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resize.png日本財団はハンセン病の差別撤廃を訴える応援メッセージサイト「THINK NOW ハンセン病」を開設。皆様からのメッセージを随時募集・配信しています。
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7月8日(金) [2016年07月08日(Fri)]

7月8日(金)

6:30 朝食

8:00 ベルトゥア地区のホテル発(車移動約2時間)

11.jpg
クワンブ地区にあるハンセン病施設に行くにはジャングルの中を通る
時速50キロで飛ばして(!)30分


10:15 クワンブ(Kwamb)地区のハンセン病施設
    バカ族(ピグミー)のハンセン病患者回復者を訪問

A村に住むハンセン病回復者の人々を訪問.jpg
村に住むハンセン病回復者を訪問  

Bハンセン病に関する歌を披露してくれた回復者のひとり.jpg 
回復者のひとりがハンセン病に関する歌を披露してくださった

Cハンセン病回復者の家を訪問(バカ族).jpg
回復者の家を訪問(バカ族)

D孫が増えました?!.jpg
孫が二人増えました?!


11:45 昼食は車中でサンドイッチ

13:10 ンジボット(Njibot)村のバカ族の回復者宅を訪問

Eンジボット村のバカ族の子どもたち.jpg
ンジボット村のバカ族の子どもたち

Fンジボット村に住むハンセン病回復者の女性の話しを聞く.jpg
回復者の女性の話しを聞く

G旅の役得!美女に囲まれて.JPG
役得!
美女に囲まれて

H.JPG
ファッショナブルなカメルーン青年と


14:30 ベルトゥア地区のホテルへ(車移動約2時間)

16:30 ホテル着

17:30 関係者との夕食

産経新聞【正論】子供の貧困解決が喫緊の課題だ [2016年07月08日(Fri)]

子供の貧困解決が喫緊の課題だ


産経新聞【正論】
2016年7月7日


 ≪放置すれば20兆円の負担増≫

 貧困家庭に育った子供が社会に出ても貧困となる「貧困の連鎖」が深刻度を増している。日本財団が民間の研究機関とともに行った調査では、このまま放置すると、将来の経済的損失は約50兆円、社会保障など国の財政負担は約20兆円増える。

 これでは子供の将来を奪うだけでなく国の将来も危うくなる。政府も昨年10月から官公民連携による「子供の未来応援国民運動」をスタートさせているが、事態の深刻さに対する国民の認識はいまひとつ希薄な気がする。

 今回の参院選でも各党がそれぞれの政策を打ち出しているが、子供の貧困は将来の日本社会、財政の在り方にもかかわる重要課題であり、文字通り国民が一体となって取り組むべきテーマである。不登校児や難病児の支援など、子供問題に幅広く取り組んでいた立場から、われわれも、ささやかでも問題解決に貢献したいと考える。

 そこで注目するのが、子供たちを地域ぐるみで健全に育ててきた日本の古き良き伝統だ。問題解決には、こうしたコミュニティー機能の復活こそ必要で、全国各地に「家でも学校でもない第3の居場所」のモデルを設け、地域社会が問題解決に一役買う事業に育てたいと思う。

 ≪第3の居場所で地域社会再生≫
 厚生労働省の国民生活基礎調査(2012年)によると、所得が平均的世帯の半分(122万円)に満たず、貧しい家庭で暮らす18歳未満の子供の割合を示す貧困率は過去最高の16.3%に上った。1980年代から上昇を続け、先進34カ国が加盟する経済協力開発機構(OECD)の中では高い方から10番目に位置する。

 18歳未満の子供の6人に1人、約330万人が貧困家庭で暮らしている計算で、1人親世帯に限ると貧困率は54.6%に上る。

 当財団では、15歳の子供120万人のうち、1人親家庭、児童養護施設入所者、生活保護世帯で暮らす18万人を対象に、今の状態が続いた場合の社会的損失を試算した。この結果、彼らが生涯に得る所得は、大学進学率などが一般並みに改善された場合に比べ2兆9000億円少なく、税や社会保障の負担額も改善モデルに比べ1兆1000億円少なかった。

 18歳未満の子供全体で見ると、所得は49兆円、税や社会保障の負担額は19兆円少ない計算となる。その分、国内市場の縮小、国の社会負担の増加につながる。

 高卒者全体の大学や専門学校等への進学率は70%を超えるのに対し、生活保護世帯の子供は31%と低く、経済格差が教育格差を生み、それが就業・収入格差、さらに次世代の貧しさにつながる貧困の連鎖も浮き彫りにされている。

 近年、学校と自宅以外に居場所がない「1人暮らし児童」「子供の孤食」といった問題も出ているが、子供の貧困は親の責任であっても子供に責任はない。

 政府も2015年秋、「子供の未来応援基金」を立ち上げ、日本財団も管理業務の一端を担っている。しかし、設立から半年、寄せられた基金は6億円余にとどまり、安倍晋三首相も発起人に名を連ね、子供の貧困対策の目玉としてスタートした事業にしてはあまりに動きが鈍い。

 そんな事情もあって、独自に第3の居場所の整備に乗り出すことになった。日本の地域社会には一昔前まで、皆が集う「場」があり、子供たちはそこで遊びや社会のルールを身に付け、病気などで親が不在の場合は全員で子供の食事の面倒もみた。

 核家族化の進行と地域社会の崩壊で、こうした場がなくなった結果、子供だけでなく高齢者も居場所がなくなった。

 ≪「社会の総合的豊かさ」目指せ≫
 最近、待機児童の解消に向けた保育園の建設をめぐり、周辺の高齢者が「子供の声が静かな住環境を壊す」と反対するケースが増えていると聞く。送迎の自転車や車の増加といった問題もあるようだが、子供の声が聞こえない街が健全だとはとても思えない。

 元気な高齢者や専門知識を持つ民間非営利団体(NPO)や自治体の協力を得ながら、全国100カ所に子供や高齢者が集う場所を整備したいと考えている。

 国立社会保障・人口問題研究所の社会支出集計によると、13年度、年金や介護、ホームヘルプサービスなど高齢者向け支出は国内総生産(GDP)比11.3%の54兆6200億円、これに対し家族手当など子育て(家族)向けは同1.2%の6兆500億円と大きな開きがある。

 高齢者向けサービスが必要なのは言うまでもない。しかし国の将来を担うのは子供であり、子供をどこまで自立した社会の担い手に育てることができるかが国の将来を左右する。

 近年、社会の豊かさをGDPや経済成長率ではなく、福利厚生度を中心にした「社会の総合的な豊かさ」で測る考えが国際的に強まっている。子供の貧困の解決こそ、今後の日本社会の豊かさにつながる喫緊の課題である。
(ささかわ ようへい)

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