9月15日(水) [2010年09月15日(Wed)]
9月15日(水)
18:00 成田着
20:30 自宅着
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Posted by
笹川 陽平
at 18:00 |
私の毎日 |
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「法輪功が仕掛ける攻勢」 [2010年09月15日(Wed)]
1元紙幣の裏面に押された字句(紺の部分) 「法輪功が仕掛ける攻勢」 ―人民元紙幣を使った作戦―
法輪功は1999年、中南海に1万人を超える座り込みデモを行い、一躍その存在と影響力の大きさに中国共産党首脳部は驚愕。以降、徹底した取り締まりとメディアの報道規制、そしてインターネットの検索では、ダライ・ラマ、ウィグル、蒋介石、台湾などと共に、「法輪功」は検索不可となった。
しかし、それ以前は、法輪功(ファルンゴン)とは、創始者の李洪志氏が、中国伝統文化の一つである気功の中から秘伝とされてきたエッセンスを抽出し、誰でも学びやすい五式の功法に集大成して、92年ごろから一般に公開普及してきたもので、健康のために良いという理由で中国政府も推奨しており、1993年、中国で開催された気功の祭典「東方健康博覧会’93」で最高賞を受賞している。そのため信者は爆発的に増加し、中国国内で自称1億人の信者と世界80カ国以上に広まっており、なお信仰者は静かに拡大の傾向らしい。
中国の有名な言葉に「上に政策あれば下に対策あり」がある。どのような厳格な法律や規制があっても必ず知恵を絞り、抜け道を考え出す中国民族の逞しさを言い表した言葉である。
先日、北京、南京を訪問した折、1元(14円)紙幣の裏面に何かゴム印で押されたような字句(写真参照)があるのを偶然発見した。同行の中国人に判読してもらうと法輪功の警句だそうで、紙幣の右上には「天災が連なり、人々は警笛を鳴らし、退党(共産党離党)、退団(共産主義青年団離脱)、退隊(人民解放軍離脱)なら命が保てる」とあり、右下には「退党」「退団」「退隊」のいずれか(複数選択可)を選択させ、賛同者を求めている。
更に下にサイン欄があり、署名を求めている。迫害を避けるため「偽名もよし」と念が入っている。
これは弾圧を受けている法輪功の信者たちが、人民元の紙幣を使った宣伝広報で攻勢を仕掛けてのこと。紙幣は銀行に行くとすぐ新札に取り換えられるが、銀行に行かなければ何年も流通することになり、法輪功の信者にとっては好個のアピールの場になっている。
(次回9月17日は、「各国の貨幣の話」です)
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