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ミツバチからの警報 No.132[2016年04月23日(Sat)]
日本生態系協会 会報「エコシステム」No.132
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自然の恵みを受け続けるために〜ミツバチに起こっている異変から、日本の農業の進むべき道を考える〜

接続可能な農業への転換は現代世代の責務

自然の生態系は、私たちの経済と社会を支える基盤です。現在も、また将来にわたっても、私たちが幸せに暮らすには、生態系からのさまざまな恵みに頼らなければなりません。
第一次産業である農業や養蜂業も、生態系からの恩恵を受けて成り立っています。
健全な生態系があってこそ、接続可能な農業や養蜂業を営むことができます。

現代世代の選択は、将来世代が幸福に暮らせるか否かを左右します。現代を生きる私たちには、食料生産の増大と合理化を目指し、生態系の破壊をもたらしてきた近代農業から、生態系への負担を最小にとどめる接続可能な農業への転換を図り、健全な生態系と豊かな恵みを将来世代に引き継ぐ責務があります。
日本においても、農薬の使用を減らしていくことを基本理念として、大胆な数値目標を掲げ、目標の達成に向けて具体的な施策を進めることが望まれます。

ミツバチや生態系への影響が懸念されるネオニコチノイド系の農薬とフィプロニルは、将来世代の負の遺産になりかねません。
これらの農薬については、予防原則に基づき、生態系に深刻な影響をおよぼさないことが明らかになるまで、使用を控えることが求められます。
将来世代に対する責務を深く自覚し、農薬による水域と陸域の生態系への影響を評価する手法をさらに充実させ、農薬取締法に基づく農薬の審査・登録基準を見直す必要があります。

地域の個性を磨き上げ、世界に貢献する

ミツバチとも共存できる生態系への負荷が小さい農業に地域で取り組み、その取り組みを施策や補助金等で支援し、消費者がその農産物を購入することは、食料の安全保障をもたらします。
また、自然の風景や生きものは地域ごとに特性があり、そこから地域固有の文化や伝統も生み出されます。
それぞれの地域の持つ伝統文化を継承し、個性を磨き上げることで、地域の魅力は高まります。

地域の個性を活かし、農産物の安全の価値を向上させることは、非常に変化の激しいグローバル化の荒波にも耐えられる、魅力あふれる接続可能な地域づくりにつながります。

日本と同じ気候帯に位置し、稲作を中心とするアジアの国々でも、農薬に依存していることが問題になっています。
日本が国を挙げて、環境保全型農業および有機農業の技術を確立し、個性が輝く地域をつくるしくみを築き上げ、その技術やしくみを提供することで、アジア諸国の農業や地域づくりに貢献することができます。
接続可能な農業や地域づくりに向けた国際協力は、日本が国際的な信頼を得るためにも果たすべき役割の一つです。

ミツバチの起こっている異変を、私たちのくらしのあり方に対する自然からの警鐘と受け止め、これからも自然の恵みを受け続けることができるよう、社会全体で問題の解決に向けた取り組みを着実に進めなければなりません。
タグ:ミツバチ
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