トルコで学ぶ中央アジアの笹川奨学生
左端は山口女史
「若者・三題」
*その1
筆者は若者が大好きである。将来に夢を持つ彼らにいくばくかでも協力できたらとの思いで、寸暇を割いて面談するようにしている。
先般は三組のグループが来会してくれた。
一組は、早稲田大学の梶田恵理子さんを中心に、安田亜紀さん、吉田賢太さん、三塚由紀子さん、朴 明眞(パク・ミョンジン)さんである。
今夏の9月3日〜13日、インドのウェストベンガル州ビシュナプールのハンセン病コロニー(住民150名)で、日本人学生10人を中心に、浄化槽付き水道施設を設置するため、インドの大学生と共に汗を流すという。
既に5ヶ所のコロニーを視察・調査し、事前準備を周到に進めている途中で腹痛、嘔吐、下痢、咳に悩まされ、高熱で寝込み、その上マラリアやデング熱の危険もある劣悪な環境での体験をした上で再度現地に乗り込む勇気は、学生たちのこれからの長い人生にとって、必ず「何か」プラスになることは確かである。
住民の多くは、物乞いで生活しており、彼らと寝食を共に生活する学生たちに敬意を表したい。
目的を達成して元気に帰国されることを願ってやまない。
*その2
中央アジアの国々、キルギスタン、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、アゼルバイジャン、タジキスタンなどの優秀な学生をトルコの各大学で学んでもらう留学制度も今年で8年。かつて日本財団で共に働いた山口京子女史が、トルコで学生たちを親身にお世話して下さっており、卒業生のネットワーク化を強化すると共に、日本の文化、経済などへの関心を深めてもらうために日本人講師の派遣も始めた。
今年も優秀な学生5名を引率して来日してくれた。*奨学生5名のプロフィール
シャヒン・カニイェブ SHAHIN KHANIYEV
男性/24歳/アゼルバイジャン
ハジェッテペ大学(アンカラ)医学博士課程
マイラグル・ジンディバイェヴァMAIRAGUL ZHINDYBAYEVA
女性/26歳/カザフスタン
マルマラ大学(イスタンブール)マネジメント―ファイナンス学部
アレムサル・イェルガリエヴ ALEMZHAR YERGALIYEV
男性/24歳/カザフスタン
イスタンブール工科大学土木工学学部
アリ・マメドヴ ALI MAMEDOV
男性/22歳/トルクメニスタン
イスタンブール工科大学機械工学学部
ルスラン・デルビシェヴ RUSLAN DERBISHEV
男性/23歳/タジキスタン
ミマル・シナン大学(イスタンブール)建築学部
それぞれ将来、祖国で活躍する人材である。美しい日本での研修が好奇心に満ちた学生たちを満足させ、日本に関心を深めてくれるものと確信している。小さな手作りの積み重ねのプロジェクトが、長い年月を重ねることで大きく花開くことだろう。
山口京子女史の情熱に感謝したい。