2011年01月26日
里山の猫
はじめまして。
ここの里山の猫、名前はモコよ。よろしく。
里の「山猫」じゃないわよ。(天然記念物じゃあるまいし。)
こうやって、ネズミ捕ったくらいで、最近の都会から来た人は、
「すごーい。」「野性的!」「山猫だわ。」って騒ぐのよね。
(ヤマネコ見たことあんのかよ!)
ふん、こんなの日常茶飯事。
(余談だけどコレ、かぁちゃんが、
「ちゃめしごと」って読んでおやじに大ウケしたらしいわ。)
とにかく、ここでは、自給自足しなきゃ生きていけないのよ。
キャットフード?笑わせないでよ。
そんなの猫の額の高級マンションに住むメタボ猫の食いもんよ。
(見れば食べちゃうけど。それも多分結構ガツガツ、と・・・。)
ネズミだけじゃないわよ。
夏場は、スズメだって、へびだって狩るわよ。
とろい鬼ヤンマなんか、空中でキャッチよ。
(へん、メタ猫にゃ、無理よ。やめときなさい。)
鬼ヤンマは、ミツバチを食うから、
あたしが捕るとおやじが喜ぶのよね。
栄養のバランス?
そんなの自分の体が知ってるわよ。
ドジョウ食い過ぎてビタミン不足とかほざいてる
佐渡の過保護な天然記念物と一緒にしないでちょうだい。
ま、飼い主一家とは、つかず離れず、夫婦の様な(?)仲よ。
ペットでもないし、野良でもない。
なんたって里山ニャァ、
ネズミや鬼ヤンマ捕るっていう
飼い主が喜ぶ「仕事」ってもんがあるからね。ここ自慢よ。
ただし、鶏は絶対捕らないわ。
(ひよこ見るとよだれ出ちゃうけど。それも、結構ダラダラと・・・。)
もし手出したら、怒り狂ったおやじに、
津軽三味線の原料にされて、
クロネコクール宅急便で青森に売り飛ばされちゃうからね。
ここまで書いちゃうと、めっちゃ、たくましそうに見えちゃうけど、
実は寒いのは苦手。マイナス14度は、こたえるわ。
あー、それなのに今の寝床は、羊用の干し草の中。
(“干し草のベッド”って、『アルプスの少女』じゃないっちゅうの。)
コタツはないんか、コタツは!
ねーこが丸くなるはずのコタツは!
って言うのが本音よ。
いや、コタツだけじゃないわ。
そもそもマイナス14度の岩手の冬を、いつまでも
2980円の薪ストーブひとつで越えようとする絶滅危惧的里山暮らし
でいいのか、この一家は、って言いたいのよ。おやじー!
見なさいよ、あの狂器の様なつらら。もう、2メートル越してるのよ。
今、窓際で夫婦喧嘩でもしたら、
おやじは、絶滅危惧種から、絶滅種になるわよ。
だから、悪いこと言わないから、暖房器具だけは、
せめてもう一つ・・・・・えっ、導入するの。
うれしい!
えっ? ロケットストーブ? なに、それ?
手づくりで?
そんなの成功するか分からないじゃない。
あたしは、いつまでハイジでいなけりゃならないのよー。
強がりばかり言っちゃったけど、
あたしだって本当は、クララお嬢様のあったかい膝の上で、
セバスチャンが運んでくるカツオブシ入り高級キャットフードを
たらふく食べる暮らしが、せめて冬だけはしたいのよー!
えっ、ロッテンマイヤーさんて、動物だめなの?
うそー・・・。
by もこ(代筆・里山おやじ)
音を立てずに、身を潜ませて獲物を待つ・・・その研ぎ澄まされた行動を見るにつけ、「猫は生まれつきのハンターだ」と思うのです。
だから狩りは間違いなく猫の生き甲斐、猫が猫であるための仕事です。
「キャットフードか生き甲斐か・・・。」
多分うちのモコは、飼い主と同じ自問自答をつぶやきながら、日々の里山暮らしを送っていることでしょう。
猫というのはもともとこんな顔が当たり前なんでしょうけど、最近は孫よりカワイイ顔した猫が多くて、もともとの顔が希少価値になってしまいました。
里山おやじさんのブログ楽しく読ませていただいております。ご苦労話もユーモアたっぷりに書かれており、笑いとともに自然生活の厳しさもひしひしと伝わってきます。日々のブログ楽しみにしております。
残念ながら、蛇を捕まえてきて、得意げに口にくわえてる衝撃の写真が見つからなくて、御披露できませんでした。
もこが、おやじ先生にノリウツッテマス・・・
対実際こうやって捕る姿見た事ないですから・・私も「すごーい!!」って騒ぐと思います。