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2019年07月01日

サシバ田んぼプロジェクト・9

今年は、サシバが絡まる事故を避けるために、
防鳥糸ナシでの合鴨農法を実践中。

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防鳥糸がないと、
カラスやトンビに襲われるリスクは当然高くなり、
頻繁な見回り、あるいは、意識的に田んぼ周辺での作業時間を増やすなど
やってみるとやはり大変だ。

田に放す時間もどうしても短くなる。
そのせいか、まだ稲水ゾウムシも食べ尽せてはいない。

田んぼ周辺の作業としては、
若者サミットで設置した止まり木周辺の草刈りを徹底。

それでも結局、今シーズン、サシバを観たのは上空を旋回した3度だけ。
中々努力が報われない。

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そして、こうした作業はちょっと不本意だ。
これでは、まるで「保護のための保護」活動。
目指したいのは、ひとの「生産活動の結果としての保護」だ。
それでないと真の共存とは言えないと思う。

だから、ここで生産できるものを検討していきたい。
6,7月、合鴨が田んぼにいる期間に
それを見守りながら収穫できる産物がベストだ。

    by 里山おやじ

2019年05月30日

サシバ田んぼプロジェクト・8

今年も、田植えは若者サミットで、
ワイワイと大人数でやる予定だったのですが・・・

サシバサミットから帰って来ると、
異常高温で、苗はぐんぐん伸びてるわ、
水不足で代掻き後の雑草がまた活着し始めるわ、
田んぼの水漏れで、水位がさがってくるわ、
で、
田植えを早めざるを得ない状況になりまして、
若者サミットでの田植えは断念。
サミットから帰った翌日から大急ぎで田植え開始。

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今回は覚悟を決めて、里山次男と二人でやり切ろうと、
少しずつ「令和になっても昭和の田植え」をスタートしました。

3日目には、東先生が手伝いに来てくれて助かりましたし、
4日目には澄川さんが来てくれました。

そして、その澄川さん、
生活学校の入り口上空で、旋回しているサシバを目撃した、と。
しかも双眼鏡で確認したから確かだよ、と教えてくれました。
猛禽にとても詳しい澄川さんの目撃なら間違いありません。

ピックイ―という鳴き声は聞いてないので、
今年は残念ながら近くで営巣はしていないのですが、
どうやら狩りには来たようです。

よかったー。
サシバ田んぼプロジェクト1年目にサシバが見られなくて、
がっかりしていたところに朗報。

田植えが終わって水を張ったら、
設置した止まり木に止まって存分に狩りをしてほしいな。
その姿、見られるかどうか・・・
諦めかけていた楽しみが戻ってきました。

   by (サシバロス中で早くサシバが見たい)里山おやじ

2019年05月27日

サシバサミット2019市貝大会

田植え間近の農繁期真っただ中、
にもかかわらず、なんとなんと栃木県まで行って、
記念すべき「第1回・国際サシバサミット」に参加してきました。
(こんな時期に遠出をするのはもちろん初めてです。)

里山のシンボルと呼ばれるサシバの保全活動を、
町を挙げて取り組んできた市貝町がその会場。

人口1万人あまりの小さな町の果敢な取り組みは、
とても刺激あるものでした。

日本で最も多くのサシバが繁殖する地域であることの意味を、
町民が自ら研究者たちから学び、確認しあい、
保全活動のアイデアを出し合って試行錯誤を重ね、
そこから新しい価値を生み出そうという気概を
町のあちらこちらに感じました。

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多分、ドイツなどもこうした取り組みが多いはずです。
ある意味、とても先進的。

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そしてシンポジウムの会場となった地元の小さな小学校の体育館は、
満員という人数だけでなく、参加者の熱気に満ちていました。

渡り鳥であるサシバの保全活動は、
越冬地、中継地、繁殖地にまたがって国境を越えた協力が不可欠。
実際に日本からの働きかけがきっかけとなって、
他国での密猟が終息したという素晴らしい成果の報告もありまして、
フィリピンや台湾の研究者や首長も参加しての国際サミットには、
とても意義深いものを感じました。

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市貝のゆるキャラはサシバのさっちゃん。
(夏日となったこの日はさぞ大変だったろうな。)

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昼休みのポスター展示会場もすごい熱気。
岩手からは東先生の研究報告のポスターに、
生活学校の若者サミットでスタートした
「サシバ田んぼプロジェクト」も紹介してもらいました。

