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 世田谷ボランティアセンターのブログへようこそ!
このページではボランティアセンターで行われる講座・イベントの予定や、活動の様子などを紹介していきます。



せたがや災害ボランティアセンターレポート 10月〜12月の動き [2018年01月07日(Sun)]

せたがや災害ボランティアセンターレポート 10月〜12月の動き


■上祖師谷地区でコーディネーター養成講座を実施(10月)
 世田谷区上祖師谷一丁目会館で行われた養成講座に12名が参加。小規模な養成講座を初めて行いました。少人数ならではのサポートの目が届き、受講者の理解度が高まることを実感しました。今後もいろいろな地域で小規模な養成講座も開催していきたいと思います。

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■福島県川内村 交流支援活動(10月、11月)
 日本列島を襲った台風21号により、川内村の高台にある神社の大木が根元から外側に倒れてしまいました。そのため、崩れ落ちた部分を土嚢で補修する作業の手伝いをしました。土嚢約40個を作り埋めていく作業は、かなりの力仕事でしたが、境内の掃除も含め、充実した約2時間の活動でした。

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■「奥沢地区ぼうさいフェスタ」への参加(12月)
 3つの学校が毎年持ち回りで行う「ぼうさい(防災)フェスタ」、今年は奥沢小学校で開催されました。子どもたちがスタンプラリーで各ブースを回り、消火訓練や心臓マッサージのやり方を習ったりしました。最後に、大人も子どももいっしょになってバケツリレーで盛り上がりました。

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Posted by setabora at 17:36
セボネ1月号まちの市民力「こぎつねの家」 [2018年01月07日(Sun)]

「まちの市民力」は、街の中で地域やそこで暮らす人たちと一緒に活動している団体を紹介します。

マイノリティの人たちの集いの場
こぎつねの家

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 北烏山の寺町、竹林を借景にした閑静な民家に「こぎつねの家」はあります。ヘイトスピーチのターゲットとされたマイノリティの人たち、日本社会の中で生きづらさを抱えてきた在日の人たちが安心して語り合える場として、2015年夏にスタートしました。

 きっかけは、民族や国籍、その他のさまざまな違いを乗り越えて共に生きられる社会を目指し、結成された「のりこえねっと」の共同代表の一人、辛淑玉さんが、ドイツで講演を行ったときのことでした。日本からドイツに移住した人の話を聞き、「多様な在日の人たちに、ひとりじゃないよ、ということを伝えてあげないといけないと思ったのです」

 たまたま古い空き家を提供してくださる方に出会い、みんなで集まってごはんを一緒に食べられ、緊急のときは宿泊も可能な場ができました。階段には真っ赤なじゅたんが敷かれ、花の苗を持ち寄って庭をつくり野菜も育て、ベランダもできました。一歩踏み入れただけで、ああ居心地がいいなあ、と感じられます。

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 ここにはスタジオもあり、さまざまな世代の旧植民地出身者の「個の歴史」についてのインタビュー映像を記録する「Voice of identity」(アイデンティティを示す声)という大きなプロジェクトが進行中です。在日の若者たちが、自分のアイデンティティを見つけ、この社会で自己を肯定して行くための一助となることを目指しています。

「ふたを開けたら、マイノリティだけでなく、マジョリティの日本人もたくさん来てくれました。この空間で一緒につくって分け合って食べます。たくさんの人に助けられ、本当に嬉しい。本当は国家がやらなければならないことなんですけどね」と語る辛さんは、これから2年間ドイツの大学で日本研究に携わることになりました。
 でも「こぎつねの家」はスタッフがチームで動き、「私たちは、過去も今もこれからも、一緒に生きていくんだよ」と発信し続けています。
(取材/編集委員 星野弥生)

こぎつねの家 http://kogitsune.club/


Posted by setabora at 16:01
セボネ1月号特集「NPO・市民活動相談」の現場から [2018年01月07日(Sun)]

「NPO・市民活動相談」の現場から

 市民活動が盛んといわれる世田谷。NPO法人は全国に5万団体以上ありますが、その1%にあたる約500団体が世田谷にあります。また、法人格の有無を問わず、たくさんのグループや団体が活動しています。
 そうした市民活動団体や、これから何か始めようという方のために世田谷ボランティア協会ではご相談に応じています。相談内容も状況も、相談者によってさまざまですが、その一例をご紹介いたします。


