購入にメリットが出るよう、税制・予算措置を講じる。 自動車は、2019年10月1日以降に購入する自動車の保有に係る税負担の軽減について検討を行い、平成31年度税制改正において結論を得る。 住宅は、消費税率引上げ後の住宅の購入等にメリットが出るよう、税制上の措置について検討を行い、平成31年度税制改正において結論を得る。住宅ロー ン減税の効果が限定的な所得層を対象とするすまい給付金について、2019年10月以降、既定の方針に沿って、対象となる所得階層を拡充、給付額を最大 30万円から50万円に引き上げる。あわせて、一定の省エネ性、耐震性、バリアフリ ー性能を満たす住宅や家事・介護負担の軽減に資する住宅の新築やリフォームに対し、一定期間に限ってポイントを付与することは年末に向けて検討する。

5.消費税率の引上げに伴う柔軟な価格設定(ガイドライン)→我が国では、消費税が導入されて以降、導入時及び税率引上げ時に、一律一斉に価格を引き上げるとの認識が定着しているが、1960年代から1970年代前半に付加価値税が導入され、税率引上げの経験を積み重ねてきている欧州諸国では、税率引上 げに当たり、どのようなタイミングでどのように価格を設定するかは、事業者がそ れぞれ自由に判断している。このため、税率引上げ時に一斉に価格の引上げが行われることはなく、税率引上げ前後に大きな駆け込み需要・反動減は発生していない。 こうした点を踏まえ、我が国においても、消費税率引上げ前後において、事業者のそれぞれの判断によって柔軟な価格設定が行えるよう、ガイドラインを整備。ガイドラインの整備とあわせ、中小小売業に関する消費者へのポイント還元に対 し支援(後述)を行うことにより、消費税率引上げ前後における価格の変動をできる限りなだらかにし、消費者が安心して買い物をできるようにすることを通じて、 消費を平準化することを目指す。

6.中小小売業に関する消費者へのポイント還元支援→需要平準化を図るとともに、キャッシュレス化を推進するため、経営資源が少な い中小・小規模事業者向けに、消費税引上げ後の一定期間に限り、ポイント還元支援を行う。 この際、 @期間を集中し十分な還元率を確保する等、ポイント発行のための補助金が中小・小規模事業者に十分還元される仕組みとすること A対象店舗や対象品目については可能な限り幅広く対象とすること Bポイント還元は、クレジットカードのみならず、QRコード、各種電子マネーなど様々なキャッシュレス決済手段を幅広く対象とすること。その上で、ポイント 発行の範囲内で各種決済手段が手数料等について競争できる環境を整えること Cマルチ決済端末を含め決済端末の導入に対し、従前の2分の1補助を上回る十分な支援措置を取るとともに、実効あるセキュリティ対策を講じること D国内のキャッシュレス化率が低い状況を踏まえ、事業者及び消費者の双方にとって、分かりやすい制度設計やきめ細かな周知・広報を行うこと に留意する。

7.マイナンバーカードを活用したプレミアムポイント→駆け込み・反動減に対応して、中小小売業に関する消費者へのポイント還元支援策などを集中的に実施した後、対策効果の剥落を緩和し、消費の活性化を図る観点 から、その後の一定期間の措置として、マイキープラットフォームを活用したプレミアムポイント付与に対する支援を検討する。 実施に向けて、マイナンバーカードの普及を一層促進するとともに、自治体によ るマイキープラットフォームの活用を促すなど、必要な環境整備を促進する。 プレミアムポイント付与の支援に当たっては、プレミアム率を適正に保ちつつ、 期限を区切って、マイキープラットフォームを活用して発行される自治体ポイントに対して国の負担でプレミアムを付与することを基本とする。多くの国民が地域における買い物で広くポイントを利用できるよう、マイナンバーカード及びマイキープラットフォームの普及状況や、事業者の事務負担、利用者の利便性等を踏まえつ つ、具体的な制度内容について検討を進める。

8.商店街活性化 インバウンドや観光といった新たな需要の取り込みや、商店街の集客力向上に向 けた商店街の取組に対し、効果的な支援を行う。

<防災・減災、国土強靭化対策>
9.防災・減災、国土強靭化対策→
近年、集中豪雨や気温上昇など気象の急激な変化に伴い自然災害が多発、国民の生命・財産を守るため、災害時にあっても重要インフラがその機能を維持できるよう、平時から万全の備えを行うことが重要である。 このため、今月末に公表される重要インフラの緊急点検の結果等を踏まえ、年末 にかけて「防災・減災、国土強靭化のための3カ年緊急対策」を取りまとめ、2018 年度第2次補正予算及び2019・2020年度当初予算における「臨時・特別の措置」を活用し、2018年度からの3年間で集中的に実施。 あわせて、「臨時・特別の措置」を活用して実施する緊急対策を含めた公共投資によりマクロの需要創出を図るとともに、全体の適切な執行を通じ、消費税率の引上げに伴う駆け込み需要・反動減といった経済変動を可能な限り抑制する。

◎ 平成30年度第2次補正予算について→今夏に相次いで発生した自然災害などの影響により、7―9月期の実質GDP成長率が2四半期ぶりのマイナス成長、今後の景気への動向にも留意する必要がある。 こうした状況を踏まえ、年末に向けて、追加的な財政需要に適切に対処するため、 平成30年度第2次補正予算を編成する。その際、重要インフラの緊急点検の結果等を踏まえて取りまとめる「防災・減災、国土強靭化のための3カ年緊急対策」のうち、初年度の対策として速やかに着手すべきものを計上。また、TPP協定の 早期発効に対応するため、農林水産業の強化策等を講じる。中小企業・小規模事業 者に対して支援を行うとともに、その他喫緊の課題に対応する。


第5章 財政運営の方向性
(国・地方の財政状況等
)→ 安倍内閣では、2025年度の国・地方を合わせたプライマリー・バランスの黒字化を目指すと同時に債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指すこと を堅持することとしている。 2018年度の国・地方の財政状況は、企業収益が過去最高を更新、税収の着実な伸びが見込まれる。一方、来年に消費税率引上げを控える中、世界経済の動向など先行きに十分に目配りし、経済の回復基調をしっかりと持続させる必要がある。こうした状況を踏まえ、第2次補正予算を編成することとし ている。
(新経済・財政再生計画に沿った予算編成)→2019年度から2021年度の「基盤強化期間」においては、高齢者数の伸びが鈍化すると見込まれる一方、国民的な関心事となっている防災・減災、国土強靭化をはじめとする安心安全の確保等も強化する必要があり、新経済・財政再生計画に沿って歳出改革等に向けた取組を加速・拡大していく必要がある。 平成31年度(2019年度)予算は、同計画で位置付けられた基盤強化期間の初年度となる予算であり、今後とりまとめる「平成31年度予算編成の基本方針」に基づき歳出改革等に取り組み、同計画に沿った予算編成を行う。また、年末に向けて、歳出改革の重要課題の方向性や歳出の目安の明確化・具体化に取り組んでいく。
(新たな改革工程表)→継続して取り組むべき歳出改革等を盛り込むほか、基 本方針2018に盛り込まれた主要分野ごとの重要課題への対応とそれぞれの改革工程を具体化し反映、行動変容に働きかける取組を加速・拡大する観点から、以下の点を具体化するよう検討する。また、2019年度・2020年度における臨時・特別の措置については、その目的から別途進捗管理していくことを検討する。
・ 成果をより定量的に把握できる形にKPIを見直すこと
・ 歳出効率化や経済効果の高いモデル事業について、所管府省庁が責任を持っ て戦略的に全国展開を進めること
・ 地域差や取組状況等を見える化し、改革努力の目標としても活用すること
・ こうした取組への予算の重点配分を推進すること

第6章 規制改革の方向性→第四次産業革命は、金融・通信・教育など、様々な分野での革新的なイノベーションをもたらす、この流れを一層加速するため、オンライン教育の推進 や電波制度の改革など、あらゆる分野で規制・制度の見直しに取り組んでいかなければならない。また、我が国が直面する最大の課題は少子高齢化であり、いわゆる 小1の壁を解決するための制度改革も早急に進める必要がある。地方創生を力強く進める鍵も規制改革である。ドローンの活用を阻む規制など、農林水産業の成長産業化のための規制の見直しを始め、地方の活力を生み出す改革にも取り組んでいかなければならない。 このため、以下に記載する事項を主な内容とする、規制改革推進会議第4次答申 (平成30年11月19日決定)は、とりわけ緊急に取り組むべき事項について改革の道筋 を示したものである。政府として、以下の事項を始めとした本答申の「実施事項」 に掲げられた制度改革について速やかに実行に移し、確実に実現していく。

1.第四次産業革命のイノベーション・革新的ビジネスを促す改革
(オンラインによる遠隔教育
)→プログラミング、英会話など5年以内のできるだけ早期に遠隔教育を希望する全ての小・中・高等学校で活用できるよう包括的な措置を講じる。 文部科学省は中学校における遠隔教育の弾力的実施など、教育 再生実行会議の議論を踏まえて検討し、工程表を含む中間取りまとめを行い、今年度末までに規制改革推進会議に報告。
(総合取引所の実現)→東京商品取引所において上場されている一部の商品デリバティブについて、日本取引所グループ傘下の取引所への戦略的な移管を検討し、例えば、大阪取引所 において株価指数等の証券デリバティブとワンストップで取引できるようになることを期待する。そのために、金融庁、経済産業省等において、両取引所におけ る協議が円滑に進むよう、関係者との協議を行う。 総合取引所をおおむね2020年度頃の可能な限り早期に実現できるよう、現在の 実行計画を前倒すこととし、両取引所において協議が円滑に進むよう、今年度末 を目途に目指すべき方向性について結論を得るべく、金融庁、経済産業省等にお いて、関係者との協議を行う。
(モバイル市場における適正な競争環境の整備)→ 携帯電話市場の競争環境の国際比較を踏まえつつ、今年度内に包括的な解決策の全体像を示す。その際、通信料金と端末料金の完全な分離を図るとともに、販売代理店に対する適切な規律を速やかに整備するなどにより、通信役務及び携帯 端末販売の双方で適正な競争環境を整備し、より低廉な料金、より利用者のニー ズにかなったサービス・製品の選択を可能とする。
(電子政府の推進による事業者負担の軽減)
(学童保育対策(いわゆる「小1の壁」の打破))→待機児童が一定数以上いる市区町村ごとの放課後児童クラブ数、放課後子供教 室数、余裕教室数、待機児童数等を公表するとともに、学校施設の管理運営上の責任の所在について、参考となるひな形を作成する。 また、放課後児童クラブと放課後子供教室を同一小学校内等で実施する「一体型」の平成31年までに1万か所以上整備するという目標の達成に向けた工程表を 本年度末までに策定する。

3.地方創生の強化のための改革→農業の成長産業化のため、農業構造の改革と生産コストの削減を強力に推進するには、農地利用の集積・集約化が必要。また、第四次産業革命の進展は、農業においても例外ではなく、データと新技術をいかに活用するかが、農業従事者の高齢化、人手不足に直面した我が国の農業にとって、生き残りと成長産業化の鍵。 (農地利用の集積・集約化)→農地利用集積円滑化事業は、必要な経過措置を設けた上で農地中間管理事業に統合一体化する。また、農地所有適格法人の役員について、農業への従事日数 (150日以上)要件を見直す。
(農業用ドローンの活用)→自動操縦の農業用ドローンについては、必要事項についての講習を受けた実績がある場合には10時間の飛行経歴要件を不要とする。 また、農業用ドローンで活用を可能とするために、既存の地上散布用農薬について希釈倍数の見直しを行う変更登録申請の場合、作物残留試験を不要とし、検査コストの大幅な削減を図る。

◆ 大変に長い文章ですが、今後の国の見通しなので、頑張って目を通すよう願います。次回は、「資料2〜3」資料からです。
平成30年第15回 経済財政諮問会議・未来投資会議・まち・ひと・しごと創生会議・規制改革推進会議 合同会議 [2018年12月21日(Fri)]
平成30年第15回 経済財政諮問会議・未来投資会議・まち・ひと・しごと創生会議・規制改革推進会議 合同会議(平成30年11月26日)
<議事> (1) 経済政策の方向性に関する中間整理について
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/1126_1/agenda.html

◎資料1 経済政策の方向性に関する中間整理
第1章 はじめに

第2章 成長戦略の方向性
(1)Society5.0の実現
→AIやIoT、センサー、ロボット、ビックデータは、国民一人ひとりの生活を目に見える形で豊かにする。
(2)全世代型社会保障への改革→生涯現役社会の実現に向けて、意欲ある高齢者に働く場を準備。併せて、新卒一括採用の見直しや中途採用の拡大、労働移動の円滑化といった雇用制度の改革の検討を来夏に向けて継続する。また、人生100年時代をさらに進化させ、 寿命と健康寿命の差を限りなく縮めることを目指す。現役時代から自らの健康状態を把握し、主体的に健康維持や疾病・介護予防に取り組み、現役であり続けることができる仕組みを検討。
3)地方施策の強化→地方経済は、急速に進む人口減少を背景に大幅な需要減少や技術革新の停滞といった経済社会構造の変化に直面。地域にとって不可欠な基盤的サービスの 確保が困難になりつつある中で、地方基盤企業の統合・強化・生産性向上や、地域経済を担う多様な人材の確保、各地方の中枢・中核都市の機能強化、一極集中是正 等を検討する。

1.Society5.0の実現
@フィンテック/キャッシュレス化:「誰でもどこでもキャッシュレス」

(目指す絵姿)→生活のあらゆる場面で現金に依存することなく、簡単に、安く、安全 に支払・送金、個人の消費情報等を自動的に収集・管理、セキュリティを確保しつつ、家計管理や貯蓄、個人ローン等を選択でき、自らのニーズにあったサービス提案を受けられる。
(施策の検討の方向性)
(1)機能別・横断的な法制への見直し→個人・事業者がより便利な条件で金融・商取引サービスが可能となるよう、銀行を経由しない送金を容易化できるよう、銀行・銀行グループに対する規制の見 直しを行う。
(2)支払/決済を意識せずにモノ・サービス受領が行われるキャッシュレス社会の実現→ (金融機関とフィンテック事業者との連携促進)(世界最高水準の本人確認手続(KYC:Know Your Customer)の実現)(キャッシュレス決済増加のための環境整備)。
(3)資金調達手段の多様化に向けた環境整備

A次世代モビリティ:「移動弱者ゼロ、混雑解消」
(目指す絵姿)→人口減少が進み、公共交通機関の維持が難しい地方で車を持たない高齢者でも、 自由、安価、安全に外出、生活できる社会を目指す。
(施策の検討の方向性)
(1)地方における移動の足の確保→(タクシーの相乗り導入の検討)(市町村管理による自家用車の有償運送)(完全自動運転)(高齢者が安心して自家用車を運転できる環境整備)
(2)都市での混雑解消

Bスマート公共サービス:「待ち時間ゼロ、窓口手続きゼロ」
(目指す絵姿
)→AI等を活用、自宅から手続き可能。行政活動そのものをデジタルデータ化、国・自治体の行政の質と効率を向上する。 行政サービスに関する多種多様なデータの統合とオープンAPIにより自由にデータ流通が可能な基盤を構築し、分野横断的なサービスを実現する。
(施策の検討の方向性)→(個人向け手続きの自動化〜子育て、住所変更、引越し、死亡・相続等の個人手 続きの自動化)(税・社会保険手続の自動化)(認証基盤の整備)(国・地方業務の自動化の推進)(モバイル市場における適正な競争環境の整備)

C次世代インフラ:「サステイナブルで強いインフラ」
(目指す絵姿)→道路・トンネル・橋梁・上下水道など全てのインフラ台帳をデジタル化、点検・補修作業におけるAIやロボット・センサー等の革新技術の採用を進める。 これらにより、センサー等で収集した利用頻度や損傷度等のデータをもとに、必 要度に応じたメンテナンスを実施。インフラの老朽化が進む中、自然環境の変化による災害の頻発を 踏まえた防災の観点も含めた国民の安全・安心の向上、インフラの長寿命化・更 新、財政的にも持続可能なインフラ管理システムを実現する。
(施策の検討の方向性)→(効率的な維持管理)(AI、ロボット・センサー等の革新技術の実装)(技術職員が不足する中小自治体への支援体制の構築)

2.全世代型社会保障への改革→安倍内閣の最大のチャレンジ。 生涯現役社会の実現→意欲ある高齢者の皆さんに働く場を準備するため、 65歳以上への継続雇用年齢の引上げに向けた検討を来夏に向けて継続、個人の希望や実情に応じた多様な就業機会の提供に留意、新卒一括採用の見直しや中途採用の拡大、労働移動の円滑化といった雇用制度の改革について検討を行う。 健康・医療の分野→人生100年健康年齢に向けて、寿命と健康寿命の差をできるだけ縮めるため、糖尿病・高齢者虚弱・認知症の予防に取り組み、自治体などの保険者が予防施策を進めるインセンティブ措置の強化を検討する。

