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2012年02月17日

講演会おしらせ

県内の放射能学習会の依頼が増えて、今月は7回!
農閑期なので、依頼はすべて受けました。

ちなみに明日18日は、水沢メープルで10時半から。

25日は、北上福祉総合会館で、9時半から。

関心のある方、お越しください。

放射性物質や放射線の特徴などの基礎知識と
岩手県内の子供たちの内部被ばくの状況と、
その評価方法などを整理して
報告します。

「胆江日日」に学習会の内容が連載されるなどして、
すっかり、「放射能おやじ」
と化してしまったこの1か月でしたが、
「里山おやじ」にも、講演依頼が来ました。

実はいろいろありましたが、こちらも引き受けました。

で、

3月4日(日)13時30分〜14時50分

胆沢文化創造センター

講演「里山の生物多様性と農的暮らし」

です。

ほとんど、プロジェクターで画像を映しながら
話そうと思っています。

この後、15時からは、NHKスペシャルで大反響のあった
ドキュメンタリー・「映像詩・里山」の劇場版上映で、
「ドキュメンタリー映画大好き人間」の私は、
こちらも楽しみです。

興味ある方、ぜひ、足をお運びください。

            by 里山おやじ

2012年01月20日

里山生ハム物語・その2

さらに月日は流れて、

熟成は進み、

年が明け・・・

子豚が来てから2年と4か月。
モモを吊るしてから3・11をまたいで、1年9か月が経過。
(この間、横綱・白鳳は何回優勝したのだろう。)



今はこんな感じで、里山の風に吹かれる生ハム君。

ちなみに、左の小さいものは、
そのあと吊るした羊のモモ肉。

なんだかいい感じだ。

少なくとも腐敗はしていないし、香ばしい香りもかすかにある。

そろそろいい頃か。

よし、試食してみよう。



まずは、かびがあまりに出たモモの外側のところを、
ナイフでそぎ取る。
脂肪を薄く、かんな掛けする感じ。

慣れない作業で、丁寧にやったので、
結構時間がかかった。

いよいよ、スライス。



肉切り包丁を使って、

薄く、薄く、生ハムスライス。



皿に並べて、こんな感じ。

おっ、高級感あるなぁ。

どれ、どれ、恐る恐る・・・試食。

・・・
うまい!

熟成だ。

生ハムだ!

噛むほどに味が出てくる。

最初固いのに、そのうちとろけ始める。

そのあとで高級チーズのような味も出てくる。

うーん、感動! 1年9か月の感動、いや2年4か月の感動。

里山の食卓がまた一つ豊かになった。

長い長い生ハム物語は、この後は

食卓に上って続いていく。




          by 里山おやじ

2012年01月16日

里山生ハム物語・その1



2009年秋、彼らはこの里山にやってきた。
生後2か月ちょっとだったと思う。

まだかわいい盛りで、
原発事故による土壌汚染は全くなかったから、
毎日まきばに出て過ごすことができた。
(もちろん、事故以降は、放せないでいる。
この先、まきばに放せる日は来るだろうか。)

知能が高くて賢い彼らは、電気柵もすぐに学習し、
人にもよく慣れて、まきばでは、土をほっくりかえしながら、
草もよく食べた。



豚の成長はとても早い。
モリモリ食べて、バンバン走り回り、ぐーぐー寝てそだった
彼らは、一冬で見事に太り、
春の雪解けのまきばではこんな姿に。

まるで、ぶた だ。

厳しい寒さの中を、防寒ラードに守られて
病気ひとつせずに育ってくれて感謝。

そして、お別れ。

積雪の多い厳しい冬だったから、
こっちも毎朝小屋までかじかむ手で雪かきしながら、
鼻水を凍らせてのえさやり、水やり・・・。
手作りの発酵飼料を喜んで食べて大きく育った彼らに
厳しい北国の冬をともに超えた
農場の仲間としての一体感はあるけれど、