◆「NPO」のための相談窓口

 世田谷ボランティア協会では、世田谷区市民活動・生涯現役推進課の委託をうけて、「NPO・市民活動相談」事業を2016年5月より開始しています。個人からのボランティア活動の相談やボランティア募集の相談、ボランティアグループ・団体からの相談に加えて、NPO法人の設立や法人の運営も含めた、NPO・市民活動に関する基礎的な相談に応じているものです。

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おもな相談内容の分類(2016年5月〜2017年11月時点)

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相談者の所属(2016年5月〜2017年11月時点)

 これまでに、延べ99件の相談を受けてきました。個人の方からは「これからこんなことをやりたいと思っているけど、どうやって実現していくか」と、具体的な活動イメージがある相談も、まだ漠然とした相談もあります。任意団体(法人格をもたないボランティアグループや団体のこと)からは「今やっている活動を広げていくために、NPO法人にしたほうがいいのかどうか。NPO法人にすると何が変わるのか」といった相談がありました。

 NPO相談といっても、すべての相談者にNPO法人化を勧めているわけではなく、どんな方法があるのか提案し、その人や団体がやろうとしている活動や状況に、法人格が必要かどうかをよく検討することをお伝えしています。相談者によって、法人化にむけて準備を始める団体もある一方、法人格をとらずに任意団体として活動することを選択する場合もあります。
 これまでに寄せられたご相談をもとに、事例をご紹介します。


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●相談事例@「子連れでも気軽に立ち寄れる居場所がつくりたい」
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 「私たちは子育てグループでサロンの活動をしています。でもサロン活動にととまらず、今後は、特技のある人のワークショップを開催したり、年配の方に子どもの見守りに協力してもらったりとか、幅広い世代の人たちといっしょにいろいろな活動ができたらいいね、とママ友で話しています。
 NPOについて全然わからないので、何人で始めたらいいのかとか、いくらかかるのか、NPO法人にしたほうがいいのかどうか、どうしたらいいのか知りたいです」
 
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●解説と対応@

 NPOとは「非営利団体(組織)」(non-profit organization)をさします。市民による、営利を目的としない、社会的使命をもった組織のことで、法人格をもっていない団体やグループも、広い意味では「NPO」と呼ぶことができます。

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 ただし、「NPO法人(正式には特定非営利活動法人)」になるには、特定非営利活動促進法(通称NPO法)にそった定款をつくり、所轄庁(東京都)に申請して認証をうける必要があります。また、定款にそった運営が求められます。しかし、NPO法人を設立するのに費用はかかりません。資本金や登記費用は必要なく、設立することができます。

 NPO法人格をとらなくても、任意団体としてワークショップや地域交流イベントなどの活動することはできます。相談者にこうした概要を説明すると、「いきなりNPO法人をつくるのでなく、まずは任意団体として会則や計画をつくったり、組織的に整えていくことをやっていきます」と、決意を新たにされていました。長期的にはNPO法人化も視野に入れて、4人の役員で会計などの役割を分担し、後日「初めて総会をひらきました」と報告がありました。


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●事例A「障害のある方のアートを支援する活動をしていきたい」
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「グループ(任意団体)をつくって、福祉作業所などでワークショップを行い、障害のある方のアートの活動の支援を始めました。団体を運営していくためのお金はどのように考えたらよいでしょう? 今年は区の『"地域の絆"連携活性化事業』の助成金を申請しましたが、他にどんな助成金がありますか?」

●解説と対応A

 NPOを運営するためのお金は助成金だけをアテにするのではなく、まずは会費や寄付、事業等の参加費収入などで財政の基盤をつくり、新規事業を開拓したり試行するために助成金をうまく活用することが大切です。

 助成金によって、法人格の有無を問わないものもあり、任意団体でも助成金を申請することができます。区内の助成金情報や公益財団法人などによる民間の助成金の情報をお伝えすると、「自分たちでも、申請できそうな助成金がないかもう少しじっくり調べてみます」と持ち帰られました。
 その後、助成金を活用して会のリーフレットを作成したり、ワークショップで製作した絵を使って展示会を開催したり、徐々に活動の輪を広げています。


