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セボネ4月号キラリ世田谷人「駒井 澄子さん」 [2016年04月01日(Fri)]

キラリ世田谷人は、世田谷を中心に活躍するキラリと光る素敵な方がたをご紹介します。

生活文化のDNAを伝える
駒井 澄子 さん

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 2月最後の日曜日。船橋児童館脇の西経堂団地の集会所は、9時過ぎから外で出店の準備をする人たち、中は老人給食を賄う割烹着姿のおばちゃんたちで、すでに賑わっています。傍らのテーブルの隅に座っているのは「フレール西経堂」自治会長の駒井さん。

 1959年にこの団地に入居、団地内に保育園をつくるために奔走し、仲間たちとともに10年間、自主保育を行ってきてから半世紀以上。地域になくてはならない存在です。「みんなが子どもの面倒を見てくれるのはいいじゃない。楽しかったねえ」と、今は引っ越してしまったけれど、毎月調理に来てくれるかつての仲間と駒井さんは頷き合います。

 1974年に新設された希望丘小学校の初代青少年委員となり、取り組んだのが遊び場開放でした。87年まで青少年委員を7期つとめ、青少年委員の研修を社会教育主事や教育委員会職員も含めて行うなどの画期的な試みも。他の学校の青少年委員の人たちと川場や松代などよく旅行しました。
「孤立している人を放っておけないのよ。だから『入らない?』と私の方に入れちゃう」これが駒井流。

 1991年に団地の建て替えが通告され、翌年駒井さんは自治会会長に。建て替え運動に熱中しました。自治会と十分話し合い、住民の意見をとりいれるように要請。地域で専門家を呼び、まちづくりや建物のデザインの勉強もしました。URの説明をわかりやすく高齢者に伝える場に食事を出したことが、今にいたる老人給食のきっかけです。

 毎月第2土曜日は希望丘区民集会所、第4日曜日は西経堂団地の集会所で、65才以上の方がたが1食400円でランチに集まってきます。食べながらのおしゃべりは本当に楽しそう。「つくる側も楽しいから来るのよ。料理する妻について夫が机出しを手伝ったりね」 
お話をうかがっている間も、月1回の駒井さんと話すチャンスとばかり、若いママや定年後のおじさんが次々と話にきます。「地域の生きる歴史ですからねえ」という言葉に納得。

 目の不自由な駒井さんがあちこち話に行くときの送り迎えをするのは駒井さんに育ててもらった人たち。団地と船橋児童館を中心に地域で生活文化を紡いできた駒井さんのDNAは確実に引き継がれているようです。
(取材/編集委員 星野弥生)
Posted by setabora at 12:13
セボネ4月号まちの市民力「イクツアルポック」 [2016年04月01日(Fri)]

「まちの市民力」は、街の中で地域やそこで暮らす人たちと一緒に活動している団体を紹介します。

「ここだったらいられる」 〜「所属する」ことの練習の場〜
イクツアルポック

「放課後等デイサービス」とは、小学生から高校生までを対象にした、通学に問題を抱える子どもたちのための通所訓練施設。イクツアルポックは週に5日開かれており、子どもたちはそれぞれ都合のいい曜日をきめてやってきます。
「ここに通ってくるのは学校でトラブルや我慢することが多い、発達障害、不登校などの子どもたちです。集団が苦手、人との接し方がわからない、という子が暮らしやすい場所をつくるサポートをしています」と指導員の那倉泰子さん。

 子どもたちは、ここで勉強をしたり一緒にケーキを焼いたり、スマホやパソコンの安全な使い方を教わったり。安心できる人間関係を築けるよう、言葉遣いや相手の気持ちを察する訓練も行います。定員は10名。希望者は必ず本人も見学に来て、ここなら通えそうかを自分で決めてもらいます。「ここに通って来られること自体が成果ですから」と那倉さん。

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 やがて学校に戻れるようになる子もいれば、卒業して就職、進学する子もいます。ずっと来なかったのにひょっこり顔を出す子もいて、ここが子どもたちの心の拠り所になっていることがうかがえます。

