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第14回新たな社会的養育の在り方に関する検討会 (参考資料4) 新たな社会的養育の在り方に関する検討会への意見・提言(全乳協より) [2017年06月26日(Mon)]
第14回新たな社会的養育の在り方に関する検討会(平成29年5月26日開催)
《主な議題》「施設の在り方に関する議論等」等
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000166124.html

◎(参考資料4) 新たな社会的養育の在り方に関する検討会への意見・提言(全乳協より)

○意見・提言の重要ポイント

1.改正児童福祉法にそって俯瞰する乳児院の基盤的な役割と専門機能
(基本構想)

・アタッチメント形成とファミリーソーシャルワークを主軸とする治療的養育機関(センター)をめざす。
・乳幼児とのアタッチメント形成 →胎生期・周産期から始まる不適切な養育体験による脳内神経基盤のダメージ、心身障がい、疾病・虚弱に及ぶマイナスからの出発を余儀なくされる乳幼児への基本的欲求充足過程における個別的・質的・時間的・空間的スペシャルケア機能を高めていく
・ファミリーソーシャルワーク →子どもにとって大切にしたいものは、親・家族である。親との関係性の喪失から回復をめざして、さまざまな養育体験や面会の構造化、親へのカウンセリング、心理臨床等を包括する子どもと親・家族の再建機能を果たす。

2.新たな社会的養育体系に資する乳児院の強化すべき専門機能
・「家庭養育」の支援〜児福法第 3 条の 2 の趣旨にそって、保護者支援(ファミリーソーシャルワークや家族の再統合支援)は重要課題であり、市町村支援拠点事業と協働して支援活動をはかっていく(0〜幼児期の養育過程学習の通所措置、一時保護等)。
・「家庭と同様の養育環境で継続的に養育」〜有形無形の里親支援の経験知を活かした包括的な里親支援事業の拡充と支援活動を強化していく。
・「家庭的養育環境」〜虐待を受けるなど重い発達課題を抱える乳幼児の入所生活施設として、生活のいとなみを基盤とする欲求充足過程の養育を、アタッチメント形成を基本してよりよい家庭的環境で実践し、乳幼児の治療的養育の専門施設をめざす

3.子どもの発達権保障の原理条文を根拠とする乳児院の制度改革
・24 時間 365 日を基本とする個別的な養育を保障する職員配置基準の改善(子ども1.3 対大人1 ➔ 子ども1対大人3の必要性)とともに、緊急一時保護、アセスメント強化、市町村拠点事業との連携、フォスタリングエージェンシーなど、幅広い総合支援を実現するためのセンター機能を構想して、大幅な職員体制の強化整備をはかる。
・アタッチメント形成とファミリーソーシャルワークを基軸とする治療的養育機能を担う専門職の質的量的な確保・拡充をはかる。

○意見・提言の説明
1.改正児童福祉法にそって俯瞰する乳児院の基盤的な役割と専門機能
(1) 基盤となる乳幼児の養育と親・家族への継続的な支援・援助→そのために、乳児院は乳幼児の生命を守るために保護し、その親・家族との分離を避け、乳幼児を親・家族のもとへ帰すために・・・。
(2)安定的、継続的なアタッチメントによる養育の実現→そのための、特定の養育者(職員)が個別の乳幼児を養育できる職員配置のさらなる拡充が必要
(3)専門ケアの拡充→今後、乳児院は子ども家庭福祉の専門機関(「乳幼児総合支援センター」仮称)をめざして努めます。
(4)家族の関係性の回復とファミリーソーシャルワークの強化→乳児院における専門職員の知識、技術、ノウハウやチーム養育の機能を活かし、親・家族への関与をはかり、そのための訪問支援、養育体験の提供、面会、他の親との交流、カウンセリング等のさまざまな支援をプロセスにおいて充実。ファミリーソーシャルワーク機能を発揮させ、乳幼児と親・家族の関係性の回復をはかり、その統合化を促進

2.新たな社会的養育体系に資する乳児院の強化すべき専門機能
(1)「家庭での養育」の支援強化→地域における家庭訪問支援、通所・短期訓練入所などの関係事業を拡充させることと、家庭支援のアウトリーチを担うファミリーソーシャルワーカーの確保、複数配置が必須
(2) 家庭と同様の養育環境への継続的支援の強化→親のフォスタリングエージェンシー(包括的な里親支援事業)が重要、(チーム養育の重要性を提言)、現在、乳児院が関わる里親の多くが特別養子縁組を目的とした里親です。子どもを養育することが初めてという場合も多く、里親との関係形成を進めながら養育スキルの向上に取り組むことが必要です。当然ながら、児童相談所や里親会、里親支援専門相談員はもとより、子どもと深くかかわっている乳児院が、さまざまな場面でその専門性を発揮しながら中心的な役割を果たしていくことが重要。里親養成のための研修の拡充実施も不可欠。
(3) 特定妊婦の支援の強化→とくに若い親と乳幼児を分離させずに、また虐待などのリスクの高い親への支援と乳幼児の育児について、医療機関との連携をもとに、乳児院においてもさらに取り組んでいきます。また、わが国においては、母子家庭の困窮問題が顕著であり、ひとり親と乳幼児の支援を、保育所や母子生活支援施設などと連携・協働して図っていきます。
(4) 緊急対応と夜勤体制の強化→乳幼児の緊急的な一時保護は、もっぱら乳児院が受けとめております。その大半が夕方から夜間にかけての受け入れ

3.上記に関連する要望事項
(1) 名称を「乳幼児総合支援センター(仮称)」
(2) センター機能の構想をしての大幅な職員体制の強化整備
(3) 暫定定員制度を見直し、市町村からのショートステイや通所事業など多様な子育てニーズの受け入れが安定的に可能な制度改善
(4) 並行措置ができるように検討
(5) 委託前健診の義務づけを検討
(6) 「(1)小規模グループケア」の「乳児院の定員は、4人以上6人以下」→3人以下へ。
(7) 「社会的養護の課題と将来像」における「3分1構想」は、撤廃してください。
(8) 「里親」の名称を変更すること、たとえば子どもの「社会的養育者」としてください。

次回は、「第1回障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」資料です。
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