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●事例B「いっしょに活動してくれる協力者を見つけるにはどうしたらいいか?」
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 「団体を立ち上げて活動を始めようとしています。私たちの趣旨に賛同して、ホームページをつくったり、SNSの発信に協力してくださる方を募集したいと思っています。どんな方法がありますか?」

●解説と対応B

 チラシやリーフレットをつくって配ったり、学習会やイベントをひらいて、活動の趣旨を直接伝えて仲間を増やす方法のほか、世田谷ボランティア協会のホームページや本誌「セボネ」でも、ボランティア募集やイベント告知をすることができます。(下記参照)

 この相談者の場合、「掲載した募集記事を見て興味を持った方から、さっそく問合せがあり、お会いして詳しくお話することになった」と報告がありました。

******
≪NPOよくある質問@≫
NPO法人化する「メリット」と、それに伴う「義務」は何ですか?

*メリット
・法に定められた法人運営や情報公開を行うことで社会的な信用が得られやすい
・法人名で契約や不動産登記ができる

*義務
・法人の運営や活動について、情報公開をしなければならない(定款や事業報告書)
・法に沿った法人運営をしなければならない(年1回以上の総会開催、役員変更などの届け出)

******
≪NPOよくある質問A≫
NPO法人設立までのながれを知りたい。設立には何人必要ですか?

*設立のおおまかなながれ
@必要書類の作成、定款の作成など
A設立総会の開催
B書類を所轄庁(東京都)に申請(※2017年4月から、認証期間が2ヶ月に短縮されました)
C認証(不認証)の決定、都から通知(※このあと法務局への法人登記など)

*要件
・理事3名以上、監事1名以上、
 正会員10名以上(正会員は理事・監事と兼ねることができる)

******
≪NPOよくある質問B≫
 市民活動に役立つ情報が知りたいのですが。世田谷区内にどんな助成金がありますか?

*『市民活動支援情報ガイド せたがや市民活動知っ得情報』に一覧が掲載されています。助成金情報のほか、市民活動団体が利用できる会議室や相談窓口の情報を掲載しています。

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 ガイドはボランティアセンターのほか、市民活動・生涯現役推進課などの窓口で手にすることができます。上のイメージは2017年4月に発行したものです。現在2018年版を作成中です。
世田谷区市民活動・生涯現役推進課 電話1(プッシュホン)5432-2234

******

 これらの事例のほか、複数の方から「在住の外国人と日本人が交流できる場をつくりたい」という相談や、「活動の拠点となる場を探している」などの相談がありました。より事業性の高いソーシャルビジネスへの関心の高まりも感じています。これから何か活動してみたい方、ぜひご相談ください。
(まとめ/事務局 宮崎)

NPO・市民活動相談
世田谷ボランティアセンター 電話1(プッシュホン)03-5712-5101
個別相談は事前予約制となります。まずはお電話ください。

ご活用ください
世田谷ボランティア協会のホームページに、「ボランティア募集」や「講座・イベント案内」を掲載希望される団体は、トップページ中央のオレンジ色の「投稿ボタン」から投稿フォームに進み、情報を投稿してください。
※情報の反映に数日かかる場合があります。こちらから掲載のご連絡はいたしません。

トップページ http://www.otagaisama.or.jp/
投稿フォーム http://www.otagaisama.or.jp/usp_form/toukou


Posted by setabora at 15:30
ボランティア情報誌「セボネ1月号」を発行しました [2018年01月07日(Sun)]

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★1月号表紙 イラスト/しち さん


【今月の掲載記事】
★特集「NPO・市民活動相談」の現場から
 世田谷ボランティアセンターでは、ボランティアに関する相談のほかに、ボランティアグループや団体、NPO法人からのご相談(団体設立や運営など)に応じています。これまでの相談事例をご紹介しました。

