モザンビークの代表(写真・左)とアフリカ地域事務局のハンセン病アドバイザー(写真・右)
「WHO地域事務局とハンセン病対策」
WHO事務局長・マーガレット・チャンは選挙で選ばれた。
他にWHOには6カ所の地域事務局があり、各々選挙で選ばれる、国連の中でもユニークな組織である。
6つの地域事務局と担当国は下記の通りである。
アフリカ地域事務局(サブサハラの46カ国)
アメリカ地域事務局(南北アメリカ大陸47カ国)
南東アジア地域事務局(バングラディッシュ、ブータン、北朝鮮、インド、スリランカ、インドネシア、モルジブ、ミャンマー、ネパール、タイ、東チモールの11カ国)
ヨーロッパ地域事務局(ヨーロッパ大陸53カ国)
東地中海地域事務局(アフガニスタン、エジプト、イラン、イラク、リビア、モロッコ、パキスタン、スーダン、ソマリヤなど21カ国)
西太平洋地域事務局(日本、中国、オーストラリア、韓国、モンゴルに南太平洋の島嶼国であるトンガ、ツバル、バヌアツ、キリバスなど27カ国)
合計205カ国の国と地域が参加している。
国連組織の中でも最も現場に密着し、最もよく知られた組織の一つである。
私のハンセン病制圧活動は世界中に及んでいるが、ヨーロッパは患者がほとんど存在せず、訪問したのはアゼルバイジャン、ポルトガルにあるハンセン病療養所ぐらいである。
今回、レバノンで東地中海地域事務局主催の「ハンセン病制圧会議」に出席する機会を得た。いずれもWHOの制圧基準ある人口1万人に一人以下を達成している国々ではあるが、イスラム圏のハンセン病に対する情報は少なかっただけに貴重な勉強の機会となった。
今年は是非、イラン、イラク、モロッコ、パキスタン、イエーメンを訪問し、現場を激励したいと計画中である。
昨年の海外出張は21回、145日。
これを超えることを目標に、精力的に活動したいと考えている。
(次回1月28日は、「マグレブ、中近東にドミノ現象は起こるか」です)