やっぱりお別れなんだ。

短く約束された彼らの生涯に、
飼い主として、
どれだけ生き生きとできる環境と時間を作り出せたかな・・・・。

その答えを持っているのは、
言葉を持っていない彼らだけだ。


ある晴れた昼下がり・・・ジョンバエズの名曲「ドナドナ」を
聴きながら、2頭の豚を軽トラックに積んで、屠畜場へ。(涙)





3日後、枝肉という姿で帰ってきた彼らを部位別小分けに。
ロース、バラ、ヒレという具合に、カットして、
真空パック詰めしていく。



そしてもう一つの物語の本題のモモ肉。

これで熟成生ハムを作ることにした。

といってもそんな技術も知識もあるわけない。
なぜこんなことを思い立ったかというと、
その前の年に、期せずして
2人の熟成料理人と出会ったことがきっかけ。

どちらも若き30代の熱血シェフ。

食材や生産者に対する姿勢はもちろんのこと、
調理技術習得への情熱が魅力的な青年シェフだ。

お二人ともに、別々なルートで、
別々な知人に連れられて、この里山にいらしたのだが
お二人ともに、熟成生ハムづくりの達人だった。

以来、里山の卵や豚や羊を
お二人のレストランで使ってもらっているというお付き合い。

それで私もぜひ熟成生ハムを習おうと、
根掘り葉掘りいろいろ教えを頂いての初挑戦。

細かい企業秘密は書けないが、
とにもかくにも、2010年春、
若きシェフのご指導の下、初めて熟成モモ肉を吊るした。



じゃーん。

これ1年後。2011年春。

原発震災直後で、ヨウ素やセシウムの飛来に備えて
屋内に吊るしたところ。

県南のヨウ素は相当降下したはずなので、
いい判断だった。

表面は一面カビに覆われていて
素人にはとても食べ物に見えない。

これでいいのか、という不安もあったが、
そもそもカビで肉を守るのが熟成。

少し手ごたえを感じながら、
秋以降また屋外に吊るしなおして・・・・熟成を待った。

続く   by 里山おやじ

2012年01月12日

鶏の運命・その3

鶏の運命・その3は・・・・・・・スモークチキン。

天国初日の鶏たちを、70度の湯につけて羽をきれいにむしる。
次に、お尻から切れ込みを入れて、内臓を取り出す。
(レバー、ハツ、砂肝などは美味しいのでいただく。)
内臓の抜けた丸ごと一羽の鶏に、
塩コショウ、スパイスをすり込んで、
寝かせることまる3日。

そして、4日目の今日。ここからはリアルタイムで中継。



タコ糸を通した鶏達を、70度のお湯で、軽くボイル。
ホームセンターご用達の激安薪ストーブと、
10羽一度に入る大鍋は、いつもの定番七つ道具。



1時間後、湯からあげた鶏たちを風に当てて乾かして、
ごま油を刷毛で塗りこむ。



燻煙箱につるして、燻煙スタート。
材料は里山自生のカスミ桜のチップと削りかす。
何の削りかすかというと、木の器づくりの時のもの。
小さいけれど、これも循環の一つ。


で、ここまでくれば、一段落。

外は一面銀世界で、子供たちは今もそり遊び。
気温はマイナス10度近い厳しい寒さだというのに。

寒さに弱い大人は、薪ストーブの部屋に戻って、
ティータイムをしながら、時々窓の外に見える煙のチェック。

煙が弱まったら、その都度チップを足して・・・約2時間。

そろそろいいころだ。

燻煙箱の扉を開ける瞬間が、ドキドキのワクワク・・・。
今回の出来はどうか・・・
うまく仕上がっていますように・・・・・

ってな思いで、扉を開ける。



ジャーン。

オッケイ、オッケイ、上出来だ。

こんがりと、うまそうに燻せた!