 イクツアルポックは2014年春、「NPO法人ら・ら・ら」によって立ち上げられました。演劇のワークショップや公演を行っていた「ら・ら・ら」の稽古場には、それ以前からスタッフの子どもや行き場のない若者たちが集まって時間を過ごしたり、運営の手伝いをしていたといいます。信頼できる大人のそばで、さまざまな境遇の子どもたちが共に過ごし、互いを認め合い、つくり上げていった居心地のいい空間。それは、イクツアルポックの居場所づくりに引き継がれており、「所属する」ことが、生きていく中でとても大切な能力のひとつと考えられています。

 「イクツアルポック」というユニークな命名者は指導員で臨床心理士の森田十八さん。「寒い中、一人で、誰か来ないかな〜と待っているときの気持ちを表すイヌイット語」です。
森田さんは言います。「家族、仲間、制度。この3つの縁がすべて失われると、人は社会で孤立し、貧困に陥るといわれています。僕らは子どもたちが孤立することなく、イクツアルポックな気持ちになれるよう支援していきたい」と。
(取材/編集委員 家井雪子)

イクツアルポック
http://www.iktsuarpok.jp/
世田谷区野毛2-28-23 B棟  電話1(プッシュホン)03-5752-5252

Posted by setabora at 12:04
セボネ4月号特集「18歳選挙権を前に考える 〜平和の担い手を育てる『主権者教育権』〜」 [2016年04月01日(Fri)]

18歳選挙権を前に考える

〜平和の担い手を育てる『主権者教育権』〜



 これまで20歳からだった選挙権が18歳に引き下げられ、今年の夏に予定されている参議院選挙から適用されます。それに伴い、「主権者教育」という用語が飛び交うようになってきています。選挙権を与えられることになった人たちに「主権者」としての教育を施そう、という意図で使われているようです。
 「主権者教育、どこかで聞いた言葉…」。法政大学名誉教授の永井憲一先生が提唱されている『主権者教育権』がそれです。しかし永井先生が提唱したものとは少し違った意味で語られる昨今の「主権者教育」。
 セボネ編集委員が、子育て中の若いママと一緒に「憲法第一」の憲一先生にそのあたりのお話をうかがいました。


◆18歳選挙権

 2011年に総務省が発表した「常時啓発事業あり方等研究会」最終報告書によると、主権者教育とは「『社会参加に必要な知識、技能、価値観などを習得させる教育』の中心をなす『市民と政治との関わり』を教えること」とされているようです。選挙権年齢を「18歳以上」に引き下げたのだから、高校でしっかりそのことを「教えなくては」と、文部科学省と総務省は昨年、高校生向け副教材を作成しました。また、東京都選挙管理委員会では高校などで出前授業や模擬選挙の取り組みを実施しています。

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高校生向け副教材がつくられた

 まずは国の根幹である「憲法」の基本を学ぶ必要があり、平和で民主的な社会の一員となるための「シチズンシップ教育」も今後ますます必要となってきています。これから国が取り組もうとしている主権者教育にはどんな意味があるのだろう。そんな疑問を抱きつつ、永井先生の説かれる『主権者教育権』をあらためてちゃんと知りたいと思い、取材をお願いしました。


◆永井先生が提唱した『主権者教育権』とは

 永井先生は、「世田谷ボランティア協会をささえる会」の会長を、故 牟田悌三さんの後を継いで長年つとめられています。名前の示す通り、憲法一番の先生。これまで「ささえる会」や「世田谷こどもいのちのネットワーク」で、憲法についてわかりやすく話す機会を持ってこられました。何度かお話をうかがい、著書も読ませていただく中で、『主権者教育権』というのは先生が憲法を語る上で欠かせない重要な論点であることがわかりました。憲法と教育法の両方の分野にわたり、教科書裁判などにも取り組まれていく中で主張されてきたものだからです。

