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写真:ハンセン病の現場から「アフリカ・ピグミー族」

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8月31日(水) [2011年08月31日(Wed)]
8月31日(水)

10:00 黒野匡彦運輸政策研究機構会長

11:00 檜垣清隆檜垣造船社長

11:30 武部恭枝プライムコーポレーション社長

15:10 高木雄次笹川平和財団副会長

19:00 ストラディヴァリウス&N響 チャリティーコンサート 
夏が涼しくなるアゴリ(Aghori)の話 [2011年08月31日(Wed)]

ガンジス川と火葬場の炎


「夏が涼しくなるアゴリ(Aghori)の話」


WHOインドの総務部長・蒲章則さんは、筆者のインド訪問にはなくてはならない方である。その蒲さん、この夏にはインド北部の山岳地帯、標高4000メートル近くのシヴァ神の寺院に参拝に行く予定だという。

その話の中で、インドのシヴァ教を信仰する行者である「アゴリ」なる人々のことを話してくれた。

「アゴリ」は輪廻転生から解放され、そのことで自己は絶対者(神)と一致すると信じている。そして、神は完全な存在であり、生命あるもの、ないもの、全ての創造主である。従って、存在するものすべては完全なものであり、これを否定することは神をも否定することになる。

彼等は主に聖地であるガンジス川の畔・バラナシの火葬場や墓に住んでおり、頭骸骨を托鉢に使い、通常は裸に近いかっこうか死体を包む白布をまとい、火葬場の灰を身体に塗り、髪は細く束ねている。

アゴリの儀礼では、神通力を得るために火葬場の死体を生又は焼いて食する。聖なる河・ガンジス川より死体を引き揚げて食することは、映像にもあるらしい。

アゴリにとって死体とは、生命ではなくなった単なる自然の物体に過ぎず、我々には野蛮で非衛生的思われる行為も、神は全てを創られ全てに存在するという信条から、死体を食することは神との繋がりへの霊的な確認であるという。

なにはともあれ、ご興味の向きは下記サイトにアクセスしてみてください。
筆者は覗く気にはなれませんが・・・。

「アゴリ」@
「アゴリ」A

「アゴリ」B
8月30日(火) [2011年08月30日(Tue)]
8月30日(火)

10:00 理事会

12:00 羽生次郎笹川平和財団会長

14:30 瀧 道子日本駆け込み寺

15:30 政治評論家 三宅久之様
中国最大の汚職「遠華密輸事件」 [2011年08月29日(Mon)]

「和諧号」 純国産と豪語していたが・・・


中国最大の汚職「遠華密輸事件」

事のおこりは1996年〜1999年にかけて、頼昌星を会長とする遠華電子公司(貿易会社)が約800億元(現在のレート換算で約1兆円)の関税を脱税した事件で、建国以来最大規模との「公式見解」であったが、実態は謎で、一部には中国の権力闘争に利用されたとの見方もある。

事件捜査を指揮した李紀周公安部副部長を筆頭に、アモイ市副書記、アモイ税関長、アモイ副市長など、アモイ市指導部多数が密輸と収賄で逮捕され、人民解放軍総参謀部第二部長の姫勝徳少将(姫鵬飛副総理の息子)は無期懲役となり、多分に政治的決着が図られたとは当時の巷の声であった。

当時、江沢民主席は軍隊経験がなく、したがって人脈もなく軍から甘く見られていた。そこで、中国最強集団である人民解放軍の実力者・劉華清や張震(共に中央軍事委員会副主席)の影響力を殺ぎ、軍に橋頭堡を築くべく利用したという説で、事件当時、江沢民系といわれた福建省書記賈慶林(現在中国共産党常務委員)とその妻林幼芳(遠華の理事)の疑惑は追及されなかったからである。

