藁細工工芸に利活用してもらう稲わらをとりに、
今日は遠路はるばる葛巻から風蔵さん一家がやってきた。
フェスタでも毎年のように、
素敵な樹皮細工や藁細工を作って出店し続けていただいてる地歩さん。
今、優命園の稲わらで作っていただいているのがこの素敵な藁かご。
ぬくもりがあって、とても味わい深い籠だ。
今日はこの材料の藁を取りに来ていただいた、というわけ。
稲わらの束から材料にできる良いものを選び取る作業をわら選りと言って、
「これが作業の半分以上」と聞いていたので、
一緒に体験させてもらうことにした。
わざわざ葛巻まで材料を運搬するにしても、
わら選りしてから運べば、ロスが大幅に減るし、
という軽い気持ちだったのだが・・・。
しかーし。
実際にやってみて、この手間に驚いた。
ランチを挟んで大人4人で3時間。
細いもの、折れたもの、変色したものなどをはじいて、
さらに必要な場合は袴という部分をはがして、
長さをそろえて切る、
という手仕事を、
冷たい北風吹く中、鼻水すすりながらがんばって、
やっとそろったのがわずかにこの量。
ざっと見て最初の5分の1くらいか。
これで作れるかごは、わずかに2つ程度だという。
来春から生活学校では、
「サシバ田んぼプロジェクト」(仮称)なるものを始めていく予定。
これは、サシバ研究者の岩手大・東先生が、
サシバ保全活動に取り組む「自然保護協会」さんや「ラッシュジャパン」さんを
生活学校に連れてきてくださったのがご縁。
それで、風蔵さんの藁細工もぜひその輪の中に入ってほしくて、
乾燥から脱穀後まで、この稲わらは、
いつになく丁寧に扱ったつもりだったのだ。
が、今日初めてわら選りしてみて、よくわかった。
わら加工まで視野に入れた稲作にするには、
まだまだ工夫が必要だということ。
まずは初めてそれが分かっただけでも良しとしよう。
プロジェクトの第1歩、である。
by 里山おやじ