CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
« 2018年11月 | Main | 2019年01月»
<< 2018年12月 >>
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
最新記事
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
日別アーカイブ
第5回困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 [2018年12月18日(Tue)]
第5回困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会(平成30年11月26日開催)
《主な議題》「困難な問題を抱える女性への支援のあり方について(中間的な論点の整理)」
https://www.mhlw.go.jp/content/11920000/000407358.pdf
◎資料1 今後議論する論点について(案)
○売春防止法を根拠とする婦人保護事業の見直しでは
→平成 24 年度に厚生労働省の研究事業の一環「婦人保護事業等の課題に関する検討会」で一定の検討と論点整理がなされ、結果「婦人相談所ガイドライン」や「婦人相談員相談・支援指針」の策定、婦人保護事業に関する研修カリキュラムの作成等の運用面における改善の取り組みが行われてきた。
○しかしながら、平成 29 年度に厚生労働省が行った「婦人保護事業等における支援実態等に関する調査研究」結果→相談員の専門性、スキル向上等のソーシャルワーク実践に関わる課題や、専門職配置の脆弱さ、婦人保護施設へのつながりにくさ等の制度的課題、自立支援の概念や市区町村の役割の不在等の根拠法に端を発する課題等が考察され、婦人保護事業が対象としている女性の年齢層は幅広く、主訴こそ「夫等からの暴力」が大半を占めるものの、主訴にかかわらず、精神・知的障害や妊産婦、外国籍などの属性、被虐待経験、性暴力被害などの背景を複合的に抱えていることによる、支援の困難さの実態が調査結果から改めて浮き彫りとなった。
○さらに、近年社会問題化しているAV出演強要、JKビジネス問題や 10 代の女性への支援といった、これまで婦人保護事業の対象として想定されなかった新たな課題も表出しており、これら若年女性への支援を婦人保護事業がどう担っていくのかは欠かすことのできない検討課題である。
○これらのことを踏まえ、今後、従来の婦人保護事業の枠組みの見直しはもとより、若年女性に対する支援のあり方など今日的な社会課題への対応も含めて、困難な問題を抱える女性に対する支援のあり方について、具体的には以下に掲げる事項について 議論を深める。
○なお、制度の見直しを含めた議論を具体的に進めていく中において、通知等の改正や予算の要求を通じて対応可能な事項があれば、本検討会の議論を踏まえ、厚生労働省において、先んじての対応を行うことを検討すべきである。

1.対象となる女性の範囲とニーズに対応した支援について
(1)対象となる女性の範囲について
<課題>
売春防止法における「要保護女子」の規定があるが、通知により対象を拡大してきた現状があり、法律の規定が実態に合っていないとの指摘、近年の社会の変化等により、支援の対象とすべき女性の範囲は広がり、より多様化・複雑化しているとの指摘がある。
<主な検討対象> 支援の対象とすべき女性の範囲の基本的な考え方を明確化、対象となる女性の具体的な像について、その定義を含め、実態やあるべき姿に即した見直しを検討、 また、現行通知上で、対象女性について「他法他施策優先」と規定していることが、婦人保護事業の支援につながらない要因の一つとの指摘、当該規定のあり方について検討する。
<具体的な検討事項>
➢ 支援の対象とすべき女性の範囲の基本的な考え方
➢ 対象となる女性の具体的な像
➢ 「他法他施策優先」の規定のあり方 等
(主な意見)
→DV防止法の改正に合わせて業務内容が見直されることなく、次々と発出される通知により単に業務が加えられているのが現状。このことが全国の婦人相談所が配偶者暴力相談支援センターの役割に重きを置かれていることの背景にある。売春をした女性が結婚してDV被害者になることもあり、その逆もある。その時々の主訴によって要保護女子と暴力被害女 性とに分けていて、一人の女性として一貫した支援ということが現行の婦人保護事業実施要領の中では掲げられていない。対象とする女性は、それぞれの法律の項目を挙げるような形ではなく、緊急の保護又は自立の援助を必要とする女性及びその者の監護する児童ということで、そのときの背景がどのようなことであっても、その時々の保護の必要性や支援の内容に焦点を当てた支援というのが、対象女性というふうに考えていいのではないか。
