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2014年10月26日

秋の調査観察会&ワークショップ その4

さて、今回は観察範囲も広いので、3班に分かれてスタートです。
観察対象の配置リストも目印もあるので、
3〜4人の構成でテキパキ調べていきます。

今回皆さんが調べた結果は、福田さんの調査ともあわせ、
お披露目自体は1年後の観察会の場になるかと思います。
それゆえ今日の報告はどのように調査しているのかをお届けします。

13 観察の模様.jpg
ここでは広さ方向への広がりを測っています。ざっと2m程度?

14 観察の模様.jpg
これは高さ方向を測っているところ。
用意した3mの物差しよりも高い木もあり、皆さん苦労されていました。

15 観察の模様.jpg
リストに書かれた配置と、青い棒の先端に書かれた数字を見比べ、
測定結果をリストに書き込んでいきます。

16 観察の模様.jpg
皆さんもちろん真剣です!

私は観察班に混ざらず皆さんの様子を聞いて回っていましたが、
「死滅してしまった(枯れた、食われた)」という株もあったそうです。
時間が無く全ての対象を観察できたわけではありませんが、
来年もきちんと成長する姿を見せてほしいものです。

今回は小さな子供たちも参加していましたが、
樹木の調査は前日の風や台風で折れた枝などが散乱している急な斜面。
踏みつけた枝で怪我をすると危ないな、と思っていましたが、
きちんとツリーハウスのお掃除をしてくれていました。
17 御掃除.jpg

小一時間の観察ですが、汗もかき、また空気も涼しくなってきました。
里小屋に戻って温かい飲み物を頂きましょう。

by おり

2014年10月25日

秋の調査観察会&ワークショップ その3

自然観察のやり方で大事なのは、『比較』と『反復』とのこと。

「あの木は大きく育った!」と言っても、元がどれくらいの大きさか知らなければ、
聞いた人もピンと来ません。
「去年までは軒下くらいの背の高さが、今年は屋根を大きく超えたよ」と言われれば、
なるほどその成長具合を実感することができるでしょう。
「ここは良い土地。美味しいお米が採れる!」と言っても、偶然かもしれません。
来年も、再来年も良いお米が収穫できれば、流石にみんなも納得するでしょう。

こういった『比較』と『反復』を行うことで、
今後もこの知識をどう活かすことができるか、いわゆる「利活用できるか」が分かります。
里山生活学校の理念でもありますね。
08 比較と反復.jpg

今回は樹木の観察です。
いのち森にある9種類ある樹木を一部切り取り、その株から生えた新しい息吹が、
羊たちとどのように関わるか。
食うか食われるか?いや食われるか食われないか??
これを継続的に調べています。
09 切株.jpg
スライドの写真にもあるように、切り株から出た芽の広がり、成長を記録します。
どの位置にどの木があるのかは、事前に分かっていますので、
その分布図を見ながら記録を付けていきます。

10 ホオノキ一番.jpg
過去3年間の記録から、どうやらホオノキ(ツリーハウスの主役)が強く、
モミジやクリが不調だと言うことが分かって来ました。

今後はこれらのデータを元に、また羊の影響も考慮して、
福田さんが色々解析してくれることでしょう。
11 羊達.jpg

それでは今年の観察会を始めましょう。
「ホオノキをツリーハウスに選ぶなんて、流石校長先生!」と福田さんから言われて、
ご機嫌な里山おやじさんの後に続いて、いのち森へ参りましょう。
12 校長先生.JPG
by おり

2014年10月24日

秋の調査観察会&ワークショップ その2

まずはお馴染み東北農業センター福田さんの観察会。
過去の模様はこちらをご覧ください。
 2014年 4月
 2013年10月
 2013年 6月
 2012年10月
 2012年 6月
 2011年10月
 2011年 6月
春の草木観察に続くは、秋の樹木観察です。

繰り返しになりますが、大きなテーマは里山と羊との共生。
2011年に調査を開始し、羊たちが里山にどのような影響を与えているのか。
長期的に観察することで、色々解明していこうという取り組みです。

例えば小さな島。
そこに何も手を加えず草食動物などを放すとどうなるでしょうか。
無垢な彼らは片っ端から草を食べつくしてしまい、荒れた地面から土砂が流れだし、
それらが海に流れて海洋汚染を起こしてしまう。
自然がイチバン!とは言っても、ある程度はコントロールが必要なこともあるのでしょう。

たくさん見せて頂いたスライドの中で、福田さんの職場の写真がありました。
07 東北農業センターの林.jpg
お母さん牛を休ませるために林へ放牧しています。
ある程度切り開かれた土地に牛を放し、草を食べてもらう。
のどかで心地よい風の吹きそうな林は、小屋の中で暮らす牛が栄養過多にならないよう、
草の育成(食べられ)具合を見ながら放牧地を変え、コントロールしています。
この写真だと見づらいかもしれませんが、いのち森の風景に似ていませんか?