@65歳以上への継続雇用年齢の引上げ→(働く意欲ある高齢者への対応)(70歳までの法制化の方向性)(年金制度との関係)(今後の進め方→来夏に決定予定の実行計画において具体的制度化の方針を決定)(高齢者の働きやすい環境整備)

A中途採用拡大・新卒一括採用の見直し→意欲がある人、誰もがその能力を十分に発揮できるよう雇用制度改革を進めることが必要。通年採用による中途採用の拡大を図る必要。企業側→評価・報酬制度の見直しに取り組む必要。政府は、再チャレンジの機会を拡大するため個々の大企業に対し、中途 採用比率の情報公開を求め、その具体的対応を検討する。
就職氷河期世代の非正規労働者に対する就職支援・職業的自立促進の取組を強化

B疾病・介護予防(保険者の予防措置へのインセンティブ)及び次世代ヘルスケア(「いつでもどこでもケア」)
(施策の検討の方向性)

(1)疾病・介護予防→(保険者へのインセンティブ措置の大幅な強化)(個人の予防・健康づくりに関する行動変容につなげる取組の強化)(疾病の早期発見に向けた取組の強化)
(フレイル(高齢者虚弱)対策・認知症予防)(投資家による健康経営へのシグナル)
(2)次世代ヘルスケア(「いつでもどこでもケア」)→(オンライン医療の推進)(複数の医療法人・社会福祉法人の合併・経営統合等)

3.地方施策の強化→地方銀行や乗合バス等は、地域住民に不可欠なサービスを提供しており、サービ スの維持は国民的課題。経営環境が悪化している地方銀行や乗合バス等の経営力の強化を図る必要がある。 このため、独占禁止法の適用に当たっては、地域のインフラ維持と競争政策上の弊害防止をバランス良く勘案し、判断を行っていくことが重要。地方のサービス維持を前提として地方銀行や乗合バス等が経営統合等を進める場合に、 それを可能とする制度を作るか、または予測可能性をもって判断できるよう、透明なルールを整備することを来夏に向けて検討。 また、地方の人材不足に対応するため、若者等が地方へ移住する動きを加速する取組や、UIJターンを生み出していくための環境整備、さらには、実務経験豊かな中高年層を含め様々な人材が地方で新たな活躍の場を広げ、地域活力を引き上げる仕組みを強化し、地域経済を担う多様な人材を確保する。 加えて、人口急減地域の活性化を図る仕組みの構築を進め、地方経済を支えるものづくり等の中小企業の生産性の向上や中枢中核 都市の課題の解決、といった課題について具体的施策を検討する。

@地銀・乗合バス等の経営統合などに対する競争政策上の制度創設・ルールの整備
A地方への人材供給
B人口急減地域の活性化
C地方経済を支えるものづくり等の中小企業の生産性向上

4.構造改革徹底推進会合における今後の検討→構造改革徹底推進会合において、プラットフォーマー型ビジネスの台頭に関し、競争政策やイノベーション促進の観点から、規制の見直し、データ移転等のルール 整備について検討する。また、日本発のプラットフォーマーの育成を図る方策につ いて検討する。 また、Society5.0の実現に向け、コーポレート・ガバナンスの強化、雇用・人材 育成、中小企業や農林水産業の生産性向上といった課題についても検討を進める。

5.今後の取組→これらの課題を解決するにあたってのボトルネックを解消するため、3つの柱 (Society5.0の実現、全世代型社会保障への改革、地方施策の強化)を中心に、3 年間の「工程表」を含む実行計画を来夏までに閣議決定する


第3章 まち・ひと・しごと創生、地方創生の方向性
@UIJターン施策の強
化→(UIJターンによる起業・就業者創出)(都道府県における就業マッチング支援事業のサポート)
A地方の魅力を高めるまちづくりの推進→(高度経済成長期型のまちづくりからの転換)(中枢中核都市の機能強化)
B国家戦略特区制度の推進→(住民合意を前提とした大胆な規制改革により、AI、ビッグデータ等の新技術を直接実装するための「スーパーシティ」構想)(国家戦略特区制度を活用した規制改革の推進)


第4章 消費税率引上げに伴う対応等 消費税率については、法律で定められたとおり、平成31年10月1日に現行の8% から10%に2%引き上げる予定である。5年半に及ぶアベノミクスの推進により、 生産年齢人口が450万人減少する中においても、経済は11.6%成長した。雇用は250 万人増え、正規雇用も78万人増えた。今こそ、少子高齢化という国難に正面から取 り組まなければならない。お年寄りも若者も安心できる全世代型の社会保障制度へ と、大きく転換し、同時に財政健全化も確実に進める。前回の3%引上げの経験を 活かし、あらゆる施策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう、全力で対応する。 その際、@臨時・特別の措置を講ずる2019・2020年度予算を通じて、各措置の規 模・実施時期をバランスよく組み合わせ、全体としての財政規律を堅持するととも に、A各措置の目的を明確にし、B未来及び経済構造改革に資する観点も十分踏ま えて対応する。
あわせて、消費税率引上げの必要性やその影響を緩和する措置などについて、国 民に分かりやすく広報を行う。

<社会保障の充実>
1.幼児教育無償化の10月1日実施、年金生活者支援給付金の支給等

・2%の引上げによる税収→教育負担の軽減・子育て層支援・介護人材の確保等と財政再建とに、概ね半分ずつ充当、2019年10月幼児教育の無償化を一気に加速、3歳から5歳までの全ての子供たちの幼稚園、保育所、認定こども園の費用を無償化する。加えて、幼稚園、保育所、認定 こども園以外についても、保育の必要性があると認定された子供を対象として無償化。0歳から2歳児→待機児童解消の取組と併せて、住民税非課税世帯を対象として無償化を進める。
・介護職員の更なる処遇改善、2019年10月から介護報酬改定を行い、介護 サービス事業所における勤続年数10年以上の介護福祉士について月額平均8万円相当の処遇改善を行う。その際、他の介護職員などの処遇改善にこの処遇改善の収入 を充てることができるよう柔軟な運用を認める。障害福祉人材→2019年10月から介護人材と同様の処遇改善を行う。
・年金制度のセーフティネット機能を強化する観点から、低年金の高齢者に対し、年金生活者支援給付金の支給を行う。加えて、高齢化の進展に伴う保険料の上昇に対する低所得高齢者の負担を緩和する観点から、低所得高齢者の介護保険料 の負担軽減の強化を行う。

<低所得者に対する支援策>
2.軽減税率制度の実施→
2019年10月1日の消費税率の10%への引上げに当たっては、低所得者に配慮する観点から、酒類及び外食を除く飲食料品と定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞について軽減税率制度を実施。レジ導入をはじめとする事業者へ の支援、軽減税率・価格転嫁対応に係る相談体制の拡充、対象品目の線引き等につ いてのQ&Aの追加をはじめとする一層丁寧な周知徹底など、制度の円滑な実施に向けた準備を進める。

3.低所得者・子育て世帯向けプレミアム商品券 →消費税率引上げが低所得者・子育て世帯の消費に与える影響を緩和するため、低所得者・子育て世帯(0〜2歳児)に対し、2019年10月から一定期間に限り使用できるプレミアム付き商品券を発行・販売。 プレミアム付き商品券は市区町村が発行・販売し、国がプレミアム分について財政支援を行う、事業の実施に当たっては、額面を小口に設定、利用者の利便性を高める工夫を検討する。 使用対象区域は当該市区町村とし、商品券を使用できる対象企業は制限しないことを基本とする方向で検討。市区町村をはじめとする地方の協力が不可欠であることから、事務・費用の両面でできる限り効率的な支給方法とする、可能な限り事業の実施に当たり、市区町村の裁量を高めることを検討する。

<駆け込み・反動減の平準化、中小・小規模事業者等への対策>
4.耐久消費財(自動車・住宅)の購入者に対する税制・予算措
置→消費税負担が大きく感じられる大型耐久消費財は2019年10月1日以降の 購入にメリットが出るよう、税制・予算措置を講じる。 自動車は、2019年10月1日以降に購入する自動車の保有に係る税負担の軽減について検討を行い、平成31年度税制改正において結論を得る。 住宅は、消費税率引上げ後の住宅の購入等にメリットが出るよう、税制上の措置について検討を行い、平成31年度税制改正において結論を得る。住宅ロー ン減税の効果が限定的な所得層を対象とするすまい給付金について、2019年10月以降、既定の方針に沿って、対象となる所得階層を拡充、給付額を最大 30万円から50万円に引き上げる。あわせて、一定の省エネ性、耐震性、バリアフリ ー性能を満たす住宅や家事・介護負担の軽減に資する住宅の新築やリフォームに対し、一定期間に限ってポイントを付与することは年末に向けて検討する。

5.消費税率の引上げに伴う柔軟な価格設定(ガイドライン)→我が国では、消費税が導入されて以降、導入時及び税率引上げ時に、一律一斉に価格を引き上げるとの認識が定着しているが、1960年代から1970年代前半に付加価値税が導入され、税率引上げの経験を積み重ねてきている欧州諸国では、税率引上 げに当たり、どのようなタイミングでどのように価格を設定するかは、事業者がそ れぞれ自由に判断している。このため、税率引上げ時に一斉に価格の引上げが行われることはなく、税率引上げ前後に大きな駆け込み需要・反動減は発生していない。 こうした点を踏まえ、我が国においても、消費税率引上げ前後において、事業者のそれぞれの判断によって柔軟な価格設定が行えるよう、ガイドラインを整備。ガイドラインの整備とあわせ、中小小売業に関する消費者へのポイント還元に対 し支援(後述)を行うことにより、消費税率引上げ前後における価格の変動をできる限りなだらかにし、消費者が安心して買い物をできるようにすることを通じて、 消費を平準化することを目指す。

6.中小小売業に関する消費者へのポイント還元支援→需要平準化を図るとともに、キャッシュレス化を推進するため、経営資源が少な い中小・小規模事業者向けに、消費税引上げ後の一定期間に限り、ポイント還元支援を行う。 この際、 @期間を集中し十分な還元率を確保する等、ポイント発行のための補助金が中小・小規模事業者に十分還元される仕組みとすること A対象店舗や対象品目については可能な限り幅広く対象とすること Bポイント還元は、クレジットカードのみならず、QRコード、各種電子マネーなど様々なキャッシュレス決済手段を幅広く対象とすること。その上で、ポイント 発行の範囲内で各種決済手段が手数料等について競争できる環境を整えること Cマルチ決済端末を含め決済端末の導入に対し、従前の2分の1補助を上回る十分な支援措置を取るとともに、実効あるセキュリティ対策を講じること D国内のキャッシュレス化率が低い状況を踏まえ、事業者及び消費者の双方にとって、分かりやすい制度設計やきめ細かな周知・広報を行うこと に留意する。

7.マイナンバーカードを活用したプレミアムポイント→駆け込み・反動減に対応して、中小小売業に関する消費者へのポイント還元支援策などを集中的に実施した後、対策効果の剥落を緩和し、消費の活性化を図る観点 から、その後の一定期間の措置として、マイキープラットフォームを活用したプレミアムポイント付与に対する支援を検討する。 実施に向けて、マイナンバーカードの普及を一層促進するとともに、自治体によ るマイキープラットフォームの活用を促すなど、必要な環境整備を促進する。 プレミアムポイント付与の支援に当たっては、プレミアム率を適正に保ちつつ、 期限を区切って、マイキープラットフォームを活用して発行される自治体ポイントに対して国の負担でプレミアムを付与することを基本とする。多くの国民が地域における買い物で広くポイントを利用できるよう、マイナンバーカード及びマイキープラットフォームの普及状況や、事業者の事務負担、利用者の利便性等を踏まえつ つ、具体的な制度内容について検討を進める。

8.商店街活性化 インバウンドや観光といった新たな需要の取り込みや、商店街の集客力向上に向 けた商店街の取組に対し、効果的な支援を行う。

<防災・減災、国土強靭化対策>
9.防災・減災、国土強靭化対策→
近年、集中豪雨や気温上昇など気象の急激な変化に伴い自然災害が多発、国民の生命・財産を守るため、災害時にあっても重要インフラがその機能を維持できるよう、平時から万全の備えを行うことが重要である。 このため、今月末に公表される重要インフラの緊急点検の結果等を踏まえ、年末 にかけて「防災・減災、国土強靭化のための3カ年緊急対策」を取りまとめ、2018 年度第2次補正予算及び2019・2020年度当初予算における「臨時・特別の措置」を活用し、2018年度からの3年間で集中的に実施。 あわせて、「臨時・特別の措置」を活用して実施する緊急対策を含めた公共投資によりマクロの需要創出を図るとともに、全体の適切な執行を通じ、消費税率の引上げに伴う駆け込み需要・反動減といった経済変動を可能な限り抑制する。

◎ 平成30年度第2次補正予算について→今夏に相次いで発生した自然災害などの影響により、7―9月期の実質GDP成長率が2四半期ぶりのマイナス成長、今後の景気への動向にも留意する必要がある。 こうした状況を踏まえ、年末に向けて、追加的な財政需要に適切に対処するため、 平成30年度第2次補正予算を編成する。その際、重要インフラの緊急点検の結果等を踏まえて取りまとめる「防災・減災、国土強靭化のための3カ年緊急対策」のうち、初年度の対策として速やかに着手すべきものを計上。また、TPP協定の 早期発効に対応するため、農林水産業の強化策等を講じる。中小企業・小規模事業 者に対して支援を行うとともに、その他喫緊の課題に対応する。


第5章 財政運営の方向性
(国・地方の財政状況等
)→ 安倍内閣では、2025年度の国・地方を合わせたプライマリー・バランスの黒字化を目指すと同時に債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指すこと を堅持することとしている。 2018年度の国・地方の財政状況は、企業収益が過去最高を更新、税収の着実な伸びが見込まれる。一方、来年に消費税率引上げを控える中、世界経済の動向など先行きに十分に目配りし、経済の回復基調をしっかりと持続させる必要がある。こうした状況を踏まえ、第2次補正予算を編成することとし ている。
(新経済・財政再生計画に沿った予算編成)→2019年度から2021年度の「基盤強化期間」においては、高齢者数の伸びが鈍化すると見込まれる一方、国民的な関心事となっている防災・減災、国土強靭化をはじめとする安心安全の確保等も強化する必要があり、新経済・財政再生計画に沿って歳出改革等に向けた取組を加速・拡大していく必要がある。 平成31年度(2019年度)予算は、同計画で位置付けられた基盤強化期間の初年度となる予算であり、今後とりまとめる「平成31年度予算編成の基本方針」に基づき歳出改革等に取り組み、同計画に沿った予算編成を行う。また、年末に向けて、歳出改革の重要課題の方向性や歳出の目安の明確化・具体化に取り組んでいく。
(新たな改革工程表)→継続して取り組むべき歳出改革等を盛り込むほか、基 本方針2018に盛り込まれた主要分野ごとの重要課題への対応とそれぞれの改革工程を具体化し反映、行動変容に働きかける取組を加速・拡大する観点から、以下の点を具体化するよう検討する。また、2019年度・2020年度における臨時・特別の措置については、その目的から別途進捗管理していくことを検討する。
・ 成果をより定量的に把握できる形にKPIを見直すこと
・ 歳出効率化や経済効果の高いモデル事業について、所管府省庁が責任を持っ て戦略的に全国展開を進めること
・ 地域差や取組状況等を見える化し、改革努力の目標としても活用すること
・ こうした取組への予算の重点配分を推進すること

第6章 規制改革の方向性→第四次産業革命は、金融・通信・教育など、様々な分野での革新的なイノベーションをもたらす、この流れを一層加速するため、オンライン教育の推進 や電波制度の改革など、あらゆる分野で規制・制度の見直しに取り組んでいかなければならない。また、我が国が直面する最大の課題は少子高齢化であり、いわゆる 小1の壁を解決するための制度改革も早急に進める必要がある。地方創生を力強く進める鍵も規制改革である。ドローンの活用を阻む規制など、農林水産業の成長産業化のための規制の見直しを始め、地方の活力を生み出す改革にも取り組んでいかなければならない。 このため、以下に記載する事項を主な内容とする、規制改革推進会議第4次答申 (平成30年11月19日決定)は、とりわけ緊急に取り組むべき事項について改革の道筋 を示したものである。政府として、以下の事項を始めとした本答申の「実施事項」 に掲げられた制度改革について速やかに実行に移し、確実に実現していく。