事件発覚後、頼昌星は家族と共にカナダに逃亡。マスメディアを通じて江沢民、朱鎔基らの権力闘争に利用された犠牲者であったと主張していた。

中国政府は再三再四、カナダ政府に頼昌星の送還を強く要請してきたが、送還すると死刑になりかねないことを理由に、人道的見地から送還を拒んできた。ところが7月21日、カナダ政府は頼昌星の強制送還中止の申請を却下した。7月23日、頼昌星は12年振りに帰国し、空港到着後、身柄を公安当局者に拘束された。

以上が事件の概略だが、カナダ、中国両政府の交渉過程で江沢民国家主席(当時)は、「死刑にはしない」とまで明言し、図らずも中国は人治主義で、司法が独立していないことを露呈したともいわれた。

頼昌星の強制送還に絡む笑い話がネット上で大流行り。

帰国した頼に温家宝総理が会見した。温総理は頼と親切に握手しながら「心配しなくていい。あなたを死刑にするようなことはしないから」と。
頼は感激し、涙を流しながら、「総理、心から感謝します」と述べた。

暫く経ったら温総理が「アモイにいる家族の皆さんに会いたいでしょう」と尋ねた。頼は素直に「はい」と答えた。温総理は「では、これで里帰りしてきたら」と、差し出したのは北京発福州行きの高速列車「和諧号」の切符であった・・・。
ご報告 [2011年08月26日(Fri)]
「ご報告」


日本財団では、被災地・石巻市において、無資格で医療行為を行った米田吉誉(よしたか)が代表を務める「ワールドフュージョン」に100万円を助成した件に関し、8月25日、宮城県石巻警察署に被害届を提出しました。
インド州保健次官ハンセン病会議 [2011年08月26日(Fri)]


「インド・ハンセン病会議」


世界のハンセン病の60〜70%の患者はインドである。
2005年、インド政府はWHOの世界基準である人口1万人に1人以下、いわゆるハンセン病制圧に成功した。しかし、その後気が緩んだのか、ここ数年の患者数は横ばいである。
そこで中央政府に頼み込み、今回の各州の保健次官会議となった。

以下はその挨拶です。

*****************

インド州保健次官ハンセン病会議
(原文・英語)


>2011年8月4日
於:デリーHotel Taj Mansingh

この度、各州から保健次官の皆さまにお集まりいただき、ハンセン病に関する会議を開催できましたことを心から嬉しく思います。今年5月、ジュネーブのWHO総会でChandramouli連邦保健次官にお会いした折、このような会議の実施について相談したところ、快諾いただきすぐさま準備にとりかかってくださいました。本日、こんなにも早く会議が開催される運びとなったのは、次官の卓越した指導力によるものであり、改めて心から感謝申し上げます。

振り返ってみれば、2002年には東京で、そして2004年にはゴアで、今日と同じように州保健次官をはじめ関係者が一堂に集まる会議が開かれました。この2つの会議は、インドのハンセン病対策において画期的(エポックメイキング)な会合になりました。今日のこの会議もハンセン病対策をさらにもう一歩進める新たな決意の場となることを期待しています。

1990年代後半、インドは世界最多の年間60万人以上もの新規患者を抱え、その数はむしろ増加傾向にありました。人口1万人当たりの患者数も4人以上と高く、WHOが定めた制圧基準―人口1万人当たりの患者数が1人未満―を達成することは極めて難しいと思われていました。そのような状況を打破したのが東京とゴアでの会議であり、連邦および州の保健省はじめ、WHOやNGOなど関係者の強い決断が、インドのハンセン病政策にとって大きな転機をもたらしたのです。その会議以降、各州が主体となり、患者の早期発見のために地域の至るところを訪問し、全ての患者に適切な治療を施すと同時に、様々なチャンネルを通して啓発、教育活動を徹底しました。

連邦および州の保健省はじめ関係者が一丸となった努力の結果、2005年遂に、難しいと思われていたハンセン病の制圧がこのインドで達成されました。当時、世界中は敬意と賞賛をもって、この歴史的な偉業に注目しました。そして、連邦政府や州の強いコミットメントと効果的な医療サービスがこのまま継続されれば、患者数は必ず減り続けるであろうと、多くの人たちが期待を寄せました。