前回の若者サミットで、
サシバの止まるパーチを設置する作業風景の写真も掲載されて、
ポスターの前で東先生は、参加者からの様々な質問に答えて忙しそうでした。

この作業をしてくれたⅯちゃんとT君もスタッフとして岩手から参加。
(夜中1時に盛岡を出たそうで、ほんと、お疲れ様でした。)


ところで、今回、個人的に最も感動したのは・・・
宿泊させていただいたサシバの里・自然学校さんの田んぼで、
翌朝、タガメを見つけたことです。
これが人生「初タガメ」!
手に取って初めて伝わるそのデカさ、
何よりの体験をさせてもらいました。

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市貝のような取り組みをする地域があるということは、
中山間地の条件不利地域で米作りを続ける私にとっては、
なにか勇気づけられる思いがしました。

大規模区画整理をして、
機械化や効率化の価値を宣伝する自治体はいくらでもあるでしょうが、
広葉樹の丘陵地帯に入り組んだ小さな谷津田と言われる
労働生産性の低い田んぼにやって来る野鳥に
光を当てて町おこしをしようという稀有な自治体なわけです。
(町民の9割以上はサシバをよく知っています。
日本人全体ではおそらく1%未満でしょうね。)

そういう意味では、本当に刺激ある2日間になり、
わざわざ農繁期に岩手から来た甲斐は十分にありました。

一方で、大きな課題も見えました。
それはなによりもまず、生産者の参加が少なすぎることです。

原生自然に生息する動物の保全とは大きく違って、
サシバの場合は、人の手の入る里山自然での繁殖。
特に林に隣接する小さな田んぼがえさ場になっているのですから、
そんな田んぼで米作りをする農家の存在がサシバ保全には不可欠。

技術も機械も体力もない自然愛好家のボランティア作業では、
谷津田の復活や維持はとても無理。

サシバ保全には農家の参加が絶対条件。
なのに熱意をもって集まるのは、愛鳥家、研究者、学生ばかり…。
おそらくそれは町長さんもわかっていて、
最後のあいさつの中で、
「重要なのは実践、しかし、政策が十分生産者に届いていかない・・・」
という課題を正直に話しておられました。
(成果の誇張などしないこの町長さんの正直さはとても好印象でした。)

しかし、課題が見えてくるということは、
真摯な挑戦を続けている証だとも思うわけで、
市貝町の今後のサシバ保全活動の成り行きは、
興味深く注目していきたいと思いました。


   by (サシバサミット翌日から田植えに追われてる)里山おやじ








2019年04月10日

サシバ田んぼプロジェクト・7

今回の作業のメインの一つ、サシバの止まり木設置。
杉丸太の杭で手作りしてもらいまして、
里山の風景にもとても良くマッチしたものができました。

その作業を中心になってやってくれた
里山若者サミットのエース・めいちゃんの感想です。


サシバ田んぼプロジェクト。

自分が里山生活学校を少し欠席している間に
耕さんたちはまた新たな取り組みを進めていました。
さすがです。油断できません…。

今回は記念すべきプロジェクト第1回目の作業。
私はサシバが狩場である田んぼを見渡すための止まり木を
午前午後とせっせと作りました。

201947 若者サミット(撮影東)_190409_0019.jpg

止まり木はどう作るかというと、
材料は稲刈り後に稲を干すのに使う杉の杭で、
長いままの杭と短く玉切りした杭をのみで削ったものをT字に固定します。

太くたくましそうなものから細くスタイリッシュなものまで、
手作り感満載の止まり木ができました。合計26本。

ノコギリで切るのも大変でしたが、
できた杭を作業場から田んぼに運び、穴を掘り、
重たい杭をドシン、ドシンと穴に十分に入れて固定するのも一苦労でした。

サシバ君、たくさん使ってくださいね…。
祈りながら切って、運んで、穴を掘って、杭を立てました。
杭が立ち並ぶ田んぼは初めて見ましたが、
ここにサシバが止まって、せっせと狩をしているのを想像すると
なかなかいい風景なんだろうなぁと思いました。
もうすぐMyカメラを購入予定なので、
サシバと田んぼ、狩をするサシバをカメラに収めるのがとても楽しみです。

47里山生活学校(撮影 小室)_190409_0009.jpg

さて、今回の裏メインイベントは豚さん。
去年、私たちを入り口で出迎えてくれていたぶーちゃんを
美味しくいただきました。
お昼のハンバーグも夜のロースも美味でした。
ありがとう豚さん。

