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2013年10月31日

いのち森調査結果

10月13日に行った観察会での
いのち森3年目の調査結果を福田さんがまとめてくださいました。

DSCF1593.JPG

この森の主要な9種類の樹種の切り株からの成長度調査結果です。

これは10頭の林間放牧している羊の嗜好が直結していますので、
「雑木山」・「羊(草食動物)」・「人の山仕事」の共生関係を探るうえで
とても興味深いデータです。

(エクセルのグラフがどうしても貼り付けられなくて・・・・・泣
だから、そのグラフを見てのまとめですが…)

まず、@木の高さは、

・絶好調グループ   ホオノキ
・まあまあグループ   エゴノキ、オオヤマザクラ、コナラ、ヤマザクラ
・低調グループ       イタヤカエデ、オオヤマモミジ、ヤマモミジ、クリ

A直径は、東西の直径と南北の直径が同様傾向で、

・好調グループ       ホオノキ
・まあまあグループ       エゴノキ、オオヤマザクラ、コナラ、ヤマザクラ
・低調グループ       イタヤカエデ、オオヤマモミジ、ヤマモミジ、クリ

B生存率も、

・堅調グループ       ホオノキ、エゴノキ、オオヤマザクラ、コナラ、
・まあまあグループ       ヤマザクラ
・低調グループ       イタヤカエデ、オオヤマモミジ、ヤマモミジ、クリ

ということで、3年目を迎えたこの調査は、はっきりといくつか傾向が見えてきました。
@ABから、

「高さの変化から見た樹種のクループ分けと
直径の変化から見たクループ分けとはほぼ一致する 」

「サイズ(高さ、直径)の変化と生存率の推移の面から見て、
好調をキープしているのはホオノキで、
不調に陥っているのはカエデ科3種とクリ」

ということが確認できます。

羊から見て、平たく言えば、
「カエデやクリの葉はうまいけど、
ホオノキやエゴの葉はうまくない。」 ということになりそうです。

これは、感覚的にはよくわかると思いません?

ほら、」ホオの葉は、昔から殺菌作用があるとして使われてきたし、
エゴの実にはエグいサポニンがかなり含まれています。
一方、カエデはメイプルシュガーにつながるし、
クリは人間にもおいしいし・・・。

って、ちょっと短絡過ぎ?

こうなると、それぞれの葉の成分を調べたくなりますね、福田さん。

とにかく、地道な調査から、「生き物たちの特徴」が浮かび上がって来る
というのはほんとに面白いですね。
しかも、自分たちの手で実測した手応えのある調査です。

改めて、福田さんに感謝です。


  by 里山おやじ





2013年10月19日

いのち森と秋の星空観察会・4

戸外は上弦の月がのぼり意外や明るい・・・。、
   いつもは懐中電灯がないと駐車場にも向かえないこの里山なのに、
半月状態でもこんなに明るいとはおどろきでした。

P1130583.JPG

(まず、荒井さんがこうして、
月や星をファインダーに入れて見えるようにセットしてくれます。)

天体望遠鏡の1台ではその月の姿をクレーターの部分を映し、
もう1台では白鳥座の頭の部分にある二重星アルビレオを映しました。
月の表面の様子、アルビレオの二色(青系・赤系)の色の違いを
はっきりと見ることができました。

P1130586.JPG

(ほぼ真上にあった白鳥座の星を見るには、
天体望遠鏡をこんな角度にするんですね。)

なんだか手で届くような・・そんな錯覚です。
ほんのり明るいながらも星座の探し方はわかったように感じます。
 ( 家にかえってから本当に探せるか・・・ちょっと心配ですが)

P1130585.JPG

(星座も月もどんどん動いてしまうので、参加者はつぎつぎ代わる代わる
望遠鏡をのぞきました。)

普段こんなに上を(空を)みあげることのないので、
首が・・・痛くなるのを実感してしました。

こうしてたまには星座をながめて、
この「夜空の秋」を感じたいと思いました。



   
最後に釜石からやってきた「クラフトマンストーブ」の紹介がありました。
今回初お披露目ということでストーブに灯をいれての観察会でした。
お陰で小屋の中はぽかぽかあったかに過ごすことができました。

  by リカゴン

2013年10月17日

いのち森と秋の星空観察会・3

後半、星空観察会。

まずは観察会の前に腹ごしらえ・・・。

今回は軽食です。もちろん、スープもパンも里山かあちゃんの手作りです。

・優命園(河内山家)のトリまるごとのトマトスープ
・優命園産の全粒粉酵母を使ったももちもちパンにクリーム+桑の実ジャムを添えて
・ドライイーストを使った、自家製小麦(半分)のチーズ入りパン
・カリッと薪ストーブの上でトーストした優命園産の全粒粉酵母を使ったW全粒粉パン     