1.第四次産業革命のイノベーション・革新的ビジネスを促す改革
(オンラインによる遠隔教育
)→プログラミング、英会話など5年以内のできるだけ早期に遠隔教育を希望する全ての小・中・高等学校で活用できるよう包括的な措置を講じる。 文部科学省は中学校における遠隔教育の弾力的実施など、教育 再生実行会議の議論を踏まえて検討し、工程表を含む中間取りまとめを行い、今年度末までに規制改革推進会議に報告。
(総合取引所の実現)→東京商品取引所において上場されている一部の商品デリバティブについて、日本取引所グループ傘下の取引所への戦略的な移管を検討し、例えば、大阪取引所 において株価指数等の証券デリバティブとワンストップで取引できるようになることを期待する。そのために、金融庁、経済産業省等において、両取引所におけ る協議が円滑に進むよう、関係者との協議を行う。 総合取引所をおおむね2020年度頃の可能な限り早期に実現できるよう、現在の 実行計画を前倒すこととし、両取引所において協議が円滑に進むよう、今年度末 を目途に目指すべき方向性について結論を得るべく、金融庁、経済産業省等にお いて、関係者との協議を行う。
(モバイル市場における適正な競争環境の整備)→ 携帯電話市場の競争環境の国際比較を踏まえつつ、今年度内に包括的な解決策の全体像を示す。その際、通信料金と端末料金の完全な分離を図るとともに、販売代理店に対する適切な規律を速やかに整備するなどにより、通信役務及び携帯 端末販売の双方で適正な競争環境を整備し、より低廉な料金、より利用者のニー ズにかなったサービス・製品の選択を可能とする。
(電子政府の推進による事業者負担の軽減)
(学童保育対策(いわゆる「小1の壁」の打破))→待機児童が一定数以上いる市区町村ごとの放課後児童クラブ数、放課後子供教 室数、余裕教室数、待機児童数等を公表するとともに、学校施設の管理運営上の責任の所在について、参考となるひな形を作成する。 また、放課後児童クラブと放課後子供教室を同一小学校内等で実施する「一体型」の平成31年までに1万か所以上整備するという目標の達成に向けた工程表を 本年度末までに策定する。

3.地方創生の強化のための改革→農業の成長産業化のため、農業構造の改革と生産コストの削減を強力に推進するには、農地利用の集積・集約化が必要。また、第四次産業革命の進展は、農業においても例外ではなく、データと新技術をいかに活用するかが、農業従事者の高齢化、人手不足に直面した我が国の農業にとって、生き残りと成長産業化の鍵。 (農地利用の集積・集約化)→農地利用集積円滑化事業は、必要な経過措置を設けた上で農地中間管理事業に統合一体化する。また、農地所有適格法人の役員について、農業への従事日数 (150日以上)要件を見直す。
(農業用ドローンの活用)→自動操縦の農業用ドローンについては、必要事項についての講習を受けた実績がある場合には10時間の飛行経歴要件を不要とする。 また、農業用ドローンで活用を可能とするために、既存の地上散布用農薬について希釈倍数の見直しを行う変更登録申請の場合、作物残留試験を不要とし、検査コストの大幅な削減を図る。

◆ 大変に長い文章ですが、今後の国の見通しなので、頑張って目を通すよう願います。次回は、「資料2〜3」資料からです。
第5回困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 [2018年12月20日(Thu)]
第5回困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会(平成30年11月26日開催)
《主な議題》「困難な問題を抱える女性への支援のあり方について(中間的な論点の整理)」
https://www.mhlw.go.jp/content/11920000/000407358.pdf
◎資料1 今後議論する論点について(案)

3.他法他施策との関係や根拠法の見直しについて
(1)他法他施策との連携の推進について
<課題>
現在、各種の在宅福祉サービスの多くは市区町村を中心として制度設計されており、市区町村との連携は不可欠であるが、 一方で、婦人保護事業は市区町村の業務として位置付けられていないため、連携の困難さ等が指摘されている。 婦人相談所は婦人保護施設への入所措置の権限はあるが、母子生活支援施設への入所措置の権限は福祉事務所にあり、婦人相談所にはない。母子生活支援施設は全都道府県にあるのに対し、婦人保護施設は設置のない県もあり、母子生活支援施設との連携については検討を要する。 また、婦人保護事業においては、児童虐待対応における要保護児童対策地域協議会のような関係機関による連携の仕組みがない。
<主な検討対象> 婦人相談員と関係他職種、婦人相談所と児童相談所、市区町村の関係機関との連携のあり方や、それを円滑に行うための方策の検討を行う。 また、婦人保護事業の受け皿としての観点から、母子生活支援施設との連携のあり方について検討を行う。
<具体的な検討事項>
➢ 婦人相談員と他職種との連携のあり方
➢ 婦人相談所と児童相談所、市区町村との連携のあり方
➢ 母子生活支援施設との連携のあり方
➢ 関係機関が連携を円滑に行うための方策 等
(主な意見)
○支援ネットワークの構築
→ 婦人保護事業の支援ネットワーク連携会議の設置が必要。児童相談の分野において要保護児童対策地域協議会があるように、婦人保護事業においても関係機関連携会議の設置が望まれる。
・女性福祉は本人の意思尊重が支援のベースとなっているため、周りからは支援の姿勢や方針がわかりづらい。例えば、児童虐待の担当者からすれば、なぜ本人の言いなりなのか、施設退所させるべきでないのになんで引き止めなかったのかというような発言につながっていくということがある。要対協と同じようなしっかりとした仕組みづくりは必要。連携という意味では、大変関連の深い医療や福祉、こういったところと連携が不足しているところが大きくある。人に着目した支援をどう展開するかが重要で、婦人相談、市や福祉事務所、児童相談所のつながりが本当に重要ではないか。 そこでは、それぞれがつながるシステムの構築が必要ではないかと考える。例えば、婦人保護施設や母子生活支援施設、一時保護所の空き状況などが、各機関で見えることができるようになれば、そのときその人にふさわしい場所で支援できるのではないか。連鎖を断つというような回復的な支援というところを考えると、やはり医療分野の支援が必要、かつ女性福祉の分野に理解がある方の協力が必要。職能団体の協力を得られるような仕組みが欠かせないのではないか。
・単に関係機関の連携会議を設置すれば足りるというものではなく、守秘義務が課せられるなど、一定の強い仕組みであることを示すことが必要。
○母子生活支援施設→特定妊婦に関しては、制度上、母子生活支援施設の利用ができないため、各自治体で独自に取り組みがなされている。母子生活支援施設に緊急一時保護して、出産してから通常の入所手続きをとる方法で支援をしている。特定妊婦の母子生活支援施 設などへの入所が、普通の入所措置として、制度として作られていくといいと思う。婦人相談所と母子生活支援施設の関係は、一時保護の委託を請けることは可能だがそれほどつながりがよくない。婦人相談所だけではなく、児童相談所ともあまりつながらない。なぜなら、母子生活支援施設は市町村事業で、婦人相談所、児童相談所は都道府県事業。ここがつながらない理由のひとつで、何とかこれをつなげていきたいと思う。
○児童福祉法との関係→16、17 歳で母親になった相談者の方が結構いるが、その子がまだ、そこまで子どもを育てるところまで決意できず迷いがある中で、女性支援の方は母親としてどう生きていくかが先にきてしまう。私たちはそもそもまだ子供だよねというところで、子ども期の保障をするというところは、今度はまた児童福祉法がしっかりこの子を子どもとして守っていくということも 大事かなというのがある。法律の下で守られるという視点も大事だし、でも子どもというところも大事だし、そこはもっと深 く議論されなければならないことかなと思う。性虐待を受けた子どもはリアルタイムではそのことを言わない。婦人保護事業が関わる年代になってやっと出てくるが、婦人相談所には調査権がないため、性虐待を受けた、その客観的事実を児童相談所からもらえない。
○その他→関わる切り口、場面が、それぞれの福祉法によって散りばめられ分解されている。そこをどうつなげて、どう情報共有して、 一貫したその女性の支援ができていくかということは非常に大切。
○ 様々な福祉法が乱立していて、様々な危機感があって、それぞれのファクターで専門性がある機関や仕組みがあって、そこをコーディネートするのはどこなのか。婦人相談所が広域的に自治体のコーディネートをすべきだとの思いはあるが、これだけ様々な福祉法のすべてをコーディネートするとしたら、誰がどうやってしていくのか。他法他施策優先については削除すべき。より柔軟に関係機関との連携を図り、年齢や管轄で区切ることのない一貫した支援 のあり方が必要。【再掲】

(2)売春防止法の見直しについて
<課題>
調査結果の考察において、根拠法である売春防止法に関わる課題として以下の点が挙げられている。
・ 売春防止法においては、婦人保護事業は「保護更生」という位置付けのため、社会福祉事業としての事業理念は明確ではなく、「自立支援」も明記されていないことが、対象女性に対する各実施機関における自立支援の実施や関係機関との連携の課題の根本にある。
・ 売春防止法における対象者は「要保護女子」であり、実際の支援対象との乖離が生じ、各実施機関における対象者把握の相違や、他法他施策の関連機関の婦人保護事業の分かりにくさがもたらされている。
・ 売春防止法には市町村の責務や役割についての規定がない。
・ DV防止法など他法では、国の基本方針、基本方針に即した都道府県及び市町村基本計画の策定について明記されているが、売春防止法ではこうした規定がなく、基本方針、基本計画が策定されていない。
・ 他分野の福祉関連の法律にあるような、「連絡調整等の実施者」「連携及び調整」「支援体制の整備」などについて法的規定がなく、連携の困難、業務の困難に関連している。
<主な検討対象> 上記で指摘されている課題及び1〜3(1)までの各論点における議論を踏まえつつ、制度全体のあり方について検討する。
(主な意見)
○理念等の見直し
→売春防止法はそもそも第4章の問題ではなく、第1章から第3章もすべて含めて、何を目的としてどういう建て付けでという、基本のところが非常に本当は問題。売春防止法の第1章について、ここは女性の人権擁護を明確に位置付けてほしい。売春防止法にある女性蔑視や差別に対し、根本を改正するところから始めるのが本筋ではないか。婦人相談員が支援する対象は処罰の対象ではなく支援の対象。売春をしている女性は犯罪者ではなく被害者である。第2章 第5条、第3章を廃止することで、被害女性を転落女性とみるなどの差別的な表現を削除して、性の侵害を受けた女性の人権 を擁護する法律となるよう改正を望む。
・韓国では買春禁止法ということで、買春の取り締まりも始まっている。運用を変えるだけでは駄目で、売春防止法の、女性 差別や支援が書かれていないところを変えていくべき。 売春防止法の基本的なところを見直すことより、緊急にやることがある。売春防止法の見直しは、婦人相談所の名称、女性という文言に変えてほしい。第4章の見直しについては、第 35 条の2の「婦人相談員を委嘱することができる」を、都道府県と同じ「委嘱の者とする」 と改正してほしい。また、第 35 条の婦人相談員の要件について、人権意識が高く、女性の支援に必要な経験、熱意を持ち、 男女共同参画社会の実現を妨げる女性への暴力についての識見を備えた者のうちから委嘱するものとすると改正を願う。用語の見直しについては、婦人を女性、収容を入所、保護更生は自立支援、収容保護は入所支援、指導は支援、要保護女性は要支援女性と直せるのでは。
・結局は今の状態が売防法を根拠にしているが故に、いわゆる犯罪者としての面と、要保護として被害者としての面を有して いる女性を一緒に扱っている。これはすごく矛盾している。その結果、収容施設化している。売防法全体を改正すべきだが、そこまで検討しないというなら、婦人保護施設にいる人たちは犯罪とは一切関わりないという安心感を与えるような、建て付けの検討が必要。第4章に係る部分の基本的な考え方というのを条文として、福祉的な観点から一貫した支援を行うというようなことを加 えることが可能なのかどうか。また、第 34 条から第 36 条に婦人相談所、婦人相談員、婦人保護施設が規定されているが、そこに民間団体を位置付けて、財政的負担に関する条文について民間団体も包摂した内容も盛り込むことは可能なのかどうか。相談窓口や一時保護所のハードルの高さ、圧迫的な対応という部分について、例えばDV防止法の第9条の2に苦情処理の規定があるが、そういったものをここに付け加えることで当面の対応を考えていくことができないか。
○新たな法体系→売春防止法は女性が処罰をされる法律。売春防止法5条で処罰された女性はまだ今でも手錠を掛けられている。女性たちは犯罪者ではない。女性たちは福祉的な支援が必要な女性たち。売春防止法には人権保障の概念がない。自立をさせられる支援 の仕組みがない。専門性がない。そして何よりも、一人ひとりを支える個別性が必要。私たちは、これらの自立を支えるため の支援の仕組み、そのために新しい支援体制を考えている。婦人保護事業を超えた新しい枠組みに是非取り組んでいきたい。女性自立支援法、いま仮称と称しているが、新しい法律が 生まれていくべき時。 ○ 総合支援法、生活困窮者自立支援法などの考え方を取り入れた法整備を望む。
○ 回復支援のサービスを受ける権利主体としてきちんと位置付けられる、そういう法制度がどうしても必要。損害された人権 を確立するための支援法が今、最も求められている。措置、収容、指導というふうに散りばめられた売春防止法の下では、本来の意味での女性支援は成立しないというのは明らかな事実。その課題と限界は明らかになっており、私たちは女性の人権の確立を目指す、売春防止法に代わる新たな女性支援の根拠法を急いで作る必要がある。この根拠法は、当事者主体はもちろん、暴力を根絶するためのジェンダー平等法としての機能をきちんと果たすものであることを心から願う。
○ 困難な問題を抱える女性への支援ということを考えるときに、売春防止法を根拠法令とすることは、もうこれは全くそぐわない。売春をやめさせるとか取り締まるとか、あたかも女性に非があるような視点を感じさせる法令を基にして、女性の支援 だっていうことは、ここをそもそものところで止めることがないと、本当に苦しい思いの人に届くのかと思う。性被害を受けた人たちの保護、それから立ち直り、生活の再建、自立支援。こういったことを進めていく包括的な対策が必要だとすると、売春防止法第4章の保護更生では、性被害からの立ち直りや自立の支援はできない。ここは、こういう趣旨に合った新しい法律が、売春防止法とは別に必要。規制と保護を同じ法律の中で一緒にやっていくのが非常に難しいと考える。保護の部分を売春防止法から切り離して、売春 防止以外の対象者も含めた形で女性の保護や自立支援について包括的に対応するための法律を別に作っていく必要があるのではないか。その際に、他の福祉法や生活困窮者自立支援法のように、基本理念や対象者を明確化するとともに、関係機関や 民間団体との連携、支援体制の整備についてうたいつつ、売春防止法から切り離した個々の部分に加えて、国、都道府県、市町村の責務や実施する事業、それから情報共有や提供についての規定、他法他施策との関連といった内容が盛り込まれる構成 にしてはどうか。
○ 売春防止法の規定は大変簡単。具体的なことは行政の裁量に委ねていて、それが婦人保護事業実施要領を始めとする通知に 書かれていて大変複雑になっている。そういう構造のままでは、当事者が主体となるというような法構造にはならない。売春 防止法だからこそ行政裁量を非常に大きくしたというところがあるので、そこの考え方を根本から変えていかないと、新しい支援のあり方というのは実現できないのではないか。 売春防止法を改正しないと実施要領の改定はできないのか。根本的な法改正まで道のりが長いとしたら、できることからやっていくというようなスタンスを取りたいと思う。そうすると措置の問題とか、一時保護についてはそういう規定が、明確な 文言が実施要領にもないので、それは新たな基準を作るということが必要になる。 ○ 第4章だけ抜き出すということが可能なのか。売春防止法の主要な管轄は法務省だと思うが、法務省との関係はどうなっているかなど、そういうところをきちんと整理しながら進めていかないと説得力を持たないということは感じている。売春防止法抜きにしてはこの新しい女性支援の法構想はないのではないか。売春防止法に人権保障を書き込んだとしても、 売春防止法の思想、考え方そのものを変えていくのが、もし新法を作るのであればその新法構想だと思う。そのあたりをきち んとしないといけない。だから、この検討会はかなり大きな作業だということ。差別と分断の売春防止法をそのままにして、 第4章だけポコッと抜かして犯罪を犯した人と保護を受ける人が並存しているおかしな法律、そういう矛盾は解決できない。婦人保護事業実施要領はいろいろ変えなければいけない部分があると思うが、特に第一の目的というのは、元々売春防止法 ということで、要保護女子の転落の未然防止と保護更生を図るという、この文言がやはり最初に入っている。実態にそぐわない、あるいは婦人保護事業はそもそも何なのかというところに問わなければいけない非常に重要な部分だと思う。この部分は 特に丁寧な検討が必要で、ここをベースに考えていかなければいけない。この目的は何を置くのかというところを、特にこれはドラスティックに変えていく必要があるのではないか。