と言っても、スモークチキンは、
その日食べられるわけではなく、
ここからまた、2〜3日、風に当てるので、
「特性熟成庫」につるす。

熟成庫は、野良ネコ、飼いネコ、ドラ息子などに
吊るした肉を盗み食いされぬように、金網で作ってある。

味見は、2〜3日先であるが、
ずらりと並んだスモークは、心を豊かにしてくれる風景だ。

生まれたその日に、
ふ化場からこの里山にやってきたひよこたち。

雨の日も風の日も猛暑の日も吹雪の日も一緒に超えて約2年。
その命を頂いて、私たちはまた命をつないでゆく。

    by 里山おやじ



2012年01月10日

鶏の運命・その2

その後の鶏の運命・・・その2・・・ソーセージ

もも肉、胸肉、ささみをミンチに。
冷凍保存していた豚のラードも解凍してミンチに。
これを合わせて、スパイス・塩・胡椒を加えて、
ひたすら手でこねて混ぜる。

同じ農場で育ったこの鶏と豚は、
天国にて、再び出会う運命に。



こね終わった具は、
ソーセージ用の器具に入れて、
羊の腸に詰めていく。
ちなみにこの腸は市販品。
農場の羊ではない。

この作業は、かなりの圧力が必要な力仕事。



2人で1時間以上かかって、
やっと4キロ弱のソーセージを詰め終わる。

次に腸を適当な場所でくるくるとねじって、
ソーセージ1本ずつの長さを決める。
こんな感じだ。



それを、薪ストーブにかけた大なべで一気にボイル。



これで、できあがり。

いやぁ、絶品でした。

以前は鶏肉だけで作っていたので、
やや淡白な味わいでしたが、
豚のラードが加わることで、
ジューシーなコクが出ました。

ここまでおいしければ、きっと、鶏も本望・・・・かな。

次回、運命・その3・・・スモークチキンに続く。

2012年01月09日

鶏の運命・その1



年に一回、鶏は、羽が抜けかわる。
「換羽」といって、また新しい羽が生えてくるのだが、
この間、1か月以上卵は産まない。
卵が足りないときは経営者としては、痛い。(泣)

他人様のことを言えた義理ではないが、
羽の抜けた鶏はちょっとみすぼらしい。

換羽は、首から始まって尾羽に向かって抜けていく。
上の写真の鶏は、まだ換羽の初期だ。

彼女が、ここで1か月以上、卵を産むまで待ってもらえるか、
それとも、天国に召されるかは、
農場の状況による。

天国に召された場合、
農閑期の冬場だと、その先の運命もバラエティがある。

運命・その1………鶏ハム。



天国入国初日に塩漬けした胸肉を、
翌日塩出しし、
スパイスをまぶしてラップでハムのように形成。



一日中たいている薪ストーブでボイル。
ただし、煮てはだめ。
湯が沸騰する前にストーブからおろして、
あとは湯が冷めるまで余熱を利用。

完全に冷めたら、取り出して一晩冷蔵庫で寝かせる。

脂身のないヘルシーハムがテーブルに上るのは、
入国3日目以降となる。




朝食の手作りパンに添えられて。



夕食の手作りピザに添えられて。




運命・その2・・・・・ソーセージは次回につづく。

    by 里山おやじ

2011年01月31日

羊と蜂の里山TPP論争


今を去ること半年前。

   まだ、某内閣の支持率が、

      かの大河ドラマの視聴率より高かった

         とある晴れ渡った初夏の日、舞台は里山、

   ミツバチ・のりぴーと子羊・リョー馬の会話。

 
(のりぴー) 最高、最高、初夏の里山最高!
        この柿の蜜めっちゃ、おいぴー!
        それから樹の下のカボチャも花粉出てるから、
        帰りに子供たちに持って帰ろ。
        今年は、ユリの木の花も咲いてるし、
        ブラックベリーもそろそろ咲くし、
        天気もいいし、もー最高!
        のりぴー、嬉ピー、ハッピー、里山ティーピーピー!
        な〜んちゃって。

(リョー馬)  なんじゃ、あの浮かれたハイテンションの蜂は。
        らりってんのか。

(のりぴー) ちょっと、聞こえたわよ。もう、辞めたわよ、そういうのは。
        失礼なガキね。

(リョー馬) ガキとはなんじゃ。わしの名は、リョー馬じゃ。
     
(のりぴー) なに、それ。羊のくせに馬かよ。
        あんたこそ芝ばっか食って頭いかれてんじゃない?
        もしかして、その芝、「司馬」じゃないの?
        な〜んちゃって。