 
DSCF1635.JPG

ごっろっとまるごと1個の新じゃが、とろけそうな玉ねぎ、そしてアクセントにお豆!
ことこと3時間薪ストーブの上で作られた、トリ肉の旨味満載 贅沢なスープでした。
(寸胴鍋からよそう係をしていた私は、鍋に底に残る旨味凝縮のスープでリゾット食べたい〜
と思ってました)

そしてお茶(コーヒー、ハーブティー、などお好みで)を飲みながら
北上天文同好会(里山スタッフでもある)荒井義雄さんの講義のはじまりです。

DSCF1636.JPG

まずは、「暗闇」が里山の大切な資源ということ
この「暗闇」を守ることも里山の使命であるということ
常に電気の灯のもとに暮らしている私たちには、
あらためて「暗闇」を考える良い機会となるはじまりでした。


星空の観察の仕方を簡単にお話いただき、
今日眺める星空の解説を聞き、
   早く暗くならないか・・・と戸外を眺めつつ・・

DSCF1648.JPG

いよいよ日がおちて、天体望遠鏡のもとに!

   by (里山おやじからバトンタッチの)リカゴン

2013年10月16日

いのち森と秋の星空観察会・2

いのち森到着。
3つの班に分かれて、
自分の班が担当する30メートルのラインにある樹木の
切り株から延びる萌芽を計測記録していきます。

DSCF1593.JPG


が、まずは、ワークシートに記入されている樹を見つけなければなりません。
30メートルラインは、5メートルおきに14本。
つまり、30メートル×65メートルの長方形が調査区域です。
この区域にある123本の樹木を調べるのですが、
例えば、ワークシートに書かれているのは、
「位置5」「縦12.2」「横0.6」「a58」「コナラ」というデータ。

DSCF1600.JPG

これは、座標起点から「5」メートルの位置にあるライン上の
北へ「12.2」メートル
そこから西へ「0.6」メートル行った所にある
「a58」という標識のついている「コナラ」の樹という意味です。

このデータを頼りにして、ライン両端のポール時についている標識を目安に、
巻尺でたどって1本1本確認するわけです。

ワークシート上の樹が確認できたら
樹の高さ・南北幅・東西幅の3つを計測して記入します。

DSCF1595.JPG

ワークシート上には、昨年の計測値が記入されているので、
記録作業をしながらも、昨年からの成長がわかります。
中には、この1年で枯れ死してしまった樹もあります。

こうして、約1時間。
各班それぞれにラインをたどって、123本すべての調査が終わりました。
この結果を福田さんに持って帰ってもらって、
また、グラフ化してもらおうと思います。
何か新しいものが見えてくるかもしれません。

続く

  by (台風26号に怯えながら記事を書いた)里山おやじ

2013年10月14日

いのち森と秋の星空観察会・1

10月13日、今年最後の観察会報告です。

今回は2本立ての企画でしたので、
まずは、「いのち森」の調査観察会から。

講師は、すっかりお馴染みの放牧研究家の福田さん。
最初に里小屋内で、参加者にスライド学習です。

DSCF1575.JPG

2011年から始まったこの調査の
「里山に放牧した羊たちの食性から広葉樹と草食動物の共生を探る」
という大きな目的の説明からはじまって、
調査、記録の信頼性に大切な「比較」と「反復」についてのお話や
実際にこの後調査する9種類の樹種についてのお話、
あるいは記録シートの座標に落とした100本以上の調査対照樹の探し方について、
そして実際の記録の仕方についてなど、
「いのち森」の地図を見ながら詳しく丁寧に解説してもらいました。

DSCF1581.JPG

初めての参加者はもちろん、スタッフも2回目の調査とはいえ、
ちょうど1年ぶりなのでこの事前学習で
調査、記録作業を再確認しました。

さらに2011年と2012年のこれまでの2回の調査結果からわかった
9種類の樹種の成長速度の差や
樹種による生存率の差などの興味深い結果も
分かりやすいグラフにして見せてもらいました。

