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セボネ12月号まちの市民力「イクリスせたがや」 [2017年12月19日(Tue)]

「まちの市民力」
は、街の中で地域やそこで暮らす人たちと一緒に活動している団体を紹介します。

外国にルーツをもつ家族も
安心して子育てできるまちにしたい
イクリスせたがや

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「イクリスせたがや」は多文化共生のための子育て支援活動をしている団体です。代表の吉田千春さんは世田谷生まれ世田谷育ち。なぜこの活動を始めたのか、お話をうかがいました。

 吉田さんは、大学生の時に語学留学し、ホームステイ先で様々な国の人に出会い、楽しかった経験から日本語教師をしていました。出産を機に自身の子育てでママ友に救われた経験から、ふと「日本にいる外国籍の人たちは子育てをどうしているんだろう」と考え、大学院で研究を進める傍らで2014年にママ友たちと一緒にグループを立ち上げました。

 多文化共生というと、英語を教えたりするイメージがありますが、「イクリスせたがや」は英語以外の言語を大切にしています。そうした言語は日本ではマイナーであるために、母語で話すと変な目で見られたりするので母語を隠したりする人もいるのだそう。そうではなく、「どんな言語であっても日本に受け入れられていることを示したい。様々な言語と文化背景があるということを小さい頃から知ってもらいたい」というのが活動のねらいです。

 現在の主な活動は多言語による絵本の読み聞かせ(年間5回ほど)。毎回あるテーマに沿った絵本を決めて、その絵本を4つの言語で読みます。言葉はわからなくても絵を見れば話はだいたいわかるので、子どもたちも興味津々で聞いてくれます。そのほかにも、交流イベントやワークショップなども行っています。

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 外国籍の人たちの子育ての悩みは、他の当事者とつながる機会がないことや、家庭での言語教育をどうするかなどのほか、差別の問題もあるといいます。そうした人たち、特に未就学児のいる家庭にどうやってアプローチしていくかが一番の課題となっています。

 吉田さんは、自分たちの強みは「当事者であり、かつ研究者でもあること」と話します。「多様な人たちが混ざり合うのが普通、そういう人たちがいるから世田谷はいい『まち』と言われるようにしたい」
このような活動を通じて、世田谷が多様性を受け入れ、誰にでも住みやすい社会になればと感じました。
(取材/編集委員 市川徹)

イクリスせたがや
http://icris-setagaya.com/
Mail:icris.setagaya@gmail.com


Posted by setabora at 17:55
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https://blog.canpan.info/setabora-vc/archive/268