今までは羊なんていなかったこの江刺の土地に、8頭の羊を放ちその変化を確認します。
普通は植物の成長は光合成を奪い合うために上へ横へと広がる闘争劇。
それが羊の存在でどう移ろいでいくのか。
次回はその観察内容をご紹介します。

by おり

2014年10月23日

秋の調査観察会&ワークショップ その1

目が覚めると街は白い霧の中。
今日の観察会は大丈夫かしら?という心配も、開始時刻には日本晴れ。
前日の強い強い風が空の全てを吹き飛ばし、
とても良い天気に恵まれた10月19日。
里山が少しだけにぎやかになりました。

今回は春・秋に行っている自然観察会に加え、
夏の里山フェスタでも好評だったスクラップブッキングのワークショップ開催です。

次回からはきちんとご報告いたしますが、
まずは秋の里山の様子をお届けしてからにしましょう。

01 アイガモ.JPG
すっかり大きくなった、アイガモたち。

02 トンボ.JPG
木の上のトンボ。

03 風格の出てきたフクロウ.JPG
風格の出てきたフクロウ。頭が羽毛のように毛羽立ってきた。

04 製材を待つ木材.jpg
製材される順番を待つ木材たち。

05 鹿ドレス.jpg
冬支度の鹿のドレス。

by
06 byおり.jpg
(花子さんお手製のネームプレートです)

2014年10月06日

秋の調査観察会&ワークショップのお知らせ

本日台風18号、岩手を通過していきました。
雨風はすごかったですが農場に被害は出なくてホッとしていますが
皆さんのお住まいの地域はどうでしたか?

〜開校日のお知らせです〜

10月19日(日)13時〜

「いのち森調査観察会&クラフトワークショップ」

・調査講師・福田栄紀さん
  恒例の広葉樹成長調査記録会です。

・クラフト講師・モリーさん
  押し花を使ってのスクラップブッキング。
  8月のフェスタでもワークショップをしてもらいました。
  お気に入りの写真をお持ちいただき、春先に作りためた押し花・葉
  木の実などでコラージュします。
  作品の一例
モリー.jpg
モリー2.jpg

・里山カフェ
 里山小麦のメロンパン
 粉ひき屋さんを紹介していただいたおかげで
 里山小麦100%でお菓子やパンを作れるようになりました。
 メロンパンのクッキー生地部分は里山おやじによる石臼挽きの全粒粉使用。

・参加費・・・会員1000円 会員外1500円
(ご家族2人目から500円引き)

・予約・お問い合わせ
  里山生活学校  0197−36−3292


紅葉の始まった里山で、みなさんの参加をお待ちしています。

2014年06月17日

まきば調査観察会&チェンソー製材実演会 その7

雨脚も強くなり里小屋にかけたタープの下で、
実演会がスタートしました。

皆さんは治具(じぐ)という言葉をご存じでしょうか。
工業に携わる方であれば耳にすることがあったかもしれません。
工具などに取り付け、誰がやっても同じように加工することができるようにするものです。

例えば紙に鉛筆で直線を書く場合、
何も使わずフリーハンドで線を引いても、ぐにゃぐにゃと曲がってしまうのが常。
少なくとも私はねじ曲がってしまいます。

ところが引き出しから三角定規を取り出し、それに沿って線を引けば、
どんな人でも、ほぼ真っ直ぐの線を書くことができるでしょう。
治具とはそんなイメージです。

今回の場合は、鉛筆がチェーンソーに、紙が丸太にあたります。
そして定規が治具になるわけです。

さてさて、まずは丸太に定規をあてます。
木の端面に特殊な金具をネジ止めし、鉄パイプが2本水平に乗るようにします。
7-1.jpg
この時に大事なのが、水準器で平行になっていることです。
これで丸太側の準備はOK。
7-2.jpg

次はチェーンソー。
この写真で文字が書いてある部分をガイドバーと呼びますが、
周囲に自転車にも使っているようなチェーンが巻いてあります。
そのチェーンのつなぎ部分に刃物が付いており、
エンジンでチェーンを高速に回すことで木材が切れるわけです。
7-3.jpg
ガイドバー部分はチェーンが回っていても動き回るわけではないので、
ここに治具を取り付けます。
7-4.jpg
この治具を鉄パイプに引っ掛ける(押し付ける)ことで、
あたかも鉛筆を三角定規に沿わせるように、丸太を切っていきます。
7-0.jpg
これで一面がキレイに切れました。
どうでしょうか。
7-5.jpg

