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笹川 陽平
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5月6日(水) [2009年05月06日(Wed)]

カーディフ大学笹川奨学生との面談


5月6日(水)

 11:00 グレートブリテン・ササカワ財団

 13:30
  〜  カーディフ大学 笹川奨学生16人との面談
 15:00

 16:00 ホテル発 帰国へ
2009年度 笹川科学研究助成・奨励の会 [2009年05月06日(Wed)]


2009年度 笹川科学研究助成・奨励の会
挨拶

2009年4月30日
ANAインターコンチネンタルホテル東京

 
本日は本当におめでとうございます。心からお祝い申し上げます。

私はこうして皆さまの前に立たせていただいていますが、率直なところ気恥ずかしい思いをしています。その理由は、優秀な皆さまの研究をお手伝いするには、差し上げる研究費が少な過ぎるのではないかという思いがあるからです。この点は課題として、さらに努力をしなければならないと思っています。

日本科学協会は、東京大学の総長であった茅誠司先生とソニーの創業者の井深大氏が働かれていた組織です。かつては昭和天皇も論文を発表された「採集と飼育」という伝統的な学術誌を中心に、生物系の分野で活躍していました。

そして、茅先生から「引退するので、笹川さんに任せるから良い仕事をしてほしい」と依頼されたのです。

お引き受けするに当たり、濱田隆士・前理事長をはじめとした先生方と議論を重ねる中で、日本の科学研究助成の問題点として、少壮の研究者や学者に研究助成の機会が少ないとの指摘がありました。そのような経緯からこの研究助成制度が創設されたのです。

過去の例を見ればわかるように、小中学校の教諭の研究、あるいは博物館や図書館で研究されている人も対象になっており、年々、非常に柔軟に対象領域を広げられています。

皆さまの申請書類は、第一線で活躍している大学教授数十人が、ボランティアで審査してくださっています。そして、毎年、評価報告を重ねながら、対象領域を広げられています。また機会に恵まれなかった方には審査内容を公にして説明するなど、心のこもった対応をしていただき、本当に有難いと感謝しています。

皆さまに交付できる研究費は多くはありませんが、先生方の大きなご努力の結果、皆さまの研究が採択されたわけであり、皆さまには誇りを持っていただきたいと思います。

私は人を育てる仕事を重点的に取り組んでいます。世界の68大学に奨学制度を設置し、私はそのほとんどの大学を訪問しました。この制度を利用して卒業した修士博士課程の奨学生は1万人を超えています。

また私たちはアフリカで農業指導を20年以上続けてきました。アフリカの貧困を救うために実施している農業指導者の育成は2千人を超えています。アフリカの8割は自分自身が食べるために農業に従事しています。農業学者の東畑精一の言葉を使えば「生業」、すなわち生きるために農作物を栽培しているのです。このような人たちの生活レベルを向上させなければ、国際社会でいう貧困からの脱却は期待できません。

私は世界中の大学を訪問し、日本の大学教育の在り方が相当遅れている印象を受けております。東京大学の小宮山宏・前総長は、大学教育や組織としての在り方について大きな変革をしなければならないと危機感を募らせておられました。

グローバリゼーションが加速する中、世界中の大学ではより優秀な学生を確保、集めるために競っています。日本だけが遅れている感があるのです。

例えば、北京大学と東京大学の修士課程の交換留学プログラムを始めましたが、北京大学では英語で教育しているのに対し、東京大学では日本語が主体で英語での授業に移行するには2年を要するというのです。

一概に英語による授業が良いとは言いませんが、少なくとも世界の修士博士課程以上の教育現場では英語で授業を行っている時代です。それぞれの大学には良い意味の歴史や伝統がありますが、世界の大学教育とその組織のあり方は急速に変化しております。日本もその潮流に乗り遅れないようにしてもらいたいものです。

私は1年の3分の1は発展途上国の現場での活動に充てています。一昨日、ヨルダン、イスラエル、インド、ネパールを訪問し、帰国しました。今までに延べ2000日以上、一か所の滞在でも4日間が最長という旅を続けてきています。

そのような仕事をする中で得た私の信条は「情熱と忍耐と継続」です。皆さまの研究にも共通する考えではないかと思います。大きな情熱を持ち、しかも忍耐強く、絶対に諦めない強靭な精神力と継続性が大切ではないかと思います。

私たちは研究助成だけで皆さまとの関係を終わらせるのではなく、極めて人間的なネットワークを作っていくことに重点を置いています。それは世界中に皆さまの仲間がいて、お互いに協力できる関係を築くことです。 

私たちの組織には様々な教育プログラムがあり、世界68大学に設置の奨学制度のほか、東南アジアを中心にアジア・パブリック・インテレクチュアルという知的リーダーを育成するプログラムも展開しています。

また南太平洋島嶼国、中国、フランス、イギリス、北欧諸国との間には人材交流プログラムがあり、海洋分野における人材育成プログラムも様々あります。皆さまには今日の研究助成だけでなく、さらに高い視点に立った研究ができる機会を提供できますので、日本財団をはじめ、日本科学協会、笹川平和財団、海洋政策研究財団のホームページを覗いてみてください。

私たちの組織は、一度皆さまと関係ができますと、生涯にわたってお付き合いいただくという人間的なネットワーク作りに最善の注意を払っています。

一度の助成でご縁が切れることがないように、皆さまの成果についてご報告いただきたいと思いますし、新たな挑戦を受けられる環境もありますので、今後とも研究に精を出してください。

次代を築くことは若者の特権であり、責任でもあるという自覚を持っていただき、情熱と忍耐、そして継続で、更なる研究の成果を心から期待しています。
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