被災地NGO恊働センターが事務局を務めるCODEより、中国四川省大地震の被災者支援に関する現地情報が寄せられています。
日本のメディアでも指摘されていますが、中国政府は被災地への取材規制をはじめ、外国人ボランティアや自国のボランティアへの規制が強くなっているようです。そんな中で、少し残念な情報が入りました。
以下は、CODE翻訳ボランティアからの情報提供です。
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≪NGO連合事務所最後の1日≫
瞭望東方周刊 記者:呉芳蘭
「ひとりひとりがとても大切で、
ひとりひとりがその能力を発揮し、
ひとりひとりが変化をもたらせるように」
「NGO四川地区救援連合事務所」の壁にはこんな言葉が貼られている。この大地震後にできたこの連合は「5月30日をもって作業を終了する。1か月以内に物資財務報告をすること。」と宣言することとなった。大地震後、NGOの数団体は自分たちになにかできるのではないか考えと、ゆるやかな連合という形で民間の地震救援団体をつくることを決定した。5月14日に「NGO四川地区救援連合事務所」として正式に発足し、全国150のNGO団体が参加した。これは全国でも初めてのNGOの大連合だった。
5月30日、成都市一環路東5段108号の東恒国際二棟一区のひとつの部屋では、3人の女性が忙しく働いていた。広東から来た『水瓶』がテントの在庫を調べているところで、「綿竹市漢旺鎮では少しテントが足りないの。昨日の雨で数人の被災者が濡れてしまったって。」『水瓶』は中山大学人類学部公民と社会発展研究センターの財務職員で、彼女は主に連合事務所での帳簿管理を任されている。「実はなんでもします。雑用も。」彼女は笑って言った。彼女は継続してパソコンにボランティアの情報を打ち込んでいた。解散に際しては「特別何もしませんよ。できれば31日の朝に記念写真を撮って、漢旺鎮にテントを建てて、また仕事です。」「車はもう探して準備できたよ。今晩テントを運ぼう。」とひとりのひげ面の芸術家タイプの男性が入り口のところで言った。彼は雲南玉渓にある発展訓練学校の校長で主に国際ボランティアを養成している。
数日前、連合事務所はネットを通じて解散の公告を出した。「NGO四川地区救援連合事務所と各地区に成立したチームは解散します。5月25日から各地区では救援物資を受け取れません。もしも各地区に在庫があるようでしたら、自分たちの判断で赤十字や現地のNGOに回してください。」「そうは言っても私たちの仕事はまだ続きます。方向転換をするだけです。NGOの役割は物資の収集だけではありません。教育や文化、環境などのソフトの部分もあります。」
現在、彼らは場所を探して、被災者がなにを必要としているのか情報収集している。そしてメニューリストをつくり、各NGOはそれぞれの得意分野を選択して、そして数十もしくは百のNGO団体が一緒に活動する。
「もしできれば、私たちは仮設住宅にも活動の場を広げたい。」そう考えている。そして、これから3年かけて、政府の仮設住宅が建て終りその地区のサービスが比較的整ったら「その時は私たちが退く時。他の事をしますよ。」ここはもともと「成都根芽環境文化交流センター」の事務所だ。NGO連合事務所がここに落ち着いてからは、各地のNGO団体やボランティアがここに足を運び、ここから被災地に出発していく。主な仕事は緊急援助物資を被災地に提供することだ。羅丹は「成都根芽環境文化交流センター」の中心責任者だ。1981年生まれの彼女はこのNGO連合事務所の発起人のひとりで物資の管理をしている。羅丹は、5月12日の午後5時か6時ごろ全国の多くのNGO が何かしたいと思っているだろうと、NGOがよく利用する交流の場である「NGO発展交流ネット」の責任者の陸非を探し当てた。なぜなら彼が一番顔が広いからだ。
夜10時ごろ、いくつものNGOが一緒になにかしたいと希望を表明してきた。「以前は各NGOはそれぞれ活動していた。あなたは教育で、私たちは文化というように。協力してもそれは人材養成など限られていた。こんなに大規模な連合はしたことがなかった。」
5月13日、成都に協調事務所を設置することを正式に確定した。「私たちは捜索や医療の専門家ではない。私たちのできることといったら、当時一番重要だったのは物資の救援だった。」連合事務所はその下にいくつかの部門を設けた。「ボランティア管理」「物資」「財務」「政府関係」「後方支援」「協調」「車輛」「前線連絡」など。このほか各地に簡単な仕事の分担があった。例えば、成都では政府との連絡と協力、被災状況の調査、物資の拠点。貴州省では数十の民間団体がチームを組んで物資の収集と成都への運搬をしてくれた。雲南でも物資を収集し運搬してくれた。
5月14日物資の第一便が成都に到着した。この日に連合事務所は正式に仕事を始めた。現在、価格にして1000万元(1億5000万円)を超える物資がここから送り届けられた。
現在、民政関係部門はすでに大量に被災地に物資を送り届けている。被災地も再建の段階に入っている。「NGO連合事務所の主要な仕事は物資を集めることであり、その使命は終わった。」「しかし私たちは再建に向けて一つの計画を持っている。もっと多くのNGOが自分たちの特徴を生かして、被災者のために動く。」
NGO発展研究に携わる四川省社会科学院研究員の郭虹によると「地震発生からすでに20日経ち、社会の関心もだんだん移りゆくかもしれない。しかし被災者の生活はようやく始まったばかりだ。NGOの働きは被災地の再建のなかでさらに実現していくだろう。」
郭虹の考えでは、この地震のあと、多くの人々のNGOに対する印象は変わるだろう。中国NGO発展の新契機となるに違いない、と。
(6月10日 瞭望東方周刊)
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