しかし、制圧達成以降、患者数という点で、ハンセン病対策が思うような成果を挙げられていないのは皆さまご存知の通りです。60万人以上だった新患数は、制圧達成直後には約13万人とそれまでの4分の1以下にまで激減しました。しかし、それから6年後の今日に至るまで、その数はほとんど減っていないのが実情です。

インドでは国レベルで制圧が達成されたものの、州レベル、県(District)レベルで多くの患者を抱え、対策の進捗が遅れている地域が実際に残っています。私は制圧達成後も頻繁に州や県を訪ね、首相や保健大臣とお会いし、進捗状況について意見交換をしてきました。地域の現場もその都度見て回りましたが、制圧達成時まで配置されていたハンセン病対策を担うスタッフがいなくなっているところも目立つようになりましたし、全体的に患者の早期発見のためのプログラムや啓発活動、医療関係者への教育といった施策への取り組みが以前より弱まっているように感じました。

確かに、公衆衛生の課題として、HIV/エイズやマラリア、結核といった病気の対策は重要ですが、ハンセン病対策の進捗が遅れたままで良いことにはなりません。なぜならば、ハンセン病は病気による苦しみだけでなく、発見が遅れれば重度の障害が残り、さらには本人だけでなく家族までも差別を受けるという二重三重の苦痛が伴うからです。各地区での取り組みが末端にまで行き届かない状況が続けば、発見が遅れて障害が残ってしまい、さらには厳しい差別を受けることになってしまう患者が生まれてしまうのです。

病気や差別に苦しむ患者を一人でも少なくするために、いま一度各州の強いコミットメントが必要とされています。差別を恐れて病院に行くことをためらっている患者が病院に来られるよう人々を啓発したり、ヘルスワーカーにハンセン病に関する教育を施したり、全ての患者が必ず治療を受けられるよう、地区の末端までサービスを強化していかなければなりません。

各州のコミットメントに対し、インド政府やWHOなどではそれを後押しするための様々な取り組みが行われています。連邦政府保健省は専門家委員会を昨年の12月に立ち上げ、国レベルでこの問題に取り組んでいく強い意思を表明しています。先月初旬には、ハイデラバードにおいてNational Workshopも開かれ、国家ハンセン病プログラム(NLEP)における課題(challenges)が話し合われました。また、WHOはハンセン病の負荷を軽減するための国際戦略(Enhanced Global Strategy for Further Reducing the Leprosy Burden)のもと、各国保健省の活動をフルサポートしています。昨年にはWHOが当事者参画のガイドラインを策定し、回復者の方々が今まで以上に新規患者の発見や啓発活動において積極的に参加できる環境が整いつつあります。

どうかこの会議で、参加者の皆さまに各州、各県の状況に応じた対策について闊達に意見交換をしていただき、それぞれの改善点や創意工夫すべき取り組みなどを共有していただくことを期待しています。患者の早期発見と適切な治療を徹底するために各州がコミットメントを強化し、効果的なプログラムをステークホルダーとともに実施することができれば、現在下げ止まっている患者の数は必ず減っていくにちがいありません。

ハンセン病対策においては、これらの医療面の取り組みに加え、差別をなくすという社会面の取り組みも重要です。ハンセン病患者に対する差別の問題を解決するために、インドでは連邦政府および州政府はもちろんのこと、当事者団体を含むNGOやメディアなど、様々な関係者が活動しています。私自身も、ハンセン病コロニーの住人によって構成されるハンセン病回復者の全国ネットワークであるナショナル・フォーラムや、ササカワ・インド・ハンセン病財団(SILF)を立ち上げ、マイクロクレジットなどを通して回復者の経済的自立、エンパワーメント、社会的地位の向上に取り組んでいます。