○ 包括的な定義は、対象は困難な問題を抱えるすべての女性とし、その人権を擁護し、一人ひとりの問題に関して総合的な社会支援を行うとしてはどうか。具体的な定義については、あらゆる暴力の被害者、日常生活を営む上での困難な問題を抱える女性を範囲として、生活上の 様々な困難を抱えた女性やその子どもたちの一人ひとりの事情に合わせ、再出発のために社会資源をコーディネートし、問題解決及び女性の自己決定権を支える等の支援を行うとしてはどうか。
○ 他法他施策優先については削除すべき。より柔軟に関係機関との連携を図り、年齢や管轄で区切ることのない一貫した支援のあり方が必要。支援の現場では、要保護女子ということではなく、性的被害を中核として侵害を受けたすべての女性を対象にしている。困難を抱える女性とは何なのかということを明確にするべき。

(2)困難な問題を抱える女性のニーズに対応した支援について
<課題>
調査結果→対象となる女性の年齢は多岐にわたり、複合的な課題を抱えていることが確認、若年女性や障害者、高齢者、外国籍等の対象者の属性に即した支援課題が指摘。特に、婦人保護事業に つながりにくいとされる若年女性への支援のあり方は被害の未然防止の観点からも欠かすことのできない検討課題。児童を同伴する女性とその同伴児童への支援、性暴力被害を受けた女性に対する支援→心理的ケアや法的 支援などの専門的支援の重要性について、障害者、高齢者など何らかの配慮が必要な者→婦人相談所、婦人保護施設の環境・設備上の課題などについても指摘。 さらに、婦人相談員、婦人保護施設職員のソーシャルワーク技術や関連分野に関する知識の向上のための研修、スーパービジョンのあり方についても重要な課題。 このほか、婦人保護事業の実施では、支援の地域差、ローカル・ルールによる事業の相違について、従来から指摘がされている。
<主な検討対象> 複合的な課題を抱える多様な女性への支援のあり方の基本的な考え方について、明らかにする。 その上で、対象者の様々な属性に応じた支援のあり方について具体的に検討。 この中では、若年女性への支援に関して多く指摘されている課題(一時保護における通信機器の使用制限の問題、相談窓口 へのつながりにくさ等)についても検討する。 また、性暴力被害を受けた女性に対する支援→平成 29 年度に策定した支援プログラムの活用方策も含め、具体的な支援のあり方を検討する。 支援の地域差、ローカル・ルールの存在が指摘されている現状の中で、それぞれの地域における必要な支援体制の確保の進め方などについて、地方分権との関係も踏まえつつ、検討。
<具体的な検討事項>
➢ 複合的な課題を抱える多様な女性への支援のあり方の基本的な考え方
➢ 若年女性に対する支援のあり方(通信機器の使用制限の問題や相談窓口へのつながりにくさ等の課題を含む)
➢ 児童を同伴する女性とその同伴児童に対する支援のあり方
➢ 性暴力被害を受けた女性に対する支援のあり方➢ 障害者、高齢者、外国籍などの対象属性に即した支援のあり方
➢ ソーシャルワーク技術や知識向上のための研修、スーパービジョン ➢ それぞれの地域における必要な支援体制の確保の進め方 等
(主な意見)
○若年女性
→若年女性への性暴力が法の狭間に落ちており、本来は婦人保護事業が取り組むべき対象であるにもかかわらず取り残されている。20 歳未満の若年女性については、法律の狭間にあることが支援の困難さを増幅させており、通常の婦人相談員の資源やスキルでは対応が困難。若年女性については、抱える問題の内容によって狭間が解消されるような支援のあり方を検討すべき。特に性被害や性的搾取の被害に遭った少女たちは、精神的な不安を抱えながら生きているが、困難を抱えた少女たちが自ら公的な機関に助けを求めることは、かなり高いハードルがある。公的機関の問題として、開所時間や一時保護に至るまでの時間等の問題で、使いたいと思っても利用することを諦めてしま う少女たちが後を絶たないのではないか。もっと手前で、早期の段階で少女たちにつながって、もっとアウトリーチしていく 必要があり、ハードルを下げて、間口を広げて出会っていくことが大事。一時保護の同意が得られないということは、つまり使いたいと思われていないということであり、ルールや国の運営方針の 見直しが必要。