47里山生活学校(撮影 小室)_190409_0002.jpg

里山生活学校に行くと、
いつも何気なく言ってしまっている
「いただきます」「ごちそうさまでした」を
しみじみと心から言うことの大切さ、
いのちをいただいていることへの感謝を再確認できます。
自然、動物たちに生かされて初めて自分がいることがよくわかります。
本当にありがたく貴重な幸せな時間です。

今回も濃い1日でした。
最後に、耕さんも言っていましたが、
サシバの保全は確かな意味のある活動だと思います。
保全のための保全ではなく、
里山での生活を営みながらの種の保全活動はある意味理想的で、
まさに共生だと感じました。

3年になり、さらに忙しくなると思いますが、
これからお手伝いできたらと思います。

2019年04月08日

サシバ田んぼプロジェクト・6

久々の里山若者サミット。
で、久々の2桁10人!

201947 若者サミット(撮影東)_190409_0009.jpg

今年から、若者サミットは
このサシバ田んぼプロジェクトに焦点を当てた活動にしたいと思っております。

今年度最初のサミットだし、
サシバ田んぼプロジェクトの本格スタートでもあるので、
夜は東先生に、スライドを使ってサシバに関するレクチャーも、
ガッツリとやっていただきました。

以下、今回初参加のケンちゃんの感想です。


201947 若者サミット(撮影東)_190409_0016.jpg

僕は今回、初めての参加でした。
当日はサシバ田んぼプロジェクトとしての作業で、
サシバが狩りをしやすい環境を整えるため、
藪を切り拓いて見晴らしを良くし、
止まり木を作って田んぼの周辺にたてました。

切り拓いた藪の枝などを一か所に集める作業は、
想像以上に重労働で、最近怠惰をむさぼっていた僕の体に、
鞭を打ってくれました。

201947 若者サミット(撮影東)_190409_0005.jpg

また、作業時に様々な道具を使ったのですが、
都会育ちの僕には縁の薄いものばかりで、
里山おやじさんや、その他のスタッフたちのように
うまく扱えるようになるまでに時間がかかってもどかしかったです。

一通りの作業が終了し、おいしいご飯をたらふく食べた後、
東先生によるサシバのプレゼンがありました。

渡りの北限から生息環境を考察したり、
サシバの習性を利用した里山づくりを企画していった経緯は
素晴らしいもので、聞いていて面白かったです。

今では、サシバが渡りを行うアジアの地域のほとんどで、
サシバの保護プロジェクトが実施されており、
そのような世界的にも価値のある作業を体験できたことは、
一生ものの誇りだと感じます。

これからも、
サシバが笑顔で飛び交うような里山づくりに、
関わっていけたらいいなと思います。

2019年03月23日

サシバ田んぼプロジェクト・5

「塩水選」と「60度殺菌」
という2つの作業で、今年の米作りが始まりました。

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まず、塩水選。
文字通り、塩水(比重1・17)を作って、
その中に今年蒔く種もみを漬けます。

充実した種もみは重いのでバケツの底の方に沈みますが、
そうでない種もみはバケツの上方に漂います。

その上方の軽い種もみをザルで掬い取って除去するわけです。
塩水によって良い籾だけを選び取るので「塩水選」。

続いて、60度のお湯を沸かして、
その中に、選び取った良い種もみを8分ほど漬けます。

化学薬剤に頼らずに「ばか苗病」などを殺菌消毒する
とても効果の高い方法です。

60度と言えば、人がこの温度の風呂に入れば、大やけど。
確かに色々な菌に対して殺菌できそうですね。

このあと、種もみは、4月中旬の種まきまで低温で浸水しておきます。

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さてさて田んぼ周辺を歩いてみますと、
あちらこちらのため池にアカガエルの卵がびっしり。

サシバにとってはとても重要な食料になる生き物です。
今年はこうした生き物が豊かに増えることを意識した米作りとして
「サシバ田んぼプロジェクト」を進めていきます。

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先日は、ラッシュジャパンと自然保護協会の方々も来られて、
東先生と共に楽しい時間を過ごしました。
サシバの飛来を心待ちにしながら、
いよいよ、今年もまた米作りの始まりです。

   by 里山おやじ

2019年03月17日

サシバ田んぼプロジェクト・4

先日、ラッシュジャパンさんより、
米ぬかから開発されたフェイスマスクの新商品・Dont look at me が届いた。

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(普段全く化粧っ気のない)
里山かあちゃんが、試してみたところ、
「すんごく肌の調子が良い!」らしい。