昨年、国連でハンセン病に伴う差別の問題に関する決議が通ったこともあり、今後は具体的な取り組みについて議論されることになるでしょう。そのなかで、世界の半数以上の患者を抱えるインドに対し、医療面ではどのような支援が行われ、また差別をなくすためにどのような施策が取られているのか、世界は皆さまの取り組みに益々興味や関心を持つことになるでしょう。今こそ、私たちが決意を新たにし、各州がハンセン病対策にもう一度コミットすることを再確認する時です。患者の早期発見と適切な治療を徹底し、インドの全州、全県で患者数を大きく減少させるための新たな一歩を踏み出そうではありませんか。
復興財源にたばこ1000円と株放出 [2011年08月24日(Wed)]

財源がなければ復興は進まないし、
国の借金を将来世代に先送りすることも許されない



「たばこ1000円、JT株放出」

2008年3月、「たばこ1000円」を提案したところ、賛成・反対が入り混じっての報道は、騒然としたものであった。

今回の記事に対するウェブサイトの反応は比較的冷静で、おおむね賛成が多いのは、書き手としては少し拍子抜けした感がある。

活発な議論を望みたいものである。


**************


産経新聞【正論】
復興財源にたばこ1000円と株放出

2011年8月22日
産経新聞・東京朝刊
 

東日本大震災の復興計画が震災後5カ月を経ても見えてこない。政府の復興対策本部は総事業費を10年間で23兆円とし、19兆円を前半5年間に集中させるとしているが、復興債で賄い臨時増税で償還するとした10兆円について与党からも反発が噴出。結局、税目や期間を明示しないまま政府の税制調査会に先送りされ、いまだ先行き不透明なのだ。

 ≪1000円は国際的常識≫ 
 ようやく月内退陣を明言した菅首相は「責任を持って財政措置を講じ、償還財源を確保する」としているが、このままでは、ただでさえ遅れている復興はさらに遅れ被災者は救われない。国の借金がGDP(国内総生産)の2倍に上る943兆円に達する中で、国民の多くは復興に向けた負担増に一定の理解を示している。この際、たばこを1000円に値上げし、政府が保有する日本たばこ産業(JT)の全株式を売却し、復興財源に充てるよう提案する。

 たばこ1000円は、過去何度か本欄で提案しており、「またか」と顔をしかめる向きもあるかもしれないが、20本入り1箱1000円は国際的な常識である。JT株の売却も、たばこ産業を育成する「たばこ事業法」の廃止とともに、WHO(世界保健機関)の「たばこ規制枠組み条約」批准国として当然の責務である。

 たばこは昨年10月、1箱平均110円値上げされ、国産の代表的銘柄は1箱410円、外国産は440円となった。ノルウェーの1200円、ニューヨーク880円、ロンドン850円、オーストラリア800円(いずれも1ドル80円で換算)などに比べ、わが国は依然、低い水準にある。たばこ条約が求める有害の警告表示なども諸外国に比べ大幅に遅れている。

 2010年度の喫煙人口は約2500万人、販売総額は3兆6100億円。うち税金は国と地方を合わせ2兆2700億円。110円の値上げで消費量が若干、減ったものの、販売額は増加する傾向が今回も続いている。

 ≪株式売却で1兆7000億円≫ 
 1000円に値上げした場合の消費量に関しては、厚生省の研究班など各種の調査があるが、先行して1000円時代を迎えた欧米で引き続き20%台の喫煙率が維持されている現状からも、1兆円前後の増収は見込めると判断する。財務省が50・01%を保有するJT株も全株式を放出すれば、現在の株価で1兆7千億円前後になる。

 政府には、11年度第3次補正予算案に合わせた復興税制関連法案にたばこ増税を間に合わせるのは時間的に無理といった意見やJT株の3分の1を売却する案も出ているようだ。しかし、時間が足りないのであれば増税の実施時期をずらせば済む。また、たばこ条約に批准して、たばこ規制を国際的に公約した政府が実質的にJTを支配する現在の姿は明らかに条約の趣旨に反し、これ以上、JT株を保有する意味もない。3分の1ではなく全株を売却して完全民営化を実現すべきである。