次は別の治具を使います。
アルミの凸レールがネジ止めされた長い板を丸太の切断面に貼り付けます。
今度の治具にはこの凸に相対する凹の部分が付いており、
その上を滑らせます。
7-6.jpg
仕上がりはこんな感じ。
7-7.jpg
この後は参加者の方(もちろんチェーンソーの有資格者)がトライ。
気づけば晴れ間も見え始めました。
7-8.jpg
本来であれば山の斜面から木を伐採し、平地まで運びだし、大型の機械にかけるか、
製材所に持ち込まないと得られない角材も、
こうやってちょっとした治具とチェーンソーがあるだけで、
容易に資源を活用できるわけです。

この技術を実用化できる方々も少々限られてしまいますが、
ご興味のある方は鈴木さんや里山おやじさんにお問い合わせくださいませ。

さてさて、こうやってできた角材の使い道。
これから建設する「あずまや」に活用されるとのこと。
いったいどんなものが造り上げられるのでしょうか。
新入りのアイガモ達と心待ちにしましょう。
7-9.jpg

ありがとうございました。
by おり

2014年06月16日

まきば調査観察会&チェンソー製材実演会 その6

今回の2番目のテーマは「チェンソー製材実演会」。
杉の丸太から角材を切り出す手法を見せていただきます。

講師は水沢の鈴木雄二さん。
水沢高校の近くでピザ屋さんを営んでおられます。
http://sainux.jp/natural/

2012年の年末に里山おやじさんがチェーンソー製材の研修会でばったり会ってから、
今回の実演会に結びつきました。
6-1.jpg

里山おやじさんの文章を丸々引用しますが、
「チェーンソー製材とは、その名の通り、
 チェーンソーを使って丸太から板材や角材を切り出す技術。
 製材屋さんの大型機械のようなスピードはないが、
 チェーンソーという持ち運び可能な小さな機械で、
 かなりの精度の材を切り出せるので、
 山でちょっとした伐採をしてから、
 その場で製材できるという大きなメリットがある。」
とのこと。

素人ながらちょっとだけ調べてみましたが、
大型ではないにしても簡易製材機というものが、
100万円以下では到底手が出ないことはわかりました。

それをお手元?チェーンソー+αの出費で簡単に角材が切り出せる、
そんな技術をご披露して頂きました。
6-2.jpg
次回は丸太から角材を切り出す様子をお伝えします。
ほとんど同じ内容になるかもしれませんが、
こちらをご一読して頂ければよくわかるかと思います。

by おり

2014年06月15日

まきば調査観察会&チェンソー製材実演会 その5

観察会の最中に地震がありました。
普段は建物の中やアスファルトの上で揺れを感じることがもっぱらですが、
土の上での体験は久しくありませんでした。
足の裏を持ち上げられるような、
また耳ではなくお腹のあたりで聞こえてくる山鳴りが印象的でした。

さてさて、雨が落ち着いた隙に里小屋へと戻り、
少々冷えた身体を暖めます。
ハーブティーやコーヒーと共に、桑の実のクリームパンを頂きます。
恒例?となった、花子さんの一品二品も魅力的。
個人的にはほどよく冷えたキュウリが絶品でした。
5-1.jpg
5-2.jpg
おやつを頂きながら福田さんのお話を聞きます。

4つの処理区の違いがはっきりと出てきました。
(データでお見せできないのが残念!)
羊に一番食べてほしいノシバを増やすにはどうすれば良いか。
火入れをしない場所だとノイバラのような種が増えてしまい、日陰を作ってしまう。
放牧をしないと、またそれはそれでノシバが増えない。
こういった観察結果の積み重ねがおもしろいのですね。
5-3.jpg
もちろん今回も草木と羊の共生関係の調査をすることが目的なのですが、
その経験を通して植物の知識が増えてくれれば良いと願っています。
毎回悩ましいハルジオンとヒメジョオンについては、
しっかりと教えて頂きました。
花の色の違い、茎の中身、葉の付き方などなど。
えーと、これらはどっちが何でしたっけ?
5-4.jpg
5-5.jpg
下の葉は、茎を巻いていると表現されていました。

草木の生え方や高さ、近くにどんなものがあるのか、
日の当たり具合などに目が向けば、
嫌な草刈りもちょっとしたお散歩も、また違う面を見せてくれるのではないでしょうか。

さてさて、お話を聞いているうちに準備も整いました。
次回はもうひとつのテーマについてお伝えします。

by おり

2014年06月14日

まきば調査観察会&チェンソー製材実演会 その4

誰かがフキノトウを見つけました。
ナトリウム(塩分)の排泄に寄与するカリウムを多く含み、
苦みの成分であるアルカノイドを含有するこの植物、誰が一番喜ぶと思いますか?