(リョー馬) 司馬先生をコケにするとは、シバくぞ、このあま。
       てめぇこそいい年こいてなにが、のりぴーだ。
        第一、里山ティーピーピーってなんじゃそりゃ。

(のりぴー) 説明ならしてやるわよ。
       どうせ、馬の耳に念仏だろうけど。

        TPPってのはね。
        もに、ラスになる、ートナーシップの略よ。

(リョー馬)  ホントか、おいっ。この後、話こじつけられんのか。

(のりぴー)  うるさい!
         見なさい、私とかぼちゃの麗しきパートナーシップを。
         花粉をいただいたお礼に、受粉をする関係。
         もうずっと続いてるの。
         この環に、実を食べる人や鶏も加わってるのよ。

(リョー馬)   どうやってだよ。

(のりぴー)  人は、カボチャの果実を食べるお礼に種蒔いて、
         苗を植えてるでしょ。
         鶏は果実を食べて、鶏糞を出してるわ。
         環里山パートナーシップね。
         (カンハトヤマじゃないわよ。)
         それをあんたら、馬鹿ヒツジどもと来たら、
         年に3度もフェンス壊して、まだ若いカボチャを
         食い荒らしやがって、もう…

(リョー馬)  ふん、何が悪いんじゃ。
         食いたいもんは、ただで食わせろ。
         関税は、いかんぜよ。
         関税・・・じゃなかったフェンス撤廃!
         平成の開国じゃ!

(のりぴー)  あんたアホだわ。

(リョー馬)  なにー!

(のりぴー)  って言いたいけど、福山人気を侮ると、
         あとでコメント怖いから・・・・
         あんた洗脳されてるわ。

(リョー馬)  だれにじゃ?

(のりぴー)  あんたの群れのボスよ、名前何てったっけ。

(リョー馬)   オバー馬?

(のりぴー)  そうそう、オバー馬。
         いつも「イエス、ウィーキャン!」て 
         叫びながらフェンスに頭突きしてるわよね。
         だめよ、あんなの見習っちゃ。
         
(リョー馬)   オバー馬兄貴の「自由に食わせろTPP」が、
          間違ってるってーのかよ。

(のりぴー)   あれは、「めぇだけ、する、ートナーシップ」で、
          TTPよ。

(リョー馬)    世界は、広いぜよ。

(のりぴー)   話聞いてんの!

(リョー馬)    憎しみからは、なんも生まれん。

(のりぴー)   (だめだ、こいつは、ただ、セリフに自己陶酔してる。)
          いい、良く考えなさいよ。リョー馬。
          あんた達だって、夏にカボチャ食っちまうより、
          冬に食べられた方がいいでしょ。

(リョー馬)   確かに、冬のかぼちゃは、うまいぜよ。

(のりぴー)  だったら、「開国」とか、わけわかんないこと言いながら
         フェンス壊すのやめなさいよ。

(リョー馬)   だけど、冬場、おやじは、鶏にしかカボチャやらないんだ。
         俺たちゃ、里山カボチャTPPに入れないぜよ。

(のりぴー)  だいじょーぶ。
         冬場、腹減って死にそうだって声で鳴き続けてごらん。
         きっと、おやじはカボチャを持ってくるから。




         そして、半年後・・・



(リョー馬)  いや、うめ〜。
        フェンスこわさんでいかったぜよ。
        ん? 
        でも、このカボチャ、皮だけだぜよ。
        中身はどこ行ったんだ、おやじ。
        えっ、先に鶏が食ってんの。


        うーん、里山TPPは、奥が深いぜよ。
        でもって、カボチャの皮はちと硬いぜよ。

              by 羊のくせにリョー (代筆・里山おやじ)  
         

    





         
        

2011年01月26日

里山の猫

 