 さほどの税収増につながらない場合も、その分、大幅なたばこ離れが進むわけで、国民の健康増進だけでなく、肺がんの増加など年間5〜7兆円と試算されるたばこ被害の抑制につながり、政策的な矛盾は生じない。

 野田佳彦財務相はたばこ税の引き上げについて「“オヤジ狩り”みたいなところがある」と発言、消極的と報じられている。国民の多くがたばこ1000円に共鳴していた昨年秋の値上げが110円の小幅にとどまった背景にも、引き続き、たばこ税を別の財布として温存しようとする財務省の思惑があった。復興に必要な財源は間違いなく膨らむ。国家財政危機存亡の折、財源確保はあらゆる可能性が検討されるべきであり、喫煙者にも虚心坦懐(きょしんたんかい)に負担増を求めるべきである。

 オヤジ狩り発言は財政再建に積極的な野田財務相に似合わないし、冗談でも言ってはいけない。たばこ税は長い間、便利な調整財源として使われてきたが、国民の健康と密接に関連するテーマであり、財務省より厚生労働省が所管するのが本来の姿である。「財務省の言いなり」の批判に応えるためにも勇断を発揮してほしい。

 ≪現実的で理のある選択肢≫ 
 超党派の国会議員による「禁煙推進議員連盟」なる組織も存在する。しかし、同連盟が脱たばこ社会の実現に向け具体的な活動をしたとは聞かないし、名簿も公開されていない。国民の健康増進と復興財源確保に向け今こそ国民に見える形での真剣な活動を望む。
 国の先頭に立つべき政治は久しく混迷の極みにあり、外交から経済政策まですべてが停滞している。これでは大震災を新しい国づくりのスタートにしようという国民の願いに応えられない。

 財源がなければ復興は進まないし、国の借金をこれ以上増やし将来世代に先送りすることも許されない。今の世代で負担を分かち合い、国の復興を軌道に乗せる必要がある。たばこ1000円とJT株の全株放出は財源確保に向けた現実的で理のある選択肢である。(ささかわ ようへい)
8月23日(火) [2011年08月23日(Tue)]
8月23日(火)

9:30 尾形武寿日本財団理事長

9:45 工藤栄介海洋政策研究財団特別顧問

13:00 災害関係ミーティング
8月22日(月) [2011年08月22日(Mon)]
8月22日(月)

9:00 武部恭枝プライムコーポレーション社長

13:30 杉浦 勉ブルキナファソ大使

14:00 武見敬三元参議院議員

14:40 羽生次郎笹川平和財団会長
これでいいのか若者諸君よ怒れ [2011年08月22日(Mon)]

チュニジアのシャスミン革命も、インターネットを駆使する若者の呼び掛けによリ改革の輪を広げた
写真・ウィキペディアより転載



【正論】日本財団会長・笹川陽平 
これでいいのか若者諸君よ怒れ


2011年7月13日
産経新聞 東京朝刊


 6月9日付本紙に掲載された拙稿、「これでいいのか、政治家諸君」に対し各地の市町村長をはじめ多くの読者から感想をいただいた。共感、賛意を表明する内容が大半で、政治の現状に対する危機感の広がり、不満の高さをあらためて実感する。

