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平成30年度 第31回 関東甲信越静ブロックセミナー千葉大会 [2018年11月11日(Sun)]
平成30年度 第31回
関東甲信越静ブロックセミナー千葉大会(平成30年11月1〜2日)
「地域共生社会における福祉施設長には国家資格が必要ではないか。」
〜縦割り型から分野統合に向かう中での私たちに期待されるもの〜

http://www.dswi-sisetusi.gr.jp/block/pdf/block_30_kks_02.pdf

◎開会式後の基調報告(日本福祉施設士会々長・高橋紘 氏)
・(テーマ)期待される「福祉施設士」に!→一人ひとりの会員が研鑚を積み、実践力を高め、その成果を発信。置かれている地域のいわゆる「地域共生社会の実現」に寄与すること。→社会的認知を得、行政認定としての公的資格にふさわしい姿(会の行動原則野実践・見直し)→そして更に今後の人材確保・育成を目指した施設長の国家資格の法定化を要請する必要がある。(全社協の専門職員集団として後輩の育成を目指すことから)

◎講演@「我が事、丸ごと地域共生社会における福祉施設長の役割」
社会福祉法人 慈愛会 理事長 潮谷 義子 氏
・この社会の実現→位置付け・理念の実践の覚悟が問われ、社会的孤立に対し「見放さないメッセージを連携機関で確認」、自治会・ボランティア・地域住民・商店等、型にはまらない自由なサービス創出。行政と住民のパートナーシップ。住民主体の課題解決・包括的な相談支援体制等々。
・法人・施設長に求められる資格→知識・技術・資格を持つことは大切だが、それを使う人間性が問われ、「個」を生かし同時にダイバシティの推進、創造やイノベーション、地域住民からの信頼を得る必須条件(法人組織の体制強化・運営の透明性・公益活動の推進等)、ミッションの遂行など・・・・。
・最後に→哲学者カントの言葉(人間は教育によってだけ人間となることができる。しかも同じように教育された人間によって教育されるということである)。介護福祉士の「士」は一と七の合字→一を聞いて十を知る、才能のある人の意味。このほか「師」の由来やケースワークの祖と言われているリッチモンドの「告別の言葉」(真の社会進歩に向かって歩みを続けていきなさい、ということ)を朗読。    心にしみる講演でした。 

◎座談会 福祉施設士のあり方を巡って〜過去、現状、これから〜
≪コメンテーター≫(財)日本老人福祉財団理事長、日社大専門職大学院教授 田島誠一氏
≪発題者≫東京栄和会・平方俊雄、ほかにわ共和国・志賀俊紀、一粒会・花崎みさを氏

○福祉施設士のあり方を巡って       なぎさ和楽苑長 平方俊雄
・「振り返って」「現在の心境」「期待を込めて」の3つの柱立てから→施設マネジメント専門職として位置付けが重要。課題として国家資格に向けて全社協に要請を。

○「温故知新、継続と伝統、原点回帰」    ほかにわ共和国 理事長志賀俊紀 氏
・本会の起源から何を学ぶか、そして受講した感動とその所感あり。実践と理論展開が必要と主張。
・そして組織は今何を目指すのか→今岐路に立っていて、もがき苦しんでいる。今こと原点回帰。螺旋状の展開になり1つランク上となる。常々施設の発展は5年が区切り、4段階で20年が一人前。本会は40年なのでどのように成長したか議論の必要性が非常に大事、意見続出を期待したい。

○改めて福祉施設長に必要な資質と役割を考える (社福)一粒会 理事長 花崎みさを氏
・少子高齢化現象、ニーズの多様化・複雑化。社会福祉法人は社会現象の変化に常に対応する必要あり。日本福祉施設士会の課題(退会者・会員減少)は魅力ある研修や種別合同のイベントなどの実践、広報の工夫や拡大など積極的行動が大事。
・資格付与には厳しい検討が前提となるが、「国家資格」の道へのつながりが確認できれば質の高い福祉施設長の確保につながるとともに、福祉施設が地域の中に果たすべき役割の実践に大きく資することとなる。
≪コメンティター≫→3人の共通点は資格制度の再考。施設長の苦労は分かるが理事や理事長までその情報が届いているのかどうか。施設経営が一丸となっているかどうか。その他地域の信頼はどうか。「見える化」はどうか。今の時代は施設経営に関し地域からの応援も必要。