◆売春防止法↓↓
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=331AC0000000118
◆困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_00520.html

次回は、「平成30年第15回 経済財政諮問会議・未来投資会議・まち・ひと・しごと創生会議・規制改革推進会議 合同会議」からです。

第5回困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 [2018年12月19日(Wed)]
第5回困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会(平成30年11月26日開催)
《主な議題》「困難な問題を抱える女性への支援のあり方について(中間的な論点の整理)」
https://www.mhlw.go.jp/content/11920000/000407358.pdf
◎資料1 今後議論する論点について(案)

2.各実施機関における役割や機能について
(1)都道府県と市区町村の役割について
<課題>

現在、婦人保護事業は市区町村の業務として位置付けられていないため、連携の困難さ等が指摘。市区における婦人相談員の設置は任意、現在、設置している市区は全体の4割強。 婦人保護施設へのつながりにくさ→具体的には一時保護所を経る仕組み、緊急性がない場合でも一時保護所への入所が必要となる点が挙げられている。 婦人保護施設は都道府県の任意設置であり、施設が一つもない県が一定存在する。 このような状況を踏まえ、婦人保護事業における都道府県・市区町村の位置付けと役割分担について検討を要する。
<主な検討対象>婦人保護事業の実施における都道府県と市区町村の位置付けや、婦人相談員の配置のあり方、市区町村が行う業務の範囲等について検討。 都道府県と市区町村の役割分担について、現在婦人相談所が担っている役割を踏まえつつ検討を行う。
<具体的な検討事項>
➢ 都道府県・市区町村の位置付けや役割に関する基本的な考え方
➢ 市区町村が行うべき業務の範囲
➢ 適切に相談できる体制(婦人相談員など)の確保・配置のあり方
➢ 保護・支援のために適切に短期や中期に入所できる体制(一時保護所、婦人保護施設、母子生活支援施設、民間シェル ターなど)の確保のあり方 等
(主な意見)

○婦人相談員の設置義務 →婦人相談員の市区町村への設置義務がポイントではないか。また、婦人相談員は幅広い知識と多様な属性・課題への対応が 求められているため、資格を明確化してそれに見合った賃金の保障が必要。婦人保護事業の位置付けを市区町村の責務とし、市区では任意設置となっている婦人相談員について設置義務に、専門職として位置付けるべき。
○ 一時保護等の婦人保護事業の窓口となる専門相談員がどの市区にも配置されることが必要であり、配置された専門相談員が孤立せず、有効な相談が行えるよう組織として相談業務を支える仕組みが必要。法整備や財政措置を国に求めていく必要がある事項としては、婦人相談員の全市区町村への必置義務化、アフターケア事業 の人員配置や対象の拡大など制度の見直し、婦人保護施設や一時保護所における職員配置基準等の見直し、高齢者、障害者、 児童、生活困窮者等の他法他施策との整理、市町村及び女性相談センター、施設の役割分担の明確化である。
○市区町村の位置付け→婦人保護施設の利用は、現在は婦人相談所からの措置となっているが、他の福祉サービスのネットワークの中に入れて、市区町村の契約ということも考えられるのではないか。婦人相談所の全体的な役割、機能では、女性支援を市区町村の中に位置付け、その上で婦人相談所が専門性を強化し、女性を支援する様々な関係機関の連携のコーディネーターとして広域的な役割を持っていくということではないか。
・婦人保護施設の利用に当たって、母子生活支援施設と同様に福祉事務所からもストレートに入所依頼ができれば上手くつながっていくのではないか。女性支援を市区町村の責務として、在宅福祉サービスのネットワークの中に位置付けるべき。これにより、その女性の課題に即して、市区町村による施設や民間シェルターでの一時保護を行うことができるのではないか。
・一方で、婦人相談所は、より困難な課題をもって精神科判定が求められる女性、夫からの激しい追及が予想されるなど危機 管理が必要な女性、夜間、休日の緊急保護のような、より専門的な支援を担い、その時々に求められる新しいニーズへの対応を先駆的に検討していくという役割分担ではないか。
・措置入所制度のために、ニーズがあってもたどり着かない制度の仕組みはとても大きな問題で、この仕組みを変えていかな ければということをものすごく感じている。 ○ 市町村は住民に近い部門、都道府県は広域的な行政サービスを担っており、自立支援については市町村のほうが様々な選択肢を持ち合わせている。そういったお互いの強みを生かした効率的な役割分担を考えたい。遠方に避難することが必要ないケースでは、例えば市が直接一時保護などの調整ができれば、わざわざ都道府県に1か所しかないような遠くの施設まで行かなくても済み、ケースの個別性に応じた支援が提供できると思う。 ○ 一方で、市町村といっても規模や地域の状況は様々で、市によっては一律に法的な位置付けを与えられてもリソースがないので困るといったところもあり、例えば複数の市町村による連携を単位として考えるなど柔軟な考え方も必要。福祉事務所に措置権限をというところは、少なくとも市も法的な位置付けを与えていただき、一時保護の権限と財源、これ については最低限押さえておきたい。
○国と地方の責務→国に実態に応じた十分な運営指針がない。支援の地域格差が大変大きい。どこにいても平等な支援が受けられる、ナショナルスタンダードがない。 ○ 女性のニーズに応じた自立支援の仕組みをつくること。そして大事なことは国及び地方公共団体の責務を明確にすること。

(2)支援の実施機関に求められる役割・機能について
<課題>
婦人保護事業の中核をなす婦人相談所の果たす役割は非常に大きく、これまでもガイドラインの策定や研修体系の検討等により、婦人相談所の業務の標準化と職員の専門性の確保を進めてきている。 しかしながら、様々な困難を複合的に抱えた女性の相談窓口として、心理的ケアを行うための専門職の配置や若年女性、障害者、高齢者等の対象属性に応じた環境整備等の状況が調査結果から明らか、必要な体制確保が不十分との指摘あり。 また、婦人相談所が行う一時保護委託について、DV被害者についてはDV防止法に一時保護委託の規定が置かれているが、 売春防止法にはそのような規定がなく、民間シェルターや民間支援団体との連携に支障が生じているとの指摘。 婦人相談員の業務は、売春防止法において、要保護女子の「発見に努め、相談に応じ、必要な指導を行い、及びこれらに付随する業務を行うものとする」と規定されるにとどまっている。 婦人相談員の業務の明確化、質の向上及び業務の標準化を図るため、これまでも相談・支援指針の策定や研修体系の検討等が行われているが、調査結果においては、若年女性への対応や婦人相談所、法的機関など関係機関との情報共有、連携強化のあり方、婦人相談員の専門性を高めるための研修の充実等が課題として挙げられている。 婦人保護施設へのつながりにくさについては多様な要因が考えられるが、入所依頼に関する制度的課題も指摘、 具体的には一時保護所を経る仕組み、緊急性がない場合でも一時保護所への入所が必要な点が挙げられている。 婦人保護施設の入所率は平均で3割以下であるが、一方で婦人保護施設を必要としている人が利用できない婦人保護施設に なっているとの指摘がある。困難な問題を抱える女性の自立支援を担う施設としての機能強化はもとより、入所措置のあり方についても検討が求められている。 また、特に同伴児童がある場合に活用されている母子生活支援施設についても、今般の検討に際し、今後の位置付けを整理しておく必要がある。
<主な検討対象> 婦人相談所、婦人相談員及び婦人保護施設の各実施機関について、それぞれ@法的な位置付けや入所措置のあり方、他機関 との連携などの制度面からの検討と、A求められる支援内容や人員配置・環境整備等の支援体制、職員のスキルアップ・専門性 の確保などの機能面からの検討の、両面からの検討を行う。併せて、今後、母子生活支援施設に求められる役割とその活用についても整理を行う。
<具体的な検討事項>
➢ 婦人相談所(一時保護所)に求められる役割・機能
➢ 一時保護、一時保護委託のあり方
➢ 一時保護所における同伴児童に対する支援のあり方
➢ 婦人保護施設への入所措置のあり方
➢ 婦人相談所(一時保護所)に必要な体制
➢ 障害者、高齢者等の支援ニーズに対応した施設設備等の環境整備
➢ 婦人相談員に求められる役割・機能
➢ 婦人相談所、婦人保護施設との情報共有や連携のあり方
➢ 婦人相談員のスキルアップや専門性確保の方策
➢ 婦人保護施設に求められる役割・機能
➢ 秘匿性と自立支援の両立
➢ 性暴力被害を受けた経験のある入所者に対する支援のあり方
➢ 婦人保護施設退所後のアフターフォローのあり方
➢ 設置運営主体や設置形態による支援実態の相違
➢ 婦人保護施設に必要な体制
➢ 障害者、高齢者等の支援ニーズに対応した施設設備等の環境整備
➢ 母子生活支援施設に求められる役割とその活用 等
(主な意見)
○婦人相談所
→全体的な役割、機能では、女性支援を市区町村の中に位置付け、その上で婦人相談所が専門性を強化し、女性を支援する様々な関係機関の連携のコーディネーターとして広域的な役割を持っていくということではないか【再掲】。婦人保護施設の利用に当たって、母子生活支援施設と同様に福祉事務所からもストレートに入所依頼ができれば上手くつ ながっていくのではないか【再掲】。措置入所制度のために、ニーズがあってもたどり着かない制度の仕組みはとても大きな問題で、この仕組みを変えていかな ければということをものすごく感じている【再掲】。せっかくよい施設があっても、婦人相談員や婦人相談所が入所のハードルを上げており、措置のあり方、入所の仕組みを見 直すべき。 ○ 児童福祉では、虐待ケースというよりは非行ケースとして扱われてしまうところもあり、特に性的搾取や性売買に関わった少女たちは、一時保護所や児童福祉施設で受け入れるのが難しいとはっきり言われてしまうこともたびたびある。その少女たちがもっと婦人保護施設を使えるようになってほしいが、婦人保護施設の入所のハードルがものすごく高く、結局なかなかそれだけの受け皿がない。婦人保護施設に、直に入れれば一番いい。制度を使わなくてもいい子もいる。まず受け入れる、それから制度をつける、そういう考え方も必要。保護を要する女性のニーズと提供される一時保護の枠組みにミスマッチが生じており、一時保護の対象枠組みを見直し、実 現するための条件整理が必要。また、市町村に向け一時保護の共通理解の熟成を図ることが必要。児童虐待では法改正により児童相談所から市町村への送致が始まり、リスクアセスメントに基づいた連携が行われるようになってきている。女性福祉においても同様に、DV等で加害者からの避難が必要なケースとそれ以外の自立支援につなげていくケースに分ける方策が必要。一時保護委託制度を抜本的に見直すべきで、出来高払いではなく、シェルターの継続的運営に必要な経費補助がなされるべ き。お金がかかる、かからないで必要な支援先が選べないということは、法の平等からあってはならない。婦人相談所の一時保護は本当に緊急保護。障害や高齢の方を受けるのは設備的に難しいので、婦人相談所がまずは相談を受けた後、専門性を持ったシェルターに一時保護委託ができたらと思う。一時保護委託の対象がDV被害者とストーカー被害者等と規定されていて、ホームレス、売防法の方は一時保護委託ができない。ここは背景に関係なく、必要な方がどこにでも行けるような仕組みは必要。
・一時保護所→プライバシーに配慮したユニバーサルな環境を整えていくことも必要。例えば民間団体等の資源がある地域によっては、民間委託による一時保護先の確保に重点をシフトしてはどうか。民間のほうが利用者のニーズに柔軟に対応できるので、こうしたニーズに対して民間が行政からの委託の受け皿となるようにさらに取り組みを進めること で、行政のスリム化と民間団体の財政的安定の両方を図ることが可能ではないか。前提として、都道府県の判断に委ねられている入所基準を含め、ハード、ソフト面にわたるナショナルスタンダードが必要。 ○ スマホを持っているだけでどれだけ追跡が可能で、追跡をされたら他の人もその人がどこにいるのかある程度考えられてしまう。その危険性というのは、やはりDVの被害女性を支援している者にとっては本当に厳しい問題であり、なかなかスマホを持たせるのは厳しい。そういう意味でも、今一時保護委託できないホームレスの人についても、民間団体や民間シェ ルターなどスマホが持てるところに委託できるような、フレキシブルな一時保護の形を考えてほしい。一時保護の要件あるいは委託の要件をどうするか。今後の議論の中でさらに詰めて、使いやすいものにするということだ と思う。現在のような形の一時保護ではなく、本当に緊急な方とそうでない方を分けるような、そういったあり方が可能か どうかも今後の検討課題だと思う。 ○ 支援のスピードを上げるためにも福祉事務所も措置権者になっていくという、そうした措置権者を変更するという部分もきちんと明確に議論していきたい。つなげていくのに時間がかかるという話があったが、特に婦人保護施設に入所する際には一時保護所を経るという仕組みが今できていて、それが本当に必要なのか。特にそういったことが必要でなければ早急につなげていくといったことについても検討していきたい。
○婦人相談員→業務は多岐にわたり専門性を有する相談業務だが、所属する都道府県、市区が婦人保護事業の一機関である婦人相談員の業務を理解しているかという点については、なかなかこの婦人保護事業のわかりにくさというところがあるのではないか。そのことが、婦人相談員の雇用の不安定な状況と重なる。一年契約で、毎年、来年も続けられるのかという不安で、不安定な雇用条件の下で仕事をしている婦人相談員がほとんどという現状は、市町村での婦人保護事業の位置付けがないということと重なっている。
・婦人相談員には権限がないということが大きいと思う。法的な後ろ盾がない状態で、確実に婦人相談員が支援を実行できる というふうにいえるものがない。婦人相談員の役割として要支援性を判断しているが、その判断への権限がないということ。 また、その判断の客観性を示す基準もない。一機関としての役割、婦人相談所、婦人保護施設と同等のものを考えて、支援者として動きやすい形にすることが、これまで出されてきた問題の解決につながるのではないか。
・支援の現場で婦人相談員が必要とする権限は、要支援と判断する事柄については一時保護するための権限、施設入所のための権限、関係機関を招集しケース会議を準備できる権限、生活保護申請を決める権限、継続して面接することを決定できる権限、広報活動ができる権限、同行支援、家庭訪問などを自分の判断で行うことができる権限、継続的に研修を受ける権限。言っていけばきりがないが、これらの検討もお願いしたい。 ○ 権限がないために、庁内や関係機関などと如何にして社会資源をつくるか、特に根拠となる法律がない場合に、相談員個人 のネットワークを駆使して動くしかない状況がある。婦人相談員が周知されていないところに個人のネットワークを作るに は、婦人相談員としてやはり経験や協同して支援をした実績がないと難しい。市には様々な嘱託職員がいるが、その中でも婦人相談員の専門性は相当高い。管理する立場としては、せっかく育った相談員が辞めていくと、また一からのスタートになってしまう。改正地方公務員法の施行に伴い、会計年度任用職員にシフトして いくことが見込まれるが、相談員の専門性をはっきりと示すことで、相談員に対する周囲の職員の理解も進むと思う。
○婦人保護施設→婦人保護施設を必要としている人が利用できない婦人保護施設になっている。婦人保護施設を利用できたらという思いがあるのに、利用する側にあまりにも寄り添えていない仕組みで、結局諦めて、生活保護を受けて一人単身でアパート暮らしの現状。 立ち直りから生活の再建、そして自立していくというプロセスを、一貫して息長く寄り添って支援をしていくということが大事。その際、上から目線でなく本人の自立の意思を大切にする、福祉でいう措置から契約への転換ということが重要。婦人保護施設は何をするところか。入所時の目的は就労自立とされているがそうではない。私たちがすべきは、たくさんの 被害を受けた、虐待を受けた女性たちに対して、きちんと心の回復支援を主軸にするべきだと考えている。
・市の立場からは、婦人保護施設は非常に縁遠く、県を通して間接的にしか関われない。相談員にとっても、入所者にコンタクトするのに県を通してでないと話ができないというような感じがあり縁遠い。売春防止法を根拠とすることの限界がある。24 時間 365 日、婦人保護施設は対応している。支援する職員が足りない。国基準では支援員が2名。自立支援という考え方ではなく、「見ていればいい」という捉え方だったと推察する。

(3)民間シェルター等の関係団体との連携について
<課題>
婦人相談所と、民間シェルターや主に若年女性の支援を行う民間支援団体との連携が不十分といった指摘があり、婦人相談所が行う一時保護委託について、DV被害者についてはDV防止法に一時保護委託の規定が置かれているが、 売春防止法にはそのような規定がなく、民間シェルターや民間支援団体との連携に支障が生じているとの指摘がある。 民間シェルターや民間支援団体については、すでに婦人保護事業の実施における重要な連携先としての役割を担っているが、 財政基盤や人的体制の脆弱さが指摘されている。
<主な検討対象> 民間シェルターや民間支援団体について、婦人保護事業の構成員としての役割と連携のあり方について検討するとともに、 こうした役割を担う場合の支援方策等について検討する。
<具体的な検討事項>
➢ 民間シェルターの役割と連携のあり方
➢ 民間支援団体の役割と連携のあり方
➢ 民間団体の役割に応じた支援方策 等
(主な意見)