 ≪後継者がいない異常事態≫
 日本は戦後65年間、憲法や安全保障、教育など国の根幹を成す重要問題に正面から立ち向かうのを避けてきた。政治を軽く見る風潮が続き、有権者もメディアも国のリーダーとなる政治家の育成に関心を示してこなかった。気付いてみれば、首相が退陣を表明しながら後継者が見当たらない異常事態に陥っている。
 政治は聞き心地のよい公約をばらまくポピュリズムに走り、結果、国債発行残高は900兆円近くまで膨れ上がり、国の財政は破綻寸前にある。義務感が希薄になる半面、権利意識が膨張し無責任な風潮が助長された。教育における過度の平等主義は個人の個性を殺す弊害すら生んでいる。
 こうした社会を作ってきた世代の1人として率直に自己批判し、事態の改善に少しでも貢献する責任を痛感する。しかし次代を担うのは若者であり、いつの時代も若者が社会を変えてきた。若者諸君が立ち上がらない限り世の中は変わらない。
 その若者について近年、「内向き」や「無気力」を指摘し、茶髪やピアス姿に顔をしかめる向きも少なくない。しかし、私はそうは思わない。若者が生み出すアニメやファッションに世界の市場が注目し、世界の第一線で若きアスリートが多数、活躍している。今の若者は才能豊かであり、やる気も十分ある。

 ≪停滞した社会に風穴を≫ 
日本財団は4月中旬から3泊4日の日程で約100人の学生ボランティアを被災地にほぼ毎週末、派遣している。6月、一行の宿泊先となった宮城県大郷町のB&G海洋センターで行われたミーティング。個人の資格で参加した首都圏の消防署長は、学生たちの熱い議論を聴きながら、「世間は若いもんはダメと言うが、周りの大人が見ていないだけじゃないか。今の政治に比べれば、学生たちが作る未来の方がずっと明るい。日本は復興する」と感想を漏らした。同感である。
 それにつけても、若者から政治の貧困に抗議する声が上がらないのは、どういうことか−。国難ともいえる東日本大震災も、復興する底力はこの国に十分ある。にもかかわらず政治が求心力を欠き、持てる力を発揮できないところに問題がある。日本が低迷している間も世界は激しく動いている。このまま政治の低迷が続けば、この国は国際社会に取り残され沈没しかねない。停滞した社会に風穴を開けるのは君たち若者なのだ。
 チュニジアのジャスミン革命に端を発した中東の民主化運動「アラブの春」では、若者がツイッターやフェイスブックで情報を共有して改革の輪を広げた。英国や韓国では学費値上げや就職難に対する学生の抗議行動が熱気を帯び、財政危機のギリシャやスペインでは、若者の政府批判が激しさを増している。反安保闘争に与(くみ)するわけではないが、日本でも1960〜70年代には、学生運動の熱気が社会を動かす起爆剤となった。
 今の若者諸君にも改革のノロシを上げてもらいたいと思う。無関心であってはならない。社会を変えていくのは、若者の権利であり義務でもある。バラマキ政治ひとつをとっても、負の財産を背負う君たちが「ノー」と叫ぶことが何よりのインパクトを持つ。
 混迷する政局の中で時間だけがいたずらに浪費され、青写真すら見えてこない大震災の復興も、過疎と高齢化が進む被災地の先頭に若者が立つことで初めて明るい将来が見えてくる。
 ≪疾風に立ち向かう勁草に≫
 政治家は有権者に自らの信念を語り掛けるのが本来の姿である。安全保障抜きに国家は存在し得ないし、必要なら国民に負担を求めるのも政治である。本質的な問題を避けてきた結果、社会は緊張感を失い、政治も極端に劣化した。
 それを断ち切るのは若者諸君の役目でもある。政治に期待しても何も変わらない、という考えは誤りである。あらゆる問題が諸君の双肩にかかる時代が目前に迫っている。無関心では済まないのだ。
 若者諸君、声を上げ行動しようではないか。若者に社会参加の機会を与えてこなかった大人社会を変え、震災復興をも政争の具にする内向きの政治を終息させなければならない。
 政治が3流で済む時代は終わった。これ以上、国際社会の中で後れをとることも許されない。「疾風に勁草(けいそう)を知る」という言葉がある。東日本大震災をはじめこの国が直面する多くの難題(疾風)に立ち向かう勁草になれるのは、君たち若者なのだ。政治の現況に対する国民の不満と不安は極みに達している。外国から失笑を買うような政治には終止符を打たなければならない。今こそ若者諸君が先頭に立つときである。(ささかわ ようへい)
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