単位はベクレル/s(セシウム134と137の合計)
カッコ内は、下限値
@白米(奥州市)・・・・・不検出(5.17)
A米ぬか(奥州市)・・・・不検出(10.47)
B米ぬか(奥州市)・・・・不検出(10.39)
C白米(奥州市)・・・・・不検出(5.42)
D柿(奥州市)・・・・・・不検出(5.78)
E玄米(大船渡市)・・・・不検出(5.29)
F米ぬか(大船渡市)・・・19.78±8.70
EとFは、同一検体です。
つまり、米ぬかから逆算すると
玄米にも数ベクレル含まれているはずですが、
5.29ベクレル以下なので「不検出」になっている、という意味です。
(ぬかは白米の9倍程度という報告があります。)
川辺さんと何度も相談して、お願いして、高額な機械を導入してもらい、
「パスポート分析センター」を開設してもらってもうすぐ1年です。
おかげで、1年間、あらゆるものを測ることができました。
もちろん今後も活用し続けますが、
この1年、私としては、農場の土壌を何箇所も測定できたことが
なにより有益でした。
表土の剥ぎ取りやトラクター耕起による「除染」作業が
どのくらいの効果があるのかが確認できたからです。
4回の耕起は、1回の剥ぎ取りと同等の効果があり
8割以上のセシウム濃度低減になりました。
この「除染」ができたところは
表土5センチ1キログラムで
約300ベクレル汚染されていたこの付近も
約50ベクレルまで数値が下がりました。
しかし、21年前に原野の開拓から始まったこの農場は、
表土が石だらけで、畑昨を断念せざるを得ない面積も多く、
そこは、羊のまきばとして活用してきました。
その石だらけのまきばをすべて除染するとなると、
剥ぎ取りにしろ、耕起にしろ、大変なことです。
10年でも見通しがが持てないというのが正直なところです。
この事故以来、鶏も豚も放し飼いができなくなり、
羊は、肉の出荷ができなくなり、広いまきばの除染は困難を極めます。
困難を極めているのは、福島原発自体も同じで、
収束どころか刻々と事態の悪化もあります。
例えば、三号機の建屋内部の線量のデータは、
昨年11月の3倍以上で実に4780「ミリ」シーベルト/h。
(マイクロの1000倍がミリ。)
これは、放射線による短時間被曝での5%致死線量2000ミリシーベルト
(被曝した人の20人に1人が死に至る線量)の倍以上!
もはや人は近づくことさえできない。
しかもこれは格納容器内ではなく、容器の外の建屋内での数値なので、
私たちの生活環境と遮蔽物なくつながっている状態です。
10年やそこらで遮蔽物が作れるとは到底思えないし、
作れるとしたら、それは膨大な数の作業員の大きな被曝と引き換えです。
そして、その間に、再び大地震や3.11の大きな余震があれば、
何が起きても不思議ではありません。
多くの人が事故の「収束」を感じてしまっているけど、
今、かろうじてコントロールできているのは「冷却」のみで、
「遮蔽」に関しては、何もできてはいないのです。
これが向き合わなければいけない現実であり、
もう2度と2度と決して起こしてはならないことなのです。
16日は、事故から最初の選挙。
マニュフェストを見る限り、原発の争点は確認できます。
汚染国土を作ってしまった悔恨を背負って
せめて子供たちには、
地震のたびに原発におびえることのない
希望ある社会を届けたい。
心から。
by 里山おやじ
【放射能測定値の最新記事】