○退所後の自立支援→民間シェルターに特徴的なことは、シェルターを退所した後のお付き合いが長いということ。当事者の困難はシェルター 退所後に大きくなる。どこに住むか、どういう仕事ができるのか、子どもたちがまたPTSDで苦しまないか、自分自身が また新しい職場で被害に遭わないか。様々な問題に向き合いながら、当事者は一歩一歩新しい生活を固めていくが、その本格的な自立回復支援を担っているのは、多くは民間シェルターである。様々に広がる支援格差、官民の支援格差と自治体間支援格差、専門機関の間での支援格差も大きく広がっている。そういった意味での支援格差の広がりを、どこでどう解消していくかというのは大きな問題。その格差の中で、特に民間支援団体は財政的支援が薄弱。緊急一時保護から回復支援までの長いスパンをカバーする事業委託を請けることができれば、支援の専門領域に応じた様々な財政措置を受けることができるのではないか。
・今後、高齢者、子ども、若年女性、妊娠出産するハイティーンの子ども、アジアの外国人など、シェルター機能は特化・ 専門化されていくであろう。そのときに、公的なDVセンターが相談から自立支援までを行うのは無理なことで、支援に特色を持った、スキルや経験のある支援団体に役割を渡すことが重要。本人や同伴児童への心理的ケア→母子の回復プログラム・並行プログラムのシステム化を提案したい。親子回復 プログラム→実績のある民間団体への委託事業として予算化してほしい【再掲】。
○財政的支援→民間シェルターの課題は何をさて置いてもお金の問題。お金がないので優秀なスタッフを抱え込むことができない。次世代の育成に問題がある。DV防止法世代と呼ばれている第一次民間シェルターの活動主体は、今はもう 60 代から 70 代が主力になっており、若い人材の確保が財政上の問題から大きな課題。特に専門職としての支援員を養成することがなかなか難しいところにきている。民間団体との連携について、行政ができない部分、縛りのある部分において、民間団体と連携しながら支援することが必要。 民間団体の活動費に是非とも予算をつけてほしい。一時保護所については、プライバシーに配慮したユニバーサルな環境を整えていくことも必要。例えば民間団体等の資源がある地域によっては、民間委託による一時保護先の確保に重点をシフトしてはどうか。民間のほうが利用者のニーズに柔軟に対応できるので、こうしたニーズに対して民間が行政からの委託の受け皿となるようにさらに取り組みを進めることで、行政のスリム化と民間団体の財政的安定の両方を図ることが可能ではないか。前提として、都道府県の判断に委ねられ ている入所基準を含め、ハード面、ソフト面にわたるナショナルスタンダードが必要【再掲】。
・自立支援→民間にも間口を広げて、補助や委託ができるように正式に事業化するなど、民間団体の資源の積極 的な活用と財政的支援をセットで考えていくことが必要。 民間団体は大変基盤が脆弱、それだけでなく、管理運営面のスキル不足、人材育成、こういった基盤がきちんとできていないというところがある。しかも、公的機関と民間の間の連携が不足している。
○その他→とにかく少女たちに足を運んでもらいやすくして、その団体の雰囲気や活動を知ってもらって、連絡先を伝えて、顔の見える関係性になるということをしていきたい。そうすることで、困ったときに気軽に連絡してもらえる関係性をつくることができる。性被害を受けてからの保護では遅い。そのおそれがある段階で事前の保護をきちんとするということが重要。その意味で 民間支援団体の活動はとても大事で、これを制度上きちんと位置付けることが必要。支援の流れ全体について公民の対等なパートナーシップにより進めていくこと、民が公の下請けにならないということが必要。民間の得意な分野については、委託や補助の形で民間に任せていくことが大事。財政面のみならず、組織運営や人材 育成といった面で民間の団体を育てていくということが必要。新たな支援の仕組みを作る際には、様々な民間支援団体を重要な社会資源として、対等な機能と役割をもった存在として 位置付けることが重要。少なくとも当事者が危険な場合、不安で恐怖で怯えている場合は、当事者の意思に沿い、当事者が回復支援の権利行使をする主体だという位置付けで、きちんと受け入れてほしい。県の女性センターは、民間シェルターや婦人保護施設、民間支援団体と対等な立場で連携してほしい。委託対象もきちんと国が示しているとおりに拡大して、必要な人をいつでも受け入 れてほしい。最近、特に民間シェルターと女性センターとの関係が大変指示的になり、形式的、かつ拒否的になってきている。全体の 委託件数はかなり減少傾向にあり、被害当事者にある程度の制限や条件を付けて委託を断る、あるいは保護受け入れ、入所を断るというケースが大変増えてきている。基本的なガイドラインあるいはマニュアル、スタンダードが法律に基づいて作られているが、それを守らなくても、それに則らなくても誰からも批判、指摘されないという状況が、アクセスのハードルを高くしているのではないか。

次回も資料1の続き、「3.他法他施策との関係や根拠法の見直しについて」からです。

第5回困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 [2018年12月18日(Tue)]
第5回困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会(平成30年11月26日開催)
《主な議題》「困難な問題を抱える女性への支援のあり方について(中間的な論点の整理)」
https://www.mhlw.go.jp/content/11920000/000407358.pdf
◎資料1 今後議論する論点について(案)
○売春防止法を根拠とする婦人保護事業の見直しでは
→平成 24 年度に厚生労働省の研究事業の一環「婦人保護事業等の課題に関する検討会」で一定の検討と論点整理がなされ、結果「婦人相談所ガイドライン」や「婦人相談員相談・支援指針」の策定、婦人保護事業に関する研修カリキュラムの作成等の運用面における改善の取り組みが行われてきた。
○しかしながら、平成 29 年度に厚生労働省が行った「婦人保護事業等における支援実態等に関する調査研究」結果→相談員の専門性、スキル向上等のソーシャルワーク実践に関わる課題や、専門職配置の脆弱さ、婦人保護施設へのつながりにくさ等の制度的課題、自立支援の概念や市区町村の役割の不在等の根拠法に端を発する課題等が考察され、婦人保護事業が対象としている女性の年齢層は幅広く、主訴こそ「夫等からの暴力」が大半を占めるものの、主訴にかかわらず、精神・知的障害や妊産婦、外国籍などの属性、被虐待経験、性暴力被害などの背景を複合的に抱えていることによる、支援の困難さの実態が調査結果から改めて浮き彫りとなった。
○さらに、近年社会問題化しているAV出演強要、JKビジネス問題や 10 代の女性への支援といった、これまで婦人保護事業の対象として想定されなかった新たな課題も表出しており、これら若年女性への支援を婦人保護事業がどう担っていくのかは欠かすことのできない検討課題である。
○これらのことを踏まえ、今後、従来の婦人保護事業の枠組みの見直しはもとより、若年女性に対する支援のあり方など今日的な社会課題への対応も含めて、困難な問題を抱える女性に対する支援のあり方について、具体的には以下に掲げる事項について 議論を深める。
○なお、制度の見直しを含めた議論を具体的に進めていく中において、通知等の改正や予算の要求を通じて対応可能な事項があれば、本検討会の議論を踏まえ、厚生労働省において、先んじての対応を行うことを検討すべきである。

1.対象となる女性の範囲とニーズに対応した支援について
(1)対象となる女性の範囲について
<課題>
売春防止法における「要保護女子」の規定があるが、通知により対象を拡大してきた現状があり、法律の規定が実態に合っていないとの指摘、近年の社会の変化等により、支援の対象とすべき女性の範囲は広がり、より多様化・複雑化しているとの指摘がある。
<主な検討対象> 支援の対象とすべき女性の範囲の基本的な考え方を明確化、対象となる女性の具体的な像について、その定義を含め、実態やあるべき姿に即した見直しを検討、 また、現行通知上で、対象女性について「他法他施策優先」と規定していることが、婦人保護事業の支援につながらない要因の一つとの指摘、当該規定のあり方について検討する。
<具体的な検討事項>
➢ 支援の対象とすべき女性の範囲の基本的な考え方
➢ 対象となる女性の具体的な像
➢ 「他法他施策優先」の規定のあり方 等
(主な意見)
→DV防止法の改正に合わせて業務内容が見直されることなく、次々と発出される通知により単に業務が加えられているのが現状。このことが全国の婦人相談所が配偶者暴力相談支援センターの役割に重きを置かれていることの背景にある。売春をした女性が結婚してDV被害者になることもあり、その逆もある。その時々の主訴によって要保護女子と暴力被害女 性とに分けていて、一人の女性として一貫した支援ということが現行の婦人保護事業実施要領の中では掲げられていない。対象とする女性は、それぞれの法律の項目を挙げるような形ではなく、緊急の保護又は自立の援助を必要とする女性及びその者の監護する児童ということで、そのときの背景がどのようなことであっても、その時々の保護の必要性や支援の内容に焦点を当てた支援というのが、対象女性というふうに考えていいのではないか。
○ 包括的な定義は、対象は困難な問題を抱えるすべての女性とし、その人権を擁護し、一人ひとりの問題に関して総合的な社会支援を行うとしてはどうか。具体的な定義については、あらゆる暴力の被害者、日常生活を営む上での困難な問題を抱える女性を範囲として、生活上の 様々な困難を抱えた女性やその子どもたちの一人ひとりの事情に合わせ、再出発のために社会資源をコーディネートし、問題解決及び女性の自己決定権を支える等の支援を行うとしてはどうか。
○ 他法他施策優先については削除すべき。より柔軟に関係機関との連携を図り、年齢や管轄で区切ることのない一貫した支援のあり方が必要。支援の現場では、要保護女子ということではなく、性的被害を中核として侵害を受けたすべての女性を対象にしている。困難を抱える女性とは何なのかということを明確にするべき。

(2)困難な問題を抱える女性のニーズに対応した支援について
<課題>
調査結果→対象となる女性の年齢は多岐にわたり、複合的な課題を抱えていることが確認、若年女性や障害者、高齢者、外国籍等の対象者の属性に即した支援課題が指摘。特に、婦人保護事業に つながりにくいとされる若年女性への支援のあり方は被害の未然防止の観点からも欠かすことのできない検討課題。児童を同伴する女性とその同伴児童への支援、性暴力被害を受けた女性に対する支援→心理的ケアや法的 支援などの専門的支援の重要性について、障害者、高齢者など何らかの配慮が必要な者→婦人相談所、婦人保護施設の環境・設備上の課題などについても指摘。 さらに、婦人相談員、婦人保護施設職員のソーシャルワーク技術や関連分野に関する知識の向上のための研修、スーパービジョンのあり方についても重要な課題。 このほか、婦人保護事業の実施では、支援の地域差、ローカル・ルールによる事業の相違について、従来から指摘がされている。
<主な検討対象> 複合的な課題を抱える多様な女性への支援のあり方の基本的な考え方について、明らかにする。 その上で、対象者の様々な属性に応じた支援のあり方について具体的に検討。 この中では、若年女性への支援に関して多く指摘されている課題(一時保護における通信機器の使用制限の問題、相談窓口 へのつながりにくさ等)についても検討する。 また、性暴力被害を受けた女性に対する支援→平成 29 年度に策定した支援プログラムの活用方策も含め、具体的な支援のあり方を検討する。 支援の地域差、ローカル・ルールの存在が指摘されている現状の中で、それぞれの地域における必要な支援体制の確保の進め方などについて、地方分権との関係も踏まえつつ、検討。
<具体的な検討事項>
➢ 複合的な課題を抱える多様な女性への支援のあり方の基本的な考え方
➢ 若年女性に対する支援のあり方(通信機器の使用制限の問題や相談窓口へのつながりにくさ等の課題を含む)
➢ 児童を同伴する女性とその同伴児童に対する支援のあり方
➢ 性暴力被害を受けた女性に対する支援のあり方➢ 障害者、高齢者、外国籍などの対象属性に即した支援のあり方
➢ ソーシャルワーク技術や知識向上のための研修、スーパービジョン ➢ それぞれの地域における必要な支援体制の確保の進め方 等
(主な意見)
○若年女性
→若年女性への性暴力が法の狭間に落ちており、本来は婦人保護事業が取り組むべき対象であるにもかかわらず取り残されている。20 歳未満の若年女性については、法律の狭間にあることが支援の困難さを増幅させており、通常の婦人相談員の資源やスキルでは対応が困難。若年女性については、抱える問題の内容によって狭間が解消されるような支援のあり方を検討すべき。特に性被害や性的搾取の被害に遭った少女たちは、精神的な不安を抱えながら生きているが、困難を抱えた少女たちが自ら公的な機関に助けを求めることは、かなり高いハードルがある。公的機関の問題として、開所時間や一時保護に至るまでの時間等の問題で、使いたいと思っても利用することを諦めてしま う少女たちが後を絶たないのではないか。もっと手前で、早期の段階で少女たちにつながって、もっとアウトリーチしていく 必要があり、ハードルを下げて、間口を広げて出会っていくことが大事。一時保護の同意が得られないということは、つまり使いたいと思われていないということであり、ルールや国の運営方針の 見直しが必要。売春防止法の枠の外にいる女の子たちは、相談窓口があってもたどり着けない子たちであり、気軽に立ち寄れる居場所づ くりが必要。若年女性の支援の課題として、婦人相談員の年齢が高く相談しづらい現状があるのではないか。また、実際の支援に当たっ ては、未成年の場合に保護者の同意がなければ自立に向けた支援が非常に困難という現実がある。若年女性への対応スキルの向上、児童虐待に適切に対応するための心理的ケアの充実が必要。例えば、一時保護所とは別の 場所で、別の支援方法によって保護することも必要ではないか。行政機関や警察署などに、若年女性に特化した問題に詳しい担当者の配置が必要。相談先が若年女性のニーズに合っておらず、つながっていない少女たちがたくさんいるという対策の不十分さがある。公的な機関が若年女性の課題をカバーしきれていないが、これは根拠法の想定と実態が違うというところがあるわけで、ある意味カバーしきれないのは必然的な問題である。児童福祉と女性支援のクロスするところで、必ずしも 18 歳以上 18 歳未満とスパッと切れないようなことが実はあって、 その中で争点になっていくのがリプロの問題、児童福祉が想定していない女性性の問題が出てきていて、逆に婦人保護事業 の場合は母親役割が登場して、16、17 歳の方々への本当に適切な支援にはなっていないという状況があぶり出されている。
○ 暴力の問題とリプロの問題というのは実は不可分の問題。必ずしもこれまできちんと論じられてこなかったが、現実には 15 とか 16 歳以上になると、性関係の問題や性関係があれば妊娠、出産の問題が不可避的に出てくる場合が多いというところをきちんと把握して、どういう支援が必要なのかということを考えていかないといけない。 ○ 公的な保護を求めない相談者に対しても、障害の診断やトラウマ治療の専門家などの医療につなぐサポートをしてもらえ たらいいと思う。若干非論理的な話をすると、援助交際のおそれという意味では売春のおそれがある。一方で、性被害のおそれも当然ある。違法行為の主体としての責任を問う意味でのおそれと、被害から保護するという意味でのおそれ。そこが重なっている 10 代の少女の、そのおそれをなくすことを優先すべきではないか。
○児童を同伴する女性とその同伴児童→同伴児童への対応が的確にできていない。特に心理的ケア、本人への心理判定が、子どもたちにも何とかしようということで、悪く言えば片手間になっている。同伴児童についても支援対象の主体として捉えるべき。本人や同伴児童への心理的ケアについては、母子の回復プログラム・並行プログラムのシステム化を提案したい。親子回復 プログラムについては、実績のある民間団体への委託事業として予算化してほしい。
○ 同伴児童の問題は婦人保護事業の大きな問題。一時保護に入り通学できない期間が1〜2か月に及ぶ場合もあり、学習権の 保障はどうなっているのか。
○性暴力被害 →性被害を受けて心と体が傷ついた人にとって、医療と心理的ケアは本質的に必要であり、これは連携ではなく内在的な機能として必要。今でも婦人相談所には判定ということで医療関係者が必要となっているが、判定だけではなくむしろケアということで医療及び心理的ケアが必要。性暴力被害者への支援については相談者に寄り添った支援をしているが、婦人相談員が二次受傷する場合も多いことから、 スーパーバイザーの体制が必要。性虐待や性被害を取り扱う専門的スキルが、女性支援に関わる人たちの中にも確実に必要であり、その被害に寄り添える思いを馳せる人が窓口にいないと二次被害を受けたりすることも現実。性虐待に対しての意識や取り組みがあまりにも日本では遅れていると感じる。妊娠は本人の問題とされてしまうところがあり、支援者もそこの知識経験が抜けている。女性支援を考えるうえで性教育をやっていかないと根本的な解決にはつながらない。ある意味命を大事にするからこそ、中絶する権利や中絶できることの選択肢が困難な状況にある人たちにもうちょっと何か支援が展開されてほしい。性被害のことは、本来であれば婦人保護事業が取り上げてこなければいけなかったが、やれてこなかった。本人への性暴力、子どもたちへの性虐待の実態を明らかにして、女性支援として取り上げるべきは、性被害・性搾取の問題 だろうと深く思う。
・性暴力被害者支援は必ずしも議論が十分でない。調査研究の成果をどう生かすのか。また、性暴力被害者支援に当たる際の視点の問題が重要。どういうスタンスで支援をするのかが非常に重要だと考えており、いろいろな領域の専門家がいるので、 ここで十分議論すべき。
○支援システム→婦人相談所はすべて配偶者暴力相談支援センターの看板を掲げている。DV被害者への支援は法律等で示されているため、そこに向けての支援は行いやすい。DV被害者とそうでない方の支援の中身は違う。同じ暴力でも、配偶者と親からでは支援措置やサービスが異なり非常にやりにくい。現場で日々起きている問題は、メンタルヘルスの安定が保てないことによることがすごく大きいと思う。精神科医、心理の人間が効率的にサポートしていくシステムをぜひ議論すべき。子どもの貧困の連鎖と同様、女性福祉においてもDVによる影響を克服し、連鎖を絶つための回復的支援の領域に力を入れていくことが必要。社会福祉の仕組み、考え方はこの 10 年で変わってきている。当事者中心の支援システムに、措置から権利の考え方へ変えていくべき。
・なぜ女性か。暴力から逃れて待っているのは生活苦、そして養育と女性と子どもの貧困。逃れた後の支援のシステムがない。 女性ゆえに予期せぬ妊娠、不安定な雇用、様々なことに対する女性が抱えている大きな問題、女性性の困難である。今回は若年女性の性暴力、性搾取の問題が非常に緊急性があり重要な問題なので集中的に議論されるべき。一方で、障害のある方、外国籍の方、高齢の方などに対する支援の問題も落ちないように議論していくべき。
・支援が届けられない女性や子どもに対して、どういう方法があるか、どうしていくかが婦人保護事業の最も大事な問題のひとつではないか。支援にたどり着けないのには3つの要因があると考える。@一時保護のハードルが高い、A他法他施策優先の運用、B集団生活やいろいろな規制によって本人の同意が得られない、その同意をどう捉えるか。一時保護にたどり着けないというところの要因分析を、もう少し深めて議論したほうがよい。婦人保護事業の従来型の支援のあり方を、もう一度考え直したほうがいい。収容型の施設支援のみの支援のあり方からの 脱却をもう考えないといけない段階にきている。安全を確保して一時保護をするが、今の売春防止法だとその後がないという感じで、一時保護の前段階の中間的な施設とか支援のあり方が必要ではないか。それから、ほとんど議論されていないのが継続的支援の問題。DV法でも婦人保護事業でも、継続的視点が必要だと問題提起されている。支援内容の点がまだ議論が不十分である。民間団体から学ぶことが非常に多いのではないかという視点が大事。居場所づくりや中間施設の話もあるが、婦人保護施設、中長期的な施設でも、若年者向けの施設が必要だろうと思う。対象女性が広がれば広がるほど、ニーズと支援は多様になるのは当然のことであり、保護、収容の程度も多様性がある。 どこか隠れたところにこっそりあるような婦人保護施設ではなく、秋葉原、渋谷、新宿などのど真ん中に、ちゃんとここに 逃げ込んでおいでというようなものがないと、人身取引や性搾取の被害者はなかなかそこまで行かない。そして一時的に入ったら、そこからどこか居場所を民間でも探すよというように受け皿を設け、入口を広く、受け皿を深くという、そういう 施策を提案していただくしかない。長年患者を拝見してきて、この人たちが果たして良くなるのか心配されている方は多いと思うが、過去 10 年 20 年ぐらい でかなり、やれる人は少ないという問題はあるが、いろいろなプログラムができてきて良くなっている。きっちり関わることができれば、相当数の人がもっといい人生を送れる水準まで、医療やメンタルの面でもきている。
○支援の専門性→これだけ複雑・複合的な課題を抱え、しかも暴力、性暴力を受けた女性たちに、支援に専門性があって当たり前。婦人保護施設の支援員は、専門職として広い視野と専門性の高い支援が求められ、現に精一杯そのことに対応している。 一人ひとりのステージにともに歩みを進めている。売春防止法にはない支援が求められている。
・職員の専門性を担保するためには、運用上の研修やスーパービジョンも重要だが、新たな仕組みを考えていく必要があるのではないか。支援に専門性が必要なことは共有されていると思うが、その専門性とは一体何なのか、専門性の吟味が必要。女性支援における専門性をもう少し深めていく必要がある。専門性に関しては、資格要件や経験、研修、民間登用などいろいろな方法 があると思うが、専門性を保障する仕組みとしてどういうものを作っていくかという議論も必要。専門性とはどういうことかということを踏まえつつ、それぞれの実施機関にきちんと専門職を配置していく。資格的なところも含めて考えていくべきで、今までにそういった専門職が置かれていないという問題がこの領域はあるので、そこについての検討を是非していかなければいけない。