はじめまして。
ここの里山の猫、名前はモコよ。よろしく。
里の「山猫」じゃないわよ。(天然記念物じゃあるまいし。)

こうやって、ネズミ捕ったくらいで、最近の都会から来た人は、
「すごーい。」「野性的!」「山猫だわ。」って騒ぐのよね。
(ヤマネコ見たことあんのかよ!)
ふん、こんなの日常茶飯事。
(余談だけどコレ、かぁちゃんが、
「ちゃめしごと」って読んでおやじに大ウケしたらしいわ。)

とにかく、ここでは、自給自足しなきゃ生きていけないのよ。
キャットフード?笑わせないでよ。
そんなの猫の額の高級マンションに住むメタボ猫の食いもんよ。
(見れば食べちゃうけど。それも多分結構ガツガツ、と・・・。)

ネズミだけじゃないわよ。
夏場は、スズメだって、へびだって狩るわよ。
とろい鬼ヤンマなんか、空中でキャッチよ。
(へん、メタ猫にゃ、無理よ。やめときなさい。)
鬼ヤンマは、ミツバチを食うから、
あたしが捕るとおやじが喜ぶのよね。

栄養のバランス?
そんなの自分の体が知ってるわよ。
ドジョウ食い過ぎてビタミン不足とかほざいてる
佐渡の過保護な天然記念物と一緒にしないでちょうだい。

ま、飼い主一家とは、つかず離れず、夫婦の様な(?)仲よ。
ペットでもないし、野良でもない。
なんたって里山ニャァ、
ネズミや鬼ヤンマ捕るっていう
飼い主が喜ぶ「仕事」ってもんがあるからね。ここ自慢よ。

ただし、鶏は絶対捕らないわ。
(ひよこ見るとよだれ出ちゃうけど。それも、結構ダラダラと・・・。)
もし手出したら、怒り狂ったおやじに、
津軽三味線の原料にされて、
クロネコクール宅急便で青森に売り飛ばされちゃうからね。

ここまで書いちゃうと、めっちゃ、たくましそうに見えちゃうけど、
実は寒いのは苦手。マイナス14度は、こたえるわ。
あー、それなのに今の寝床は、羊用の干し草の中。
(“干し草のベッド”って、『アルプスの少女』じゃないっちゅうの。)
コタツはないんか、コタツは!
ねーこが丸くなるはずのコタツは!
って言うのが本音よ。

いや、コタツだけじゃないわ。
そもそもマイナス14度の岩手の冬を、いつまでも
2980円の薪ストーブひとつで越えようとする絶滅危惧的里山暮らし
でいいのか、この一家は、って言いたいのよ。おやじー!


見なさいよ、あの狂器の様なつらら。もう、2メートル越してるのよ。
今、窓際で夫婦喧嘩でもしたら、
おやじは、絶滅危惧種から、絶滅種になるわよ。

だから、悪いこと言わないから、暖房器具だけは、
せめてもう一つ・・・・・えっ、導入するの。
うれしい!
えっ? ロケットストーブ? なに、それ?
手づくりで?
そんなの成功するか分からないじゃない。
あたしは、いつまでハイジでいなけりゃならないのよー。

強がりばかり言っちゃったけど、
あたしだって本当は、クララお嬢様のあったかい膝の上で、
セバスチャンが運んでくるカツオブシ入り高級キャットフードを
たらふく食べる暮らしが、せめて冬だけはしたいのよー!
えっ、ロッテンマイヤーさんて、動物だめなの? 
うそー・・・。

                 by もこ(代筆・里山おやじ)

2011年01月23日

吾輩は豚である。



                 〜ブログ格調向上キャンペーン実施中〜


 
吾輩は、豚である。(正確に言うと、すでに生ハムである。)

名前は、生前から、ない。(「名前をつけると食えないから。」
                という飼い主の勝手な理由による。)

県境の長いトンネルをこえてたどり着く雪国の里山に吊るされて、
早9ヶ月。(寿命だった8か月を超えてしまった。)

