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2019年03月23日

サシバ田んぼプロジェクト・5

「塩水選」と「60度殺菌」
という2つの作業で、今年の米作りが始まりました。

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まず、塩水選。
文字通り、塩水(比重1・17)を作って、
その中に今年蒔く種もみを漬けます。

充実した種もみは重いのでバケツの底の方に沈みますが、
そうでない種もみはバケツの上方に漂います。

その上方の軽い種もみをザルで掬い取って除去するわけです。
塩水によって良い籾だけを選び取るので「塩水選」。

続いて、60度のお湯を沸かして、
その中に、選び取った良い種もみを8分ほど漬けます。

化学薬剤に頼らずに「ばか苗病」などを殺菌消毒する
とても効果の高い方法です。

60度と言えば、人がこの温度の風呂に入れば、大やけど。
確かに色々な菌に対して殺菌できそうですね。

このあと、種もみは、4月中旬の種まきまで低温で浸水しておきます。

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さてさて田んぼ周辺を歩いてみますと、
あちらこちらのため池にアカガエルの卵がびっしり。

サシバにとってはとても重要な食料になる生き物です。
今年はこうした生き物が豊かに増えることを意識した米作りとして
「サシバ田んぼプロジェクト」を進めていきます。

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先日は、ラッシュジャパンと自然保護協会の方々も来られて、
東先生と共に楽しい時間を過ごしました。
サシバの飛来を心待ちにしながら、
いよいよ、今年もまた米作りの始まりです。

   by 里山おやじ

2019年03月17日

サシバ田んぼプロジェクト・4

先日、ラッシュジャパンさんより、
米ぬかから開発されたフェイスマスクの新商品・Dont look at me が届いた。

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(普段全く化粧っ気のない)
里山かあちゃんが、試してみたところ、
「すんごく肌の調子が良い!」らしい。

それで、絶好調の顔面で、
「次男卒業式に出られた」、らしい。

だから、「ラッシュ人気の訳がよーく分かった」という。

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まさか、こうした湿田の米作りが、
人気化粧品の商品とつながるとは・・・・。
面白い時代だな、としみじみ。

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さて、雪解けの早い今年の里山。
知り合い農家から収穫後の稲わらを干すために掛ける杭を
たくさんもらってきた。

これで今年は田んぼ周辺に、
サシバの狩りのための止まり木をたくさん立てる予定。

そろそろサシバの渡りの季節だが、
昨年の事故死を乗り越えて、
この春は来てくれるだろうか。

   by 里山おやじ

2019年02月27日

サシバ田んぼプロジェクト・3

いつになく早い雪解けの里山。

田んぼの雪もほとんど解けました。

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早速、水路の泥揚げ作業の開始です。

4月の田起こしまで、
ひたすら田んぼを乾かすよう作業していきますが、
サシバが好んで来るような谷津田は、
いわゆる湿田なので、この作業に苦労するわけです。

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田んぼの状況を見ながら、
畦を切った方がい所は、こうしてこの時期に切っていきます。
この時期しかできない作業でもあります。

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田んぼ中央部分がくぼんでしまって滞水しているようなところは、
土入れ作業をする場合もあります。

とにかく谷津田の維持管理は、手間暇かかるのでありまする。

労働生産性とか、作業効率なんて考えたら、
とっとと耕作放棄したほうが絶対お得!な田んぼでしょう。

そんな田んぼににサシバはやってきて、営巣して子育てするのであります。
だからサシバ田んぼプロジェクトというものには、
それなりの覚悟と根性は要求されます。

昨年暮れに、
高校卒業後に就農を決心した里山次男にとっては、
その覚悟と根性を計る格好の農作業修行でもありまする。

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さてさて、今シーズンの田んぼ作業の始まったこの日、
夕方に岩手大学のサシバ研究者・東先生が来てくれて、
サシバが狩りをしやすい環境をどう作っていくかを、
現地を見ながら、色々とアドバイスしてもらいました。

今年は、「里山若者サミット」も、
このプロジェクトに焦点を当てながら進めていきます。

   by 里山おやじ

2019年02月01日

サシバ田んぼプロジェクト・2

自然保護協会のⅯさんを通して、
ラッシュジャパンさんから ゛サシバボックスプレゼント”が届きました。

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このボックスに、生活学校の稲わらが材料として使われているということ。
(でも見た目には全然わかりません。)