次回もこの続き「2.各実施機関における役割や機能について」資料からです。

第11回労働政策審議会雇用環境・均等分科会 [2018年12月17日(Mon)]
第11回労働政策審議会雇用環境・均等分科会(平成30年11月19日)
<議題>(1)女性の活躍の推進のための対策及びパワーハラスメント防止対策等について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02376.html
◎参考資料1 第 55 回男女共同参画会議の概要 (内閣府 HP の記事より抜粋)
・「第55回男女共同参画会議」を開催(10月31日)→片山さつき男女共同参画担当大臣司会の下、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」の施行後3年の見直しに関し、法の施行状況や検討状況について、根本匠厚生労働大臣らから説明があり、意見交換。「女性活躍加速のための重点方針 2018」に基づく各府省庁の取組状況について重点方針専門調査会長及び女性に対する暴力に関する専門調査会長の報告あり。
最後に、議長の菅義偉内閣官房長官から、会議での議論を踏まえ、女性活躍推進法の見直し等に向けて、関係府省に対し、下記に取り組むよう 言があった。
・ 企業における行動計画の策定・推進、情報公表の強化等について検討 すること
・ 国・地方公共団体が、行動計画の実行性を高め、女性活躍を一層進められるよう、率先垂範の観点から、公務部門においてもしっかりと検討 すること
・ 女性が能力を十分に発揮できる職場環境の整備に向け、職場における セクシュアルハラスメントや、パワーハラスメントの防止対策の強化に ついて積極的に検討すること



◎参考資料2 女性の活躍の推進のための対策に関する主な論点(第9回労働政策審議会雇用環境・均等分科会資料3) →再掲示ですので項目のみ。
(1)女性活躍推進法について
@ 行動計画策定について
A 情報公表について
B えるぼし認定について
C 履行確保について
(2)男女雇用機会均等法について
@ 法の理念に仕事と生活の調和を追加し、目的に男女間賃金格差の解消が含まれ ていることを明確化することについて、どのように考えるか。
A 間接差別の規定を見直すべきとのご意見について、判例の動向等を踏まえてど のように考えるか。
B コース別雇用管理指針において、無期転換した労働者の位置づけを明確化する ことについてどのように考えるか。


◎参考資料3 パワーハラスメント及びセクシュアルハラスメントの防止対策等に関する主な論点(第 10 回労働政策審議会雇用環境・均等分科会資料4)
1.パワーハラスメント防止対策について
(1)職場のパワーハラスメントの定義について

@ あらゆるハラスメントへの対応を検討することについて、意義があるとの意 見が示されている一方で、現在喫緊の課題となっている職場のパワーハラスメ ント防止対策について検討する必要があるとの意見が示されていることを踏 まえて、どのように考えるか。
A パワーハラスメント対策を講じることが求められている現状を踏まえて、職 場のパワーハラスメントの定義についてどのように考えるか。 その際、職場のパワーハラスメント防止対策に関する検討会において示され た要素をすべて満たすものが職場のパワーハラスメントに当たると整理して はどうか。
B 加害者や被害者の範囲について、特に取引先や顧客等の第三者からの行為について、どのように考えるか。 また、顧客等からの著しい迷惑行為への対応策について、どのように考える か。
C 職場の範囲について、業務を遂行している場所であれば執務室以外の場所も 含まれると考えることとしてはどうか。

(2)職場のパワーハラスメント防止対策について
【行為禁止について】 @ あらゆるハラスメント行為を禁止し、損害賠償請求の根拠とすることについ ては、民法等他の法令との関係の整理や、違法となる行為の要件の明確化等の 課題について時間をかけて検討する必要があるとの意見も示されている。このことについて、どのように考えるか
【措置義務について】
A セクシュアルハラスメント対策や妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメ ント対策の例を参考に、事業主が職場のパワーハラスメント防止等のための雇 用管理上の措置を講じることを法律により義務付けることについて、どのよう に考えるか。
【指針又はガイドラインに盛り込むべき事項について】
B 事業主に対する措置義務を設ける場合やガイドラインを策定する場合に、指 針又はガイドラインに盛り込むべき事項について、これまでの議論や検討会の 報告書に示されている内容を踏まえて、どのように考えるか。また、現場の労 使が判断しやすくするためにどのような事項を盛り込むべきか。
C 中小企業への支援について、中小企業においてはパワーハラスメント防止に 関するノウハウや専門知識が乏しいことや配置転換などの事後対応に一定の 限界があることを踏まえて、例えばセミナーの開催や行政 ADR の周知などの支 援の在り方についてどのように考えるか。

2.セクシュアルハラスメント防止対策の実効性の向上について
@ セクシュアルハラスメント行為を禁止することについて、民法等他の法令との関係の整理や、違法となる行為の要件の明確化等の課題について時間をかけて検討する必要との意見も示されている。このことについて、どのよう に考えるか。
A 社外の労働者からセクシュアルハラスメントを受ける場合の対応を指針等 で明確化してはどうか。
B 社外の労働者に対するセクシュアルハラスメントの防止について、どのよう に推進するか。
C 被害者が相談しやすくすることや二次被害を防止することのための方策等 をどのように考えるか。


◎参考資料4 状況把握項目及び情報公表項目等
○状況把握項目及び情報公表項目
○女性活躍推進法に基づく認定制度
○認定制度の基準

労働政策審議会 (雇用環境・均等分科会(旧雇用均等分科会))↓↓
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-rousei_126989.html

次回は新たに「第5回困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」からです。
第11回労働政策審議会雇用環境・均等分科会 [2018年12月16日(Sun)]
第11回労働政策審議会雇用環境・均等分科会(平成30年11月19日)
<議題>(1)女性の活躍の推進のための対策及びパワーハラスメント防止対策等について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02376.html
◎資料1 第9回労働政策審議会雇用環境・均等分科会で出た主な意見
(1)女性活躍推進法について→今こそ見直しすべき。

@ 行動計画策定について
ア 101 人以上 300 人以下の企業に行動計画策定を義務付けることについて
イ 状況把握の基礎項目について
A 情報公表について
ア 101 人以上 300 人以下の企業に情報公表を義務付けることについて
イ 情報公表項目について
ウ 男女間の賃金格差 ・ 情報公表項目
B えるぼし認定について
C 履行確保について→
(2)男女雇用機会均等法について
@ 目的・理念について
A 間接差別について
B コース別雇用管理指針における無期転換した労働者の位置づけ


◎資料2 第 10 回労働政策審議会雇用環境・均等分科会で出た主な意見
1.パワーハラスメント防止対策について
(1)職場のパワーハラスメントの定義について
@(あらゆるハラスメントへの対応)
A(職場のパワーハラスメントの定義)
B(取引先や顧客等の第三者からの行為や顧客等からの著しい迷惑行為への対応策)
C(職場の範囲)
(2)職場のパワーハラスメント防止対策について
@(ハラスメント行為の禁止)
A(法律で事業主に職場のパワーハラスメント防止等のための雇用管理上の措置を講じることを義務付けること)
B(指針又はガイドラインに盛り込むべき事項)
C(中小企業への支援)
2.セクシュアルハラスメント防止対策の実効性の向上について
@ (セクシュアルハラスメント行為の禁止)
A(社外の労働者からセクハラを受ける場合の対応を指針等で明確化すること)
B(社外の労働者に対するセクシュアルハラスメントの防止)
C(被害者が相談しやすくすることや二次被害を防止すること)


◎資料3 女性の活躍の推進及びパワーハラスメント防止対策等の在り方について(取りまとめに向けた方向性)( →資料1、資料2からのとりまとめ)
T.女性活躍推進法の施行後3年の見直し

【総論】
・女性活躍推進法が施行されて以降、民間企業における同法に基づく女性活躍の取組は着実に進展。行動計画の策定が義務付けられた常時雇用する労働者が 301 人以上の企業については、平成 30 年9月末時点で 99.1%が行動計画を届出。また、厚生労働省が運営する「女性の活躍推進企業データベース」では、約1万2 千社が行動計画を掲載し、約1万社が同法に基づく情報を公表。今後、社会全体で女性活躍を一層推進するためには、計画的な PDCA サイクル を促す行動計画の策定や、求職者の職業選択に資する情報公表等に、より多くの 企業が取り組むことが必要。 現在、300 人以下の企業については女性活躍推進法に基づく取組が努力義務とされているが、既に多くの企業が何らかの取組を進めている一方、取組を進める企業においても課題を感じていることを踏まえれば、これらの企業においても、 負担軽減に配慮しつつ、確実な取組を求めることが必要。
・行動計画策定や情報公表等の取組の内容については、女性活躍推進法の基本原則を踏まえ、「職業生活に関する機会の提供」と「職業生活と家庭生活の両立」に 資するものとなるよう制度を見直すとともに、企業に対するインセンティブを充 実させることが必要。

【取組の内容】
(1) 行動計画策定

@ 企業における女性活躍に関する計画的な PDCA サイクルを広く促すため、101 人以上 300 人以下の企業にも行動計画策定を義務付けるべきではないか。 その際、行動計画策定に関する負担を軽減しつつ、効果的な計画策定が可能 となるよう、例えば、当該義務付けの施行について十分な準備期間を確保する ことや、行動計画策定・公表方法の簡素効率化、策定プロセスへの手厚いサポ ートなどの配慮をすることとしてはどうか。
A 状況把握→各社の共通の課題となる4つの基礎項目について状況 把握・課題分析を行い、その結果を踏まえて任意項目の状況把握・課題分析を行う仕組みが指針等で示されていることから、既に企業の実態に応じた適切な 状況把握ができていると考えられる。
B 行動計画を策定する際に設定する数値目標について、各企業の状況に応じた 自主的な判断を尊重しつつ、女性活躍推進法を踏まえた取組がより一層進むよ う、複数の項目を設定することとしてはどうか。その際、状況把握項目を次の @)及びA)に区分し、原則として当該区分毎に、項目以上を選択して関連 する数値目標を設定することが考えられるのではないか。
@)「職業生活に関する機会の提供」に関する項目
A)「職業生活と家庭生活の両立」に関する項目

(2) 情報公表
@ 情報公表について→各企業の女性活躍の取組を促すとともに、求職者の職業 選択に資するため、より多くの企業で情報公表が進むよう、101 人以上 300 人 以下の企業にも情報公表を義務付けるべきではないか。 その際、情報公表に関する負担を軽減できるよう、例えば、当該義務付けの 施行について十分な準備期間を確保することなどの配慮をすることとしては どうか。
A また、情報公表項目について、女性活躍推進法の基本原則を踏まえ、情報公 表項目を次の@)及びA)に区分し、当該区分毎に、1 項目以上を選択し公表 することを義務付けるべきではないか。
@)「職業生活に関する機会の提供」に関する項目
A)「職業生活と家庭生活の両立」に関する項目
また、情報公表項目として、既定の定量的な項目に加えて、人材育成や両立 支援等に関する「法定を上回る企業内制度」の概要も公表できることとしては どうか。

(3) えるぼし認定
@ インセンティブを強化し、企業における更なる取組を推進するため、「えるぼし認定」よりもさらに基準の高い認定制度として、「プラチナえるぼし(仮称)」 制度を創設することとしてはどうか。
A 「プラチナえるぼし(仮称)」制度については、企業における女性活躍推進の 取組が成熟していること等を認定基準にした上で、プラチナくるみん制度と同様に、認定を取得した企業については、行動計画の策定義務を免除する(ただし、取組状況の情報公表を求める)ことなどインセンティブを設けることしてはどうか。
B 現行のえるぼし認定の基準について、女性活躍の取組を積極的に進めている 企業がえるぼし認定を受けられるようにするため、採用の基準(男女の競争倍 率の基準)について女性労働者の割合に関する別の基準を検討するなど、必要 な見直しを行うこととしてはどうか。

