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セボネ10月号キラリ世田谷人「辻 教子さん」 [2015年10月02日(Fri)]

キラリ世田谷人は、世田谷を中心に活躍するキラリと光る素敵な方がたをご紹介します。

三茶名物飲み屋の女将 辻 教子さん

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 三軒茶屋駅そばのすずらん通りといえば、狭い道の両側に飲み屋さんがひしめいているところ。その奥に「ふぐ料理」のノボリを掲げているお店が「味とめ」。壁いっぱいに手書きのメニュー、その数400種類! テレビや雑誌に時々登場するこの名物飲み屋は「キタナシュラン」に指定されるほどの雑然とした、でも不思議と居心地のいいお店です。ボランティア協会の関係者も常連。そんな私たちに味とめママが言うのです。「あたしはねえ、ボランティアのはしりだよ」と。ならば、ママのボランティア話を聞こうと、いつものように向かいました。

 千葉県の鋸南町出身のママは最誓寺というお寺の三女。
「父親は住職で教師。困った人を助けるのが好きだった。昔は大嵐がくるとすぐに停電してね。お寺は避難所になって炊き出しをやるから手伝ったよ。だから子どもの時からボランティアだね」

「若い頃、町の病院に勤務しててね。院長がきさくで、お金のない人を無料で診るようないい人だった。名誉やお金があれば、黙っていても人は蟻のように寄ってくるけど、生活に困っている人たちほど大切にしなければならない、って先生の姿を見てつくづく思ったよ」お寺も病院も人のいのちとかかわるところ。

 「台風で川に車が落ちたことがあってね。5人の遺体が本堂に運ばれたんだけれど、その中に盛岡からの出稼ぎの人のものがあって、その家族が来るまでおにぎりや熱いお茶なんか炊き出しをしたよ」「貧困」を肌で感じた経験でした。

 「縁あってお見合いをした相手が、釣りが好きでねえ。お金に縁がなく『ボロは着てても心は錦』って人で。嫁ぐ時に実家の母には、『自分で求めた道は自分でやりなさい』と言われ、私も耐えたけど、亭主は脳溢血で逝っちゃってね」つれあいの豊さんの写真が、今も店のお客さんとママをそっと見守っています。

 「お寺と違って、今度は生きている人が相手でしょう。ワイワイ賑やかにいろんな人が集まるのよ」隣のテーブルとの距離が近い混然たる店なので、たまたま隣になった者同士が話し始める。そこにママが口を挟む…。人を心地よくさせる天性を持っているというのは、究極の『ボランティア』かも。さあ、今晩も寄ってみようかな。
(取材/星野弥生)
Posted by setabora at 10:57
セボネ10月号まちの市民力「NPO法人若者の自立支援すみれブーケ」 [2015年10月01日(Thu)]

「まちの市民力」は、街の中で地域やそこで暮らす人たちと一緒に活動している団体を紹介します。

施設を巣立つ子どもに笑顔の花束を
NPO法人若者の自立支援すみれブーケ

 「NPO法人若者の自立支援すみれブーケ」は、児童養護施設を退所後の若者の自立をサポートするため、施設を退所した若者の「居場所」を立ち上げる活動をしています。
 すみれブーケ理事長の内田朝代さんは地域のボランティアを長年していて、上北沢にある児童養護施設「福音寮」の施設長と親交がありました。施設退所後の問題をいろいろと耳にしていたものの、具体的にどういう支援ができるか考えていました。

 ちょうどその頃、不動産業を営んでいる内田さんが始めたばかりのシェアハウス事業に、施設を退所した若者がたまたま入居してきて、その縁がきっかけで施設退所後の「居場所」をつくろうということになったのです。昨年4月にシェアハウス事業をはじめ、今年1月にNPO法人化しました。『すみれブーケ』という団体名は「笑顔溢れる居場所をつくりたい」との思いから「Smile Bouquet(笑顔の花束)」をもじって名付けました。

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理事長の内田さん

 児童養護施設に入所している子どもは、本当にさまざまな理由から親元を離れて施設で暮らしています。しかし高校卒業時には退所を促され、10代で自活しなければなりません。生活環境を整えられないまま社会に出ることが多く、施設の職員がフォローしても限界があり、しっかりとした公的な支援ができていないのが現状です。

 「福音寮のような施設があることを、まずは地域の方にもっと知ってもらい、理解をしてもらえたらと思っています」と話します。今年6月、公益信託世田谷まちづくりファンドの助成を受けて、福音寮を会場に「第1回すみれブーケ交流会」を開催し、施設の子どもたちと地域の方がたが交流を深めました。

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交流会の様子

 すみれブーケの理事にはなんと大学生が3名もいて、交流会のチラシは大学生が作成したアニメのイラスト入り。「今後は『若者による若者支援』をしていきたいと思っています。『アニメ』を活用して、若者が同世代の若者に向けてさまざまな情報発信をしていこうと考えています」といいます。
 内田さんは「若者、地域、企業、社会が垣根を越えて『まちづくり』をすることが大事だと思います」と話し、2軒目の「居場所」づくりをめざして活動しています。
(取材/鈴木朋子)