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米作りの副産物をこうして使ってもらえるのはとてもありがたい。
まさに地域資源の利活用。

稲わら細工なども含めて、
わらの収穫、保存まで心の行き届いた稲作でありたいと思う。
わらの利活用は、そうした農家の意欲を後押ししてくれる。

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さて、プレゼントの中身は、というと・・・・
ボディコンディショナー、シャワージェル、ボディスクラブなど豪華セット。
どれもみなフルーティーな香り。
それもそのはず、原材料には、
イチゴやアボカド、バナナなどフルーツ満載。
さっそく試してみます。

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それにしても、サシバのご縁で、
色々な人や世界とつながっていくこの不思議。

里山のシンボルと呼ばれるこの鳥と、
どこまでも共存関係を続けていきたい。

    by 里山おやじ

2019年01月16日

サシバ田んぼプロジェクト・1

昨秋、岩大の東先生が連れて来てくださった有名化粧品会社・
ラッシュジャパンのバイイング(原材料調達)チームスタッフの方から
このサシバ保護プロジェクトのショートムービーが公開されたという
連絡をいただきました。

とても素晴らしい内容ですし、
映像アートとしても実に見事な作品になっています。

サシバ研究の第1人者・東先生はもちろん、
てっちゃんと私も谷津田の米生産者として登場しております。
ぜひ、ご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=6B9IrWflJl8

昨秋に買ってもらった米や米ぬかを化粧品フェイスマスク
(商品名・ドントルックアットミー)に利活用してもらったほか、
藁は、包装用紙に使ってもらいました。

一方、ラッシュジャパンとこの活動を共に取り組んでいる
自然保護協会のサイトにもこのプロジェクトの記事が紹介されています。
こちらもぜひ読んでみてください。

https://www.nacsj.or.jp/media/2019/01/14262/

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今年は、このサシバ田んぼプロジェクトを出来る限り深めていきたい!

   by 里山おやじ


2018年12月01日

サシバ田んぼプロジェクト(仮称)

藁細工工芸に利活用してもらう稲わらをとりに、
今日は遠路はるばる葛巻から風蔵さん一家がやってきた。

フェスタでも毎年のように、
素敵な樹皮細工や藁細工を作って出店し続けていただいてる地歩さん。

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今、優命園の稲わらで作っていただいているのがこの素敵な藁かご。
ぬくもりがあって、とても味わい深い籠だ。

今日はこの材料の藁を取りに来ていただいた、というわけ。

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稲わらの束から材料にできる良いものを選び取る作業をわら選りと言って、
「これが作業の半分以上」と聞いていたので、
一緒に体験させてもらうことにした。

わざわざ葛巻まで材料を運搬するにしても、
わら選りしてから運べば、ロスが大幅に減るし、
という軽い気持ちだったのだが・・・。

しかーし。
実際にやってみて、この手間に驚いた。

ランチを挟んで大人4人で3時間。

細いもの、折れたもの、変色したものなどをはじいて、
さらに必要な場合は袴という部分をはがして、
長さをそろえて切る、
という手仕事を、
冷たい北風吹く中、鼻水すすりながらがんばって、
やっとそろったのがわずかにこの量。

ざっと見て最初の5分の1くらいか。
これで作れるかごは、わずかに2つ程度だという。

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来春から生活学校では、
「サシバ田んぼプロジェクト」(仮称)なるものを始めていく予定。

これは、サシバ研究者の岩手大・東先生が、
サシバ保全活動に取り組む「自然保護協会」さんや「ラッシュジャパン」さんを
生活学校に連れてきてくださったのがご縁。

それで、風蔵さんの藁細工もぜひその輪の中に入ってほしくて、
乾燥から脱穀後まで、この稲わらは、
いつになく丁寧に扱ったつもりだったのだ。

が、今日初めてわら選りしてみて、よくわかった。
わら加工まで視野に入れた稲作にするには、
まだまだ工夫が必要だということ。

まずは初めてそれが分かっただけでも良しとしよう。
プロジェクトの第1歩、である。

   by 里山おやじ


2013年09月26日

クルミ

実りの秋。
栃の実に続いて、オニクルミも実を落とし始めました。
目ざといリスは、早くもこのご馳走にありついています。
このように縫合線というクルミの割れ目をかじるのが
リスの食べ跡だそうで、
ネズミの場合は、縫合線のない部分をかじるので
食べ跡を見れば、どちらが食べたかわかる、というのが
動物学者の定説です。