売春防止法の枠の外にいる女の子たちは、相談窓口があってもたどり着けない子たちであり、気軽に立ち寄れる居場所づ くりが必要。若年女性の支援の課題として、婦人相談員の年齢が高く相談しづらい現状があるのではないか。また、実際の支援に当たっ ては、未成年の場合に保護者の同意がなければ自立に向けた支援が非常に困難という現実がある。若年女性への対応スキルの向上、児童虐待に適切に対応するための心理的ケアの充実が必要。例えば、一時保護所とは別の 場所で、別の支援方法によって保護することも必要ではないか。行政機関や警察署などに、若年女性に特化した問題に詳しい担当者の配置が必要。相談先が若年女性のニーズに合っておらず、つながっていない少女たちがたくさんいるという対策の不十分さがある。公的な機関が若年女性の課題をカバーしきれていないが、これは根拠法の想定と実態が違うというところがあるわけで、ある意味カバーしきれないのは必然的な問題である。児童福祉と女性支援のクロスするところで、必ずしも 18 歳以上 18 歳未満とスパッと切れないようなことが実はあって、 その中で争点になっていくのがリプロの問題、児童福祉が想定していない女性性の問題が出てきていて、逆に婦人保護事業 の場合は母親役割が登場して、16、17 歳の方々への本当に適切な支援にはなっていないという状況があぶり出されている。
○ 暴力の問題とリプロの問題というのは実は不可分の問題。必ずしもこれまできちんと論じられてこなかったが、現実には 15 とか 16 歳以上になると、性関係の問題や性関係があれば妊娠、出産の問題が不可避的に出てくる場合が多いというところをきちんと把握して、どういう支援が必要なのかということを考えていかないといけない。 ○ 公的な保護を求めない相談者に対しても、障害の診断やトラウマ治療の専門家などの医療につなぐサポートをしてもらえ たらいいと思う。若干非論理的な話をすると、援助交際のおそれという意味では売春のおそれがある。一方で、性被害のおそれも当然ある。違法行為の主体としての責任を問う意味でのおそれと、被害から保護するという意味でのおそれ。そこが重なっている 10 代の少女の、そのおそれをなくすことを優先すべきではないか。
○児童を同伴する女性とその同伴児童→同伴児童への対応が的確にできていない。特に心理的ケア、本人への心理判定が、子どもたちにも何とかしようということで、悪く言えば片手間になっている。同伴児童についても支援対象の主体として捉えるべき。本人や同伴児童への心理的ケアについては、母子の回復プログラム・並行プログラムのシステム化を提案したい。親子回復 プログラムについては、実績のある民間団体への委託事業として予算化してほしい。
○ 同伴児童の問題は婦人保護事業の大きな問題。一時保護に入り通学できない期間が1〜2か月に及ぶ場合もあり、学習権の 保障はどうなっているのか。
○性暴力被害 →性被害を受けて心と体が傷ついた人にとって、医療と心理的ケアは本質的に必要であり、これは連携ではなく内在的な機能として必要。今でも婦人相談所には判定ということで医療関係者が必要となっているが、判定だけではなくむしろケアということで医療及び心理的ケアが必要。性暴力被害者への支援については相談者に寄り添った支援をしているが、婦人相談員が二次受傷する場合も多いことから、 スーパーバイザーの体制が必要。性虐待や性被害を取り扱う専門的スキルが、女性支援に関わる人たちの中にも確実に必要であり、その被害に寄り添える思いを馳せる人が窓口にいないと二次被害を受けたりすることも現実。性虐待に対しての意識や取り組みがあまりにも日本では遅れていると感じる。妊娠は本人の問題とされてしまうところがあり、支援者もそこの知識経験が抜けている。女性支援を考えるうえで性教育をやっていかないと根本的な解決にはつながらない。ある意味命を大事にするからこそ、中絶する権利や中絶できることの選択肢が困難な状況にある人たちにもうちょっと何か支援が展開されてほしい。性被害のことは、本来であれば婦人保護事業が取り上げてこなければいけなかったが、やれてこなかった。本人への性暴力、子どもたちへの性虐待の実態を明らかにして、女性支援として取り上げるべきは、性被害・性搾取の問題 だろうと深く思う。
・性暴力被害者支援は必ずしも議論が十分でない。調査研究の成果をどう生かすのか。また、性暴力被害者支援に当たる際の視点の問題が重要。どういうスタンスで支援をするのかが非常に重要だと考えており、いろいろな領域の専門家がいるので、 ここで十分議論すべき。