◎事例発表@ 福祉施設士の活動 (福)心友会 しいのみ園グループ
理事 中根慶太、福谷章子 氏
ホームページ→https://shinyuukai.jp/shiinomi/
・施設概要→障害者支援施設(H15スタート)、グループホーム、小学生による放課後等ディサービス、多機能型事業所(生活介護・就労継続支援B型)、福祉のまちづくり支援室あり。
・特徴→EPA(経済連携協定)を活用しフィリピン介護福祉候補生を受け入れ、今年は4名。過疎の地域に公益事業として「ふくろうカフェ」「フクロウ広場」で活性化。利用者さんの作品や農業生産物・シイタケなどの販売。福祉QCも導入されている。
・創立者の理念(親亡き後の対応策としての施設づくり)→法人スタッフがよく理解してリードしている。   公益事業への取組に感銘。


◎講演A増大する福祉ニーズに対する福祉施設士の役割
〜そのミッションについて考える〜      ルーテル学院大学 学長 市川 一宏氏
○福祉施設士が置かれている外部環境の変化
・日本福祉施設士会創設(昭和54年・1979年)→昭和51年に施設運営管理に欠かせない専門的な知識を習得し福祉施設長の質向上を図ることを目的に、第1回「福祉施設士講習会」開催。その前年昭和50年(1975年)全社協福祉専門職小委員会が取りまとめた「社会福祉施設長など職員の資質向上策について」で「適正な運営を図るべき施設長など幹部職員は専門知識を習得することは急務」問題意識が示され、その場として講座が企画。その講座でただ1度の学びでは十分ではなく継続的な学びが必要として日本福祉施設士会が発足。
・以来1970年代の動向→「社会福祉施設緊急整備5カ年事業」スタート。施設の生活水準の改善の潮流始まる(収容の場から生活の場へなど)。老人施設にディサービス。在宅福祉サービスも。コミニティケアの中に収容ケアと在宅ケアの包括するものなど国や全社協からの通知も発展の連続性を強調している。
・1980年代から近代→社会福祉士・介護福祉士の専門職化。8法改正、バリアフリーの展開、社会福祉法は地域福祉概念・契約の明記。権利保障(地域福祉権利擁護事業)。生活困窮者自立支援制度の理念。地域包括ケアシステムの構築について、地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法棟の一部を改正する法律案のポイント。地域共生社会の実現に向けた取り組みの推進。→流れを説明。
・2016年7月厚労省は『地域包括ケアの深化・地域共生社会の実現』→「女性も男性も、お年寄りも若者も、失敗を経験した人も、障害や難病のある人も、・・・・・全員参加型の社会」一億層活躍の実現を目指したもの。→地域づくりとして、住民主体の課題解決の体制づくり、市町村による相談支援体制の整備、地域づくりの総合化・包括化、地域福祉計画の充実・各種計画の総合化・包括化としている。
・「丸ごと」→サービス人材の丸ごと化として、相談者本人のみならず育児、介護、生涯、貧困など相談者が属する世帯全体の複雑化したニーズを的確にとらえ、分野別の相談支援体制と連動して対応する体制を提案している。
・社会福祉法改正、第106条の3→包括的な支援体制の整備(我が事、丸ごとの市町村整備)
≪↑上記の問題意識≫→「縦割りの弊害、制度が追い付いていけない」「つながり、育て・育ち、分かち合いの脆弱化」「社会的孤立・排除の増加。社会的マイノリティは自己肯定感を持てない人々が地域では見えない」「支え手と受け手の壁は?」「地域の継続自体が問われている。」
○福祉施設士が求められていること、福祉ニーズの多様化・深刻化に対応
・人口減少と過疎高齢化。貧困(非正規雇用や失業から経済的困難の連鎖、児童虐待)。孤立死・虐待・非行・自殺など複雑に絡み合っている社会。
・虐待の恐れのある要因→保護者側の要因(望まぬ妊娠や10代の妊娠、被虐待経験、薬物依存など)、子どもの側のリスク(未熟児、障害児、育てにくさを持っている子どもなど)。
・閉じこもりの要因→身体的・心理的(不安など)・社会環境的(孤立など)要因
≪↑上記の問題意識≫→「縦割りの弊害、制度が追い付いていけない」「つながり、育て・育ち、分かち合いの脆弱化」「社会的孤立・排除の増加。社会的マイノリティは自己肯定感を持てない人々が地域では見えない」「支え手と受け手の壁は?」「地域の継続自体が問われている。」
○福祉施設士会への期待
・福祉施設士行動原則→6つの姿勢と12の行動は十分説得力あり。
・経営協や他の団体・組織と比較して、本会の一丸となった「強み」は何か。
・次に「ドラッカー財団セルフアセスメント・ツール」を紹介・5つの質問→ミッションは何か、顧客はだれか、彼らは何を価値ありとしているか、我々は何を成果ありとしているか、何をするか(行動計画作成)、というマネジメント手法。組織の存在理由では良いものにするためにミッションあり目的存在理由あり。ミッションは心の底から正しいと信ずるもの。→リーダーは組織メンバー全員がミッション(理念基本方針・目標)を理解し信条とすることを確実にすること。それに基づいた実践必要。もっとも意義あるものは何かを。
○リーダーの能力(LEADER)とは?↓↓
L=Listen 傾聴能力(相手の立場に立って聞ける)
E=Explain 説得能力(相手が分かる言葉で説得できる)
A=Assist 共感能力(相手の身になって支援できる)
D=Discuss 討議能力(納得し合えるまで十分に話し合える)
E=Evaluate評価能力(的確に評価できる)
R=Respond 遂行能力(期待されたことに応えられる)
・リーダーとしての絶対的な正解はない。状況において的確であるかが必要。