すみれブーケ facebook https://www.facebook.com/SmileBouquet2
第1回すみれブーケ講演会開催 11/21(土)13時〜16時 福音寮にて
テーマ「児童養護施設退所後の若者の自立・居場所について」
講師 高橋亜美さん(アフターケア相談所「ゆずりは」所長)
Posted by setabora at 11:44
セボネ10月号特集「雑居まつり40周年〜その歴史と魅力に迫る〜」 [2015年10月01日(Thu)]

雑居まつり40周年 〜その歴史と魅力に迫る〜

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 10月11日(日)羽根木公園にて、世田谷のボランティアの祭典、「第40回雑居まつり」が開催されます。どうしてこのまつりが40年も続いてきたのか、その歴史や魅力について振り返ってみました。

◆「雑居まつり」とは


 世田谷区には、今年で38回目となる「せたがやふるさと区民まつり」よりも前から行われている「まつり」があることをご存じでしょうか。毎年10月第2日曜日に羽根木公園にて開催される「雑居まつり」がそれです。1976年に第1回目が開催され、今年でなんと40回目!

 もともと世田谷ボランティア協会の前身「世田谷ボランティア連絡協議会」に所属する各グループが互いに交流を深める目的から始まり、現在は100団体以上の出店によって賑わいをみせています。さまざまな主張をもつ人びと、老若男女問わず、身体的・精神的にハンディキャップをもった人びとも分け隔てなく参加できるという意味から「雑居(ざっきょ)まつり」という名前が付けられ、「地域の問題は地域住民の手で」というスローガンを掲げて開催されています。

 雑居まつりは、参加団体の代表者による実行委員会によって運営され、毎回6月ごろから話し合いが始まります。当日の出店場所やごみの分別ルールなど当日の運営に必要なことを全体で確認するために、7〜8回の実行委員会を重ねています。
 当日は、福祉・教育・子育て・食・環境・平和・国際協力など多岐にわたる分野の団体が、それぞれの活動テーマごとに9つの「広場」を構成し、個々の団体の個性を活かす取り組みでまつり全体を盛り上げます。広い羽根木公園のあちこちにステージをもうけ、パフォーマンスのほか、バザー、模擬店、展示コーナーなどで来場者を楽しませてくれます。また、羽根木プレーパークの子どもたちが手づくりした大きな山車とともに、サンバパレードが梅ヶ丘の街中を練り歩き、手づくり感あふれるまつりとなっています。

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子どもたちが新聞紙と小麦粉でつくった大きな山車


◆雑居まつりのきっかけ

 雑居まつりが始まったきっかけは、世田谷ボランティア連絡協議会で行われたボランティアリーダー育成のための学習活動からでした。地域のさまざまな問題は独立しているのではなく、社会に根を張る地下茎のようにつながっている。それを解決するためには、地域の人びとが一堂に会し、お互いが抱えている問題を理解し合う「場」をつくり、「出会い」「ふれあい」「語り合う」ことが必要であると。これを実現するため「まつり」というアイデアが出されました。当初は「80万人のフェスティバル」という名称でしたが、これでは地域問題の解決という性格、世田谷の風土にそぐわないということから、「雑居まつり」と呼ばれるようになりました。

 雑居まつりの原点は、「雑居であること」。発起人のひとり、澤畑勉さんは、その原点を以下のように語っています。 

 『従来ボランティアというと慈善奉仕的な活動と考えられがちでした。しかし、ボランティア活動は「してあげる」行為ではいけません。ハンディキャップをもつ人ともたない人が互いに学び合い、それぞれが自分の生き方を問うその過程で自分を変えていくことが大切なのです。地域に根をおろし、地域の問題をともに考え行動していく。地域に豊かな人間関係をつくりあげるなかから、健常者にも障害者にも住みよい街をつくっていくことが大切なのです』
(1979年発行『せたがやグラフ臨時号』(発行/世田谷区)の記事より要約・抜粋)


◆雑居まつりの魅力

 世田谷での市民活動は1970年代頃から盛んになったことを考えると、このまつりはある意味、世田谷の市民活動の歴史そのものとも言えます。運営すべてを住民主導で行っていて、かつこれほど長く続いているイベントは全国でも珍しいでしょう。なぜここまで続いているのか、私見でその魅力を考えてみました。

(1)団体同士が活動分野を超えてつながっている
 雑居まつりには、非常に多岐にわたる活動分野の団体が参加していますが、その目的は「思想・信条を越えて活動者同士がつながりあうこと」。「越える」というのは決して個々の思想・信条の表現を抑えることではなく、積極的に表現しながらもそれをお互いに認め合うことを大切にしています。

(2)みんなでつくりあげるまつりである
 雑居まつりは参加団体の自主的な参加と協力によって支えられています。雑居まつりに長く参加している人や団体は、初めて参加する団体を尊重し、広場ごとにそれぞれが役割分担をして関わっています。