★まちの市民力「こぎつねの家」
 マイノリティの人たちが安心して集い、語り合える場をつくっている団体をご紹介します。

★災害ボランティアセンターレポート 10月〜12月の動き
 ※キラリ世田谷人はお休みします。


世田谷ボランティア協会の情報誌「セボネ」は、
区内の図書館や区民センター、出張所・まちづくりセンターなどでも配布しています。

なお、情報誌「セボネ」はボランティアの編集委員が企画・取材して制作しています。
ボランティア募集、イベント告知など、みなさまからの情報を集めていますので、
ホームページの投稿フォームから情報をお寄せください。
http://www.otagaisama.or.jp/usp_form/toukou
Posted by setabora at 15:19
セボネ12月号キラリ世田谷人「工藤恵子さん」 [2017年12月19日(Tue)]

キラリ世田谷人は、世田谷を中心に活躍するキラリと光る素敵な方がたをご紹介します。

児童館から「きぬたま」へ
子どもの育ちをささえる
 工藤 恵子さん
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 工藤さんの40年以上にわたる児童館人生は、ひょんなところから始まりました。大学の社会福祉学科を卒業し、そのまま1年間研究室に助手として在籍。「勉強は向いていないなあ」と思って受けた東京都の職員採用試験に受かり、世田谷区への赴任が決定したのが3月の終わり。4月1日からの勤務先がたまたま、船橋児童館開設準備中の児童課でした。

「子どもと遊ぶなんて向いていない」と思っていたのに、常勤職員は新米の自分ひとり。助けてくれたのは地域の方たちで、一緒に「どんな児童館にしたいか」と必死で考えました。「あの頃は23区全体で、子どもに向き合うために、子どもの『命』とか『生きる』といった本質的なことも論議していたんです。今もそれが糧になっています」

 児童館によく来ていた子どもが学校で問題を起こした時にも「児童館で頑張っている子だから」という工藤さんの一言で、停学を免れたこともありました。時には就職のために推薦文を書いたり、子どもと一緒になって頑張り、子どもの力になりました。

 児童館を子ども主体の場にしようと、子どもたちと共につくってきた工藤さんですが、ある児童館の経験で大人がお膳立てし、子どもがお客様になってしまっていることに違和感をもちました。退職の時にたまたま家の近くに、地域の子育て支援の場「きぬたまの家」がつくられることになり、「子どもが主体になるためには幼児期の育ちから遊びをつくる場が必要。それをつくるのを最後のご奉公にしよう」と決め、理事として準備に関わりました。

 「きぬたまの家」は外遊びと親子をつなぐ屋根のある拠点、里帰りのように親子が遊びにきます。子どもの一時預かりもあり、お母さんたちはリフレッシュできます。月に一度は「夕ごはん会」や「宿題クラブ」も開催されます。歩いて3分の多摩川の河川敷のはらっぱには、プレーワーカーのいる「きぬたまあそび村」があり、自然の中での子どもの外遊びにつながります。

「児童館時代に関わった子どもたちがいまだにもめごとを持ち込んできますが、ここに工藤がいるからと訪ねて来てもらえる。子どもたちとは一生のつきあいかな!?」と嘆息する日々。「きぬたま」は工藤さんの今の居場所です。
(取材/編集委員 星野弥生)



Posted by setabora at 18:06
セボネ12月号まちの市民力「イクリスせたがや」 [2017年12月19日(Tue)]

「まちの市民力」
は、街の中で地域やそこで暮らす人たちと一緒に活動している団体を紹介します。

外国にルーツをもつ家族も
安心して子育てできるまちにしたい
イクリスせたがや

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「イクリスせたがや」は多文化共生のための子育て支援活動をしている団体です。代表の吉田千春さんは世田谷生まれ世田谷育ち。なぜこの活動を始めたのか、お話をうかがいました。

 吉田さんは、大学生の時に語学留学し、ホームステイ先で様々な国の人に出会い、楽しかった経験から日本語教師をしていました。出産を機に自身の子育てでママ友に救われた経験から、ふと「日本にいる外国籍の人たちは子育てをどうしているんだろう」と考え、大学院で研究を進める傍らで2014年にママ友たちと一緒にグループを立ち上げました。

 多文化共生というと、英語を教えたりするイメージがありますが、「イクリスせたがや」は英語以外の言語を大切にしています。そうした言語は日本ではマイナーであるために、母語で話すと変な目で見られたりするので母語を隠したりする人もいるのだそう。そうではなく、「どんな言語であっても日本に受け入れられていることを示したい。様々な言語と文化背景があるということを小さい頃から知ってもらいたい」というのが活動のねらいです。

