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2013年09月26日

クルミ

実りの秋。
栃の実に続いて、オニクルミも実を落とし始めました。
目ざといリスは、早くもこのご馳走にありついています。
このように縫合線というクルミの割れ目をかじるのが
リスの食べ跡だそうで、
ネズミの場合は、縫合線のない部分をかじるので
食べ跡を見れば、どちらが食べたかわかる、というのが
動物学者の定説です。

P1130493.JPG

さて、この秋。
もう一つ、感激のクルミが実りました。
実生から育てた12年目のテウチクルミが、
たった数粒ではありますが、初めての実を実らせたのです。
二男の誕生に合わせて播いた種が、
こうして12年の歳月を経て実る姿には感慨深いものがあります。
あの年、産声を上げた二男がいま、中学一年生。
樹木との付き合いは、本当に時間がかかりますが、
それだけに、一粒の実に宿る年月を思うと感慨もひとしおです。

P1130495.JPG

このテウチクルミ栽培のきっかけをくださったのが、
九戸で「立体農業」をされていた小井田さん。
クルミの下で乳牛や鶏を放し、
動物に下草や害虫を食べさせて、
糞はそのままクルミの肥料にするという
「立体農業」なるものを当時初めてお聞きし、
大いなる刺激と深い感銘を受けたのでした。
(「クルミとミルク」という回文キャッチフレーズが
またいかしているでしょ!)

その後の農場づくりにもこの「立体農業」の考え方は
あちこちで参考にさせていただいています。
ちなみにこの里山で、テウチクルミの下に放しているのは
10頭の羊たちです。

ある会で初めてお会いした小井田さんから
その場でいただいたクルミを、教わった通りに育てて、
12年の歳月が過ぎました。

小井田さんにお会いしたのはあの時1度きり。
そのわずか2年後に小井田さんは亡くなられて、
今は息子さんが農場を継いでおられます。
(その息子さんは1度お訪ねしたことがあります。)

P1130506.JPG

ペルシャ地方が原産のテウチクルミは、
姿かたちもオニクルミとは大きく違います。
(写真手前がテウチクルミ、奥がオニクルミ)
写真ではわかりづらいのですが、
表面も産毛のあるオニクルミに対して
テウチクルミはつるりとしています。

日本在来の品種ではありませんが、
「手打ち」という日本名がついている訳は、
2粒を手にして強く握るだけで割れるから。
なかなか中身が取りづらいオニクルミに比べて
そこが大きな魅力です。

外殻を腐らせてクルミ割りの季節になったら
その違いをアップしようと思います。

とりあえず、今回は天国の小井田さんへの感謝をこめて
テウチクルミ12年目の初収穫のお知らせまで。

  by 里山おやじ





2012年11月22日

森付きまきば


フェスタ以降、「チーム花子」の4人で頑張ってきた
いのち森整備の山仕事。

本当に見違えるような景色になってきました。

一番大きいのは、
南斜面の樹木に絡まっていた葛のツルを除去したことです。

さて、
雪が降るまでは、羊たちの放牧が続くこのいのち森。
羊たちは今、林床のササを食べてくれています。


P1110685.JPG



化学肥料全盛時代になって、
地域の人が落ち葉たい肥を作らなくなったために、
今、どこの雑木山も、その林床は笹で覆われている状況ですが、
羊はそれも餌にして育ってくれるありがたい草食動物です。

森の中に羊がいるのは珍しい光景かもしれませんが
森は、夏場、暑さに弱い羊たちに木陰を作ってくれるし、
冬場はこうして笹を食べられる空間でもあります。

そして一方の羊は肥料ををまいて森の成長に一役買っているという
素敵な共存関係です。

(こうした相性の良い樹木と動物を同一空間で育てることを
「立体農業」といって、岩手県では、九戸の小井田さんが、
牛とクルミでずっと実践していらっしゃいます。)

かといって、森だけで羊たちは育てられません。
草の生い茂るまきばと、冬のエサを収穫する採草地は絶対に必要です。
つまりは「森付きまきば」が羊たちが最も暮らしやすい
「楽園環境」だと思うのです。

羊たちを心地よく育てながら、同時に人は、
薪を収穫したり、材料を切り出したり、里山遠足を開催したり・・・・
いのち森は、人と羊がその恵みをシェアし合う場でもあります。

ゆくゆくは、ここにツリーハウスを作ったり、
子供たちにツリークライミング体験をさせたり、
そのシェアを、一歩ずつ確実に広げていきたいと思っています。

もしかすると、それは
「生産」だけにとどまらない「新しい立体農業?」
になるかもしれませんね。

「森付きまきば」の可能性はまだまだ広がりそうです。

by 里山おやじ