それで、絶好調の顔面で、
「次男卒業式に出られた」、らしい。

だから、「ラッシュ人気の訳がよーく分かった」という。

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まさか、こうした湿田の米作りが、
人気化粧品の商品とつながるとは・・・・。
面白い時代だな、としみじみ。

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さて、雪解けの早い今年の里山。
知り合い農家から収穫後の稲わらを干すために掛ける杭を
たくさんもらってきた。

これで今年は田んぼ周辺に、
サシバの狩りのための止まり木をたくさん立てる予定。

そろそろサシバの渡りの季節だが、
昨年の事故死を乗り越えて、
この春は来てくれるだろうか。

   by 里山おやじ

2019年02月27日

サシバ田んぼプロジェクト・3

いつになく早い雪解けの里山。

田んぼの雪もほとんど解けました。

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早速、水路の泥揚げ作業の開始です。

4月の田起こしまで、
ひたすら田んぼを乾かすよう作業していきますが、
サシバが好んで来るような谷津田は、
いわゆる湿田なので、この作業に苦労するわけです。

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田んぼの状況を見ながら、
畦を切った方がい所は、こうしてこの時期に切っていきます。
この時期しかできない作業でもあります。

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田んぼ中央部分がくぼんでしまって滞水しているようなところは、
土入れ作業をする場合もあります。

とにかく谷津田の維持管理は、手間暇かかるのでありまする。

労働生産性とか、作業効率なんて考えたら、
とっとと耕作放棄したほうが絶対お得!な田んぼでしょう。

そんな田んぼににサシバはやってきて、営巣して子育てするのであります。
だからサシバ田んぼプロジェクトというものには、
それなりの覚悟と根性は要求されます。

昨年暮れに、
高校卒業後に就農を決心した里山次男にとっては、
その覚悟と根性を計る格好の農作業修行でもありまする。

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さてさて、今シーズンの田んぼ作業の始まったこの日、
夕方に岩手大学のサシバ研究者・東先生が来てくれて、
サシバが狩りをしやすい環境をどう作っていくかを、
現地を見ながら、色々とアドバイスしてもらいました。

今年は、「里山若者サミット」も、
このプロジェクトに焦点を当てながら進めていきます。

   by 里山おやじ

2019年02月01日

サシバ田んぼプロジェクト・2

自然保護協会のⅯさんを通して、
ラッシュジャパンさんから ゛サシバボックスプレゼント”が届きました。

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このボックスに、生活学校の稲わらが材料として使われているということ。
(でも見た目には全然わかりません。)

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米作りの副産物をこうして使ってもらえるのはとてもありがたい。
まさに地域資源の利活用。

稲わら細工なども含めて、
わらの収穫、保存まで心の行き届いた稲作でありたいと思う。
わらの利活用は、そうした農家の意欲を後押ししてくれる。

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さて、プレゼントの中身は、というと・・・・
ボディコンディショナー、シャワージェル、ボディスクラブなど豪華セット。
どれもみなフルーティーな香り。
それもそのはず、原材料には、
イチゴやアボカド、バナナなどフルーツ満載。
さっそく試してみます。

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それにしても、サシバのご縁で、
色々な人や世界とつながっていくこの不思議。

里山のシンボルと呼ばれるこの鳥と、
どこまでも共存関係を続けていきたい。

    by 里山おやじ

2019年01月16日

サシバ田んぼプロジェクト・1

昨秋、岩大の東先生が連れて来てくださった有名化粧品会社・
ラッシュジャパンのバイイング(原材料調達)チームスタッフの方から
このサシバ保護プロジェクトのショートムービーが公開されたという
連絡をいただきました。

とても素晴らしい内容ですし、
映像アートとしても実に見事な作品になっています。

サシバ研究の第1人者・東先生はもちろん、
てっちゃんと私も谷津田の米生産者として登場しております。
ぜひ、ご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=6B9IrWflJl8

昨秋に買ってもらった米や米ぬかを化粧品フェイスマスク
(商品名・ドントルックアットミー)に利活用してもらったほか、
藁は、包装用紙に使ってもらいました。

一方、ラッシュジャパンとこの活動を共に取り組んでいる
自然保護協会のサイトにもこのプロジェクトの記事が紹介されています。
こちらもぜひ読んでみてください。

https://www.nacsj.or.jp/media/2019/01/14262/

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今年は、このサシバ田んぼプロジェクトを出来る限り深めていきたい!

   by 里山おやじ