答えはクマ。
長い冬眠をあけて身体の中にたまった老廃物を体外に出すために、大事な食糧なのです。
天ぷらや和え物、味噌を作りたい人は、クマよりも先に採らないといけません。
もちろんクマよけの鈴もお忘れなく。

自然観察と同時に、ツリーハウスの見学会も行われました。
大人も子供もみんな木の上の小屋に登りました。
小屋の中心に大きく広がったホオの葉も、より大きさを増しています。
4-1.jpg
この小屋からの眺めや雰囲気は、実際に見てもらわないとわかりません。
里山自体も街中に比べてノンビリした雰囲気がありますが、
この木の上に登るともっとまったりします。
それこそ本でも片手に風に吹かれるのも良いのではないでしょうか。
ぜひ里山を訪れた際には行ってほしい場所のひとつです。
4-2.jpg
また今回初めて気づいたのが、小屋を支えている木の大きさ。
少し離れて見てみると、小屋の位置は木の真ん中辺。
広く広く葉を広げていました。
この写真の上部すべてが同じ木の葉になります。
何度撮ってもその大きさを表現することができませんでした。
4-3.jpg
草木の観察から別行動をしてツリーハウス案内のチームに合流していました。
皆さんが登ったころに強めの雨が降り始めましたが、
林の中なのであまり濡れることはありませんでした。
しばらく雨音に耳をよせていましたが、ふと気づきました。
観察会の人たちはどうしたんだろう?

風景を楽しむ人達をツリーハウスに残し、
森プロチームの人達が作ってくれた階段を降ります。
ところが観察地へ戻ると誰もいない。

少し離れた、ちょうどデクワシタの看板のある木の下で、
談笑する人達を見つけました。
ここは里山。
雨宿りする場所なんて、どこにでもありましたね。
4-4.jpg
by おり

2014年06月13日

まきば調査観察会&チェンソー製材実演会 その3

なんとなく空気が湿っぽくなってきましたが、
観察場である里山の奥へ皆で移動します。
4月のワークショップの際には見上げれば建設中のツリーハウスが顔をのぞかせていましたが、
今はすっかり林の中に隠れてしまっています。
季節で様子が全く変わりますね。
3-1.jpg
小屋がどこにあるか、わかりますか?

こちらもおなじみの青い枠を取り出し、観察対象の場所へ被せます。
1m四方の枠の中にどれだけの草木が成長しているか、
どれくらいの高さまで伸びたかなどを、昨年の結果と見比べながら観察します。

例えばこの中に、どれくらいの種類の草木があると思いますか?
3-2.jpg
この場所は火入れなし(燃やさなかった)、羊の放牧あり(囲いなし)です。
火入れをしなかったことでノイバラが残り、上へ上へと成長しています。
そうすると自ずと日陰が出来上がります。

植物が育つために大事なものがいくつかありますが、
そのひとつが「日光」です。
子孫を繁栄させるためにできる限りのことを植物も行っています。
他の植物に比べより高い位置まで葉を伸ばし、
その葉に日光を受けることもひとつの手段です。

パッと見るとノイバラ優勢に見えますが、その根元にもたくさんの植物がいました。
なぜ日光が届きづらい場所にたくさんの種類がいるのか、
それはノイバラのトゲが外敵(この場合は羊)から守っているからです。
自力で戦う手段を持たない小さな草木は、このように他の種に寄り添うことで、
子孫を残そうと必死になっています。

またこの中にはノイバラの陰に隠れていなくても、
羊の食べやすい高さまで育っている草木もいます。
他の種よりも早い時期に萌芽して、羊がやって来る前に実を固くします。
固くて食べにくい草よりも、軟らかくて美味しい草を選ぶのが羊の性。
こうしてまんまと子孫繁栄に成功するわけです。

火入れあり、放牧ありの場所にはノイバラはほとんどありません。
地中の根も火入れの際にダメージを受けたのでしょう。
トゲや毒のような武器を持たない草木はすっかり食べられてしまいました。
そう言った場所はいくら羊に食べられても生き残れるノシバが優勢です。
今回の調査でもだいたい4種類くらいしか残っていません。

それに引き替え最初の写真のようなノイバラのある場所は、
15種類ほどの草木を確認することが出来ました。
ノイバラ達にとってみれば、しめしめってところです。
ちなみに羊だけでなく、観察する方も痛くてたまりませんでした。
3-3.jpg
by おり