◎交流会(提唱の場)18:00〜20:00
・会場は京葉線・海浜幕張駅(東京駅から30分)のすぐ近く。ホテルスプリングス幕張。結婚式会場として使用する広々とした天井の高い会場に100名位の参加者でした。
・来賓としての、明日講師の「阿部史郎先生」、感銘深いお話をしてくれた「潮谷義子先生」、発題発表者3人に対するコメンティーター役を務めてくれた「田島誠一先生」、国家資格としての段階的施設士会のあり方を提示してくれた「高橋会長」。いずれも大変に有意義な会であったように思える。この企画の井本大会会長には感謝と敬意です。
・この交流会は一方で「提唱の場」とも伺っていたので、指名されたことをいいことに、酒宴の開放された場も加わって「高橋会長案の、段階的国家資格を目標とする主張」の支持を言ってしまった。後で振り返ったら「ズバリ」結論から言ってしまったので、言い方を軟らかい主張にすれば・・と恥じ言ったことを思い出している。
・しかし、口にはおおびらに出てきませんが、「温故知新」や「原点回帰」を聞いた時には、会員の皆さんは、困ったことの打開にはやはり「初心に帰る」、1段アップした会員の姿を考えたいものです。

次回は、セミナー2日目です。


◆開会式 主催者と来賓
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◆大会会長 井本義孝氏挨拶 
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◆日本福祉施設士会 高橋会長基調報告 
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◆講演@ 潮谷義子氏 
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◆座談会左コメンティーター田島氏、発題者:平方氏、志賀氏、花崎氏 013
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◆事例発表@しいのみ園グループ(中根慶太氏・福谷章子氏) 
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◆会場の風景 
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◆講演A 市川一宏氏(ルーテル学院大学学長) 
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◆交流会 026 031 032
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