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お話をうかがった永井先生


 取材のはじめに「まずこれを読んでみましょう」と先生が示されたのは、「主権者教育権の大合唱を」(憲法研究会ニュース 2015年9月5日)という、先生が書いた文章。
 「…日本国憲法は第9条で戦争と軍備を放棄し、平和で民主的な国の主権者となるための『主権者教育権』を国民のすべてに人権として保障している。これはすでに広く知られている『平和的生存権』と共に、いつでも誰に対してでも、その保障を要求し、提言できる権利である。いまや国民のすべてが、このような権利を享有していることを自覚し合い、その合唱をすべき時期に来ている。」と書かれています。


◆平和と民主主義の憲法の理念を実現する

編集委員《なぜ、そしていつごろ『主権者教育権』を提唱されたのでしょう?》

永井「1953年に池田・ロバートソン会談がありました。米国が日本に憲法を変え再軍備することを要求して来た。そこで憲法改正する代わりに、「教育と広報を通じて国民の気持ちを、再軍備するのと同じような結果がでるように教育します」と政府が通告し、学習指導要領を改訂するという手段を講じてきました。
 はじめは試案であった学習指導要領が1958年から告示化され、教育政策と教育行政への影響力が強まりました。それでは戦前・戦中と変わらないと思い、私は平和主義と民主主義と人間の尊重という日本国憲法の理念を実現するのにふさわしい主権者となることができるような、学習権のひとつとして『主権者教育権』という論理を主張してきたのです」

編集委員《先生の言われる『主権者教育権』と、選挙をする主権者としての教育をしようという主権者教育にはどんな違いがありますか?》

永井「平和で民主的、文化的な国家が日本国憲法の理念であるということは、憲法前文にはっきり書かれています。憲法が目指す方向での「主権者」となる権利は国民個々の権利として認められている、というのが私の基本的な考え方です。いま国がすすめようとしている主権者教育は、国のためにみんなで協同して、公共精神を育もうとしているように思います。言葉は似ていますが、私の提唱とはまったく違います。

 一人ひとりが権利の所有者で権利を行使できるということを、私の提唱する意味での『主権者教育』で伝えなくてはなりません。社会科で憲法を教えるだけでなく、生活や社会のあらゆる場面でこれを当たり前と考える。職員会議、教授会、生徒会・・・どんな場でも主権者が寄り集まっているのだ、ということを徹底するのが、私の考える『主権者教育』なのです。

 『主権者教育権』は憲法の理念を実現する国民の権利で、憲法上の3つの根拠に基づくものです。ひとつは第23条『学問の自由』です。真理を真理として扱うことを求めるから、学問の自由は保障されなければならない。もうひとつは第26条。「すべて国民は、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する」「義務教育は、これを無償とする」平和で民主的な主権者となるための教育を受ける権利があるということです。

 さらにもうひとつは第25条。「健康で文化的で最低限度の生活を営む権利を有する」ということが保障されたら、教育を受けることが無償なのは当たり前です。この3つの条項があるから、「民主的な国を創っていく主権者になる」教育を受けることが、子どもを含むすべての国民の権利として保障されているのです。


編集委員《先ほど「大合唱すべき時期」、と言われていましたが、どうすればいいのでしょう?》

永井「一緒に歌おう、伝えようなど、運動の展開方法はいろいろあると思います。『主権者教育』への理解を拡げるために、国際的な「子どもの権利条約」を教科に入れることを要求して子どもも大人も、学ぶ機会をつくってみてはどうでしょうか。

 「子どもの権利条約」の考え方のひとつは、大人にとって都合のよい子どもを育てるのではなく、ひとりの人間として育てるというものです。教育の中ではその考えを重視することが私はとても大切だと思います。子どものいない地球に未来はない、というジュネーブ宣言から来たものなのですから」


◆憲法は、私たちのいのちと生活を守るもの

 保育園児のママである野島美奈子さんは、子どもと大人がいっしょに人形劇を楽しみながら、平和と人権の大切さを知るきっかけとなるような会を企画し、公共施設を使用したいと相談したところ、政治的な主張のあることはNGと断られた経験がありました。「憲法を学ぶことは政治的なことなのだろうか?」と疑問を感じ、ぜひ永井先生のお話を聴きたいとこの日参加してくれました。頷きながら熱心にメモを取っていた野島さんの感想です。