この先何年も継続していく地道な記録作業ですが
このように自分たちの観察記録作業から
新たな発見が生まれる可能性があると思うと、何だかワクワクします。

DSCF1583.JPG

そんなワクワク感を持った事前学習会に続き、
いよいよ巻尺や長いモノサシを担いで、「いのち森」へ向かいます。

続く

  by (海外出張・おりさんの代打)里山おやじ




2013年10月09日

星空観察

先週のブログでお知らせしたとおり、
10月13日、今年最後の観察会は、
「いのち森の観察」と「星空の観察」の2本立てです。



星空観察の講師・荒井さんから
当日の内容をお知らせいただきました。

P4210983.JPG

「星空観察」の部

1 はじめに
 ・「暗闇」は里山の大切な資源
2 星空の観察のしかたについて
 ・星座早見表の使い方
 ・天体望遠鏡の仕組みと使い方
3 本日眺める星空の解説
  @秋の星座とギリシャ神話物語
   ペガサス座、アンドロメダ座、カシオペア座、他
  A肉眼でも見えるアンドロメダ銀河M31
4 屋外での星空観察
  @秋の星座を眺めてみよう
  Aアンドロメダ銀河M31を眺めてみよう
  B天体望遠鏡で上弦の月を覗いてみよう
5 パソコンで銀河宇宙への仮想旅行体験
  地球を離れ、太陽系の外へ飛んでみよう
6 太陽系を離れた惑星探査機「ボイジャー1号」の軌跡
  地球を旅立って36年、ついに太陽権を脱出!
7 11月18日のしし座流星群の紹介

 講師・荒井義男さん

里山生活学校スタッフ。埼玉県出身。
北上天文同好会会員。
大学生の夏休みに高原野菜出荷のアルバイトで、
長野県川上村で眺めた満天の星空に衝撃を受け、
星空にのめりこむ。
岩手での暮らしに憧れ、2001年に横浜市から
北上市に移住。北上天文同好会に加入し、市内
自宅で毎晩夜空を眺めている。

です。

興味ある方、ぜひ、ご参加ください。
参加予約お待ちしています。 

2013年10月01日

10月観察会のお知らせ


 今回の観察会は、「森の観察会」と「星空観察会」の2本立てです。
 
森の観察会では、「いのち森」に放牧している羊たちが、
どんな樹の葉を食べているか、
森の中の木々は、羊たちとどのような共生が可能なのか
を探る恒例の観察です。
講師は、放牧研究家の福田栄紀さん。
これまでの「いのち森」での調査データを見ながら
詳しい説明をしてくださいます。

DSCF0505.JPG
(前回の観察会の様子)



星空観察会は、昨年の春の星空観察に続いて2回目。
今回は、秋の夜空を天体望遠鏡で楽しみます。
講師は北上天文同好会会員の荒井義男さん。
雨天や曇天で星が見えないときでも、
スライドで星座にまつわる神話とのエピソードなど
お話しててもらいます。

P4210983.JPG
(前回の観察会の様子)
 
また、この日は、
この冬に釜石からやって来ました
クラフトマンストーブのお披露目も兼ねて、
カフェタイムでは、ちょっとした軽食も用意いたします。
ストーブを囲みながら、楽しいひと時を秋の里山で過ごしましょう。


日時   2013年10月13日(日)14:30〜19:00

場所   里山生活学校(岩手県奥州市江刺区広瀬字松舘89)

参加費  1500円(会員は1000円)

申し込み 0197−36−3292   
     
     10月10日まで(要予約)

スケジュール

     14:30〜いのち森観察会
     
     16:00〜里山カフェ
     
     17:00〜星空観察会

2013年06月20日

調査観察会 その8

普段の里山イベントはティータイムで終わるのですが、
今回は皆で母屋の裏手に回ります。

予定では、やさし森でワラビとり体験をするはずだったのですが、
このところの気象のせいで収穫が叶わず。
代わりにフキをとることになりました。

P1120917.JPG

ここからは里山かぁちゃんの出番。
まずはおもむろに茂みに入って行き、見本となるフキを取り上げます。
一見どれも同じに見えましたが、茎に違いがありました。

長い茎の部分に赤みがかかったもの、また濁った白色になったものは、
食べるとモソモソして美味しくないとのこと。
他の場所ではわかりませんが、
ここやさし森では選り好みできるくらいにたくさん生い茂っています。

皆で熱心に説明を聞き、それでは採取スタート!