 現在の主な活動は多言語による絵本の読み聞かせ(年間5回ほど)。毎回あるテーマに沿った絵本を決めて、その絵本を4つの言語で読みます。言葉はわからなくても絵を見れば話はだいたいわかるので、子どもたちも興味津々で聞いてくれます。そのほかにも、交流イベントやワークショップなども行っています。

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 外国籍の人たちの子育ての悩みは、他の当事者とつながる機会がないことや、家庭での言語教育をどうするかなどのほか、差別の問題もあるといいます。そうした人たち、特に未就学児のいる家庭にどうやってアプローチしていくかが一番の課題となっています。

 吉田さんは、自分たちの強みは「当事者であり、かつ研究者でもあること」と話します。「多様な人たちが混ざり合うのが普通、そういう人たちがいるから世田谷はいい『まち』と言われるようにしたい」
このような活動を通じて、世田谷が多様性を受け入れ、誰にでも住みやすい社会になればと感じました。
(取材/編集委員 市川徹)

イクリスせたがや
http://icris-setagaya.com/
Mail:icris.setagaya@gmail.com


Posted by setabora at 17:55
セボネ12月号特集「「失語症カフェ」はじめました 〜コミュニケーションのバリアフリーをめざして〜」 [2017年12月14日(Thu)]

「失語症カフェ」はじめました 
〜コミュニケーションのバリアフリーをめざして〜

 「言葉」は私たちがコミュニケーションをとる上で、必要不可欠なものです。しかし、突然の事故や病気で、「言葉」を使ったコミュニケーションが難しくなると、今までの生活が一変してしまいます。
 失語症への理解を深め、失語症会話パートナーの活動の幅を広げようと、梅丘で「失語症カフェ」の試みが始まりました。「失語症会話パートナー世田谷連絡会」の横井美代子さんにお話をうかがいました。

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9月の失語症カフェの様子


◆「失語症」のむずかしさとは

 脳卒中や事故による脳損傷の後遺症で、失語症は起こります。脳の萎縮によって起こる認知症とは違い、左脳にある言語野が損傷することにより、「話す」「聞く」「読む」「書く」ことが難しくなります。症状は人によってさまざまで、話を聞いて理解することはできるけれど、自分の想いを話すのが難しい人や、一見会話ができているように見えても、相手の言葉を理解するのが難しい人もいます。判断力や記憶力は変わりませんが、適切な言葉を引き出すのが困難になったり、言葉と意味の関連付けが難しくなったりします。

 NPO法人全国失語症協議会によると、患者は全国に30万〜50万人いると推定されていますが、その実態はなかなか解明できず、社会における理解や支援が進んでいないのが現状です。言葉の障害は外見でわかりにくく、自分の思いをうまく伝えることができないため、もどかしい思いをして、会話や外出をする機会が減り、孤独になってしまいがちです。


◆思いに寄り添うパートナー

 そんな失語症の方のコミュニケーションをサポートするのが、「失語症会話パートナー(以下、会話パートナー)」です。もともとは、カナダで失語症の人のための会話パートナーの養成を行っている、ということを知った言語聴覚士が「日本でも会話パートナーを養成しよう」と呼びかけたところから始まりました(現在はNPO法人「和音」)。2000年に第1回目の「失語症会話パートナー養成講座」が開催され、横井さんはその第2回目に参加しました。

 養成講座は失語症の基礎知識を学ぶ座学と、実際に失語症の方とのコミュニケーションを支援する実習形式で行われます。横井さんは、実習で訪れた世田谷区立総合福祉センターの失語症のグループの会話パートナーとして、講座終了後も継続してかかわり、15年以上活動してきました。

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お話をうかがった横井さん

 自主グループでは、失語症の方が7〜8人集まって会話を中心とした活動をしています。病院で言語聴覚士が失語症の方の言葉のリハビリをするときには1対1ですが、ふだんの会話は複数で行われることがほとんどです。失語症の方にとって集団の中で会話することは貴重な機会であり、集団の中で言葉を回復していくのです。