同情される向きもあるかと思われますが、

ハムとなった今は、「雨にも負けず、風にも負けず」

などと頑張ることもなく、まるで極楽の日々でございます。

 さて。生ハム、つまりお釈迦になって9カ月・・・

ある日の事でございます。わたくしは、極楽の里山で独りぶらぶら
風に揺れておりました。何とも云えないよい匂いが、
絶え間なくあたりへ溢れております。
極楽の里山は、丁度朝なのでございましょう。

ところが一転、天気が大荒れ、
猛吹雪の地獄の様相を呈してきたのでございます。
するとその地獄の底にカンダタ・・・じゃなかった、
里山おやじという男が一人、
ほかの罪人と一緒に300メートルの雪かきに呻きながら、
うごめいている姿が眼にとまりました。

この里山おやじという男は、
育てた豚をひき肉にしたり、生ハムにしたり、
いろいろ悪事を働いた里山百姓でございますが、
それでも、たった一つ、良いことをした覚えがございます。
と申しますのは、
家族の食べ残した残飯を必ず豚小屋へ運んで、
「里山の“豚循環”」を作ったのでございます。

つまりこの男は、
@息子の食べ残しをかぁちゃんが食べ、
Aそれでも残した分をおやじが食べ、
Bそれでも残した分を豚が食べる
という豚と人の共存の流れを作ったのでございます。
(「AとBの順序が入れ替わったら、おれは家を出る。」
と、言いながらも。)

それだけの良いことをした報いには、出来るなら、
この男を猛吹雪の地獄の雪かきから救い出してやろう
と考えた私は、友人の蜘蛛・メロスに頼んでみたのでございます。

ところが、メロスは激怒しました。
「ダメダメ。奴は、カンダタ以下。夏場、ミツバチを食べるために
張った我らの蜘蛛の巣を、片っ端から踏みつぶした張本人。
絶対に助けてやらん。」、と。

そんなわけで男の雪かきはまだ続いておりました。
里山ももう昼近くになったのでございましょうが…。

(まぁ、生ハムは、この吹雪や風で熟成が進むと申します。
熟成完成予定は、今年のクリスマスでございます。)

       by 生ハムおやじ


※と、ここまでの下書きをかぁちゃんに読ませたところ、
 「カンダタってだれ?」(えっ、カンダタ知らないの。)
 「柳田邦夫の『北国』にでてくるの?」(せめてどっちか当てろよ。)
 「『長靴をはいた猫』と混ざっちゃうよ。」
 (って、そっちの方がマイナーだろ。)
 『メロスは分かるけど・・・」(そりゃよかった。)「赤川次郎って。」
 (てめぇ、わざと言ってるだろ。)
 「宮沢賢治以外良く分かんない。」

早くも格調向上キャンペーン挫折か…(泣)。 

しかたないので『蜘蛛の糸』原文はこちら。

http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/92_14545.html

                         by 里山おやじ  

2011年01月18日

里山・鶏会議



               〜里山・ニワトリ会議・生中継〜

<議長・おんどり・ナオト>

 えー、お食事もまだ終わってない方もおられると思いますが、
今日はひとつ、重要な議題もございますので・・・・

<めんどり・サエコ>

 ちょっと、あとにしてくれない。まだ食べ終わってないしー。

<めんどり・鶏子>

 いいわよ。私達食べながら聞くから勝手に始めなさいよ。

<ナオト>し、しかし、飼い主の方もお見えですし・・・

<鶏子>  構わないって言ってるでしょ!