(4) 履行確保
@ 求職者の職業選択に影響を与える情報公表義務違反や虚偽の情報公表に関して勧告に従わない企業については、企業名を公表できることとしてはどうか。
A 認定制度の信頼性を確保するため、100 人以下のえるぼし、プラチナえるぼし認定取得企業にも報告徴収を行えることとしてはどうか。


U.パワーハラスメント防止対策の強化
【総論】

・パワーハラスメントは相手の尊厳や人格を傷つける許されない行為であり、あってはならないもの。企業にとっても経営上の損失に繋がる。都道府県労働局における職場の「いじめ・嫌がらせ」の相談件数や、嫌がらせ、いじめ又は暴行を受けたことによる精神障害の労災認定件数が増加傾向となっている。職場のパワーハラスメント防止は喫緊の課題であり、現在、法的規制がない中で、対策を抜本的に強化することが社会的に求められている。
・職場のパワーハラスメントの防止のためには、企業の現場において確実に予防・解決に向けた措置を講じることが必要。その際、現場の労使が対応しやすくなるよう、職場のパワーハラスメントの定義や考え方、企業が講ずべき措置の具 体的内容を明確化していくことが必要。中小企業については、パワーハラスメントの防止に関するノウハウや専門知識が乏しいこと等から、その負担軽減に十分配慮し、支援を強化することが必要。なお、法律でパワーハラスメントを禁止することについては、民法等他の法令 との関係の整理や、違法となる行為の要件の明確化等の課題があることから、今回の見直しにおける状況の変化を踏まえつつ、その必要性も含めて中長期的に検 討することが必要ではないか。

【取組の内容】
(1) 職場におけるパワーハラスメントの定義
@ 職場におけるパワーハラスメントの定義について、「職場のパワーハラスメ ント防止対策についての検討会」報告書の概念を踏まえて、以下の3つの要素 を満たすものとしてはどうか。
(1) 優越的な関係に基づく
(2) 業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により
(3) 就業環境を害すること(身体的若しくは精神的な苦痛を与えること)
A 顧客や取引先等からの著しい迷惑行為については、職場のパワーハラスメン トに類するものとして、指針等で対応のために望ましい措置を周知・啓発する こととしてはどうか。

(2) 職場のパワーハラスメントの防止対策
@ 職場のパワーハラスメントを防止するため、事業主に対して職場のパワーハラスメントを防止するための雇用管理上の措置を講じることを法律で義務付けるべきではないか。
A 事業主に対して措置を義務付けるに当たっては、男女雇用機会均等法に基づ くセクシュアルハラスメント防止の指針の内容を参考としつつ、職場のパワー ハラスメントの定義や事業主が講ずべき措置の具体的内容等を示す指針を策 定すべきではないか。
B 男女雇用機会均等法に基づくセクシュアルハラスメント防止対策と同様に、職場のパワーハラスメントに関する紛争解決のための調停制度や、助言や指導等の履行確保のための措置について、併せて法律で規定すべきではないか。
C その際、中小企業はパワーハラスメントの防止に関するノウハウや専門知識 が乏しいこと等を踏まえ、例えば、コンサルティングの実施、相談窓口の設置、セミナーの開催、調停制度の周知等の支援を積極的に行うこととしてはどうか。

(3) 指針において示すべき事項
@ 当該指針において、特に以下の事項を示すべきではないか。
@)職場のパワーハラスメントの定義について
・ 3つの要素の具体的内容
・ 3つの要素を満たすものが職場のパワーハラスメントであること
・ 「職場」とは業務を遂行する場所を指すこと
・ 「優越的な関係」の考え方、具体例
・ 「業務上必要かつ相当な範囲」の考え方、具体例
・ 「就業環境を害すること(身体的若しくは精神的な苦痛を与えること)」 の考え方(「平均的な労働者の感じ方」を基準とすべきであることなど)、 具体例
・ 業務上の適正な範囲内の指導については職場のパワーハラスメントに当たらないこと
・ 職場のパワーハラスメントの典型的な類型、パワーハラスメントに該当 する例、該当しない例
A)事業主が講ずべき措置等の具体的内容について
・ 事業主における、職場におけるパワーハラスメントがあってはならない 旨の方針の明確化や、当該行為が確認された場合には厳正に対処する旨の 方針やその対処の内容についての就業規則等への規定、それらの周知・啓 発等の実施
・ 相談等に適切に対応するために必要な体制の整備(なお、本人が萎縮す るなどして訴えられない例もあることに留意すべきこと)
・ 事後の迅速、適切な対応 ・ 相談者・行為者等のプライバシーの保護等併せて講ずるべき措置
B)事業主が講ずることが望ましい取組
・ 職場のパワーハラスメント発生の要因を解消するための取組(コミュニ ケーションの円滑化、職場環境の改善等)
・ 顧客や取引先等からの著しい迷惑行為に関する取組

V.男女雇用機会均等法の見直し(セクシュアルハラスメント防止対策の実効性向上等)
【総論】

・セクシュアルハラスメントは許されない行為であり、あってはならないもの。 セクシュアルハラスメントを受けた労働者が相談を行い易くするとともに、二 次被害を防止するため、労働者がセクシュアルハラスメントに関する相談を行 ったことを理由として不利益取扱いが行われないよう徹底することが必要。
・社外の労働者からセクシュアルハラスメントを受けた場合や、社外の者に対 してセクシュアルハラスメントを行った場合の対応をより一層明確化し、取組 を徹底することが必要。 ・セクシュアルハラスメント防止対策の実効性向上に加え、男女雇用機会均等 法に沿った雇用管理の実現やポジティブ・アクションの推進に向けて、企業の 実効性ある取組を促すことが必要。
・セクシュアルハラスメントは許されない行為であるという趣旨を明確にする 観点から、法律でセクシュアルハラスメントを禁止すべきという意見がある一 方、そうした規定を設けることについては、民法等他の法令との関係の整理や 違法となる行為の要件の明確化等の課題があることから中長期的に検討するこ とが必要との意見がある中で、どのように考えるか。

【取組の内容】
(1) セクシュアルハラスメントの相談をしたことによる不利益取扱の禁止
@ 事業主から不利益な取扱を受けることを懸念して労働者がハラスメントに 関する相談を行うことを躊躇することがないよう、事業主に対し、労働者がこ れらの問題に関する相談を行ったことを理由とする解雇その他不利益な取扱いを禁止することを法律に規定すべきではないか。

(2) 社外の労働者に関するセクシュアルハラスメントの防止対策の強化
@ 以下の事項を指針等で明確化すべきではないか。
・ 社外の労働者や顧客等からセクシュアルハラスメントを受けた際の対応
・ 自社の労働者が社外の労働者に対してセクシュアルハラスメントを行わ ないよう配慮に努めること
・ 他社が行う事実関係の確認等の措置に協力するよう努めること

(3) 調停の出頭要求・意見聴取の対象者の拡大
@ 紛争調停委員会が必要を認めた場合には、関係当事者の同意の有無に関わらず、職場の同僚等も参考人として出頭要求・意見聴取が行えるよう、対象者を 拡大することとしてはどうか。

(4) 男女雇用機会均等法に沿った雇用管理の実現やポジティブ・アクションの推 進に向けた取組
@ 各企業における男女雇用機会均等法に沿った雇用管理の実現やポジティブ・ アクションの推進に関する実効性ある取組を促すため、現在通達で選任するよ う示している社内で当該業務を担当する労働者(男女雇用機会均等推進者)について、選任するよう努めることを法律に規定してはどうか。また、当該推進 者の役割に、女性活躍推進法に基づく行動計画策定や情報公表の取組の推進に ついても位置付けてはどうか。
A コース別雇用管理指針において、当該指針は総合職と一般職のみを対象に想 定したものではなく、無期転換した労働者についても、総合職や一般職とは異 なるコース等で雇用管理が行われるのであれば、当該コースも指針の対象に含 まれることを明確化することとしてはどうか。

次回はこの続き「参考資料1〜5」です。
第13回過労死等防止対策推進協議会 [2018年12月15日(Sat)]
第13回過労死等防止対策推進協議会(平成30年11月19日)
≪議題≫ ・平成 30 年版過労死等防止対策白書について
・平成 30 年度の取組状況・予定について
・平成 31 年度概算要求について
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209413.html
◎資料7−1「学校における働き方改革」の 推進状況について(文部科学省)
○教員勤務実態調査(平成28年度)の分析結果について(再掲ですがもう一度アップ)
(長時間勤務にならないような方策を講ずるための調査)

・教諭の平均的な勤務の状況:分析@教諭個人や学校に着目した場合の学内勤務時間に影響を及ぼす要素→(i)教諭の学内勤務時間の学校間(勤務校)でのばらつき、(A)教諭の勤務時間に影響を及ぼす属性、勤務環境、校務分掌等((個人単位での分析)、(B)教諭の勤務時間に影響を及ぼす学校の取組等(学校単位での分析)、(C)教諭によって勤務時間の個人差が大きい業務。
分析A 平成18年度の勤務実態調査に比べて学内勤務時間が増加した理由→若年教員の増加、総授業時数の増加、中学校における部活動時間の増加。分析B コピー機等の校内インフラの整備は学内勤務時間を縮減 →小・中学校ともに、「コピー機」「印刷機」「実物投影機」の整備が進んでいる(1台あたりの教員数が少 ない)学校ほど教諭(主幹教諭・指導教諭を含む)の学内勤務時間(平日)が短い傾向。

○新学習指導要領の円滑な実施と学校における働き方改革のための環境整備 【2019年度概算要求】→T. 学校指導・運営体制の効果的な強化・充実、U. 教員以外の専門スタッフ・外部人材の活用、V. 学校が担うべき業務の効率化及び精選。

○(参考資料)学校における働き方改革に関する緊急対策の策定並びに学校における業務改善及び勤務時間管理等に係る 取組の徹底について(平成30年2月9日付 事務次官通知)【概要】
→文部科学省として取り組む「学校における働き方改革に関する緊急対策」について周知するとともに、 学校における働き方を見直し,限られた時間の中で教師の専門性を生かしつつ,授業や授業準備,研修の時間 や,児童生徒と向き合うための時間を十分確保し,教師が自らの人間性を高め,児童生徒に対して効果的な教育活動を行うため,各教育委員会等における取組(中教審「中間まとめ」で取り組むべきとされた方策)の徹底 を呼びかけるもの。
1.学校における業務改善について
(1)業務の役割分担・適正化のために教育委員会が取り組むべき方策について→@〜L
(2)個別業務の役割分担及び適正化について→基本的には学校以外が担うべき業務(@〜C) 学校の業務だが必ずしも教師が担う必要のない業務(D〜G) 教師の業務だが負担軽減が可能な業務(H〜M)
(3)学校が作成する計画等及び学校の組織運営に関する見直しについて

○教育委員会における学校の業務改善のための取組状況調査→文部科学省では、昨年12月に「学校における働き方改革に関する緊急対策」を取りまとめ、本年2月に、各教育委員会に対して緊急対策を周知するとともに、学校における業務改善や勤務時間管理等に係る取組の徹底を依頼し、各教育委員会における学校の業務改善のための取組状況について、定期的なフォローアップを行っていくこととしている。(すべての教育委員会1,786)
URL → http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/uneishien/detail/1407520.htm
・結果概要@ 所管の学校に対して業務改善方針や計画を策定している教育委員会数→所管の学校に対して業務改善方針や計画を策定している教育委員会は、都道府県43(91.5%)、政令市17(85.0%)、市区町村358(20.8%)となっており、それぞれ昨年度と比べて増加しているが、市区町村での取組を一層推進する必要がある。
・結果概要A 事務職員の校務運営への参画の推進→「学校事務の共同実施を実施している」と回答した教育委員会は、都道府県18(38.3%)、政令市14 (70.0%)、市区町村1,096(63.8%)。 「庶務事務システムを導入している」と回答した教育委員会について、都道府県や政令市はともに6割程度、 市区町村は2割程度。「標準職務等において、企画委員会等への参加等、校務運営へ主体的に参画するよう示している。」と回答した教育委員会は、都道府県15(31.9%)、政令市11(55.0%)、市区町村312(18.2%)となっており、今後国が示す事務職員の標準職務例も踏まえて取組を促進する必要がある。
・結果概要B 調査・統計等への回答等に係る負担軽減の取組→「教育委員会による学校への調査・照会について、それぞれの調査の対象(悉皆/抽出)・頻度・時期・内容・様式等を精査し ている。」と回答した教育委員会は、都道府県47(100%)、政令市19(95.0%)、市区町村1,088(63.3%)、多くの 教育委員会で取組が行われている。「教育委員会による学校への調査・照会について、調査の一元化等により回数を削減した。」と回答した教育委員会は、都道府県35(74.5%)・政令市16(80.0%)と比較的多い一方で、市区町村は431(25.1%)にとどまっている。「域内共通ネットワーク型の校務支援システムを構築し、当該システムから教育委員会が情報を取得することによって調査回数を削減している。」と回答した教育委員会は、都道府県8(17.0%)、政令市6(30.0%)、市区町村241(14.0%)。
・結果概要C 部活動に係る負担軽減の取組について→「部活動指導員をはじめとした外部人材の参画を図っている。」と回答した教育委員会は、都道府県45(95.7%)・政令市18(90.0%)・市区町村1,026(59.7%)、多くの教育委員会で取組が行われている。「部活動の適切な活動時間や休養日について、『運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン(平成 30年3月・スポーツ庁)』に則った基準を設定している。」と回答した教育委員会は、都道府県27(57.4%)、政 令市14(70.0%)、市区町村は865(50.3%)となっている。
・結果概要D 授業準備に係る負担軽減の取組→「サポートスタッフの参画を図っている。」と回答した教育委員会は、都道府県18(38.3%)、政令市18 (90.0%)、市区町村564(32.8%)と政令市の取組が特に多い状況。
・結果概要E 勤務時間管理や適正な勤務時間の設定に向けて所管の学校に対して取り組んでいる内容→「通常の勤務時間以外の時間帯に「超勤4項目※」以外の業務を命ずる場合は、正規の勤務時間の割り振りを適正に行うなどの措置を講じている。」と回答した教育委員会は、都道府県35(74.5%)、政令市14(70.0%)、市区町村は776(45.1%)。「学校閉庁日を設定している。」と回答した教育委員会は、都道府県19(40.4%)、政令市19(95.0%)、市区町村は1,039 (60.4%)。「勤務時間外における保護者や外部からの問合せ等に備えた留守番電話の設置や、メールによる連絡対応の体制を整備し ている。」と回答した教育委員会は、都道府県9(19.1%)、政令市7(35.0%)、市区町村は201(11.7%)となっている。
・結果概要F 教師の勤務時間管理の方法→「ICTの活用やタイムカードなどにより、勤務時間を客観的に把握している。」と回答した教育委員会は、都 道府県18(38.3%)、政令市9(45.0%)、市区町村は696(40.5%)となっており、それぞれ昨年度と比べ増加し ている。


◎資料7−2 新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための 学校における働き方改革に関する総合的な方策について(答申骨子案)
○以下の1〜8までの「学校における働き方改革特別部会」の答申案です。→(諮問概要)は下記の◆になります。
1.学校における働き方改革の目的
2.学校における働き方改革の実現に向けた方向性
3.勤務時間管理の徹底と勤務時間・健康管理を意識した働き方の促進
4.学校及び教師が担う業務の明確化・適正化
5.学校の組織運営体制の在り方
6.教師の勤務の在り方を踏まえた勤務時間制度
7.学校における働き方改革の実現に向けた環境整備
8.学校における働き方改革の確実な実施とフォローアップ等

◆学校における働き方改革特別部会(第20回) 配付資料
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/079/siryo/1411603.htm
◆新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の 構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(諮問概要)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/079/siryo/__icsFiles/afieldfile/2018/12/06/1411603_4.pdf


◎資料8 過労死等防止対策の推進(平成 31 年度概算要求の概要)
過労死等防止対策推進法(平成26年法律第100号)および過労死等の防止のための 対策に関する大綱(平成30年7月24日閣議決定)に基づき、過労死等に関する調査研 究等、啓発、相談体制の整備等、民間団体の活動に対する支援など、過労死等防止 対策の一層の推進を図る。 平成31年度要求額 272.1(155.5)億円
○調査研究等       3.6(3.1)億円
○啓発        214.3(102.0)億円
○相談体制の整備等   52.7(49.0)億円