(3)雑居まつりは同窓会である
 実行委員会や準備・後片付けを通じて他の団体と交流することでそれぞれの活動に広がりが生まれています。この時期に合わせて1年ぶりの再会を喜ぶ人たちや団体も多く、また、当日だけはわざわざ遠くから駆けつけて手伝ってくれる人もいて、まるで雑居まつりが団体同士の同窓会のように機能しています。

 雑居まつりの開催はたった1日ですが、この「開催に至るまでのみんなでつくりあげていくプロセス」をとても大切にしています。そして、このプロセスを通じて多くの人びとや団体同士のつながりができ、またそのつながりから「雑居」のやり方を実践の場で自然に学び、新たにこのまつりを支える若い世代が育つなど、世代交代ともいえる循環ができています。まさにいろいろな人々や団体が「雑居」している状況こそ、このまつりの魅力なのでしょう。

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●雑居名物!@「エプロン」
 雑居まつりで見かける特徴的なエプロンをつけた人たちがいます。主催者と来場者を区別するためのものですが、エプロンを着けた人たちには何でも尋ねていい、といういわば「雑居まつりの看板」でもあります。
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エプロンがトレードマークの澤畑さん

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●雑居名物!A「プールの管理事務所」
 雑居まつりでは参加団体が集まる拠点も大事な要素。今はなくなってしまいましたが、かつては羽根木公園にあったプールの管理事務所を準備拠点として、そこで飲食しながら多くの議論を重ねてネットワークを深めていました。
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プールのロッカールームで、文頭の写真のステージ後ろの幕を縫っているところ(第14回)

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●雑居名物!B「クリーン係」
 年々参加団体が増えてきた雑居まつりでは、毎年増えるごみをいかに減らすかという闘いでもありました。各広場からクリーン係を選出し、参加団体への周知・徹底した分別・使い捨ての排除・店頭回収・食器を持参した方へのサービスなど、毎年工夫を重ねてきています。
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クリーンパンフレットを作成して、参加団体に協力を呼びかけている

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◆雑居まつり40周年に向けて

 雑居まつりには、これまでに多くの人たちが関わってきました。今も関わり続けている人もいれば、ほんの少しだけ関わった人もいます。関わった期間が短くても、それもまたまつりを支えてきた歴史の一部であり、長く関わってきた人も知らない隠れたエピソードがあるかもしれません。
 そこで、40回目を迎える雑居まつりの記念事業として、雑居まつりの記録をまとめる「年表づくり」と「映像づくり」、2つの企画が進行中です。まつり当日、大きな白紙の年表を用意し、まつりに関わってきた人はこれまでの思い出やエピソードを、来場者は参加した感想や今後期待することなど、自由に書き込めるようにする予定です。また、ビデオカメラを持ったスタッフが会場を回りますので、みなさんからのビデオメッセージも集めます。これらの記録は後日整理して、何かしらの形で公開することを考えています。

 このような世田谷の市民活動の歴史を垣間見られる「雑居まつり」、その躍動感をぜひみなさんも感じてみませんか。これまでに関わってきた方も、もちろん初めての方も、当日会場にてみなさまのお越しをお待ちしています!
(雑居まつり実行委員・セボネ編集委員 市川 徹)

第40回雑居まつり
10月11日(日)10時〜16時(小雨決行、荒天時は12日に延期)
場所:羽根木公園 
「食器を持ってご来場ください」「ゴミを減らすためにご協力ください」「手話通訳がつきます」


Posted by setabora at 11:04
ボランティア情報誌「セボネ10月号」を発行しました [2015年10月01日(Thu)]

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★10月号表紙イラスト フクダトオルさん

【今月の掲載記事】
★特集「雑居まつり40周年〜その歴史と魅力に迫る〜」
今年で40回目を迎える、みんなの手でつくる「雑居まつり」。その歴史と魅力に迫ります。世田谷の市民活動の幅の広さ・層の厚みを体感しに、10/11(日)羽根木公園にお出かけください。

★まちの市民力「NPO法人若者の自立支援すみれブーケ」
児童養護施設退所後の若者の自立支援ために、笑顔のあふれる居場所づくりをめざして活動を始めたNPOをご紹介します。
 
★キラリ世田谷人「辻 教子さん」
夜の三軒茶屋で有名な某飲食店の女将にお話をうかがいました。さりげなく人と人をつなぐ辻さんの人柄は幼い頃からの環境と天性によるものでした。


世田谷ボランティア協会の情報誌「セボネ」は、
区内の図書館や区民センター、出張所・まちづくりセンターなどでも配布しています。

なお、情報誌「セボネ」はボランティアの編集委員が企画・取材して制作しています。
ボランティア募集、イベント告知など、みなさまからの情報を集めていますので、
ホームページの投稿フォームから情報をお寄せください。
http://www.otagaisama.or.jp/usp_form/toukou
次回2015年11月号掲載分は、10月10日(土)に締め切ります。

↓セボネバックナンバー(blog版)
http://blog.canpan.info/setabora-vc/category_9/1

↓セボネバックナンバー(PDF書類)
http://www.otagaisama.or.jp/download
Posted by setabora at 10:50