P1120921.JPG

こういう時に、その人々の性格が出てきます。
一本取っては、葉を落として袋に入れて行く人。
とにかく引っこ抜いて、あとで葉っぱをまとめて切る人。
木の幹に並べて、長さをきちんと整える人。

みなの熱意にそばにいた羊も大きな鳴き声で声援を送ります。
でも気をつけてくださいね。
山菜取りでありがちな、食べきれない量を採っても、
茹でたり皮むきをするのはご自分ですよ。

最初は興味なさそうに付いてきていた女の子も、
熱心になってくる様子がかわいげです。
一本抜いてはお母さんに「これでいいの?」と聞いていました。

ひとしきり採取活動に励みましたが、それでもまだまだ青々としています。
子供達が頭まで隠れてしまうほど。
顔だけのぞかせると、コロボックルがいるようです。

フキの妖精たちも三々五々家路に着きます。
今回の報告はこれでおしまいです。
秋には樹木の観察会がありますが、
まずは8月のフェスタで里山を体験してみてください。

by おり

2013年06月19日

調査観察会 その7

思いのほかサシバ観察で時間をとってしまい、
畑の様子はパスして小屋に戻ります。
お楽しみのひとつであるティータイムです。

DSCF1225.JPG


今回はシフォンケーキとバウンドケーキの2点。
全員集まって歓談の時間です。

まずは本の紹介から。

 「ふしぎの植物学」 

 「葉っぱのふしぎ」 

どちらも著者は田中修さんという方。
NHKラジオの『夏休みこども科学電話相談』で、
植物を担当されていらっしゃる大学の先生です。
特に後者の出版社は楽しそうなタイトルの本をたくさん出していますね。

興味さえあれば、簡単な図鑑でも十分です。
散歩の道すがら気になる草があれば、
引っこ抜いて持ってきてしまえば良いのです。
机の上で絵や写真と見比べながら草の名前を探しましょう。
生えているその場で調べたいのであれば、
ポケットサイズのミニ図鑑もたくさん出版されています。


次は里山おやじさんの秘密道具。
様々な鳥の鳴き声を聴くことができるペンです。
今は商品名が変わってしまいましたが、
日本野鳥の会のHPで購入することができます。

すぐそばにいるかの様に聞こえるこの機械。
HPの解説を見ると、
「★野外で使用する際のお願い
 近くにいる野鳥が、バードボイスペンから流れる音声を
 他の鳥の声と勘違いすることがあります。
 これは、鳥にとってストレスになるなど、悪影響を及ぼす恐れがあります。
 特に、春〜夏は、多くの野鳥にとって繁殖期を迎える敏感な時期です。
 野外では、周囲に響き渡らないよう必要最低限の音量にとどめるか、
 イヤホンをご利用ください。」
なんて書いてありました。

バードウォッチングで遠くから見えた鳥の鳴き声を知る、
また声だけ聞こえたけれども名前がわからない。
こんな時に役に立ちそうですね。

里山の鳥についてはとても興味深いお話もありましたが、
あえてここでは書きません。
気になる方は、ぜひ里山までいらしてください。

さて、今回の調査会をしめる最後のイベントに移りましょう。

by おり

2013年06月18日

調査観察会 その6

山沿いに歩き目的地へ到着してびっくり。
天気が良すぎるせいで雨が降らず、
ビオトープの池が一つ干上がっていました。
よく見ると何かの足跡が無数に付いています。
どうやら逃げ遅れたオタマジャクシをテンが食べにきたようです。

池のそばの木ではコクワガタを発見。
前回見かけたのは2010年の秋でしたね。
多彩な生き物環境です。

そして田んぼの奥にそびえたつ松林の上方、
サシバの巣を見せてもらいました。

DSCF1209.JPG


このサシバは鷹の仲間で、
越冬した東南アジアから繁殖のために日本に渡ってきます。
ヘビやトカゲといった小動物や昆虫などを食べるため、
田んぼと森の境界線に生息します。
言わば里山というと環境を象徴する鳥でした。
ただ近年はその里山が減ってきたことから、
絶滅危惧種にも分類されています。

この里山で巣を見つけたきっかけというのが、
何やらカラスが木の上のほうで騒いでいるのを見つけたことから。
どうやら巣には卵があって、それを狙われていたのでしょう。

この日も巣にはサシバがいるのは確認できたのですが、
飛び立つことも無くじっと体を横たえていました。
緑の木々の合間からのぞく黄色い目が印象的でした。

DSCN8340.JPG


毎年働き者のアイガモたちはハヤブサに狙われていましたが、
そのハヤブサの主食はそれこそカモ。
猛禽類同士が同じテリトリーで共存することもないでしょうから、
何とかサシバには頑張ってもらいハヤブサを追い払ってもらいましょう。
とは言えサシバもアイガモを狙うかもしれませんので、
里山の人たちは気が気ではないようでした。

当初の目的であったアイガモたちは、まだ小屋のほうで育成中。
今年は姿を見れませんでしたが、がんばってください。
イネミズゾウムシを食べつくしたり、
水を掻いて田んぼを土で濁らせ、
雑草の光合成を抑える大事な役目がありますからね。

by おり