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植物たちが危ない! No.27[2016年01月09日(Sat)]
日本生態系協会 会報「エコシステム」No.27
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万葉の昔から親しまれてきた秋の七草。
七つの花の名をあげられる人は案外少ないのではないでしょうか。
まして、見分けられる人となれば、もっと少ないことでしょう。
上の写真から秋の七草はどれかわかりますか?
日本文化の象徴の一つともいえる秋の七草ですが、今も身近に見ることができるのは、クズだけとなってしまい、うち1種は「絶滅危惧種」に、他の5種も私たちの身近から明らかに姿を消しつつあります。
日本の野生植物は、6種に1種が絶滅の危機にあるといわれています。
しかし、現在進められている調査では、絶滅の危険性がより深刻な植物が、大幅に増えそうだといわれています。
今月号では、身近で進む植物たちの危機について考えます。


激減・絶滅 理由は何?

なぜなくなった 秋の七草

かつてはごく身近に見られた秋の七草は、なぜ姿を消したのでしょうか?実は秋の七草は、尾花と呼ばれたススキの草原に好んで咲くものばかりなのです。
草原は人の手や洪水、野火などが入らないと森に変わります。秋の七草は万葉時代以前、おそらく縄文時代後期か弥生時代から人々が屋根を葺き、牛馬の餌や肥料にするために草を刈り、あるいは洪水や野火で維持されてきたススキ原で生きてきた植物なのです。
高度経済成長以降、大きく変わった私たち日本人の暮らしは、草刈り場を必要としなくなりました。農地整備は、野草が咲いていた畦や土手を削り取ってしまいました。ダム建設や河川改修によって洪水も起こりにくくなり、川原のススキ草原もなくなりました。身近な自然を壊してしまったことを意味します。

水草激減のわけ

日本の植物の中で、最も危機的な状況にある水草。激減の理由を探りました。

●埋め立て

湖沼や湿地の埋め立てで、生育環境が消失しました。

●コンクリート護岸

農業用水路や小川、湖沼、ため池の岸辺がコンクリートで固められたために、生育環境が消失しました。

●水質の悪化

特に透明度の低下は、沈水植物※や浮葉植物※の芽生えに太陽光線が届かないため、光合成ができなくなります。

●水位の安定化

湖沼に水門や堰が建設され、水位の変動がなくなったため、一年生の水草が好む岸辺の泥湿地が消失しました。

●除草剤の多用

除草剤によって水田や農業用水路などの水草がなくなりました。

●浚渫(しゅんせつ)

沈水・浮葉植物が消滅した湖沼の沖合を浚渫すると、波浪と湖底の侵食によって湖岸の植生帯が崩壊します。

●外来種の侵入

外国産の水草によって、日本在来の水草が駆逐されています。


※沈水植物:茎や葉など植物全体が水中に沈んでいるもの。浮葉植物:茎は水中にあるが葉が水面に浮いているもの。
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