 「例えば、話すことはできるけど相手の話を理解するのが難しい人には、会話パートナーが要点をかいつまんでわかりやすく筆記し、その人の理解度を確認しながら、みんなの会話の輪に入っていけるよう支援をします。一方、頭の中に言葉はあるけど、話すのが難しい人に対しては、言いたいことをゆっくりと聞き出して、本人に代わって伝え、会話がスムーズにいくよう支援します」と横井さんはいいます。会話パートナーには、失語症の方の理解を助けたり、失語症の方の思いを伝えたりする役割があるのです。

 「言葉に不自由がなければ自分の意思で選んだ言葉を発言できますが、失語症の方はそれが難しいので、思いを代弁するときには、言葉の選び方に特に気をつけています」と横井さん。会話パートナーの大事な道具は、「地図」「カレンダー」「紙と鉛筆」のほか、会話のきっかけとなるような絵や文字が載っている「コミュニケーションボード」などがあります。

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「コミュニケーションボード」があると会話もスムーズ。

 失語症の自主グループの活動は「自分の思いが話せる場、ゆっくり話を聞いてもらえる場」になっています。会話パートナーはあくまでもボランティアなので言葉のリハビリはしませんが、こうしたていねいなサポートをうけた会話を重ねることによって、失語症の方の意欲を引き出すことができるのかもしれません。


◆当事者を尊重する支援

 世田谷区では2005年から毎年養成講座を開催し、「失語症会話パートナー」を養成しています。講座を受講する方のなかには、ご家族が倒れて失語症になり、そのために学び始める人もいるといいます。ある日突然、病に倒れ、言葉を失い、以前のような会話が難しくなるということは、本人にとっても家族にとっても、大きなショックを受けることは想像に難くありません。

 また、失語症は認知症と間違えられたり、状況を理解していないと誤解されて子ども扱いされてしまうこともありますが、頭の中には言葉も感情もあります。会話パートナーは「その人の尊厳を尊重して接すること」を鉄則とし、言葉だけでなく目線の動きや表情などにも注目し、感情の変化を見逃さないようにしています。

◆失語症をもっと知ってほしい

 「この2年ほどで失語症を取り巻く状況も変わってきている」と横井さんはいいます。障害者総合支援法で「意思疎通支援」という枠組みが規定され、昨年度からモデル事業として「失語症者向け意思疎通支援者の養成講座」も実施されています。今後は全国的に展開されていくそうです。

 失語症の場合、会ったその場からすぐに十分な会話支援ができるわけではなく、ある程度コミュニケーションを重ねて、その方の症状や背景等を知っていかないと会話のサポートが難しいという課題もあります。制度やしくみを充実させていくのはこれからのようです。
「失語症ゆえに当事者の方が自ら社会に対して声をあげるのは難しく、声が届きにくいので、会話パートナーが発言していかなければと感じています」


◆だれでもどうぞ「失語症カフェ」


 この13年で、世田谷区で養成された会話パートナーは120人をこえているそう。長年、失語症の方の会話をサポートしてきた横井さんに、転機が訪れました。ある失語症の方から、「養成された会話パートナーはたくさんいるらしいけど、いったいどこにいるの?」と尋ねられました。「総合福祉センターの自主グループでは活動しているけど、失語症の人はもっといろんなところにいるのに、どうしてもっと活動を広げないの?」と問われました。

 その声に押されるように、徐々に「会話パートナーの活動の幅を広げていきたい」「失語症に対する世間の認知をもっと高めていきたい」という想いが、会話パートナー仲間のなかで強まっていきました。「失語症の方に寄り添うつもりで支援をしてきたけれど、もう一歩積極的になったほうがいいんじゃないか、と思うようになったんです」と横井さんは振り返ります。

 ちょうどその頃、世田谷ボランティア協会の拠点のひとつである梅丘ボランティアビューローのスタッフとして働き始めた横井さんは、ビューローの事業として「失語症カフェ」を立ち上げることを提案しました。そして今年5月に開催した第1回目のカフェには24人が集まり、第2回の9月には30人をこえる人たちで大賑わいでした。失語症の方やご家族のほか、高齢者施設の職員、言語聴覚士をめざす学生、会話パートナーがたくさん集まり、情報交換したり、交流を図りました。

