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笹川陽平ブログ(日本財団会長)

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5月11日(金) [2018年05月11日(Fri)]
5月11日(金)

7:15 財団着

14:00 笹川平和財団・投資員会

16:30 川口順子 武蔵野大学客員教授
「ちょっといい話」その94―パラオ共和国― [2018年05月11日(Fri)]
「ちょっといい話」その94
―パラオ共和国―


4月12日から、一泊三日でパラオを訪れた。

太平洋の島嶼国の一つであるパラオ共和国は、戦前、日本の南洋庁があった所で親日家が多く、多数の日本語が残っており、氏名に日本名の方も多い。

6代目の大統領は姓がナカムラで、現在の駐日大使はマツタロウが姓となっている。

太平洋戦争の激戦地であるペリリュー島では、先年、天皇・皇后両陛下が慰霊に訪問されたことを記念し、以来、ペリリュー島では4月9日が休日となっている。

パラオと日本財団の交流は、かつて笹川良一に、「本島であるコロール島とペリリュー島との間の運搬船が破損して往来が不可能になって困惑している。支援していただけないか」と当時の大統領より陳上があり、新造した船『日本丸』を支援したが、これも数年前に台風で破損。二代目『日本丸』を支援した。また、海域の不法操業や犯罪防止のための巡視船や小型警備艇とその施設も支援した。

パラオと日本財団の長い交流の歴史から、恥ずかしながら、財団を代表して上下両院で同国三人目の名誉国民に推挙された。

以下、その時のスピーチです。

C国会には各大臣らも出席.JPG
国会には各大臣らも出席

***************


パラオの名誉国民というこの上ない誇りある栄誉をいただいたことに加えて、本日ここに歴史かつ由緒あるパラオ国民議会でお話をさせていただく機会を得たことは、私の人生の中でも忘れがたい名誉であります。

ご存知の通り、私たちの海は、本当に危機的な状況に瀕しているにも関わらず、国際社会は今も海洋権益を巡る国家間による争い、そして募る核の脅威などにより、身動きが取れない情況にあります。

そんな中、気候変動に伴う海洋環境の変化、水産資源の枯渇やプラスチックをはじめとする海洋ゴミの問題は、国土の面積よりもはるかに広大な美しい海を抱える島嶼国のみなさんにとっては、本当に切実な問題かと思います。

パラオは、2015年にMarine Sanctuary構想をこの議会で決議し、2020年からの実施に向けて精力的な活動を続けるほか、2020年にはOur Ocean Conferenceの主催についても表明するなど、海洋保全(Ocean Conservation)のための先駆的な取組みをリードしています。

しかし、人類が向かっている軌道を真に変えるためには、さらなる協調と連携が必要です。隣国でもあり、歴史的にも深い関わりを持つ私たち日本とパラオは、世界の海の問題の解決することができる理想的なパートナーシップが築けると信じてきました。

日本財団は、パラオの海、そして私たちの海を守るためにパラオに対する支援や連携を今後もおしみなく継続していきます。そしてこのパートナーシップは、世界の海を守るための国際社会の取組をリードすることができると信じてきました。そして、私達が実施した多様なステークホルダーを巻き込んだイノベーティブな事業は、まさに、各国が協力することによって何が達成できるのかを国際社会に示すことができた、よい事例と言えるでしょう。

この事業では、パラオ、日本、アメリカ、オーストラリアが手を結び、ミクロネシア3国の海上保安能力強化に取り組みました。ミクロネシア3国の中でも供与された小型艇を効果的に活用するなど、プロジェクトに精力的に取組んでいるパラオ政府との間では、2015年にパラオと日本の海洋アライアンス構想に関する覚書を締結しました(21st Century Palau Japan Ocean Alliance)。

これは、日本財団のパラオに対する期待の表れの一部でもありますが、この構想に基づく具体的な支援策の一つでもある、40m型巡視艇「KEDAM」とDMLE (Division of Marine Law Enforcement)の新庁舎の引渡しを先の2月に無事終えることができました。

覚書に基づく支援策は、海上保安能力の強化のみならず、パラオにおけるにエコツーリズムの普及を中心とした、パラオの海を持続可能な形で発展させるための包括的な内容となっています。また、海の問題のみならず、パラオが抱える社会的なその他の課題についても、レメンゲサウ大統領とは個別にお話をさせていただいています。

島嶼国が抱える社会的な課題に対して、日本財団として何ができるのか、また、日本政府と共にできることがないのかなど、今後も引き続き大統領との対話を行っていければと思います。そして更にはパラオ国民の生活や意識の改善につながるような支援をしたいと考えています。

私は、常々、私たちの美しい海を次世代に引継いでいくためには、1000年先を見据えたビジョンや取組みが必要ではないかと訴え続けています。

2017年6月にNYで開催された国連世界海洋会議(UN Ocean Conference)では、国際的な海洋管理を統括する政府間パネルを新たに創設することが必要ではないかとの提案もさせていただきました。いくつかの国からは、この提案に賛同する意見も既にいただいています。

人類がこれからも永遠に海と共に生きていくためには、海に寄り添い、海のことを本当に憂い、想う人々がまずは手を取り合い、つながっていくことがなくてはなりません。我が二カ国の国民たちで実現できると信じています。そして国際社会に対し、手を取り合うことによって生まれる力を示してけるでしょう。

忘れないで下さい。私たち日本とパラオの人々は、共に海の人(Chad ra Daob:アーダラ ダォブ)であることを。
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