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8月26日(水) [2009年08月26日(Wed)]

8月26日(水)

 10:00 海洋政策研究財団・工藤栄介常務理事

 12:00 インターンシップ学生との昼食

 13:30  
  〜  日本歯科医師会「生きがいを支える国民歯科会議」
 16:30

ラマダン(断食月)の実態 [2009年08月26日(Wed)]


(イメージ写真)


「イスラムの世界」その1
〜ラマダン(断食)の実態〜


トルコとレバノンのシーア派は8月21日から、その他は8月22日よりラマダンが始まった。

ヨルダンのアンマンでエル・ハッサン・ビン・タラール王子、フィンランドのノーベル平和賞受賞者・マルッティ・アハティサーリ元フィンランド大統領と共に、イスラム地域の平和と安定のための議論の舞台となるプラットフォームの設立。また、笹川平和財団に中東基金を設立

この二つについてはすでに報告済みであるが、私自身、本格的なイスラムの勉強など、とてもおぼつかない。しかし、町の熊さん八つぁん程度の話題については大いに興味がある。この程度の話題なら知っているという方も多いと思うが、そのような方々には少しお休みをいただき、7回連続でイスラムの町の話題を提供したい。

ラマダンの始まりは肉眼で月を見て決めるので、国や地域によって1日程度のずれが生じる。イスラム教徒は21世紀の今もなお、天文台の科学的観測の結果を受け入れていない。それは、イスラム教の預言者ムハンマドの慣習に倣ったものであり、外部の者が非科学的だなどと口を挟むべきではあるまい。

世界中のイスラム教徒は、ラマダンが近づくと今か今かと、新月の始まるのを見つめている。

日本人はラマダンが始まると「大変ですね、一カ月の間何も食べないんですか?」と聞く。しかし、イスラム教徒の断食は、日の出の2時間ぐらい前から日没後の5分過ぎぐらいの間なので、1カ月間何も食べないわけではない。

次に「陽が出ている間の断食は、仕事をしたら相当きついでしょう?」と聞いてくるが、これも必ずしも正解ではない。イスラム教徒全体ではないが、多くのイスラム教徒は、ラマダンには日常生活の昼と夜を逆にしているだけなのだ。

ある湾岸の大使が「ラマダンは自国で過ごしたい」というので「何故か?」と聞いたところ、「昼夜を逆にできるからだ」と言って笑っていた。つまり、日の出の2時間前の段階でスフール(楽にするという意味)の食事を摂り、礼拝をして断食を始める誓を立てる。その後は寝床に入り、日没の少し前に起きるというパターンが少なくない。

勿論、公務員やビジネスマンはそうはいかないので、朝早めに仕事場に行き、2時間ほど顔を出すと早々に帰宅するのだ。それでもラマダンだということで、上司も仲間も非難しない。

断食をしながら通常と同じように仕事をしている人は、自営業者などだが、極めて少ない割合である。

ラマダンの夜は、毎晩がお祭り騒ぎだ。親族や友人同士が自宅に招待し合い、自慢の手作り料理を供し合う。したがって、断食月は誰もが大食いになり、却って太る人が多い。

このため政府は、肉やその他の食糧を大量に輸入して市場に提供しなければならなくなる。食糧が不足すると暴動につながり、体制不安にまで及ぶ危険性があるからだ。

この爆発力、信仰の力なのか食欲なのか・・・。
いずれだろうか?
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