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日本を取り戻す -川の流れから変える- No.61[2016年02月12日(Fri)]
日本生態系協会 会報「エコシステム」No.61
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川のつながりが失われた

秋ヶ瀬取水堰は、荒川河口から約35km地点の埼玉県志木市にあります。
荒川で最も下流に位置する堰で、ここで取水された水は東京都と埼玉県の水道水として、また工業用水や近くを流れる川の浄化用水として使われています。
川の連続性を回復するために、利用目的と現況を洗い直し、撤去も含めた大胆な検討が必要です。

魚類などの水生生物が移動できるよう、秋ヶ瀬取水堰には、魚道があります。
またその効果を評価するため、アユがどれくらい帰ってくるかが調査されており、この結果をもとにして、魚道の構造を生きものがより登りやすくなるようにと改良が重ねられています。

生きた川づくりへの提言2

1 魚道のあり方

ヨシノボリのなかまなど川底で生活する生きものや、モクズガニといった甲殻類、水生昆虫など、アユだけでない他の生きものについても調査を行い、その機能を評価することが必要です。
その結果、生きものの上下流の移動ができるように魚道の設計変更をするなど、工夫をしていく必要があります。

また、今ある魚道の改善も1つの方法ですが、それだけでは限界があることも理解しなくてはいけません。

2 バイパス水路

バイパス水路とは、より自然に近い状態の水路です。
堰などの脇を長い距離をかけて、緩やかな角度で登っていく形のもので、より多くの生きものたちが川の上下流を移動することができるようになります。
秋ヶ瀬取水堰の場合も、両岸のスペースを活かしたバイパス水路をつけたり、近くを流れる鴨川をバイパス水路として活用することなどが考えられます。

3 河川の浄化用水

秋ヶ瀬取水堰の目的のひとつに浄化用水が挙げられ、23.4㎥/sもの水が浄化用に利用されています。
しかし、『浄化』といっても、富栄養化といった水の汚れを減らすのではなく、単に水で『薄めている』だけにすぎず、これでは、東京湾に流れ込む汚れの量は変わりません。
基本的には汚れの源である農地や道路からの水など、広い範囲で発生する汚れの量そのものを減らすことが必要です。


もし流域全体で汚れの量を減らす対策が実施されれば、浄化用水として利用していた水はいらなくなります。
そうすると東京都と埼玉県の水道および工業用水は、秋ヶ瀬取水堰を使わなくても、利根川から導水した水だけでまかなえる計算となり、秋ヶ瀬取水堰を撤去して、荒川のつながりを回復するという選択肢も検討できます。

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