先日、東京財団より、新たな政策提言「日本農業の長期的ビジョン〜ぶれない農政の実現に向けて〜」が公表されました。
政策提言本文はこちら2010年10月の菅総理の所信表明演説を機に、TPP参加の是非を巡っての議論が続いています。しかし、その多くは鎖国か開国かといった大雑把な議論にとどまり、農業の持続可能性や果たしている多様な役割、地域ごとの特性の差などの重要な論点を無視したまま進められているように思います。
本提言は、東京財団上席研究員の生源寺先生をリーダーとして2年にわたって研究を進めた成果で様々な論点を網羅した、骨太のものになっています。
提言中に指摘されるとおり、TPP参加の有無に関わらず日本の農業は大きな曲がり角にきているところです。本報告書をきっかけに日本の農政についての本質論、中身のある議論が活発化することを願っております。
以下、目次になります。ご興味の方はぜひ提言本体をご覧ください。
第1章 農業・農政をめぐる主要な論点
第1節 価格支持から直接支払いへ
第2節 待ったなしの担い手づくり
第3節 農地制度のどこが問題か
第4節 どうするコメの生産調整
第5節 百家争鳴の農協問題
第6節 資源管理と環境保全
第7節 中山間地域に必要なこと
第2章 持続可能な水田農業を目指して
第1節 持続的な農業を必要とする理由
第2節 世代交代の進まない兼業農家
第3節 水田農業ビジョンの前提条件
第4節 持続可能な水田農業のビジョン
第5節 政策提言:水田農業再建待ったなし
第3章 中山間地域の将来ビジョン
第1節 中山間地域農業の位置
第2節 中山間地域の再生に向けた課題
第3節 政策提言:中山間地域に独自の農業・産業展開を求めて
第4章 農政の執行体制
第1節 農政執行体制の実態−いま、現場では−
第2節 農政における国・県・市町村の役割−現状と課題−
第3節 農政における執行体制の考え方
第4節 政策提言:農政の執行体制刷新の短期的対応と長期的対応−
第5章 ぶれない農政に向けて−TPP 問題を超えて−
第1節 失われた冷静な議論の環境
第2節 単純化された対立の構図
第3節 農業再生を妨げる逆走・迷走の農政
第4節 もうひとつの単純化された対立構図―都市と農山村―
第5節 おわりに―国際化の問題を前になすべきこと、考えるべきこと―