◎参考資料 過労死等防止対策推進協議会委員名簿(平成 30 年 11 月 1 日現在)
(専門家委員)  →8名。
(当事者代表委員)→4名。
(労働者代表委員)→4名。
(使用者代表委員)→4名。

次回は、「第11回労働政策審議会雇用環境・均等分科会」資料になります。
第13回過労死等防止対策推進協議会 [2018年12月14日(Fri)]
第13回過労死等防止対策推進協議会(平成30年11月19日)
≪議題≫ ・平成 30 年版過労死等防止対策白書について
・平成 30 年度の取組状況・予定について
・平成 31 年度概算要求について
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209413.html
◎資料3 厚生労働省における平成 30 年度の過労死等の防止対策の実施状況
ー 平成30年度の主な取組 ー
○「過労死等の防止のための対策に関する大綱」の見直し

・大綱の変更を閣議決定・公表(平成30年7月24日)。閣議決定と同日付け、自治体等関係機関へ通知→都道府県労働局⾧、都道府県知事、 指定都市市⾧ ・ 都道府県・指定都市人事委員会事務局⾧ ・ 都道府県・指定都市教育委員会
・労使団体等の協力を得て、セミナー等で周知 そのほか、HP等にも掲載し周知

○11月の過労死等防止啓発月間における取組事項@A
1.国民への周知・啓発→(1)過労死等防止対策推進シンポジウム 過労死等の防止のための活動を行う民間団体と連携して、11月を中心に47都道府県で計48回開催 【専用HP】https://www.p-unique.co.jp/karoushiboushisympo/  (2)ポスター掲示、パンフレット・リーフレットの配布、新聞広告やWEB広告の掲載
2.過重労働解消キャンペーン→≪過重労働解消キャンペーン特設ページ≫ https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/roudoukijun/campaign.html
(4)無料の電話相談の実施→「過重労働解消相談ダイヤル」(無料)を全国一斉に実施し、⾧時間労働や過重労働、賃金不払 残業など労働条件全般にわたり、都道府県労働局の担当官が相談に対応 。実施日時 :平成30年11月4日(日)9:00〜17:00 フリーダイヤル:0120−794(なくしましょう)−713(長い残業) 相談件数 :501件(速報値)
5)過重労働解消のためのセミナーを開催 企業における自主的な過重労働防止対策を推進することを目的として、9月から11月を中心に 全国で計64回、「過重労働解消のためのセミナー」(参加無料)を実施 【専用HP】 http://partner.lec-jp.com/ti/overwork/

○労働基準監督行政における長時間労働削減対策の取組状況
1.⾧時間労働が行われている事業場に対する監督指導の徹底
2.過重労働解消キャンペーンの重点監督
3.監督指導・捜査体制の強化
4.新ガイドラインによる労働時間把握の徹底
5.企業名公表制度の創設・強化
6.情報の提供・収集体制の強化
7.取引の在り方や業界慣行に踏み込んだ取組等

○≪調査研究等@≫ 総合的な労働安全衛生研究 (労災疾病臨床研究:労働安全衛生総合研究所過労死等防止調査研究センター)
・(平成30年度の主な実施事項) 新たな大綱により重点業種・職種に追加された建設業及びメディア業界の分析を実施。 ⇒ 平成31年度に結果を公表予定
○≪調査研究等A≫労働・社会分野の調査・分析 (平成30年度事業委託先 みずほ情報総研(株))
・重点業種へのアンケート調査→建設業、メディア業界の各約4,000社。
○≪啓発≫大学・高等学校等の学生等への労働関係法令等に関する啓発の実施
・労働問題に関する有識者及び過労死された方の遺族を 講師として大学・高等学校等に派遣。→平成29年度実績:120回 、平成30年度:申込受理191回
○≪啓発≫年次有給休暇の取得促進
・10月を「年次有給休暇取得促進期間」に加え、夏季、年末年始等に集中的な広報を実施。
・地方自治体との協働による地域レベルでの年次有給 休暇の取得促進
○≪啓発≫商慣行・勤務環境等も踏まえた取組
・自動車運送業への取組→自動車運送業の働き方改革に関する関係省庁連絡会議、トラック輸送における取引環境・労働時間改善協議会及びトラック運送業の生産性向上協議会
・建設業への取組→・建設業の働き方改革に関する関係省庁連絡会議、建設業の働き方改革に関する協議会
・情報通信技術者の労働条件を向上させる取組→業界団体等と連携したIT業界の⾧時間労働対策事業
・医師の働き方改革に関する検討→医療界の参加の下で検討の場を設け、2年後を目途に規制の具体的な在り方、労働時間の短縮策等について検討し、結 論を得るとされた。これを踏まえ、平成29年8月より「医師の働き方改革に関する検討会」を定期的に開催し、平成 30年2月に「中間的な論点整理」と「医師の労働時間短縮に向けた緊急的な取組」をとりまとめ、周知を実施。平成30 年度末を目処に最終報告をとりまとめるべく検討を進めている。
・医療従事者の確保・定着に向けた勤務環境改善のための取組(医療関係部局と連携して実施)→1.医療機関に対する相談支援の実施、2.勤務環境改善に向けた調査研究、3.「勤務環境改善マネジメントシステム」の普及促進、4.医療分野の「雇用の質」データベースサイトの運営
○≪民間団体の活動に対する支援≫
・過労死遺児交流会の開催→過労死で親を亡くした遺児等を招請し、イベント等を通して心身のリフレッシュを図るほか、遺 児及びその保護者を対象とした相談等を行う交流会を開催。 <開催日>平成30年8月5日(日) <場 所>滋賀県


◎資料4 人事院における平成 30 年度の過労死等の防止対策の実施状況
○過労死等防止のための対策(人事院 職員福祉局)
→こころの健康づくり対策、パワー・ハラスメント防止対策、長時間労働の是正等、過労死等事案の分析、公務災害相談窓口の周知


◎資料5 内閣人事局における平成 30 年度の過労死等の防止対策の実施状況
T ワークライフバランス(WLB)の推進
→「国家公務員の女性活躍とワークライフバランス推進のための取組指針」等に基づく取組の推進、周知・ 啓発により、超過勤務の縮減、年次休暇の取得を促進、WLBを推進
@ WLB推進強化月間(7・8月)の実施、A 超過勤務の縮減と休暇取得促進、WLB推進のためのマネジメントの向上、
U 心身の健康の保持増進→ 国家公務員法(昭和22年法律第120号)第73条に基づく「国家公務員健康増進等基本計画」(平成3年3月20日内閣総 理大臣決定。平成28年3月2日最終改正)に沿って、管理職員等による健康マネジメントを推進
<公務員に対する周知・啓発等の実施><公務員に対する相談体制の整備等>


◎資料6 総務省における平成 30 年度の過労死等の防止対策の実施状況
○地方公共団体における時間外勤務縮減の取組
労働時間の適正な把握及び時間外勤務縮減への要請

1 労働時間の適正な把握について
2 時間外勤務縮減等の取組について
3 地方公共団体の人事担当課⾧等が出席する各種全国会議等において要請(平成29年度以降)
○女性活躍・働き方改革推進協議会の取組→女性活躍・働き方改革推進協議会→地方公共団体と総務省の女性職員活躍・働き方改革の担当者が、各団体に共通する課題の解決に向けた具体的・ 実践的な取組手法について意見交換・情報交換を行う場を平成29年度より設置。平成30年度も引き続き実施中。
○地方公務員における女性活躍・働き方改革推進のためのガイドブック→地方公共団体における女性活躍・働き方改革の推進を支援することを目的として策定。@ 女性活躍・働き方改革の推進が求められる背景及び現状と課題を掲載。A 取組の進め方及び各施策ごとの取組内容やポイント、手順、 留意点等を説明し、先進的な地方公共団体の取組事例も掲載。
○地方公共団体における「ゆう活」の取組
・平成29年における「ゆう活」実施の要請等→平成29年の実施結果あり。
・平成30年における「ゆう活」実施の要請等→平成30年の実施結果参照。
○「時間外勤務縮減等に向けた取組の一層の推進及び平成29年の「ゆう活(夏の生活スタイル 変革)」の実施について」の概要 (平成29年4月28日付け総務省自治行政局公務員部⾧通知)→⾧時間労働の是正を始めとする働き方改革は、官民や国地方を問わず、我が国の重要な政策課題。働き方改革について地域社会をリードする役割をご認識いただき、時間外勤務縮減等に向けた取組を一層推進していただきたい。「ゆう活」や「ゆう活」の趣旨に即した取組を未実施の団体にあっては、地域の実情に即しつつ、まずは実践していただきたい。
○「平成30年度の「ゆう活(夏の生活スタイル変革)」の実施について」の概要 (平成30年4月27日付け総務省自治行政局公務員部⾧通知)→「ゆう活」を契機とする職員の時間外勤務縮減及び年次休暇の取得促進。職員の心身の健康維持について。
○地方公務員の過労死等をめぐる調査・分析の取組
・地方公務員の過労死等調査分析→平成28年度に公務上認定事案に関する調査研究事業(事業費:631万円)を実施し、公務災害として認定された 事案についてのデータベース等を構築。平成29年度以降も引き続き調査研究事業を実施。

○地方公共団体における安全衛生体制の整備状況・ストレスチェックの実施状況
・安全衛生体制の整備状況→都道府県へ未だに整備等がされていない市区町村等に対して助言を要請 (H29.12.26 安全厚生推進室⾧通知)
・ストレスチェックの実施状況→50人未満の事業場を含め、全ての職員にストレスチェックを実施するよう依頼。平成28年度地方公共団体におけるストレスチェック制度の実施状況があります。
○地方公務員に対する講義・研修→(1)平成29年度 総務省自治大学校における講義 (平成30年度も引き続き実施中) 「メンタルヘルスにおけるリーダーシップ」、「女性が活躍する社会づくり」、「女性活躍推進と働き方改革」、「ワークライフバランス」、(2)地方公務員安全衛生推進協会におけるメンタルヘルス・マネジメント実践研修会(平成29年度 (実績))・平成30年度 (予定)あり。

○地方公務員に対する相談の取組→(1)苦情・相談窓口について、(2)メンタルヘルス相談について、(3)地方公務員災害補償に係る相談について。→委細P11へ。

次回は、続き「資料7−1「学校における働き方改革」の推進状況について」資料からです。
第13回過労死等防止対策推進協議会 [2018年12月13日(Thu)]
第13回過労死等防止対策推進協議会(平成30年11月19日)
≪議題≫ ・平成 30 年版過労死等防止対策白書について
・平成 30 年度の取組状況・予定について
・平成 31 年度概算要求について
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209413.html
◎資料1 過労死等防止対策白書(概要) 過労死等防止対策白書(本文) ‥‥机上配布
(以前に掲載していますので新しく目に止まったところを記載)
○第1章 労働時間やメンタルヘルス対策等の状況
1 労働時間等の状況→以下大綱の目標↓↓
・週労働時間60時間以上の雇用者の割合を5%以下(2020年まで)
・年次有給休暇取得率を70%以上(2020年まで)
・勤務間インターバル制度について、労働者30人以上の企業のうち @「制度を知らない」と回答する企業比率20パーセント未満 A制度の導入企業割合を10%以上 (2020年まで)
2 職場におけるメンタルヘルス対策の状況→以下大綱の目標↓↓
・メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上(2022年まで)
・仕事上の不安、悩み又はストレスについて、職場に 事業場外資源を含めた相談先がある労働者の割合を 90%以上(2022年まで)
・ストレスチェック結果を集団分析し、その結果を活用した事業場割合を60%以上(2022年まで)
○第5章 過労死等の防止のための対策の実施状況→長時間労働の削減に向けた取組の徹底、過重労働による健康障害の防止対策、メンタルヘルス対策、ハラスメント防止対策。
○第5章 第3節 啓発→国民に向けた周知・啓発の実施、大学・高等学校等の学生等への労働関係法令等に関する啓発の実施、長時間労働の削減のための周知・啓発の実施、過重労働による健康障害の防止に関する周知・啓発の実施、働き方の見直しに向けた企業への働きかけの実施及び年次有給休暇の取得促進、メンタルヘルス対策に関する周知・啓発の実施、職場のハラスメントの予防・解決のための周知・啓発の実施、商慣行・勤務環境等を踏まえた取組の推進(トラック運送業、教職員、医療従事者、情報通信業、建設業)、公務員に対する周知・啓発等の実施、
○第5章 過労死等の防止のための対策の実施状況
・第4節 相談体制の整備等→労働条件や健康管理に関する相談窓口の設置、産業医等相談に応じる者に対する研修の実施、労働衛生・人事労務関係者等に対する研修の実施、公務員に対する相談体制の整備等、
・第5節 民間団体の活動に対する支援→過労死等防止対策推進シンポジウムの開催、過労死遺児交流会の開催(「全国過労死を考える家族の会」と連携しながら、過労死で親を亡くした遺児等を招請し、イベ ントを通して心身のリフレッシュを図るほか、遺児及びその保護者を対象とした相談等を行う交流会を開催した。→全国の過労死遺族と親たちが長野県の白樺湖池の平高原で交流 〜過労死遺児交流会(かいじゅうの会)〜P33)


◎資料2 「過労死等防止対策推進法」及び「過労死等の防止のための対策に関する大綱」に基づく施策の実施状況(平成 27 年度〜平成 29 年度)
(本資料は、平成27年7月策定された旧大綱の「第4 国が取り組む重点対策」に盛り込まれた内容等について、 平成27年度〜平成29年度までに取り組んだ施策の実施状況をとりまとめたもの。)
1 調査研究等
(1)過労死等事案の分析
(2)疫学研究等
(3)過労死等の労働・社会分野の調査・分析→ B自営業者、会社役員も含め、また、過労死等が多く発生しているとの指摘がある自動車運転従事者、教職員、IT産業、外食産業、医療等について 掘り下げた調査研究を行う。→(平成29年度)重点5業種のうち、教職員、IT産業、医療に対してアンケート調査を実施。 →平成30年版白書に掲載。
(4)結果の発信→A厚生労働省における過労死等防止対策に係る専用HP http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000053725.html B過労死等防止調査研究センターにおける情報発信 http://www.jniosh.johas.go.jp/groups/overwork.html

2 啓発等 (実績値を見てみると3年間で29年度が増えている)
(1)国民に向けた周知・啓発の実施
(2)大学・高等学校等における労働条件に関する啓発の実施
(3)長時間労働の削減のための周知・啓発の実施
(4)過重労働による健康障害の防止に関する周知・啓発の実施
(5)「働き方」の見直しに向けた企業への働きかけの実施及び年次有給休暇の取得促進
(6)メンタルヘルスケアに関する周知・啓発の実施
(7)職場のパワーハラスメントの予防・解決のための周知・啓発の実施
(8)商慣行等も踏まえた取組の推進
(9)公務員に対する周知・啓発の実施
3 相談体制の整備等
(1)労働条件や健康管理に関する相談窓口の設置
(2)産業医等相談に応じる者に対する研修の実施
(3)労働衛生・人事労務関係者等に対する研修の実施
(4)公務員に対する相談体制の整備等
4 民間団体の活動に対する支援
(1)過労死等防止対策推進シンポジウムの開催
(2)シンポジウム以外の活動に対する支援
(3)民間団体の活動の周知
5 地方公共団体

○政府における取組
1 「過労死等ゼロ」緊急対策
→C36協定未締結事業場に対する監督指導の徹底(平成28年度第4四半期に実施) 【実績】平成29年1〜3月:15,413事業場において、労働基準法第32条等の労働時間関係の違反が認められた 5,915事業場の36協定未締結事業場に対し、是正指導。B労働基準法等の法令違反で公表した事案のホームページへの掲載。
2 働き方改革実行計画
・(平成29年度) 労働政策審議会において、働き方改革実行計画を踏まえた議論が行われ、時間外労働の上限規制の導入を盛り込んだ法 律案要綱について、9月15日に「おおむね妥当と認める」との答申。
・(平成29年度) 「職場のパワーハラスメント防止対策についての検討会」において、実効性のある職場のパワーハラスメント防止対策につ いて検討。平成30年3月に検討会報告書をとりまとめた。
・(平成29年度) 勤務間インターバル制度普及促進のための有識者検討会において実態把握、導入促進を図るための方策などを検討。
3 自殺総合対策大綱
・自殺対策基本法の改正(平成28年4月1日施行)。 ※都道府県・市町村への自殺対策計画の策定を義務づけ(第13条)、心の健康の保持に係る教育及び啓発の推進並びに相談体制の整備、事業主、学校の教職員等に対する国民の心の健康の保持に関する研修の機会の確保(第17条)の規定を追加。
・自殺総合対策大綱を閣議決定(平成29年7月25日)。「勤務問題による自殺対策の更なる推進」を盛り込む。

次回は、「資料3 厚生労働省における平成 30 年度の過労死等の防止対策の実施状況」からです。