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さて、この秋。
もう一つ、感激のクルミが実りました。
実生から育てた12年目のテウチクルミが、
たった数粒ではありますが、初めての実を実らせたのです。
二男の誕生に合わせて播いた種が、
こうして12年の歳月を経て実る姿には感慨深いものがあります。
あの年、産声を上げた二男がいま、中学一年生。
樹木との付き合いは、本当に時間がかかりますが、
それだけに、一粒の実に宿る年月を思うと感慨もひとしおです。

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このテウチクルミ栽培のきっかけをくださったのが、
九戸で「立体農業」をされていた小井田さん。
クルミの下で乳牛や鶏を放し、
動物に下草や害虫を食べさせて、
糞はそのままクルミの肥料にするという
「立体農業」なるものを当時初めてお聞きし、
大いなる刺激と深い感銘を受けたのでした。
(「クルミとミルク」という回文キャッチフレーズが
またいかしているでしょ!)

その後の農場づくりにもこの「立体農業」の考え方は
あちこちで参考にさせていただいています。
ちなみにこの里山で、テウチクルミの下に放しているのは
10頭の羊たちです。

ある会で初めてお会いした小井田さんから
その場でいただいたクルミを、教わった通りに育てて、
12年の歳月が過ぎました。

小井田さんにお会いしたのはあの時1度きり。
そのわずか2年後に小井田さんは亡くなられて、
今は息子さんが農場を継いでおられます。
(その息子さんは1度お訪ねしたことがあります。)

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ペルシャ地方が原産のテウチクルミは、
姿かたちもオニクルミとは大きく違います。
(写真手前がテウチクルミ、奥がオニクルミ)
写真ではわかりづらいのですが、
表面も産毛のあるオニクルミに対して
テウチクルミはつるりとしています。

日本在来の品種ではありませんが、
「手打ち」という日本名がついている訳は、
2粒を手にして強く握るだけで割れるから。
なかなか中身が取りづらいオニクルミに比べて
そこが大きな魅力です。

外殻を腐らせてクルミ割りの季節になったら
その違いをアップしようと思います。

とりあえず、今回は天国の小井田さんへの感謝をこめて
テウチクルミ12年目の初収穫のお知らせまで。

  by 里山おやじ





2012年11月22日

森付きまきば


フェスタ以降、「チーム花子」の4人で頑張ってきた
いのち森整備の山仕事。

本当に見違えるような景色になってきました。

一番大きいのは、
南斜面の樹木に絡まっていた葛のツルを除去したことです。

さて、
雪が降るまでは、羊たちの放牧が続くこのいのち森。
羊たちは今、林床のササを食べてくれています。


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化学肥料全盛時代になって、
地域の人が落ち葉たい肥を作らなくなったために、
今、どこの雑木山も、その林床は笹で覆われている状況ですが、
羊はそれも餌にして育ってくれるありがたい草食動物です。

森の中に羊がいるのは珍しい光景かもしれませんが
森は、夏場、暑さに弱い羊たちに木陰を作ってくれるし、
冬場はこうして笹を食べられる空間でもあります。

そして一方の羊は肥料ををまいて森の成長に一役買っているという
素敵な共存関係です。

(こうした相性の良い樹木と動物を同一空間で育てることを
「立体農業」といって、岩手県では、九戸の小井田さんが、
牛とクルミでずっと実践していらっしゃいます。)

かといって、森だけで羊たちは育てられません。
草の生い茂るまきばと、冬のエサを収穫する採草地は絶対に必要です。
つまりは「森付きまきば」が羊たちが最も暮らしやすい
「楽園環境」だと思うのです。

羊たちを心地よく育てながら、同時に人は、
薪を収穫したり、材料を切り出したり、里山遠足を開催したり・・・・
いのち森は、人と羊がその恵みをシェアし合う場でもあります。

ゆくゆくは、ここにツリーハウスを作ったり、
子供たちにツリークライミング体験をさせたり、
そのシェアを、一歩ずつ確実に広げていきたいと思っています。

もしかすると、それは
「生産」だけにとどまらない「新しい立体農業?」
になるかもしれませんね。

「森付きまきば」の可能性はまだまだ広がりそうです。

by 里山おやじ