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***
「失語症カフェ」に参加した方の感想

・失語症の人とのコミュニケーションの取り方について学びたいと思って来ました。

・どのような病気でも憂鬱になりますが、気持ちを前向きに持つことが大切だと思います。
そのきっかけを見つけられるカフェだと思います。

・言語聴覚士の先生のお話、とてもよかったです。グループ内でも意見交換できました。

***


◆夢が広がる 地域に広がる 

 年明け1月12日(金)には第3回目の「失語症カフェ」を計画しています。会話パートナーが失語症の方々の活動についてご紹介し、お茶を飲みながらゆったりとお話を聞くことができます。
「ご近所の方や失語症のことをよく知らない人にもぜひ来てもらえたらと期待しています。そして、くつろぎのひとときに、おいしいコーヒーをいれてくださるボランティアも募集しています」

 2階にある梅丘ビューローまでは階段をあがらなければならず、失語症の方のなかには足にまひのある方もいるので、できればバリアフリーな環境で実施したいところです。横井さんをはじめ、会話パートナーたちは「梅ヶ丘に限らず、こんな場がもっといろいろな場所にあったらいいな」と考えています。さっそく、尾山台のほうに住んでいる方からも「地域で失語症カフェをやってみたい」という声があがっているそうです。認知症を地域で支えようと「認知症カフェ」は区内のあちこちで開催されるようになってきましたが、「失語症カフェ」の試みが広がるのも、もうすぐかもしれません。
(取材/編集委員 家井・伊藤、事務局 宮崎)

第3回「失語症カフェ」
日時:2018年1月12日(金)13時半〜15時半(要申込み)
会場:梅丘ボランティアビューロー
参加費:300円
問い合わせ:03-3420-2520
http://www.otagaisama.or.jp/1-wanted/20171213/5880.html



Posted by setabora at 21:36
ボランティア情報誌「セボネ12月号」を発行しました [2017年12月14日(Thu)]

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★12月号表紙 イラスト/ふかさわ とみこさん


【今月の掲載記事】
★特集「「失語症カフェ」はじめました 〜コミュニケーションのバリアフリーをめざして〜」
 失語症について詳しく知ったり、話したりすることができる「失語症カフェ」を特集しました。
5月、9月に続き、1月にも梅丘ボランティアビューローで開催を予定しています。
≪関連情報≫ 1月12日(金)13時半〜15時半「失語症カフェ」
http://www.otagaisama.or.jp/1-wanted/20171213/5880.html

★まちの市民力「イクリスせたがや」
 多文化共生のための子育て支援活動をしている団体をご紹介します。英語だけでなく、多言語による絵本の読み聞かせに子どもたちも興味津々です。

★キラリ世田谷人「工藤恵子さん」
 長年、児童館職員として活躍し、いまは地域の子育て支援の場「きぬたまの家」で親子をささえています。



世田谷ボランティア協会の情報誌「セボネ」は、
区内の図書館や区民センター、出張所・まちづくりセンターなどでも配布しています。

なお、情報誌「セボネ」はボランティアの編集委員が企画・取材して制作しています。
ボランティア募集、イベント告知など、みなさまからの情報を集めていますので、
ホームページの投稿フォームから情報をお寄せください。
http://www.otagaisama.or.jp/usp_form/toukou
Posted by setabora at 21:16
セボネ11月号キラリ世田谷人「リドル・ケビンさん 佳子さん」 [2017年11月04日(Sat)]

キラリ世田谷人は、世田谷を中心に活躍するキラリと光る素敵な方がたをご紹介します。

得意分野を生かして
リドル・ケビンさん 佳子さん

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 アメリカ人のリドル・ケビンさんと佳子さんご夫妻がボランティアセンターに初めて来られたのは2014年の秋。以来、西太子堂駅の近くで、大人を対象に英語教室を開いています。長年アメリカ連邦政府機関で仕事をしてきたお二人は退職後、世田谷に住むことになり、地域で英語を教えることで新しい出会いや絆をつくりたいという思いからでした。