「まず、永井先生の『権利は行使しなければもっていることにならない。行使するということは主張するということ。誰も主張するなとは言えませんからね』とおっしゃった言葉が胸に残っています。
 今回お話を聞くまで学習指導要領を見たことがなかったので、平成27年に改訂された現在の小学校学習指導要領の内容をさっそく見てみたところ、憲法や個人のもつ権利についてはほとんど触れられておらず、これでは自分にどのような権利が生まれながらにして備わっているのか理解を深めることは困難だ、ということがうかがい知れました。
 これまでの教育は『権利』意識を非常に低く抑えられてきたのではないかと思います。「子どもの権利条約」等をより深く学び、子どもがひとりの人間として自分に備わっている権利をまず知ることが、『主権者教育権』のスタートになるのではないか、と思いました」


◆自らを主権者に育てていく学び

 若者たちが選挙にいかない、政治に無関心。これも憲法で誰もが保障されている大切な「権利」を丁寧に学んでこなかった結果といえるかもしれません。憲法は私たちの「いのち」や「生活」の問題と直結しているのに。「18才選挙権」を目前に、いろいろな取り組みが始まっていますが、これをきっかけにあらためて一人ひとりが考えていく必要があるのではないでしょうか。自らを主権者として育てていく学びに必要な教育を要求する権利が『主権者教育権』。その意味では、高校生だけでなく、小学校から、また大人になっても誰もが持ち、行使すべき課題といえるのでしょう。
(取材/編集委員 星野弥生)

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永井先生と漫画家・赤塚不二夫氏による著書『「日本国憲法」なのだ!』(2013年 草土文化)
憲法をわかりやすく解説。
Posted by setabora at 11:51
ボランティア情報誌「セボネ4月号」を発行しました [2016年04月01日(Fri)]

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★4月号表紙イラスト 河野 愛さん

【今月の掲載記事】
★特集「18歳選挙権を前に考える 〜平和の担い手を育てる『主権者教育権』〜」
この夏、選挙権が18歳に引き下げられることになり、それにむけて「主権者教育」という用語が盛んに飛び交っています。最初に『主権者教育権』を提唱した、法政大学名誉教授の永井憲一先生にお話をうかがいました。

★まちの市民力「イクツアルポック」
小学生から高校生までを対象にした、通学に問題を抱える子どもたちのための通所訓練施設「イクツアルポック」。ユニークな命名の意味は…?

★キラリ世田谷人「駒井澄子さん」
船橋地域で長年まちづくりにかかわり、まちの人たちから頼りにされている駒井さん。まちの人たちは駒井さんのことを「地域の生きる歴史ですね」と話します。その魅力にせまりました。

※お詫びと訂正
紙で発行している「セボネ4月号」に漢字の間違いと情報の間違いがありました。お詫びして訂正いたします。

紙面のP4下段3行目
誤:「子どもの権利条約」を強化に入れる
正:「子どもの権利条約」を教科に入れる

P16 世田谷地域障害者相談支援センターの住所
誤:丸伝ビルW 1階
正:丸伝ビルW 2階


世田谷ボランティア協会の情報誌「セボネ」は、
区内の図書館や区民センター、出張所・まちづくりセンターなどでも配布しています。

なお、情報誌「セボネ」はボランティアの編集委員が企画・取材して制作しています。
ボランティア募集、イベント告知など、みなさまからの情報を集めていますので、
ホームページの投稿フォームから情報をお寄せください。
http://www.otagaisama.or.jp/usp_form/toukou
次回2016年5月号掲載分は、4月10日(日)に締め切ります。

↓セボネバックナンバー(blog版)
http://blog.canpan.info/setabora-vc/category_9/1

↓セボネバックナンバー(PDF書類)
http://www.otagaisama.or.jp/download
Posted by setabora at 11:40