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日本財団会長 笹川陽平ブログ

写真:ハンセン病の現場から「アフリカ・ピグミー族」

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leprosy.jp
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笹川 陽平
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5月8日(月) [2017年05月08日(Mon)]
5月8日(月)

7:20 財団着

7:40 喜多悦子 笹川記念保健協力財団理事長

11:30 障害者就労支援事業所「ローランズ原宿」オープンセレモニー

原宿にオープンした「LORANS」.jpg
原宿にオープンした「ローランズ原宿」

開所式にて挨拶.jpg
オープンセレモニーで挨拶

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「利用者のみなさまが生き生きと働ける場所にしていただきたい」との願いを込めて


14:00 年度内事業打合せ

14:30 芦屋町 波多野茂丸町長

15:50 「ワールドオーシャンデー in NY」スピーチ打合せ

18:00 山田憲典 不二家会長
月刊新聞「MORGEN」―インタビュー記事― [2017年05月08日(Mon)]
月刊新聞「MORGEN」
―インタビュー記事―


2017年4月7日


 公益財団法人日本財団会長の笹川陽平さん(78)。昭和の巨星といわれた亡父・笹川良一の意を継ぎ、日本財団のトップとして幅広い活動の先頭に立つ。再犯防止、地方創生、自殺防止、障害者福祉、特別養子縁組など様々な国内課題、ライフワークである国際的なハンセン病制圧活動、母なる海の環境保全、70年にわたり内戦が続くミャンマーの民族和解に向けた日本政府代表としての活動など対象は驚くほど広い。山積する社会課題の解決には行政や企業、民間団体が協同して社会改革を引き起こしていくことが不可欠。そのためにも大きな目線で社会を見る人材が必要との考えに立ち、職員にも「年間30冊以上の読書」を求める。日本を代表する“巨人”の一人、笹川氏に若者に託すホットな思いを聞いた。

*    *

 読書との関わりは―
 若い頃は、机に座って本を開くよりも、どちらかといえば体験主義でした。読むのは専らビジネス書が中心で、小説の割合は小さかった。それが50歳をすぎたあたりで、急に読書に興味が湧いてきて・・・・・、だから今が最盛期じゃないかな。とにかく出来るだけ沢山の良書を読んでおきたいという気持ちで一杯なんです。

 財団内の読書啓発をはじめられたきっかけは―
 インターネットが普及する現代社会は、携帯電話の画面上で少し指を滑らせれば、情報がすぐにとれる。そしてそれで、みんな満足してしまう。でも、ネットで得た情報というのは、単なる知識であって、教養にはつながらないんですよ。昨今は、「反知性主義」(知的エリート主義に異を唱える思想)などが盛んに叫ばれ、教養は、まるでいらないかのように言われる事もありますが、本来、教養とは、自己顕示のためのものではなくて、自分自身の心の栄養であり、人生を豊かにするものです。そして、物質的に満たされたいまの日本で、足りないのが、まさにこの心の充足なんです。いまの若い人たちは、本当に本を読まない、心に栄養が足りていない。「健全な精神は健全な肉体に宿る」の格言を待つまでもなく、健全な精神の養成に読書は不可欠の思いから、この取り組みを出発した。

 教養不足のデメリットは―
 あまりにも、自分の国のことを知らなさすぎることですね。まず日本の歴史を知らないし、日本の偉人、先人を知らない。これで、どうやって、日本人としてのアイデンティティを持って生きていこうというのか・・・・・、そう思わずにはいられません。この取り組みをするなかで、何度も、こういった話をしてきましたが、ようやく最近、古事記や新古今和歌集を手に取った、という職員が出てきました。

 本をこころの栄養にするために大事なことは―
 まずは活字に親しむこと、そうして、読む楽しみを発見してほしいものです。また、あたかも教科書にでも向かうように、読む前から、本から何かを得よう、と考えるのは、間違いです。そうではなくて、ただただ、まっすぐ読む。その集積が教養となり、人格となって顕われる。そういうものが蓄積されると、頭の中で化学反応を起こし、ひとつの知恵として、表に出せる能力を持つにいたるのです。

 おすすめの読書は―
 やっぱり、歴史の風雪に耐えた名著と呼ばれるものを読むことだと思います。ひとそれぞれ好き嫌いはあると思いますが、そこに答えはあるんじゃないかと・・・・・・。私の場合はどちらかというと、戦前までの本が多いですね。

 こころに残った作品は―
 永井荷風や夏目漱石は好きですね。いま凝っている小説は、藤沢周平です。とくにその風景描写は絶妙で、国木田独歩の「武蔵野」も素晴らしいですが、藤沢周平は本当に見事ですね。本を開くと、途端に、その時代の空気がそのまま流れ込んでくる。読んでいてホレぼれします。

 今の若者に求める読書は―
 昨年3名だった食事会の参加者が今年は16名に増えました。秋頃、社内に送った催促のメールが功を奏したようです(笑い)。そして本はちゃんと本屋に行って自分で買えと言います。自分で足を運んで、目で選んで、お金を払って、そういうことがやはり、大事なことなんです。

 人生を豊かに 読書の復権を目指す
 本も冬の時代、日本財団ではブックフェスタを―

 先進国でブック・フェスティバルが盛んじゃないのは日本だけなんです。そんなこともあって、日本財団では、過去に、2年続けてブック・フェスティバルをやったことがあります。早稲田を走る都電のなかで読書をしたり、早稲田大学や東京大学、紀伊国屋書店の協力をもらい、読書会や詩の朗読会を開きました。残念ながらこの試みは、結局、出版社との連携を得られず、終わってしまいましたが、本や、読書の有意性、楽しさを伝える活動はもっと必要だと思います。

 現在の読書との付き合いかたはどのように―
 1年の3分の1を海外で過ごし、基本的に、朝7時半から夜7時までは仕事なので、普段は本に親しむ時間はありませんが、日本と海外を結ぶ、空の道中や、近年、増え続ける休日には、のんびりと本を楽しんでいます。
 人生で一番の楽しみを聞かれれば、「仕事」と答えますが、それ以外の時間も、読書という楽しみを持つ今は、まさに人生、第2の青春期ですね。

 若者に伝えたい事を一言―
 いや、本当に活字は楽しいですよ。生きとし生けるものの中で、活字が読めるのは人間だけなんですから、せっかくのその特徴を生かして、こころを豊かにしなくちゃいけない。テレビやスマホで得る幸福感は、瞬間的な豊かさであって、本当の豊かさではないんです、それでは心は鍛えられない。もっと精神的に強くならなければいけないし、知恵を出さなければ、生きてはゆけない。それには沢山の本を読んでおかないと、やはり知恵は出てこないんですよ。ですから、ぜひ、知識で終わらせず、知恵を身につけてもらいたい。
 衰退する読書習慣ですが、実は日本には、絵本は良いものがたくさんある。そこから先が途切れてしまっているんです。その先をどうにかするのが、いまの課題なのではないか、と感じています。

 最後に私の好きな言葉を紹介します。
「私が人生を知ったのは、人に接したからではなく、本に接したからである」
               アナトール・フランス(ノーベル文学賞受賞者)
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