 レッスンを始める前に生徒一人ひとりにインタビューをし、英語のレベルを把握して少人数のクラスをつくります。授業はすべて英語で、佳子さんがアシスタントとして日本語でお手伝いします。「週1回1時間だけでは上達しないから、毎週宿題を出しています」この宿題がとてもユニーク。「日本酒について」というお題や「築地市場の豊洲移転」など時事ネタを含めた課題が出され、日本語と英語で作文を書く宿題や、「地球温暖化」「車の自動運転について」などの課題文を事前に読んでくる宿題があり、クラスで意見交換をします。単なる英会話教室ではなく、自ら調べて勉強しないと解けないものもあります。自分で調べて考えて、自分の意見を自分の言葉で発する、なかなかやりがいのありそうな勉強方法です。

 「学ぶ方が熱心なので、教える方も真剣です」どんな内容にしたら上達するのか、生徒ひとりひとりの能力や個性に合わせて練り上げられています。クラスは好評で、4年目となる今年は新規募集するまでもなくリピーターで定員いっぱいになりました。最初からずっと参加している方や転勤後もスカイプで勉強する方もいるほど。

 仕事として社員研修や会社役員にも教えていた経験のあるケビンさんは「教えるのが好き」といい、「彼は教えるのが上手」と佳子さん。お二人とも、生徒さんたちの英語が上達していくのを見るのがうれしいと口を揃えます。
 アメリカではケビンさんがITスキルを生かして地域のためにウェブサイトをつくったり、佳子さんは引っ越してきた方のためのウェルカムパーティを開催したり、卓球クラブをつくったこともあります。
「世田谷でも英語でボランティアを始めようと思ったのは私たちにとって自然なこと。これからも夫婦でボランティア活動を続けていきたい」と話し、仲むつまじいお二人です。
(取材/事務局)




Posted by setabora at 11:51
セボネ11月号まちの市民力「きららサロン」 [2017年11月02日(Thu)]

「まちの市民力」は、街の中で地域やそこで暮らす人たちと一緒に活動している団体を紹介します。

元気をわけあう地域デイサービス
きららサロン

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 「きららサロン開催中」。二子玉川駅から徒歩10分の集合住宅の集会所に、毎週火曜日、こんな札が掛けられます。エプロン姿のスタッフに迎えられるのは地域の高齢者の方たち。きららサロンは、住民どうしの支えあいで地域の介護予防と閉じこもり防止を行う、区が始めた取り組み「住民主体型 地域デイサービス」の事業です。

 「スタッフはみんなボランティア。利用者さんはあんしんすこやかセンターからの紹介です」と代表の湯山七海さん。朝10時、健康チェックのあと、ゲームや歌などのレクリエーションと体操で、心と体をリフレッシュ。昼食とおしゃべりを楽しんで13時に解散です。

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 プログラムはスタッフみんなで考え、遊具などはほとんど手づくり。豊かな人生経験とそれぞれの特技が活動を支えています。昔の世田谷の話に花が咲いたりするのも、地域に密着していればこそ。ご近所づきあいのないマンションでテレビばかり見ていたのに、きららに来るようになってからは家での会話も弾み、食欲も出てきた、とご家族にも喜ばれています。

 転勤が多かった湯山さんは、「これからの人生を地域に根を下ろして生きていきたい」と考えていた時に、この事業への呼びかけに出会いました。自分たちの手で運営できることに魅力を感じて友人に声をかけ、オープンにこぎつけたのは昨年9月。現在利用者さんは7名。スタッフは11名で、うち5人が区の研修を受けた運営リーダーです。運営経費は区からの補助金と、利用者さんとスタッフの負担金(食事代、材料費など)で賄っています。

「活動は週1回ですが、いつも頭から離れることはありません。活動日以外も、準備や事務作業などで体力や時間がかなり必要で、責任感とやりがいをもってやっています」と湯山さん。平均年齢が70歳近いスタッフにとって、自分たちの介護予防でもあり、仲間と活動を楽しみながら社会参加できる場にもなっているのです。

「まだまだ試行錯誤中ですが、少しでも満足いただける活動をめざしています。そのため区など関連機関には、スタッフのスキルアップの機会をつくってほしい。そしてこの事業を広く周知してほしい」と湯山さん。こうした「住民主体型地域デイサービス」は現在12か所で活動中。
需要はますます増大していきそうです。
(取材/編集委員 家井雪子)

きららサロン 毎週火曜日 10時〜13時
Posted by setabora at 21:51
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