<ナオト> はっ、はい。・・・では、さっそく・・・あのー 
       飼い主さんの方から・・・どうぞ・・・

<飼い主>は。 すいません、みなさんお食事中のところ・・・
       今日、お集まりいただきましたのはですね、
       少々申し上げにくいんですが、
       最近の皆さんの産卵率についてなんですが・・・

<鶏子> なによ。産卵率が低いって言いたいの。

<飼い主>いや、そのー、優秀なみなさんにしては、
       やや低めかな、と・・・

<鶏子> あたりまえよ。外見なさいよ。
       この寒さと雪で、いつも通り産めるわけないでしょ。

<飼い主>は。それはもう十分承知いたしておりますが・・・

<鶏子> 冬場はただでさえ体温維持にカロリーが必要なのよ。
       鳥はみんなそうよ。知ってるでしょ。

<飼い主>で、ですから、冬場はこうしていつものお食事のほかに、
       私どもが夏場、丹精込めて作ったかぼちゃもサービス
       させていただいてるわけで・・・

<めんどり・優子> そのカボチャ、最近凍ってるわよ。

<飼い主>それは、この記録的な寒さが続いているわけですから…

<鶏子> だから、私達もこの記録的な寒さで
       ちょっとは産卵も落ちるのよ。分かるでしょ。

<飼い主>ですが、あのー、私どもは決して皆さんに御無理な
        多くを望んでるわけじゃ・・・ 

<優子>  だったらまず、かぼちゃ煮て持って来なさいよ。

<ナオト>まぁまぁ。そんなむちゃを言わないで。
      飼い主さんもこの寒さの中、
      毎日必死に世話してくれてるわけだし、
      私から見ても、皆さんもう少し頑張って産卵率を・・・

<めい子>あんたの支持率よりは高いわよ。

<ナオト>そ、それとこれとは、・・・

<めい子>違わないわよ。
       あんた、その支持率でTPP通しやがったら、
       即、この場で「尻つつきの刑」(注1)よ。

<めんどり・レンホー>
     
      でも、この人たちの言うことも一理あるわよ。

<めい子>あんた、どっちの味方よ。

<レンホー>あたしは、公平よ。 そうだ!  事業仕訳しましょ。
      産卵率の低いものだけ処分すればいいのよ。

<鶏子> あんた、その皮肉分かって言ってんの?

<レンホー> えっ?

<鶏子> 一番産卵率が低いのはあんたなのよ。

<レンホー> ・・・・・・・・・・。

<鶏子> あんた、言ってることは皮肉だけど、
       あんた自身は挽肉よ。

<飼い主>あのー、いいですか。

<ナオト>ど、どうぞ。

<飼い主>とにかく、冬休みもそろそろ終わりで、
       これから卵の注文も増えますんで、
       もう少し頑張っていただけると
       こちらも経営的に助かるわけでして・・・・

<鶏子> あんた、この前息子にさぁ、
       「大事なのは経営的成功じゃねぇ。
        この自然の中で安心して暮らせる技術と気力だ。」
       ってえらそうに説教してたわよね。

<飼い主>いや、それは、あの場合は・・・・

<鶏子>  してたわよね。

<飼い主>確かにしてましたが…

<鶏子> それで、「まず、身近な自然を知ることだ」
       とか言いながら、
       息子連れて、バードウォッチングばかりしてたわよね。

<飼い主>いや・・・

<鶏子>  してたわよね。

<飼い主>・・・はい。

<鶏子> あんた、野鳥と鶏どっちが大事なのよ。

<飼い主>それは、あの・・・

<鶏子> いいわよ、答えなくて。
       じゃぁ、経営と自然は、?

<飼い主>・・・・・・。

<鶏子> 答えられないわよね。
       いい。この寒さも、私達の産卵率も自然なのよ。

<飼い主>・・・はい。

<鶏子>  だったら自然に逆らわない経営をしなさい
        って言いたいのよ。わかる?

<飼い主>はい。

<鶏子> 分かったら帰っていいわ。
       寒いからって明日からも寝坊しないで
       時間通り世話に来なさいよ。

<飼い主>はい。

<鶏子> ナオト、何してんのよ。今日の会議は終わりよ。

<ナオト>はっ。
       えー、以上をもちまして
       本日の会議を終了させていただきます。
       皆様、大変お疲れ様でした。


※注1・尻つつき・・・鶏たちは、ときどき、仲間の尻をつついて
            「いじめ」のような行動をとることがある。
            事態が出血までに至ると、見ているだけで
            わが身の痔が痛む。

             by  里山おや痔