○支援システム→婦人相談所はすべて配偶者暴力相談支援センターの看板を掲げている。DV被害者への支援は法律等で示されているため、そこに向けての支援は行いやすい。DV被害者とそうでない方の支援の中身は違う。同じ暴力でも、配偶者と親からでは支援措置やサービスが異なり非常にやりにくい。現場で日々起きている問題は、メンタルヘルスの安定が保てないことによることがすごく大きいと思う。精神科医、心理の人間が効率的にサポートしていくシステムをぜひ議論すべき。子どもの貧困の連鎖と同様、女性福祉においてもDVによる影響を克服し、連鎖を絶つための回復的支援の領域に力を入れていくことが必要。社会福祉の仕組み、考え方はこの 10 年で変わってきている。当事者中心の支援システムに、措置から権利の考え方へ変えていくべき。
・なぜ女性か。暴力から逃れて待っているのは生活苦、そして養育と女性と子どもの貧困。逃れた後の支援のシステムがない。 女性ゆえに予期せぬ妊娠、不安定な雇用、様々なことに対する女性が抱えている大きな問題、女性性の困難である。今回は若年女性の性暴力、性搾取の問題が非常に緊急性があり重要な問題なので集中的に議論されるべき。一方で、障害のある方、外国籍の方、高齢の方などに対する支援の問題も落ちないように議論していくべき。
・支援が届けられない女性や子どもに対して、どういう方法があるか、どうしていくかが婦人保護事業の最も大事な問題のひとつではないか。支援にたどり着けないのには3つの要因があると考える。@一時保護のハードルが高い、A他法他施策優先の運用、B集団生活やいろいろな規制によって本人の同意が得られない、その同意をどう捉えるか。一時保護にたどり着けないというところの要因分析を、もう少し深めて議論したほうがよい。婦人保護事業の従来型の支援のあり方を、もう一度考え直したほうがいい。収容型の施設支援のみの支援のあり方からの 脱却をもう考えないといけない段階にきている。安全を確保して一時保護をするが、今の売春防止法だとその後がないという感じで、一時保護の前段階の中間的な施設とか支援のあり方が必要ではないか。それから、ほとんど議論されていないのが継続的支援の問題。DV法でも婦人保護事業でも、継続的視点が必要だと問題提起されている。支援内容の点がまだ議論が不十分である。民間団体から学ぶことが非常に多いのではないかという視点が大事。居場所づくりや中間施設の話もあるが、婦人保護施設、中長期的な施設でも、若年者向けの施設が必要だろうと思う。対象女性が広がれば広がるほど、ニーズと支援は多様になるのは当然のことであり、保護、収容の程度も多様性がある。 どこか隠れたところにこっそりあるような婦人保護施設ではなく、秋葉原、渋谷、新宿などのど真ん中に、ちゃんとここに 逃げ込んでおいでというようなものがないと、人身取引や性搾取の被害者はなかなかそこまで行かない。そして一時的に入ったら、そこからどこか居場所を民間でも探すよというように受け皿を設け、入口を広く、受け皿を深くという、そういう 施策を提案していただくしかない。長年患者を拝見してきて、この人たちが果たして良くなるのか心配されている方は多いと思うが、過去 10 年 20 年ぐらい でかなり、やれる人は少ないという問題はあるが、いろいろなプログラムができてきて良くなっている。きっちり関わることができれば、相当数の人がもっといい人生を送れる水準まで、医療やメンタルの面でもきている。
○支援の専門性→これだけ複雑・複合的な課題を抱え、しかも暴力、性暴力を受けた女性たちに、支援に専門性があって当たり前。婦人保護施設の支援員は、専門職として広い視野と専門性の高い支援が求められ、現に精一杯そのことに対応している。 一人ひとりのステージにともに歩みを進めている。売春防止法にはない支援が求められている。
・職員の専門性を担保するためには、運用上の研修やスーパービジョンも重要だが、新たな仕組みを考えていく必要があるのではないか。支援に専門性が必要なことは共有されていると思うが、その専門性とは一体何なのか、専門性の吟味が必要。女性支援における専門性をもう少し深めていく必要がある。専門性に関しては、資格要件や経験、研修、民間登用などいろいろな方法 があると思うが、専門性を保障する仕組みとしてどういうものを作っていくかという議論も必要。専門性とはどういうことかということを踏まえつつ、それぞれの実施機関にきちんと専門職を配置していく。資格的なところも含めて考えていくべきで、今までにそういった専門職が置かれていないという問題がこの領域はあるので、そこについての検討を是非していかなければいけない。

次回もこの続き「2.各実施機関における役割や機能について」資料からです。

| 次へ